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公開番号2025003056
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-09
出願番号2023103515
出願日2023-06-23
発明の名称全固体電池システム及び全固体電池システムにおける電池モジュールの制御方法
出願人日産自動車株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H01M 10/44 20060101AFI20241226BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】 全固体型セル内に形成されるデンドライトによる微小短絡を検出し、形成されたデンドライトを効率的に消失又は減少させる。
【解決手段】 本発明は、正極と負極との間に固体電解質層を用いた複数のセルから構成される電池モジュールを備えた全固体電池システムである。前記全固体電池システムは、前記電池モジュールに対して所定の上限加圧値以下の所定の面圧力で加圧する加圧機構と、前記電池モジュールのセルにおける微小短絡を検出する微小短絡検出部と、前記電池モジュールの充電及び放電を制御する制御装置と、を備える。前記制御装置は、前記微小短絡が検出された場合に、前記電池モジュールの前記放電を所定の時間行うように制御する。また、前記制御装置は、該放電中、前記電池モジュールに対して前記所定の面圧力よりも低い面圧力で加圧するように、前記加圧機構を制御する。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
正極と負極との間に固体電解質層を用いた複数のセルから構成される電池モジュールを備えた全固体電池システムであって、
前記電池モジュールに対して所定の上限加圧値以下の所定の面圧力で加圧する加圧機構と、
前記電池モジュールのセルにおける微小短絡を検出する微小短絡検出部と、
前記電池モジュールの充電及び放電を制御する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、前記微小短絡が検出された場合に、前記電池モジュールの前記放電を所定の時間行うように制御するとともに、該放電中、前記電池モジュールに対して前記所定の面圧力よりも低い面圧力で加圧するように、前記加圧機構を制御する、
全固体電池システム。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記微小短絡検出部は、前記電池モジュールの前記充電中に、前記微小短絡を検出したか否かを判断し、
前記制御装置は、前記微小短絡が検出された場合に、前記充電を停止して、前記放電を行う、
請求項1に記載の全固体電池システム。
【請求項3】
前記微小短絡検出部は、前記電池モジュールに対して所定の充電電流値の電流による前記充電において、前記電池モジュールの単位時間当たりの電圧値の立上り量が所定の基準値以下である場合に、前記微小短絡を検出したと判断する、
請求項2に記載の全固体電池システム。
【請求項4】
前記微小短絡検出部は、前記電池モジュールに対して測定されるインピーダンスが所定の基準値以下である場合に、前記微小短絡を検出したと判断する、
請求項2に記載の全固体電池システム。
【請求項5】
前記制御装置は、前記電池モジュールに対して設計上定義された最大許容電流値の電流が流れるように、前記電池モジュールの前記放電を行うように制御する、
請求項2に記載の全固体電池システム。
【請求項6】
前記制御装置は、前記放電を開始する時点での前記電池モジュールのSOCが高ければ高いほど、前記面圧力がより低くなるように、前記加圧機構を制御する、
請求項2に記載の全固体電池システム。
【請求項7】
前記制御装置は、前記放電を開始する時点での前記電池モジュールの前記SOCが第1のしきい値以上である場合に、前記所定の面圧力よりも低い第1の面圧力で加圧するように、前記加圧機構を制御する、
請求項6に記載の全固体電池システム。
【請求項8】
前記制御装置は、前記電池モジュールの前記SOCが前記第1のしきい値以上でない場合に、前記所定の面圧力よりも低く、かつ、前記第1の面圧力よりも高い第2の面圧力で加圧するように、前記加圧機構を制御する、
請求項7に記載の全固体電池システム。
【請求項9】
前記制御装置は、前記所定の時間が経過した後、前記所定の上限加圧値を低くする、
請求項2に記載の全固体電池システム。
【請求項10】
前記電池モジュールの温度を調節する温度調節装置を更に備え、
前記制御装置は、前記微小短絡が検出された場合に、前記電池モジュールの前記放電を所定の時間行うように制御するとともに、該放電中、前記電池モジュールの温度が現在の設定温度よりも低い温度になるように、前記温度調節装置を制御する、
請求項2に記載の全固体電池システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、全固体電池システム及び全固体電池システムにおける電池モジュールの制御方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年、電気自動車の車載電池システムに、電極反応に電解液を用いたリチウムイオン二次電池(単に「リチウム電池」と称されることもある。)に代えて、固体電解質を用いた全固体型のリチウムイオン二次電池の利用が提案されている。
【0003】
リチウムイオン二次電池では、その使用状況によって内部状態の劣化が進み、出力電圧の急峻な低下といった現象が起こり得るため、内部状態を検出又は推定することが行われる。例えば、下記特許文献1は、リチウムイオン二次電池が低充電状態(SOCが10%以下)にある場合にインピーダンスを測定し、測定値に応じて負極でのリチウムの析出状態を検出する技術を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2012-212513号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
リチウムイオン二次電池の使用状況によっては、セル内の一方の電極(例えば負極)でリチウムが析出して電解質層中を他方の電極(例えば正極)側へ成長し、いわゆる「デンドライト」を形成して微小短絡を引き起こし、セルの内部状態の劣化が進行する。上記特許文献1に開示された技術は、リチウムイオン二次電池の負極でのリチウムの析出状態を単に検出するにとどまり、形成されたデンドライトを消失又は減少させて、劣化したリチウムイオン二次電池の内部状態を回復させることはできなかった。
【0006】
また、近年、電気自動車の車載電池システムとして、電解液を用いた従前のリチウムイオン二次電池からなる電池システムに代えて、固体電解質を用いた全固体電池からなる全固体電池システムの利用が提案されている。したがって、このような全固体電池システムにおいても、同様に、セルの内部状態の劣化を検出し、内部状態を回復させる技術が望まれる。
【0007】
そこで、本発明は、リチウムを含有する金属化合物からなる電極と固体電解質とを用いた全固体型セル内に形成されるデンドライトによる微小短絡を検出し、形成されたデンドライトを効率的に消失又は十分減少させることができる全固体電池システム及び全固体電池システムにおける電池モジュールの制御方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための本発明は、以下に示す発明特定事項乃至は技術的特徴を含んで構成される。
【0009】
ある観点に従う本発明は、正極と負極との間に固体電解質層を用いた複数のセルから構成される電池モジュールを備えた全固体電池システムである。前記全固体電池システムは、前記電池モジュールに対して所定の上限加圧値以下の所定の面圧力で加圧する加圧機構と、前記電池モジュールのセルにおける微小短絡を検出する微小短絡検出部と、前記電池モジュールの充電及び放電を制御する制御装置と、を備える。前記制御装置は、前記微小短絡が検出された場合に、前記電池モジュールの前記放電を所定の時間行うように制御する。また、前記制御装置は、該放電中、前記電池モジュールに対して前記所定の面圧力よりも低い面圧力で加圧するように、前記加圧機構を制御する。
【0010】
また、ある観点に従う本発明は、正極と負極との間に固体電解質層を用いた複数のセルから構成される電池モジュールの制御方法である。前記制御方法は、加圧機構を制御して、前記電池モジュールに対して所定の上限加圧値以下の所定の面圧力で加圧することと、前記電池モジュールの充電中に、センサから出力される測定信号に基づいて、前記電池モジュールのセルにおける微小短絡を検出することと、前記微小短絡が検出された場合に、前記電池モジュールの前記充電を停止して放電を行うことと、を含む。前記放電を行うことは、前記電池モジュールに対して前記所定の面圧力よりも低い面圧力で加圧するように、前記加圧機構を制御することを含む。
(【0011】以降は省略されています)

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