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公開番号2025065626
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-22
出願番号2023174945
出願日2023-10-10
発明の名称電力システム
出願人株式会社ダイヘン
代理人個人,個人
主分類H02J 3/16 20060101AFI20250415BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】系統過電圧が発生して、電圧上昇抑制機能が動作した場合において、不要に出力電力が抑制されることを低減できる電力システムを提供する。
【解決手段】電力システムS1は、各々が電力系統Dへの逆潮流が可能である複数の電力変換装置A1と、電力系統Dの系統電圧を監視し、系統電圧が過電圧レベル以上となる系統過電圧であるか否かを検出する検出部12とを備える。各電力変換装置A1は、電圧上昇抑制機能を有し且つ電力系統D側への出力電力を制御する出力制御部13を含む。電圧上昇抑制機能は、進相運転制御機能と出力抑制機能とを含む。各電力変換装置A1において、出力制御部13は、複数の電力変換装置A1のいずれかの検出部12が系統過電圧を検出すると、進相運転制御機能を実行し、当該進相運転制御機能を実行しても、系統電圧が、系統過電圧の解消を判断するための機能停止レベル未満とならない場合、出力抑制機能を実行する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
各々が電力系統への逆潮流が可能である複数の電力変換装置と、
前記電力系統の系統電圧を監視し、前記系統電圧が過電圧レベル以上となる系統過電圧であるか否かを検出する検出部と、
を備え、
前記複数の電力変換装置の各々は、電圧上昇抑制機能を有し且つ前記電力系統側への出力電力を制御する出力制御部を含み、
前記電圧上昇抑制機能は、出力電力の力率を前記出力制御部から見て進み方向に変化させる進相運転制御機能と、出力電力を抑制する出力抑制機能とを含み、
前記複数の電力変換装置の各々において、前記出力制御部は、前記検出部が前記系統過電圧を検出すると、前記電圧上昇抑制機能を実行し、当該電圧上昇抑制機能の実行において、前記進相運転制御機能を実行し、当該進相運転制御機能を実行しても、前記系統電圧が、前記系統過電圧の解消を判断するための機能停止レベル未満とならない場合、前記出力抑制機能を実行する、電力システム。
続きを表示(約 880 文字)【請求項2】
前記検出部は、前記複数の電力変換装置の各々にそれぞれ1つずつ設けられており、
前記複数の電力変換装置の各々において、対応する前記検出部は、対応する前記電力変換装置の前記電力系統側の出力端電圧を、前記系統電圧として監視しており、
前記複数の電力変換装置の各々は、対応する前記検出部が前記系統過電圧を検出すると、前記出力制御部によって前記電圧上昇抑制機能を実行しつつ、他の電力変換装置の各々に前記系統過電圧の発生を示す過電圧検出信号を送信し、
前記他の電力変換装置の各々において、前記出力制御部は、前記過電圧検出信号の受信により、前記電圧上昇抑制機能を実行する、請求項1に記載の電力システム。
【請求項3】
前記複数の電力変換装置は、マスター機となる第1電力変換装置と、スレーブ機となる少なくとも1つの第2電力変換装置とを含み、
前記検出部は、前記第1電力変換装置に設けられ、且つ、前記第1電力変換装置の前記電力系統側の出力端電圧を、前記系統電圧として監視しており、
前記第1電力変換装置は、前記検出部が前記系統過電圧を検出すると、前記出力制御部によって前記電圧上昇抑制機能を実行しつつ、前記少なくとも1つの第2電力変換装置の各々に前記系統過電圧の発生を示す過電圧検出信号を送信し、
前記少なくとも1つの第2電力変換装置の各々において、前記出力制御部は、前記過電圧検出信号の受信により、前記電圧上昇抑制機能を実行する、請求項1に記載の電力システム。
【請求項4】
前記複数の電力変換装置の各々と別に設けられ且つ前記検出部を含む検出装置をさらに備え、
前記検出装置は、前記検出部が前記系統過電圧を検出すると、前記複数の電力変換装置の各々に、前記系統過電圧の発生を示す過電圧検出信号を送信し、
前記複数の電力変換装置の各々において、前記出力制御部は、前記過電圧検出信号の受信により、前記電圧上昇抑制機能を実行する、請求項1に記載の電力システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、電力システムに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
近年、電力系統に連系して、電力系統に逆潮流が可能な電力システムが知られている。例えば、特許文献1には、電力システムの一例である太陽光発電システムが開示されている。特許文献1に記載の太陽光発電システムは、複数のパワーコンディショナを備えている。複数のパワーコンディショナには、複数の太陽電池がそれぞれ個別に接続されている。複数のパワーコンディショナはそれぞれ、太陽電池が出力する直流電力を所定周波数(例えば商用電源周波数)の交流電力に変換し、交流系統に接続する負荷設備に電力供給したり、電力系統に電力供給したりする。
【0003】
また、従来のパワーコンディショナには、系統電圧が、予め設定された適正電圧を超過しないように、系統過電圧が発生した場合に、系統電圧を抑制する機能(電圧上昇抑制機能)が組み込まれている。この電圧上昇抑制機能は、非特許文献1の「低圧系統連系保護装置等の試験方法通則」で規定されており、例えば、出力電力の力率を制御する機能(進相無効電力制御機能)および出力電力を抑制する機能(出力制御機能)を含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2012-205322号公報
【非特許文献】
【0005】
低圧系統連系保護装置等の試験方法通則(JETGR00002-1-15.0(2022))
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
複数の電力変換装置(パワーコンディショナ)を備える電力システムにおいて、各電力変換装置で個別に系統電圧の過電圧を検出して、上記電圧上昇抑制機能を実行する構成では、例えば、各電力変換装置で検出する系統電圧の検出精度のバラつきにより、検出誤差の大きい電力変換装置だけが、過電圧を検出することがある。この場合、1つの電力変換装置だけで、電圧上昇抑制機能が動作して、他の電力変換装置が過電圧を検出する前に、出力抑制機能により出力電力が0%まで抑制されてしまうという虞がある。
【0007】
本開示は、上記事情に鑑みて考え出されたものであり、その目的は、系統過電圧が発生して、電圧上昇抑制機能が動作した場合において、不要に出力電力が抑制されることを低減できる電力システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示によって提供される電力システムは、各々が電力系統への逆潮流が可能である複数の電力変換装置と、前記電力系統の系統電圧を監視し、前記系統電圧が過電圧レベル以上となる系統過電圧であるか否かを検出する検出部と、を備え、前記複数の電力変換装置の各々は、電圧上昇抑制機能を有し且つ前記電力系統側への出力電力を制御する出力制御部を含み、前記電圧上昇抑制機能は、出力電力の力率を前記出力制御部から見て進み方向に変化させる進相運転制御機能と、出力電力を抑制する出力抑制機能とを含み、前記複数の電力変換装置の各々において、前記出力制御部は、前記検出部が前記系統過電圧を検出すると、前記電圧上昇抑制機能を実行し、当該電圧上昇抑制機能の実行において、前記進相運転制御機能を実行し、当該進相運転制御機能を実行しても、前記系統電圧が、前記系統過電圧の解消を判断するための機能停止レベル未満とならない場合、前記出力抑制機能を実行する。
【0009】
前記電力システムの好ましい実施の形態において、前記検出部は、前記複数の電力変換装置の各々にそれぞれ1つずつ設けられており、前記複数の電力変換装置の各々において、対応する前記検出部は、対応する前記電力変換装置の前記電力系統側の出力端電圧を、前記系統電圧として監視しており、前記複数の電力変換装置の各々は、対応する前記検出部が前記系統過電圧を検出すると、前記出力制御部によって前記電圧上昇抑制機能を実行しつつ、他の電力変換装置の各々に前記系統過電圧の発生を示す過電圧検出信号を送信し、前記他の電力変換装置の各々において、前記出力制御部は、前記過電圧検出信号の受信により、前記電圧上昇抑制機能を実行する。
【0010】
前記電力システムの好ましい実施の形態において、前記複数の電力変換装置は、マスター機となる第1電力変換装置と、スレーブ機となる少なくとも1つの第2電力変換装置とを含み、前記検出部は、前記第1電力変換装置に設けられ、且つ、前記第1電力変換装置の前記電力系統側の出力端電圧を、前記系統電圧として監視しており、前記第1電力変換装置は、前記検出部が前記系統過電圧を検出すると、前記出力制御部によって前記電圧上昇抑制機能を実行しつつ、前記少なくとも1つの第2電力変換装置の各々に前記系統過電圧の発生を示す過電圧検出信号を送信し、前記少なくとも1つの第2電力変換装置の各々において、前記出力制御部は、前記過電圧検出信号の受信により、前記電圧上昇抑制機能を実行する。
(【0011】以降は省略されています)

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