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公開番号2024176565
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-19
出願番号2023095158
出願日2023-06-09
発明の名称発電機の負荷制御方法および装置
出願人日産自動車株式会社
代理人個人,個人
主分類H02P 9/10 20060101AFI20241212BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】制御モード切換時に生じる発電電流の過渡的な上昇による内燃機関のアイドル回転速度の変動を抑制する。
【解決手段】内燃機関のアイドル運転中は、発電機の制御モードが界磁電流制限制御であり、界磁電流指令値C1を小さくすることで、許容されるトルクに対応した発電機トルクとなる。時間t1においてバッテリSOCの低下などで電圧要求があると、界磁電流指令値C1をt1時点の値に保持したまま電圧指令値C2が電圧制限制御用の目標値へと徐々に変化する。電圧指令値C2が目標値に到達(時間t2)したら、界磁電流指令値C1の変更を開始する。時間t1~t2の間は、発電電流が界磁電流指令値C1によって制限されるので、発電機トルクの過渡的な上昇が生じない。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
内燃機関の動力によって駆動される発電機の制御モードとして、界磁電流を界磁電流指令値に沿って制限する界磁電流制限制御と、電圧を電圧指令値に沿って制限する電圧制限制御と、を有し、両者を要求に応じて切り換える発電機の負荷制御方法において、
界磁電流制限制御から電圧制限制御に切り換えるときに、界磁電流指令値を切換直前の値に保持したまま電圧指令値を電圧制限制御における目標値へと徐々に変化させ、目標値に達したら界磁電流指令値の変更を開始する、
発電機の負荷制御方法。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
内燃機関の動力によって駆動される発電機の制御モードとして、界磁電流を界磁電流指令値に沿って制限する界磁電流制限制御と、電圧を電圧指令値に沿って制限する電圧制限制御と、を有し、両者を要求に応じて切り換える発電機の負荷制御方法において、
電圧制限制御から界磁電流制限制御に切り換えるときに、電圧指令値を切換直前の値に保持したまま界磁電流指令値を界磁電流制限制御における目標値へと徐々に変化させ、目標値に達したら電圧指令値の変更を開始する、
発電機の負荷制御方法。
【請求項3】
上記内燃機関は、車両を駆動する内燃機関であり、
この内燃機関のアイドル運転中は、上記界磁電流制限制御を優先して行い、電圧要求がある場合に電圧制限制御に切り換える、
請求項1に記載の発電機の負荷制御方法。
【請求項4】
上記界磁電流指令値は、界磁電流制限制御においては、発電機駆動のために許容される許容トルクに応じた制限値に制御され、電圧制限制御においては、相対的に大きな所定の最大値となる、
請求項1または2に記載の発電機の負荷制御方法。
【請求項5】
上記電圧指令値は、電圧制限制御においては、要求に応じた目標値に制御され、界磁電流制限制御においては、相対的に高い所定の最大値となる、
請求項1または2に記載の発電機の負荷制御方法。
【請求項6】
内燃機関の動力によって駆動される発電機と、
この発電機の制御モードとして、界磁電流を界磁電流指令値に沿って制限する界磁電流制限制御と、電圧を電圧指令値に沿って制限する電圧制限制御と、を有し、両者を要求に応じて切り換えるコントローラと、
を備えた発電機の負荷制御装置であって、
上記コントローラは、
界磁電流制限制御から電圧制限制御に切り換えるときに、界磁電流指令値を切換直前の値に保持したまま電圧指令値を電圧制限制御における目標値へと徐々に変化させ、目標値に達したら界磁電流指令値の変更を開始する、
発電機の負荷制御装置。
【請求項7】
内燃機関の動力によって駆動される発電機と、
この発電機の制御モードとして、界磁電流を界磁電流指令値に沿って制限する界磁電流制限制御と、電圧を電圧指令値に沿って制限する電圧制限制御と、を有し、両者を要求に応じて切り換えるコントローラと、
を備えた発電機の負荷制御装置であって、
上記コントローラは、
電圧制限制御から界磁電流制限制御に切り換えるときに、電圧指令値を切換直前の値に保持したまま界磁電流指令値を界磁電流制限制御における目標値へと徐々に変化させ、目標値に達したら電圧指令値の変更を開始する、
発電機の負荷制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、内燃機関の動力によって駆動される発電機の負荷制御方法および装置に関し、特に、界磁電流制限制御と電圧制限制御の2つの制御モードの間での切換時の制御に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、車両用内燃機関に補機として設けられる発電機(いわゆるオルタネータ)の制御モードとして、発電機の出力電圧を指示電圧に制御する電圧制御モードと、発電機の出力電流を指示電流に制御する電流制御モードと、を有し、内燃機関の回転速度が低いときには電流制御モードとし、車両減速時には電圧制御モードとする、ことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2007-74815号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、電流制御モードから電圧制御モードへと切り換えたときに、指示電流の値が電流制御モードでの値から電圧制御モードでの値へと変化し、同時に、指示電圧の値が電流制御モードでの値から電圧制御モードでの値へと変化して、制御モードの切換がなされる。この切換の過渡時においては、指示電流値の変化に伴う発電機出力電流の変化量と指示電圧値の変化に伴う発電機出力電流の変化量とは必ずしも等しくない。そのため、発電機出力電流の一時的な上昇つまり発電機トルク(発電機の駆動に必要なトルク)の一時的な上昇が生じ得る。例えば、内燃機関のアイドル運転中のように内燃機関の目標回転速度が一定であるとすると、発電機トルクの一時的な上昇によって回転速度の変動(一時的な落ち込み)が生じる。電圧制御モードから電流制御モードへ切り換える場合も同様である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明は、内燃機関の動力によって駆動される発電機の制御モードとして、界磁電流を界磁電流指令値に沿って制限する界磁電流制限制御と、電圧を電圧指令値に沿って制限する電圧制限制御と、を有し、両者を要求に応じて切り換える発電機の負荷制御方法において、
界磁電流制限制御から電圧制限制御に切り換えるときに、界磁電流指令値を切換直前の値に保持したまま電圧指令値を電圧制限制御における目標値へと徐々に変化させ、目標値に達したら界磁電流指令値の変更を開始する。
【0006】
この発明の他の態様では、
電圧制限制御から界磁電流制限制御に切り換えるときに、電圧指令値を切換直前の値に保持したまま界磁電流指令値を界磁電流制限制御における目標値へと徐々に変化させ、目標値に達したら電圧指令値の変更を開始する。
【発明の効果】
【0007】
この発明によれば、界磁電流制限制御から電圧制限制御に切り換えるとき、あるいは、逆に電圧制限制御から界磁電流制限制御に切り換えるときに、界磁電流指令値および電圧指令値の双方が同時並行に変化することによる出力電流の変動ひいては内燃機関回転速度の変動を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
この発明の一実施例の構成を示す構成説明図。
制御モード切換時の処理の流れを示すフローチャート。
界磁電流制限制御から電圧制限制御に切り換えるときの動作を示すタイムチャート。
電圧制限制御から界磁電流制限制御に切り換えるときの動作を示すタイムチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、この発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、車両の走行駆動源となる内燃機関1の動力によって発電機2が駆動される一実施例の発電装置の構成を示している。内燃機関1は、例えば火花点火式内燃機関いわゆるガソリン機関であり、圧縮着火を行うディーゼル機関であってもよい。発電機2は、三相交流発電機いわゆるオルタネータであり、内燃機関1のクランクシャフトによって例えばベルト伝動機構3を介して駆動される。発電機2が発電した電力は、バッテリ4および図示しない各種電装品等の電気負荷に供給される。バッテリ4は、例えば公称電圧が12Vの一般的な鉛蓄電池からなる。なお、発電機2の出力電流は、電気負荷に流れる電流とバッテリ4の充放電電流との和である。
【0010】
発電機2は、界磁電流を制御することによって出力電圧を一定に調整するレギュレータ5を一体に備えている。レギュレータ5にはコントローラ6から界磁電流指令値C1と電圧指令値C2とが与えられ、レギュレータ5は、これらの指令値C1,C2に基づいて界磁電流を制御する。詳しくは、界磁電流指令値C1に対応した出力電流(駆動トルク)と電圧指令値C2に対応した出力電流(駆動トルク)との中で相対的に出力電流(駆動トルク)が小さくなる方の指令値に沿って界磁電流が制御される。
(【0011】以降は省略されています)

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