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公開番号
2025005631
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-17
出願番号
2023105878
出願日
2023-06-28
発明の名称
薄膜キャパシタ、基板および電子機器
出願人
TDK株式会社
代理人
前田・鈴木国際特許弁理士法人
主分類
H01G
4/33 20060101AFI20250109BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】誘電体層と電極層との密着強度が高い薄膜キャパシタを提供すること。
【解決手段】第1電極層10と、第2電極層50と、第1電極層10および第2電極層50の間に設けられた誘電体層20と、を有する薄膜キャパシタである。誘電体層20と第2電極層50との間に中間層40を有し、中間層40は、第1中間層41と、第1中間層41に接触して積層される第2中間層42とから成る少なくとも1つの積層単位を有し、誘電体層20に最も近い少なくとも1つの積層単位の第1中間層41が、誘電体層20に接触して積層してあり、第1中間層41が、第1金属(M1)を主成分として含み、第2中間層42が、第1金属とは異なる第2金属(M2)を主成分として含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
第1電極層と、第2電極層と、前記第1電極層および前記第2電極層の間に設けられた誘電体層と、を有する薄膜キャパシタであって、
前記誘電体層と前記第2電極層との間に中間層を有し、
前記中間層は、第1中間層と、前記第1中間層に接触して積層される第2中間層とから成る少なくとも1つの積層単位を有し、
前記誘電体層に最も近い前記少なくとも1つの積層単位の前記第1中間層が、前記誘電体層に接触して積層してあり、
前記第1中間層が、第1金属(M1)を主成分として含み、
前記第2中間層が、前記第1金属とは異なる第2金属(M2)を主成分として含む薄膜キャパシタ。
続きを表示(約 920 文字)
【請求項2】
前記第1中間層の厚みが8~80nmの範囲内であり、前記第2中間層の厚みが8~80nmの範囲内である請求項1に記載の薄膜キャパシタ。
【請求項3】
前記第1金属(M1)が、Cu、Cr、Au、Ru、Rh、Ir、Mo、TiおよびWからなる群から選ばれる少なくとも1つであり、
前記第2金属(M2)が、Ni、Pd、Pt、Au、Ru、RhおよびIrからなる群から選択される少なくとも1つである請求項1に記載の薄膜キャパシタ。
【請求項4】
前記中間層では、前記積層単位が、2~10の範囲で繰り返されて積層してある請求項1に記載の薄膜キャパシタ。
【請求項5】
前記第1中間層の厚み(t1)に対する前記第2中間層の厚み(t2)の比率(t2/t1)が、0.2~1.0である請求項1に記載の薄膜キャパシタ。
【請求項6】
第1電極層と、第2電極層と、前記第1電極層および前記第2電極層の間に設けられた誘電体層と、を有する薄膜キャパシタであって、
前記誘電体層と前記第2電極層との間に中間層を有し、
前記中間層は、第1中間層と、前記第1中間層に接触して積層される第2中間層とから成る少なくとも1つの積層単位を有し、
前記誘電体層に最も近い前記少なくとも1つの積層単位の前記第1中間層が、前記誘電体層に接触して積層してあり、
前記第1中間層が、第2金属(M2)を主成分として含み、
前記第2中間層が、前記第2金属とは異なる第1金属(M1)を主成分として含み、
前記第1中間層の厚みがそれぞれ8~80nmの範囲内であり、前記第2中間層の厚みがそれぞれ8~80nmの範囲内である薄膜キャパシタ。
【請求項7】
前記中間層では、前記積層単位が、4~10の範囲で繰り返されて積層してある請求項6に記載の薄膜キャパシタ。
【請求項8】
請求項1~7のいずれかに記載の薄膜キャパシタを有する基板。
【請求項9】
請求項1~7のいずれかに記載の薄膜キャパシタを有する電子機器。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、薄膜キャパシタ、基板および電子機器に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
薄膜キャパシタは、スパッタリングなどの薄膜法により製造することが可能であり、しかも基板の内部に埋め込むことが容易であることから、種々の研究および開発が進められている。たとえば特許文献1では、熱が与えられてもESRが増大しにくい薄膜キャパシタが開発されている。
【0003】
しかしながら、従来の薄膜キャパシタでは、誘電体層の表面に形成される電極層の一部で、誘電体層の表面に接触する金属層としては、誘電体層を保護するなどの観点から、500nm程度の厚みを持つ金属膜(たとえばNi膜)を形成することが一般的であった。しかしながら、従来の薄膜キャパシタでは、誘電体層と電極層との間のピール強度に課題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-169622号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、誘電体層と電極層との密着強度が高い薄膜キャパシタを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の第1の観点に係る薄膜キャパシタは、
第1電極層と、第2電極層と、前記第1電極層および前記第2電極層の間に設けられた誘電体層と、を有する薄膜キャパシタであって、
前記誘電体層と前記第2電極層との間に中間層を有し、
前記中間層は、第1中間層と、前記第1中間層に接触して積層される第2中間層とから成る少なくとも1つの積層単位を有し、
前記誘電体層に最も近い前記少なくとも1つの積層単位の前記第1中間層が、前記誘電体層に接触して積層してあり、
前記第1中間層が、第1金属(M1)を主成分として含み、
前記第2中間層が、前記第1金属とは異なる第2金属(M2)を主成分として含む。
【0007】
第1の観点に係るキャパシタによれば、誘電体層に接触する第1中間層の厚みをたとえば100nm未満に設定すると共に、第2中間層の厚みをたとえば100nm未満に設定することが可能になり、しかも、誘電体層と電極層との間の密着強度が向上することが本発明者等により確認された。また、このキャパシタによれば、高温負荷寿命などの信頼性が、従来に比較して向上することが、本発明者等により見出された。
【0008】
好ましくは、前記第1中間層の厚みが8~80nmの範囲内、さらに好ましくは8~50nmの範囲内であり、前記第2中間層の厚みが8~80nmの範囲内、さらに好ましくは8~50nmの範囲内である。このように比較的に薄い第1中間層と第2中間層とを、第1中間層が誘電体層に接触するように形成することで、誘電体層と第2電極との間の密着強度が向上すると共に、信頼性(高温負荷寿命)が同時に向上することは、本発明者等により初めて見出された。
【0009】
その理由としては、たとえば以下のように考えられる。第1中間層の主成分である第1金属は、第2電極層のアニール処理時などに誘電体層に含まれる酸素との反応が生じて誘電体層との結合が強固になるのではないかと考えられる。また、その熱処理時に、第1中間層の主成分である第1金属と第2中間層の主成分である第2金属とが合金化し、過度に第1金属が誘電体層と反応することを抑制し、誘電体の特性劣化を防止することから、高温負荷寿命などの信頼性も向上するのではないかと考えられる。また、第1中間層および第2中間層の厚みが所定範囲内で薄いことも、過度に第1金属が誘電体層と反応することを抑制し、誘電体の特性劣化を防止しているのではないかと考えられる。
【0010】
好ましくは、前記第1金属(M1)が、Cu、Cr、Mo、TiおよびWからなる群から選ばれる少なくとも1つであり、
前記第2金属(M2)が、Ni、Pd、Pt、Au、Ru、RhおよびIrからなる群から選択される少なくとも1つである。第1金属は、第2電極層のアニール時などの熱処理時に、第2金属よりも誘電体層と反応が進む金属であることが好ましい。第2金属は、第2電極層のアニール時などの熱処理時に、第1金属と合金を形成し、第1金属が誘電体層に向けて移動することを抑制する金属であることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)
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