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公開番号2024175597
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-18
出願番号2023093503
出願日2023-06-06
発明の名称電動車両制御方法および電動車両制御装置
出願人日産自動車株式会社
代理人弁理士法人後藤特許事務所
主分類B60L 3/00 20190101AFI20241211BHJP(車両一般)
要約【課題】ハーネスの昇温を抑制しつつ、使用者に違和感や不満が生じることを抑制する。
【解決手段】バッテリ6から電力が供給される駆動モータ3を備える電動車両を制御する電動車両制御方法において、コントローラ7が、バッテリ6と駆動モータ3とを電気的に接続するハーネス81の温度を推定し、ハーネス81の推定温度が第1閾値Tth1に達したら、推定温度が高くなるほどバッテリ6の入出力の上限を低下させる第1制限を開始し、推定温度が第1閾値Tth1よりも高い第2閾値Tth2に達したら、第1制限から、バッテリ6の出力を駆動モータ3の出力が退避走行用の出力になる値に制限する第2制限へ切り替えることを特徴とする、電動車両制御方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
バッテリから電力が供給される駆動モータを備える電動車両を制御する電動車両制御方法において、
コントローラが、
前記バッテリと前記駆動モータとを電気的に接続するハーネスの温度を推定し、
前記ハーネスの推定温度が第1閾値に達したら、前記推定温度が高くなるほど前記バッテリの入出力の上限を低下させる第1制限を開始し、
前記推定温度が前記第1閾値よりも高い第2閾値に達したら、前記第1制限から、前記バッテリの出力を前記駆動モータの出力が退避走行用の出力になる値に制限する第2制限へ切り替えることを特徴とする、電動車両制御方法。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
請求項1に記載の電動車両制御方法において、
前記電動車両は、車両前面に開口するグリルに配置されるグリルシャッターを備え、
前記コントローラは、
前記グリルシャッターを原則的に閉状態とし、エンジンルーム内に配置された冷却用補機の冷却要求に応じて開状態にするシャッター制御を行い、
さらに、前記推定温度として、前記グリルシャッターが閉状態の場合の閉状態推定温度と、前記グリルシャッターが開状態の場合の開状態推定温度と、を推定し、
前記グリルシャッターが閉状態の場合には、前記第1閾値及び前記第2閾値と比較する前記推定温度として前記閉状態推定温度を用い、
前記閉状態推定温度が前記第2閾値に達したら、前記冷却要求の如何にかかわらず前記グリルシャッターを開状態にし、かつ前記第1閾値及び前記第2閾値と比較する前記推定温度を前記閉状態推定温度から前記開状態推定温度に切り替える、電動車両制御方法。
【請求項3】
請求項2に記載の電動車両制御方法において、
前記コントローラは、前記閉状態推定温度と前記開状態推定温度との切り替えにより前記バッテリの使用可能出力に変化が生じる場合には、変化速度を予め設定した上限速度に制限する、電動車両制御方法。
【請求項4】
請求項1に記載の電動車両制御方法において、
前記コントローラは、前記第1制限の実行中には、前記ハーネスが高温になっているために入出力が制限されていることを、故障時とは異なる形態でインストゥルメントパネル内に表示する、電動車両制御方法。
【請求項5】
請求項4に記載の電動車両制御方法において、
前記コントローラは、前記第1制限の実行中には、インストゥルメントパネル内のパワーメータ上に使用不可能な入出力領域を表示する、電動車両制御方法。
【請求項6】
バッテリと、前記バッテリから供給される電力によって駆動される駆動源としての駆動モータと、を備える電動車両を制御する電動車両制御装置において、
前記バッテリと前記駆動モータとを電気的に接続するハーネスの温度を推定する温度推定部と、
前記ハーネスの推定温度が第1閾値に達したら、前記推定温度が高くなるほど前記バッテリの入出力の上限を低下させる第1制限を開始する第1制限処理部と、
前記推定温度が前記第1閾値よりも高い第2閾値に達したら、前記第1制限から、前記バッテリの出力を前記駆動モータの出力が退避走行用の出力になる値に制限する第2制限へ切り替える第2制限処理部と、
を備えることを特徴とする、電動車両制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電動車両制御方法および電動車両制御装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
バッテリからワイヤーハーネス(以下、「ハーネス」又は「電線」ということもある。)を介して駆動モータやその他の電気機器に電力を供給する電動車両においては、駆動モータ等への供給電力が大きいほどハーネスの温度が上昇し易い。ハーネスの耐熱温度は、一般的に想定される走行状況、例えば高速道路での本線合流時の加速や追い越し加速等、における温度上昇に基づいて設定されているので、これらの走行状況においてハーネスの温度が耐熱温度を超える可能性は低い。ただし、例えば高速道路において高車速領域での全開加速が連続して繰り返されるような走行状況では、ハーネスの温度が耐熱温度を超えてしまうおそれがある。ハーネスを太くする等して耐熱温度を高めることも可能ではあるが、これによりハーネスの重量が重くなり、コストも上昇する。そして、高車速領域での全開加速を連続して繰り返すような走行状況になる機会は稀であり、このような走行状況に対応するために耐熱温度を高めることは、車両の軽量化及びコストの観点から好ましくない。特許文献1には、電線の推定温度が上限温度以上となった場合には電源から負荷としての後輪用の駆動モータへの電力の供給を停止することで、電線を保護する制御が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許4624400号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら上記文献に記載の制御のように、電線の温度が上限温度を超えた場合に後輪用の駆動モータへの電力供給を停止してしまうと、車両の要求トルクに対して十分な駆動力を得られなくなり、ドライバ等に違和感や不満を与えるおそれがある。
【0005】
そこで本発明は、ハーネスの昇温を抑制しつつ、使用者に違和感や不満が生じることを抑制できる電動車両の制御方法及び制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のある態様によれば、バッテリから電力が供給される駆動モータを備える電動車両を制御する電動車両制御方法が提供される。この方法において、コントローラは、バッテリと駆動モータとを電気的に接続するハーネスの温度を推定し、ハーネスの推定温度が第1閾値に達したら、推定温度が高くなるほどバッテリの入出力の上限を低下させる第1制限を開始し、推定温度が第1閾値よりも高い第2閾値に達したら、第1制限から、バッテリの出力を駆動モータの出力が退避走行用の出力になる値に制限する第2制限へ切り替える。
【0007】
本発明の別の態様によれば、バッテリと、バッテリから供給される電力によって駆動される駆動源としての駆動モータと、を備える電動車両を制御する電動車両制御装置が提供される。この装置は、バッテリと駆動モータとを電気的に接続するハーネスの温度を推定する温度推定部と、ハーネスの推定温度が第1閾値に達したら、推定温度が高くなるほどバッテリの入出力の上限を低下させる第1制限を開始する第1制限処理部と、推定温度が第1閾値よりも高い第2閾値に達したら、第1制限から、バッテリの出力を駆動モータの出力が退避走行用の出力になる値に制限する第2制限へ切り替える第2制限処理部と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
上記態様によれば、ハーネスの昇温を抑制しつつ、使用者に違和感や不満が生じることを抑制できる電動車両の制御方法及び制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、電動車両の制御装置の概略構成図である。
図2は、ハーネス保護のための制御を説明する図である。
図3は、ハーネス温度が変化する状況における、ハーネスを流れる電流値を説明する図である。
図4は、本発明の実施形態に係る制御ルーチンを示すフローチャートである。
図5は、インストゥルメントパネルに表示されるパワーメータの一例を示す図である。
図6は、図4の制御ルーチンを実行した場合のタイミングチャートの一例である。
図7は、図4の制御ルーチンを実行した場合のタイミングチャートの他の例である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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