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公開番号
2024174506
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-17
出願番号
2023092363
出願日
2023-06-05
発明の名称
リチウムイオン二次電池用正極材料並びにこれを用いたリチウムイオン二次電池用正極およびリチウムイオン二次電池
出願人
日産自動車株式会社
,
ルノー エス.ア.エス.
,
RENAULT S.A.S.
代理人
IBC一番町弁理士法人
主分類
H01M
4/62 20060101AFI20241210BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】導電性ポリマーによって被覆された構成を有する正極活物質を用いたリチウムイオン二次電池において、充放電サイクルの進行に伴う電池のレート特性の低下を防止しうる手段を提供する。
【解決手段】正極活物質粒子と、前記正極活物質粒子の表面に配置された、ポリアニリンまたはポリピロールからなる導電性ポリマーとを含むリチウムイオン二次電池用正極材料において、正極材料の表面に対してX線光電子分光分析(XPS)を行うことによって得られるN1s光電子スペクトルにおいて、-N=、-NH-および-N
・+
H-のそれぞれに対応するピークを分離したときの各ピークの面積をN1、N2およびN3としたときに、N3/(N1+N2+N3)として定義されるN3面積比が0.08以上であるものを用いる。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
正極活物質粒子と、
前記正極活物質粒子の表面に配置された、ポリアニリンまたはポリピロールからなる導電性ポリマーと、
を含み、
正極材料の表面に対してX線光電子分光分析(XPS)を行うことによって得られるN1s光電子スペクトルにおいて、-N=、-NH-および-N
・+
H-のそれぞれに対応するピークを分離したときの各ピークの面積をN1、N2およびN3としたときに、N3/(N1+N2+N3)として定義されるN3面積比が0.08以上である、リチウムイオン二次電池用正極材料。
続きを表示(約 840 文字)
【請求項2】
前記正極活物質粒子の全量100質量%に対する前記導電性ポリマーの質量比が1~15質量%である、請求項1に記載のリチウムイオン二次電池用正極材料。
【請求項3】
前記正極活物質粒子が、一般式(1):Li
x
Ni
a
M
b
N
c
O
2
(式中、x、a、b、c、dは、0.8≦x≦1.1、a+b+c=1、0.33≦a≦0.95、0.05≦b≦0.67、0≦c≦0.10を満たす。MはMnおよびCoからなる群から選択される1種以上の元素であり、NはAl、Sn、Nb、Ti、ZrおよびMgからなる群から選択される1種以上の元素である)で表される組成を有する、請求項1または2に記載のリチウムイオン二次電池用正極材料。
【請求項4】
前記aが0.80≦a≦0.95を満たす、請求項3に記載のリチウムイオン二次電池用正極材料。
【請求項5】
前記正極活物質粒子のBET比表面積S
BET
[m
2
/g]および前記正極活物質粒子の真比重ρ[g/cm
3
]から下記数式1:
[数式1]
L
s
=6/(ρ×S
BET
)
に従って算出される換算粒子径L
s
[μm]に対する、前記正極活物質粒子のD50平均粒子径L
D50
[μm]の比の値(L
D50
/L
s
)が5以下である、請求項3に記載のリチウムイオン二次電池用正極材料。
【請求項6】
請求項1または2に記載のリチウムイオン二次電池用正極材料を含む、リチウムイオン二次電池用正極。
【請求項7】
請求項6に記載のリチウムイオン二次電池用正極を含む、リチウムイオン二次電池。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、リチウムイオン二次電池用正極材料並びにこれを用いたリチウムイオン二次電池用正極およびリチウムイオン二次電池に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、環境・エネルギー問題の解決へ向けて、種々の電気自動車の普及が期待されている。これら電気自動車の普及の鍵を握るモータ駆動用電源などの車載電源として、二次電池の開発が鋭意行われている。二次電池としては、高エネルギー密度、高出力が期待できるリチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池に注目が集まっている。
【0003】
ここで、特許文献1には、リチウムイオン二次電池の正極活物質として有用なリチウムニッケル複合酸化物の充放電サイクル耐久性に悪影響を及ぼすことなく正極活物質の水分や二酸化炭素との反応の進行を防止する技術が開示されている。具体的に、特許文献1では、リチウムニッケル複合酸化物の粒子の表面を、ポリピロールやポリアニリン等の導電性ポリマーを0.1~5質量%程度用いて被覆することで正極活物質の水分や二酸化炭素との接触を防止することが提案されている。特許文献1によれば、このような構成とすることで、電池特性に悪影響を及ぼすことなく(充放電サイクル耐久性の低下を招かずに)正極活物質を大気雰囲気下で取り扱うことが可能となったとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-191302号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者らの検討によれば、特許文献1に開示されているような導電性ポリマーによって被覆された構成を有する正極活物質を用いてリチウムイオン二次電池を作製した場合であっても、充放電サイクルの進行に伴って電池のレート特性が大幅に低下する場合があることが判明した。
【0006】
そこで本発明は、導電性ポリマーによって被覆された構成を有する正極活物質を用いたリチウムイオン二次電池において、充放電サイクルの進行に伴う電池のレート特性の低下を防止しうる手段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った。その結果、導電性ポリマーとしてポリアニリンまたはポリピロールを用いるとともに、これらの導電性ポリマーの主鎖に含まれる窒素原子のうちラジカルカチオンとなっているものの割合を比較的多くして正極活物質粒子の表面に配置することで上記課題が解決されうることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0008】
本発明の一形態は、正極活物質粒子と、前記正極活物質粒子の表面に配置された、ポリアニリンまたはポリピロールからなる導電性ポリマーとを含むリチウムイオン二次電池用正極材料である。そして、当該正極材料は、正極材料の表面に対してX線光電子分光分析(XPS)を行うことによって得られるN1s光電子スペクトルにおいて、-N=、-NH-および-N
・+
H-のそれぞれに対応するピークを分離したときの各ピークの面積をN1、N2およびN3としたときに、N3/(N1+N2+N3)として定義されるN3面積比が0.08以上である点に特徴を有する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、導電性ポリマーによって被覆された構成を有する正極活物質を用いたリチウムイオン二次電池において、充放電サイクルの進行に伴う電池のレート特性の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の一実施形態である、積層型(扁平型)の非双極型(内部並列接続タイプ)二次電池を模式的に表した断面図である。
本発明の一形態に係る正極材料の表面に対してX線光電子分光分析(XPS)を行った際の窒素(N1s)のスペクトルが、ピーク分離解析によって3種(N1(-N=)、N2(-NH-)、およびN3(-N
・+
H-))のピークに分離可能であることを説明するためのグラフである。
各実施例および各比較例の試験用セルについて測定したレート特性について、セルコンディショニング直後のレート特性の値に対する充放電サイクル直後のレート特性の値の百分率[%]をレート特性維持率として算出した結果(縦軸)を、N3面積比(横軸)に対してプロットしたグラフである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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