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公開番号2024176056
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-19
出願番号2023094265
出願日2023-06-07
発明の名称電力変換装置の異常判定方法、及び電力変換装置の異常判定システム
出願人日産自動車株式会社
代理人弁理士法人後藤特許事務所
主分類H02M 7/48 20070101AFI20241212BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】モータを回転させることなく電力変換装置の異常判定が可能な電力変換装置の異常判定方法、及び電力変換装置の異常判定システムを提供する。
【解決手段】2つのスイッチング素子が直列に接続された直列回路がバッテリ1に対して複数並列に接続され、直列回路において2つのスイッチング素子のうちの一方と他方との接続中点がモータ4に接続され、2つのスイッチング素子の動作を制御することでバッテリ1とモータ4との間で電力の授受を行う電力変換装置の異常判定方法であって、複数の直列回路において選択した1つのスイッチング素子以外の残余のスイッチング素子をオフ状態とし、選択した1つのスイッチング素子をオフ状態からオン状態に切り替えたときに複数の直列回路又はモータ4に流れる電流値を測定し、電流値に基づいて選択したスイッチング素子の異常の有無を判定する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
2つのスイッチング素子が直列に接続された直列回路がバッテリに対して複数並列に接続され、前記直列回路において前記2つのスイッチング素子のうちの一方と他方との接続中点がモータに接続され、前記2つのスイッチング素子の動作を制御することで前記バッテリと前記モータとの間で電力の授受を行う電力変換装置の異常判定方法であって、
複数の前記直列回路から1つのスイッチング素子を選択し、
複数の前記直列回路において選択したスイッチング素子以外の残余のスイッチング素子をオフ状態とし、
選択したスイッチング素子をオフ状態からオン状態に切り替えたときに複数の前記直列回路又は前記モータに流れる電流値を測定し、
前記電流値に基づいて選択したスイッチング素子の異常の有無を判定する電力変換装置の異常判定方法。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
複数の前記直列回路から選択するスイッチング素子を順次切り替えて前記電流値を測定することで複数の前記直列回路を構成する全てのスイッチング素子の異常の有無を判定する請求項1に記載の電力変換装置の異常判定方法。
【請求項3】
選択したスイッチング素子に関してオン状態とオフ状態の間で相互に切り替える動作を所定回数繰り返すことで前記電流値の総和を算出し、
当該総和に基づいて選択したスイッチング素子の異常の有無を判定する請求項1又は請求項2に記載の電力変換装置の異常判定方法。
【請求項4】
複数の前記直列回路が平滑コンデンサに並列に接続され且つ前記バッテリから遮断されている場合において、
選択したスイッチング素子をオフ状態からオン状態に切り替えたときの前記平滑コンデンサに印加された電圧の変化量に基づいて前記電流値を算出する請求項1に記載の電力変換装置の異常判定方法。
【請求項5】
前記直列回路の前記2つのスイッチング素子のうち前記バッテリの一方の端子に接続された方を第1のスイッチング素子とし前記バッテリの他方の端子に接続された方を第2のスイッチング素子としたとき、
複数の前記直列回路から一つの前記第1のスイッチング素子と一つの前記第2のスイッチング素子を選択し、
選択した前記第1のスイッチング素子と前記第2のスイッチング素子のオン・オフ状態が互いに異なるタイミングで前記第1のスイッチング素子及び前記第2のスイッチング素子をオン状態とオフ状態の間で相互に切り替える動作を所定回数繰り返すことで、選択した前記第1のスイッチング素子に係る前記電流値の第1の総和と、選択した前記第2のスイッチング素子に係る前記電流値の第2の総和と、を算出し、
前記第1の総和に基づいて選択した前記第1のスイッチング素子の異常の有無を判定し、
前記第2の総和に基づいて選択した前記第2のスイッチング素子の異常の有無を判定する請求項1に記載の電力変換装置の異常判定方法。
【請求項6】
複数の前記直列回路のうちの一つが、電流センサと前記2つのスイッチング素子の一方となる特定のスイッチング素子を直列に接続した第2の直列回路と前記2つのスイッチング素子の他方とが直列に接続して形成され、前記第2の直列回路と前記2つのスイッチング素子の他方との接続中点が前記モータに接続されている場合において、
複数の前記直列回路のうち前記特定のスイッチング素子を選択した場合において、
前記特定のスイッチング素子以外の残余のスイッチング素子をオフ状態とし、前記特定のスイッチング素子をオフ状態からオン状態に切り替えたときに、前記電流センサにより第1の電流値を測定し、
前記第1の電流値に基づいて前記特定のスイッチング素子の異常の有無を判定し、
複数の前記直列回路のうち、前記特定のスイッチング素子以外のスイッチング素子のいずれかを選択した場合において、
複数の前記直列回路において選択したスイッチング素子以外の残余のスイッチング素子をオフ状態とし、選択したスイッチング素子をオフ状態からオン状態に切り替えたときに、前記電流センサにより第2の電流値を測定し、
前記第2の電流値に基づいて選択したスイッチング素子の異常の有無を判定し、
前記特定のスイッチング素子の異常の有無を判定するための前記第1の電流値の判定閾値と、前記特定のスイッチング素子以外に選択したスイッチング素子の異常の有無を判定するための前記第2の電流値の判定閾値と、が互いに異なるように設定する請求項1に記載の電力変換装置の異常判定方法。
【請求項7】
2つのスイッチング素子が直列に接続された直列回路がバッテリに対して複数並列に接続され、前記直列回路において前記2つのスイッチング素子のうちの一方と他方との接続中点がモータに接続された電力変換装置と、
前記2つのスイッチング素子の動作を制御することで前記バッテリと前記モータとの間で電力の授受を行う制御部と、を備える電力変換装置の異常判定システムであって、
前記制御部は、
複数の前記直列回路から1つのスイッチング素子を選択し、
複数の前記直列回路において選択したスイッチング素子以外の残余のスイッチング素子をオフ状態とし、
選択したスイッチング素子をオフ状態からオン状態としたときに、複数の前記直列回路又は前記モータに流れる電流値を測定し、
前記電流値に基づいて選択したスイッチング素子の異常の有無を判定する電力変換装置の異常判定システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電力変換装置の異常判定方法、及び電力変換装置の異常判定システムに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1は、モータのコイルに流れる相電流を検出し、検出した相電流からインバータ(電力変換装置)の異常判定を行う技術を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2004-215328号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1では、モータを駆動するためコイルに供給している電流値を検出する構成であるため、モータを駆動(回転)していない場合には電力変換装置の異常判定を実行できない。
【0005】
本発明は、モータを回転させることなく電力変換装置の異常判定が可能な電力変換装置の異常判定方法、及び電力変換装置の異常判定システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による電力変換装置の異常判定方法は、2つのスイッチング素子が直列に接続された直列回路がバッテリに対して複数並列に接続され、直列回路において2つのスイッチング素子のうちの一方と他方との接続中点がモータに接続され、2つのスイッチング素子の動作を制御することでバッテリとモータとの間で電力の授受を行う電力変換装置の異常判定方法である。この異常判定方法では、複数の前記直列回路から1つのスイッチング素子を選択する。そして、複数の直列回路において選択したスイッチング素子以外の残余のスイッチング素子をオフ状態とし、選択したスイッチング素子をオフ状態からオン状態に切り替えたときに複数の直列回路又はモータに流れる電流値を測定し、電流値に基づいて選択したスイッチング素子の異常の有無を判定する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、選択したスイッチング素子に異常がなければスイッチング素子等に含まれる寄生容量を介して電流が流れ、異常があれば電流は流れないので、その差を利用して異常の有無を検知できる。また、寄生容量を介して流れる電流は非常に小さいのでモータを回転させることはない。よって、モータを回転させることなくスイッチング素子の異常の有無を判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、第1実施形態の電力変換装置の異常判定システムの概略図である。
図2は、第1実施形態の電力変換装置の異常判定システムの全体制御フローである。
図3は、スイッチング素子(Tr1)をオン状態に設定し、スイッチング素子(Tr2-Tr6)をオフ状態に設定したときに寄生状態を介して流れる電流を示す図である。
図4は、図3の状態でスイッチング素子(Tr1)をオフ状態に設定したときの状態を示す図である。
図5は、第1実施形態の電力変換装置の異常判定システムのオープン異常判定の制御フローである。
図6は、第1実施形態の電力変換装置の異常判定システムのオープン異常判定の制御フローの変形例である。
図7は、第1実施形態の電力変換装置の異常判定システムのタイムチャートであってスイッチング素子に異常がない場合を示す図である。
図8は、第1実施形態の電力変換装置の異常判定システムのタイムチャートであってスイッチング素子に異常がある場合を示す図である。
図9は、第2実施形態の電力変換装置の異常判定システムにおいて、図5の状態でスイッチング素子(Tr1)をオフ状態に設定し、その直後にスイッチング素子(Tr2)をオン状態に設定したときに寄生容量を介して流れる電流を示す図である。
図10は、第2実施形態の電力変換装置の異常判定システムの異常判定制御フロー(前段)である。
図11は、第2実施形態の電力変換装置の異常判定システムの異常判定制御フロー(後段)である。
図12は、第2実施形態の電力変換装置の異常判定システムのタイムチャートであってスイッチング素子(Tr1、Tr2)に異常がない場合を示す図である。
図13は、第2実施形態の電力変換装置の異常判定システムのタイムチャートであってスイッチング素子(Tr1)に異常がありスイッチング素子(Tr2)に異常がない場合を示す図である。
図14は、第2実施形態の電力変換装置の異常判定システムのタイムチャートであってスイッチング素子(Tr1、Tr2)に異常がある場合を示す図である。
図15は、第3実施形態の電力変換装置の異常判定システムの概略図である。
図16は、スイッチング素子(Tr1、Tr2、Tr3、Tr4、Tr5、Tr6)をそれぞれ選択してオン状態に設定したときに電流センサ(A1)が検出する電流を示す。
図17は、第3実施形態の電力変換装置の異常判定システムの異常判定制御フローである。
図18は、第3実施形態の電力変換装置の異常判定システムの変形例の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
【0010】
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態の電力変換装置(インバータ3)の異常判定システムの概略図である。第1実施形態の電力変換装置の異常判定システムは、バッテリ1、リレー2、インバータ3(電力変換装置)、モータ4、平滑コンデンサ5、電流センサ6、磁極位置検出センサ7、電圧センサ8、ゲート駆動回路9、モータコントローラ10、車両コントローラ11により構成され、電動車両(又はハイブリッド車両)に搭載される。
(【0011】以降は省略されています)

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