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公開番号
2025001310
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-08
出願番号
2023100821
出願日
2023-06-20
発明の名称
電動機制御方法及び電動機制御装置
出願人
日産自動車株式会社
代理人
弁理士法人後藤特許事務所
主分類
H02P
21/05 20060101AFI20241225BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】電動機の動作に伴って発生する騒音の低減及び効率低下の抑制を両立する。
【解決手段】
基本電流から定めた基準波とキャリア波を用いてPWM制御信号を生成し、PWM制御信号により電力変換器200を操作して電動機300を駆動する電動機制御方法を提供する。この電動機制御方法では、電動機の動作状態に基づいて当該電動機の動作に伴う騒音の周波数を推定する。そして、推定した周波数が規定周波数範囲に含まれると判断した場合に、キャリア周波数を変更するキャリア周波数変更処理及び電動機の電磁加振力を抑制するための高調波電流を基本電流に重畳する高調波電流重畳処理を実行する。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
基本電流から定めた基準波とキャリア波を用いてPWM制御信号を生成し、前記PWM制御信号により電力変換器を操作して電動機を駆動する電動機制御方法であって、
前記電動機の動作状態に基づいて、前記電動機の動作に伴う騒音の周波数を推定し、
推定した前記周波数が規定周波数範囲に含まれると判断した場合に、
キャリア周波数を変更するキャリア周波数変更処理、及び前記電動機の電磁加振力を抑制するための高調波電流を前記基本電流に重畳する高調波電流重畳処理を実行する、
電動機制御方法。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の電動機制御方法であって、
前記キャリア周波数変更処理では、
前記キャリア周波数を、所定の基本キャリア周波数よりも高い補正キャリア周波数に設定する、
電動機制御方法。
【請求項3】
請求項2に記載の電動機制御方法であって、
前記規定周波数範囲を、電動機回転数に応じた前記電磁加振力における共振周波数と、構造系の共振周波数帯と、が重なり合う周波数範囲に定める、
電動機制御方法。
【請求項4】
請求項3に記載の電動機制御方法であって、
前記規定周波数範囲を、複数次数の前記電磁加振力におけるそれぞれの前記共振周波数に基づいて定める、
電動機制御方法。
【請求項5】
請求項1に記載の電動機制御方法であって、
前記電動機は車両に搭載され、
前記規定周波数範囲を、前記車両に設けられる加速度センサの検出値に基づいて調節する、
電動機制御方法。
【請求項6】
請求項2に記載の電動機制御方法であって、
前記電動機は車両に搭載され、
前記周波数が前記規定周波数範囲に含まれると判断すると、前記車両における車室内の暗騒音の大きさが基準値以下であるかを判定し、
前記暗騒音の大きさが前記基準値以下であると、前記キャリア周波数変更処理及び前記高調波電流重畳処理を実行し、
前記暗騒音の大きさが前記基準値を超えていると、前記キャリア周波数変更処理及び前記高調波電流重畳処理を何れも非実行とする、
電動機制御方法。
【請求項7】
基本電流から定まる基準波とキャリア波を用いてPWM制御信号を生成し、前記PWM制御信号により電力変換器を操作して電動機を駆動する電動機制御装置であって、
前記電動機の動作状態に基づいて、前記電動機の動作に伴う騒音の周波数としての騒音周波数を推定する推定部と、
推定した前記周波数が規定周波数範囲に含まれると判断した場合に、キャリア周波数を変更するキャリア周波数変更処理、及び前記電動機の電磁加振力を抑制するための高調波電流を前記基本電流に重畳する高調波電流重畳処理を実行する、騒音抑制処理部と、を有する、
電動機制御装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動機制御方法及び電動機制御装置に関する。
続きを表示(約 1,200 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、PWM(Pulse Width Modulation)制御によってインバータを操作することで、電動車両の走行駆動源として機能する電動機の動作を制御する制御方法が開示されている。特に、特許文献1の制御方法では、車両周囲の騒音レベルが低いなどの状況において、キャリア周波数を走行用に定められた基本値から変更することで車両内部において発生する騒音を抑制する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2007/148521号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の制御方法では、上記のように車両周囲の騒音レベル(暗騒音レベル)が低いなどの騒音が乗員に認識されやすい状況を検知してキャリア周波数を変更する。このため、そもそも車両内部において発生する騒音レベル自体が低い状況下であってもキャリア周波数が変更されることとなるので、スイッチング損失の増大を招き効率が低下する。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みたものであり、電動機の動作に伴って発生する騒音の低減及び効率低下の抑制を両立し得る電動機制御方法及び電動機制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、基本電流から定めた基準波とキャリア波を用いてPWM制御信号を生成し、PWM制御信号により電力変換器を操作して電動機を駆動する電動機制御方法が提供される。
【0007】
この電動機制御方法では、電動機の動作状態に基づいて、電動機の動作に伴う騒音の周波数としての騒音周波数を推定する。そして、騒音周波数が規定周波数範囲に含まれると判断した場合に、キャリア周波数を変更するキャリア周波数変更処理、及び前記電動機の電磁加振力を抑制するための高調波電流を基本電流に重畳する高調波電流重畳処理を実行する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、電動機の動作に伴って発生する騒音の低減及び効率の低下抑制を両立することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、本発明の各実施形態に共通するモータシステムの構成を示すブロック図である。
図2は、キャリア周波数の切り替え態様について説明する図である。
図3は、第1実施形態による騒音抑制処理実行判定の詳細を示すフローチャートである。
図4は、電磁加振力の共振周波数と構造系の共振周波数の関係を示すグラフである。
図5は、第2実施形態による騒音抑制処理実行判定の詳細を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照しながら本発明の各実施形態について説明する。
(【0011】以降は省略されています)
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