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公開番号
2025108305
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-23
出願番号
2024002154
出願日
2024-01-10
発明の名称
インバータの制御方法、及び、インバータの制御装置
出願人
日産自動車株式会社
代理人
弁理士法人後藤特許事務所
主分類
H02M
7/48 20070101AFI20250715BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】オープン巻線型回転電機を用いるシステムでASC制御行う場合において、上側短絡制御と下側短絡制御を切り替えるときに、平滑コンデンサを保護する。
【解決手段】オープン巻線型の回転電機(10)と接続された第1インバータ18及び第2インバータ19によって、上側短絡制御と、下側短絡制御と、を交互に実行する。そして、上側短絡制御と下側短絡制御を切り替えるときに、始状態に対して、第1インバータ18または第2インバータ19のうちいずれか一方のインバータの状態を始状態と同じ状態に維持しつつ、第1インバータ18または第2インバータ19のうちいずれか他方のインバータのスイッチングを先行して開始した移行状態を形成し、他方のインバータのスイッチングを先行して開始してから予め定める所定時間(T
delay
)が経過した後に、一方のインバータのスイッチングを開始することによって、終状態を形成する。
【選択図】図9
特許請求の範囲
【請求項1】
平滑コンデンサを介してオープン巻線型回転電機が有するステータコイルの一端と直流電源を接続する第1インバータと、前記平滑コンデンサを介して前記ステータコイルの他端と前記直流電源を接続する第2インバータと、を制御するインバータの制御方法であって、
前記第1インバータ及び前記第2インバータの上アームをオンにし、前記第1インバータ及び前記第2インバータの下アームをオフにする上側短絡制御と、前記第1インバータ及び前記第2インバータの上アームをオフにし、前記第1インバータ及び前記第2インバータの下アームをオフにした下側短絡制御と、を交互に実行し、
前記上側短絡制御と前記下側短絡制御を切り替えるときに、
前記上側短絡制御または前記下側短絡制御を行っている始状態に対して、前記第1インバータまたは前記第2インバータのうちいずれか一方のインバータの状態を前記始状態と同じ状態に維持しつつ、前記第1インバータまたは前記第2インバータのうちいずれか他方のインバータのスイッチングを先行して開始した移行状態を形成し、
前記他方のインバータのスイッチングを先行して開始してから予め定める所定時間が経過した後に、前記一方のインバータのスイッチングを開始することによって、前記一方のインバータが有する上アーム及び下アームの状態が前記始状態に対して逆になり、かつ、前記他方のインバータが有する上アーム及び下アームの状態が前記始状態に対して逆になった終状態を形成する、
インバータの制御方法。
続きを表示(約 1,700 文字)
【請求項2】
請求項1に記載のインバータの制御方法であって、
前記移行状態として、
前記第1インバータまたは前記第2インバータのうちいずれか一方のインバータが有する上アーム及び下アームの状態を前記始状態と同じ状態に維持しつつ、前記第1インバータまたは前記第2インバータのうちいずれか他方のインバータが有する上アーム及び下アームをともにオフにした第1移行状態と、
前記一方のインバータが有する上アーム及び下アームの状態を前記始状態と同じ状態に維持しつつ、前記他方のインバータの上アーム及び下アームの状態が前記始状態に対して逆になった第2移行状態と、
前記他方のインバータが有する上アーム及び下アームの状態が前記始状態に対して逆にしなった状態を維持しつつ、前記一方のインバータが有する上アーム及び下アームをともにオフにした第3移行状態と、
を形成する、
インバータの制御方法。
【請求項3】
請求項1または2に記載のインバータの制御方法であって、
前記所定時間は、対になる上アーム及び下アームのオンとオフを入れ替えるときに要するデッドタイムよりも長い、
インバータの制御方法。
【請求項4】
請求項3に記載のインバータの制御方法であって、
前記所定時間の長さを、前記オープン巻線型回転電機の各相に流れる電流の総和である零相電流に基づいて決定する、
インバータの制御方法。
【請求項5】
請求項4に記載のインバータの制御方法であって、
前記零相電流の大きさが小さいほど、前記所定時間を長くする、
インバータの制御方法。
【請求項6】
請求項3に記載のインバータの制御方法であって、
前記オープン巻線型回転電機の各相に流れる電流の総和である零相電流が負であるときには、前記零相電流がゼロよりも大きくなるまで、前記上側短絡制御と前記下側短絡制御を切り替えるタイミングを遅延させる、
インバータの制御方法。
【請求項7】
請求項3に記載のインバータの制御方法であって、
前記オープン巻線型回転電機の各相に流れる電流の総和である零相電流の向きに基づいて、前記第1インバータ及び前記第2インバータのうち、どちらを、相対的に先行してスイッチングする前記他方のインバータとし、相対的に遅延してスイッチングする前記一方のインバータとするか、を切り替える、
インバータの制御方法。
【請求項8】
請求項7に記載のインバータの制御方法であって、
前記移行状態において、前記零相電流が前記第1インバータから前記オープン巻線型回転電機を介して前記第2インバータに流れるときに前記平滑コンデンサが放電する場合は、前記第1インバータを遅延してスイッチングさせ、前記第2インバータを先行してスイッチングさせる、
インバータの制御方法。
【請求項9】
請求項1または2に記載のインバータの制御方法であって、
前記所定時間は可変であり、
前記平滑コンデンサにおける電圧である直流電圧が予め定める所定の閾値よりも高いときには、前記所定時間を、対になる上アーム及び下アームのオンとオフを入れ替えるときに要するデッドタイムよりも長く設定することにより、前記移行状態を形成し、
前記直流電圧が前記閾値以下であるときには、前記所定時間をゼロに設定することにより、前記移行状態を省略する、
インバータの制御方法。
【請求項10】
請求項1または2に記載のインバータの制御方法であって、
前記オープン巻線型回転電機の各相を流れる電流である相電流を検出する電流センサが失陥したときには、前記オープン巻線型回転電機の電気角に基づいて、前記相電流を推定し、
推定した前記相電流に基づいて、前記第1インバータ及び前記第2インバータを制御するデューティ指令値を演算する、
インバータの制御方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、平滑コンデンサを介して直流電源と回転電機を接続するインバータの制御方法及び制御装置に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、第1のスイッチング制御と第2のスイッチング制御を交互に行うインバータ装置を開示している。第1のスイッチング制御は、直流電源の正極側に接続された全てのスイッチング素子をオンにし、かつ、直流電源の負極側に接続された全てのスイッチング素子をオフにする制御である。第2のスイッチング制御は、直流電源の正極側に接続された全てのスイッチング素子をオフにし、かつ、直流電源の負極側に接続された全てのスイッチング素子をオンにする制御である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許5857394号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
インバータは、回転電機の相ごとに、上アーム及び下アームを構成する1対のスイッチング素子を有する。また、インバータは、平滑コンデンサを介して、直流電源と回転電機を接続する。そして、回転電機が過回転に至った場合等、回転電機の制御において異常が生じたときには、各相の上アームまたは下アームのいずれか一方を全てオンにし、他方を全てオフにすることによって、インバータと回転電機で短絡回路を形成することがある。このような短絡制御は、ASC(アクティブショートサーキット)制御、または、三相短絡制御等と称されている。
【0005】
ASC制御は、全上アームをオンにし、全下アームをオフにする短絡制御(以下、上側短絡制御という)、または、全上アームをオフにし、全下アームをオンにする短絡制御(以下、下側短絡制御という)によって行うことができる。但し、回転電機が回転しているときには、特定のアームに熱や電流が偏り、その特定のアームが劣化しやすくなってしまうことがある。このため、回転電機が回転しているときには、ASC制御は、上側短絡制御と下側短絡制御を交互に切り替えながら行うことが好ましい。
【0006】
上側短絡制御と下側短絡制御を切り替えるためには、各相の上アーム及び下アームをスイッチングする必要がある。このとき、上アームと下アームが同時にオンになって貫通電流が流れると、スイッチング素子等が破損するおそれがある。このため、対になった上アーム及び下アームのスイッチングには、これらの両方を確実にオフにするデッドタイムが設けられる。しかし、上側短絡制御と下側短絡制御の切り替えにおいて単純にデッドタイムを設けると、デッドタイム前に回転電機に流れ込んでいた電流(回転電機の誘起電圧)によっては、デッドタイム中に平滑コンデンサに大電流が流れ込み、平滑コンデンサが破損してしまうおそれがある。
【0007】
本発明は、オープン巻線型回転電機を用いるシステムでASC制御行う場合において、上側短絡制御と下側短絡制御を切り替えるときに、平滑コンデンサを保護することができるインバータの制御方法及び制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のある態様は、平滑コンデンサを介してオープン巻線型回転電機が有するステータコイルの一端と直流電源を接続する第1インバータと、平滑コンデンサを介してステータコイルの他端と直流電源を接続する第2インバータと、を制御するインバータの制御方法である。このインバータの制御方法では、第1インバータ及び第2インバータの上アームをオンにし、第1インバータ及び第2インバータの下アームをオフにする上側短絡制御と、第1インバータ及び第2インバータの上アームをオフにし、第1インバータ及び第2インバータの下アームをオフにした下側短絡制御と、を交互に実行する。そして、上側短絡制御と下側短絡制御を切り替えるときに、上側短絡制御または下側短絡制御を行っている始状態に対して、第1インバータまたは第2インバータのうちいずれか一方のインバータの状態を始状態と同じ状態に維持しつつ、第1インバータまたは第2インバータのうちいずれか他方のインバータのスイッチングを先行して開始した移行状態を形成し、他方のインバータのスイッチングを先行して開始してから予め定める所定時間が経過した後に、一方のインバータのスイッチングを開始することによって、一方のインバータが有する上アーム及び下アームの状態が始状態に対して逆になり、かつ、他方のインバータが有する上アーム及び下アームの状態が始状態に対して逆になった終状態を形成する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、オープン巻線型回転電機を用いるシステムでASC制御行う場合において、上側短絡制御と下側短絡制御を切り替えるときに、平滑コンデンサを保護することができるインバータの制御方法及び制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、第1実施形態に係る電動車両の構成を示すブロック図である。
図2は、インバータの構成を示す回路図である。
図3は、通常モードにおけるPWM信号を示す説明図である。
図4は、PWM制御部のうち、ASC制御に係る部分の構成を示すブロック図である。
図5は、相電流、零相電流、及び、ASC切替信号を示すタイムチャートである。
図6は、ASC制御に係るフローチャートである。
図7は、第1ASCモードにおけるPWM信号の例を示すタイムチャートである。
図8は、第2ASCモードにおけるPWM信号の例を示すタイムチャートである。
図9は、第1ASCモードにおける相電流の変遷を示す説明図である。
図10は、第1ASCモードにおける直流電流の変遷を例示するグラフである。
図11は、第2ASCモードにおける相電流の変遷を示す説明図である。
図12は、第2実施形態に係る第1PWM制御部及び第2PWM制御部のブロック図である。
図13は、第2実施形態におけるASC制御用デューティ指令値の演算に係るフローチャートである。
図14は、変形例に係るPWM制御部の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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