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公開番号2025003344
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-09
出願番号2024086090
出願日2024-05-28
発明の名称リグノセルロース系材料をリファイニングするためのリファイナ用のブレード、及び少なくとも1枚のブレードを備えるリファイナ
出願人バルメット・アー・ベー
代理人弁理士法人川口國際特許事務所
主分類D21D 1/30 20060101AFI20241226BHJP(製紙;セルロースの製造)
要約【課題】所望の繊維品質を確保すると同時に、よりエネルギー効率の高いリファイナブレードを提供する。
【解決手段】リグノセルロース系材料をリファイニングするためのリファイナ用のブレードが提供され、ブレードは、リファイナの別のブレードに面するように構成され、複数のバー及び複数のダムを含むリファイニング部分を有するブレード表面を備え、各ダムは、複数のバーの2つの隣接するバーの間に延在し、複数のダムは、第1のダム軸線に沿って延在する第1のダムと、第2のダム軸線に沿って延在する第2のダムとを備え、第1のダム軸線は、第1のバー軸線に沿った方向に第2のダム軸線からオフセットされ、第1のバーは、第1のダム軸線と第2のダム軸線との間に延在するバー部分を備え、バー部分は、バー部分の外側の第1のバーの残りの部分の幅方向よりも大きい、第1のバー軸線に垂直な幅方向の幅を有する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項１】
リグノセルロース系材料をリファイニングするためのリファイナ（１）用のブレード（１０）であって、ブレード（１０）は、リファイナ（１）の別のブレード（４）に面するように構成され、内周（１１）及び外周（１２）によって画定されたブレード表面（１３）を備え、ブレード表面（１３）はリファイニング部（１４）を有し、リファイニング部（１４）は、
ブレード表面（１３）から突出する複数のバー（２０）であって、複数のバー（２０）の各々は、複数のバー軸線（２３０、２４０、２５０）のそれぞれのバー軸線に沿って少なくとも部分的に延在し、それぞれのバー軸線は、内周（１１）から外周（１２）に向かって延在し、複数のバー（２０）は、複数のバー軸線（２３０、２４０、２５０）のうちの第１のバー軸線（２３０）に沿って延在する第１のバー（２３）を備える、複数のバー（２０）と、
複数のダム（３０）であって、各ダムは、複数のダム軸線（４１０、４２０）のそれぞれのダム軸線に沿って、かつ複数のバー（２０）の２つの隣接するバーの間に延在し、複数のダム（３０）は、第１のダム軸線（４１０）に沿って延在する第１のダム（４１）と、第２のダム軸線（４２０）に沿って延在する第２のダム（４２）とを備え、第１のダム軸線（４１０）は、第１のバー軸線（２３０）に沿った方向に第２のダム軸線（４２０）からオフセットされている、複数のダム（３０）と、を備え、
第１のダム（４１）は、第１のバー（２３）の第１の横側部（２８）から複数のバー（２０）のうちの第１の隣接バー（２４）まで延在し、第２のダム（４２）は、第１の横側部（２８）とは反対側の第１のバー（２１）の第２の横側部（２９）から複数のバー（２０）のうちの第２の隣接バー（２５）まで延在し、
第１のダム（４１）は、第１のバー（２３）から第１の隣接バー（２４）まで延在する１つ以上のダムのうち、外周（１２）に最も近く、
第２のダム（４２）は、第１のバー（２３）から第２の隣接バー（２５）まで延在する１つ以上のダムの中で外周（１２）に最も近く、
第１のバー（２３）は、第１のダム軸線（４１０）と第２のダム軸線（４２０）との間に延在するバー部分（４４）を備え、
バー部分（４４）は、バー部分（４４）の外側の第１のバー（２３）の残りの部分（４６）の幅線方向（４５）の幅よりも大きい、第１のバー軸線（２３０）に垂直な幅方向（４５）の幅を有することを特徴とする、ブレード（１０）。
続きを表示（約 2,000 文字）【請求項２】
複数のバー（２０）は、１つ以上のセット（１７、１８）のバーを備え、各セットのバーは、第１のバー（２３）、第１の隣接バー（２４）、及び第２の隣接バー（２５）を具備する、請求項１に記載のブレード（１０）。
【請求項３】
複数のバー（２０）及び複数のダム（１１）は、複数のパターン領域（８、９）に配置され、パターン領域（８、９）は、ブレード表面（１０）の少なくとも一部を覆うように互いに並んで配置され、パターン領域（８、９）の各々は、バーの１つ以上のセット（１７）のうちの１つ以上を備える、請求項２に記載のブレード（１０）。
【請求項４】
バーのセット（１７、１８）は、
バーの１つ又はセット（１７、１８）のうちの第１のセット（１７）の第１の隣接バー（２４）はまた、バーの１つ以上のセット（１７、１８）のうちの第２のセット（１８）の第１のバーである、及び／又は
バーの１つ又はセット（１７、１８）のうちの第１のセット（１７）の第１の隣接バー（２４）はまた、バーの１つ以上のセット（１７、１８）のうちの第２のセット（１８）の第２の隣接バーである、及び／又は、
バーの１つ又はセット（１７、１８）のうちの第１のセット（１７）の第２の隣接バー（２５）はまた、バーの１つ以上のセット（１７、１８）のうちの第２のセット（１８）の第１のバーである、及び／又は、
バーの１つ又はセット（１７、１８）のうちの第１のセット（１７）の第２の隣接バー（２５）はまた、バーの１つ以上のセット（１７、１８）のうちの第２のセット（１８）の第１の隣接バーである、及び／又は、
バーの１つ又はセット（１７、１８）のうちの第１のセット（１７）の第１のバー（２３）は、バーの１つ以上のセット（１７、１８）のうちの第２のセット（１８）の第１の隣接バーである、及び／又は、
バーの１つ又はセット（１７、１８）のうちの第１のセット（１７）の第１のバー（２３）はまた、バーの１つ以上のセット（１７、１８）のうちの第２のセット（１８）の第２の隣接バーであるように、互いに重なり合う、請求項２又は３に記載のブレード（１０）。
【請求項５】
バーのセット（１７、１８）は互いに隣接している、請求項２又は３に記載のブレード（１０）。
【請求項６】
複数のパターン領域（８、９）は、
バー及びダムの第１のパターン領域（８）と、
バー及びダムの第２のパターン領域（９）であって、第２のパターン領域（９）の向きが第１のパターン領域（８）の向きとは異なり、第１のパターン領域（８）及び第２のパターン領域（９）は、リファイニング表面（１４）の少なくとも一部を覆うように互いに並んで配置される、バー及びダムの第２のパターン領域（９）と、
第１のパターン領域（８）及び第２のパターン領域（９）のそれぞれのバー及び／又はダムを接続する１つ以上の接続バー（８２）及び／又は接続ダム（８４）と、を備え、
第１のパターン領域（８）のバーのセット（１７、１８）は、第２のパターン領域（９）のバーのセット（１７’、１８’）と重ならない、請求項３～５のいずれか一項に記載のブレード（１０）。
【請求項７】
複数のバー（２０）は、外周（１２）から内周（１１）への複数のバー軸線（２３０、２４０、２５０、２６０）に沿った移動が第１の周方向（Ｄ）の移動でもあるように配置され、及び／又は、
複数のダム（３０）は、内周（１１）から外周（１２）への複数のダム（３０）のそれぞれのダム軸線（４１０、４２０）に沿った移動が第１の周方向（Ｄ）の移動でもあるように配置され、複数のダム軸線は、第１のダム軸線（４１０）及び第２のダム軸線（４２０）を備える、請求項１～６のいずれか一項に記載のブレード（１０）。
【請求項８】
第１のダム（４１）は、第２のダム（４２）よりも外周（１２）に近い、請求項１～７のいずれか一項に記載のブレード（１０）。
【請求項９】
第２のダム（４２）は、第１のダム（４１）よりも外周（１２）に近い、請求項１～７のいずれか一項に記載のブレード（１０）。
【請求項１０】
バー部分（４４）は、第１の側縁部（６１）と、第１の側縁部（６１）の反対側の第２の側縁部（６２）とを備え、
第１の側縁部（６１）は、第１のバー軸線（２３０）に対して第１のバー（２３）の残りの部分（４６）の対応する側縁部と比較して少なくとも部分的にオフセットされているか、又は
第２の側縁部（６２）は、第１のバー軸線（２３０）に対して第１のバー（２３）の残りの部分（４６）の対応する第２の側縁部と比較して少なくとも部分的にオフセットされている、請求項１～９のいずれか一項に記載のブレード（１０）。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本特許開示は、パルプの製造中にリグノセルロース系材料をリファイニングするためのリファイナ用ブレード、及びそのようなリファイナに関する。
続きを表示（約 2,100 文字）【背景技術】
【０００２】
リファイナ又はディスクリファイナは、紙及び板紙などの繊維材料の製造に使用されるリグノセルロース系材料をリファインするために、パルプ産業内で一般的に使用されている。
【０００３】
ディスクリファイナは、２つ以上の対向するリファイニング要素を備え、そのうちの少なくとも１つは回転可能である。回転リファイニング要素は、ロータ又はロータ側ブレードと呼ぶことができ、非回転又は固定リファイニング要素は、ステータ又はステータ側ブレードと呼ぶことができる。リファイニング要素間にはリファイニング間隙があり、リファインされる材料がリファイニング表面に対して粉砕される。リファイニング要素のリファイニング表面は、使用中にリグノセルロース系材料をリファイニングするのに役立つリファイナバーを備え、また、リファイナバーと交差し、リグノセルロース系材料をリファイニング間隙に向かって持ち上げて完全なリファイニングを確実にするダムも備える。
【０００４】
リグノセルロース系材料のリファイニングは、所望の繊維品質に達するためにエネルギー消費が通常非常に高いため、費用がかかる。この領域内にはいくつかの改善が提案されているが、所望の繊維品質を確保すると同時に、よりエネルギー効率の高いリファイナブレードを提供するために、更なる開発が必要である。また、リファイナブレードは、使用中に摩耗するため、定期的に交換しなければならず、その期間は、リグノセルロース系材料及び条件に応じて、数日から数ヶ月までのオーダーである。ブレード交換中、リファイナはオフラインであり、したがってそのような交換は非効率的で費用がかかる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
本開示の目的は、とりわけ、上述の問題を排除すること、又は少なくとも低減することである。これは、リファイナ用のブレードによって、及び添付のそれぞれの独立請求項によるそのようなブレードを備えるリファイナによって達成される。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本開示において、第１の態様によれば、リグノセルロース系材料をリファイニングするためのリファイナ用のブレードが提供され、ブレードは、リファイナの別のブレードに面するように構成され、かつ内周及び外周によって画定されたブレード表面を備え、ブレード表面は、ブレード表面から突出する複数のバーを備えるリファイニング部を有し、複数のバーの各々は、複数のバー軸線のそれぞれのバー軸線に沿って少なくとも部分的に延在し、それぞれのバー軸線は、内周から外周に向かって延在し、複数のバーは、複数のバー軸線のうちの第１のバー軸線に沿って延在する第１のバーと、複数のダムとを備え、各ダムは、複数のダム軸線のそれぞれのダム軸線に沿って、かつ複数のバーの２つの隣接するバーの間に延在し、複数のダムは、第１のダム軸線に沿って延在する第１のダムと、第２のダム軸線に沿って延在する第２のダムとを備え、第１のダム軸線は、第１のバー軸線に沿った方向に第２のダム軸線からオフセットされており、第１のダムは、第１のバーの第１の横側部から複数のバーのうちの第１の隣接バーまで延在し、第２のダムは、第１の横側部とは反対側の第１のバーの第２の横側部から複数のバーのうちの第２の隣接バーまで延在し、第１のダムは、第１のバーから第１の隣接バーまで延在する１つ以上のダムのうち、外周に最も近く、第２のダムは、第１のバーから第２の隣接バーまで延在する１つ以上のダムの中で外周に最も近く、第１のバーは、第１のダム軸線と第２のダム軸線との間に延在するバー部分を備え、バー部分は、バー部分の外側の第１のバーの残りの部分の幅方向の幅よりも大きい、第１のバー軸線に垂直な幅方向の幅を有することを特徴とする。
【０００７】
本特許開示によるブレードは、第１及び第２のダムの間にバー部分を備え、バー部分は、バーの残りの部分よりも厚い。バー部分は、リファイナ内の高圧とリファイナ外の低圧との境界部である。バー部分の厚肉化は、リファイニング性能に影響を及ぼさないか、又は限られた影響しか及ぼさないが、有益にはブレードの寿命の延長をもたらすことが見出される。
【０００８】
一実施形態では、複数のバーは、１つ以上のセットのバーを備え、各セットのバーは、第１のバー、第１の隣接バー、及び第２の隣接バーを具備する。
【０００９】
一実施形態では、複数のバー及び複数のダムは、複数のパターン領域に配置され、パターン領域は、ブレード表面の少なくとも一部を覆うように互いに並んで配置される。パターン領域は、異なる向きを有してもよい。第１のパターン領域のバー軸線及び／又はダム軸線は、第１のパターン領域に隣接する第２のパターン領域のバー軸線及び／又はダム軸線のそれぞれの向きとは異なるそれぞれの向きを有することができる。
【００１０】
一実施形態では、パターン領域の各々は、バーの１つ以上のセットのうちの１つ以上を備える。
（【００１１】以降は省略されています）

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