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公開番号2025001448
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-08
出願番号2023101044
出願日2023-06-20
発明の名称車両用空調装置
出願人サンデン株式会社
代理人弁理士法人エビス国際特許事務所
主分類B60H 1/22 20060101AFI20241225BHJP(車両一般)
要約【課題】各制御対象の駆動状態の相互干渉を抑制し、ユーザの快適性を向上させる。
【解決手段】圧縮機、室内熱交換部、及び、外部熱交換部を含む冷媒回路と、前記冷媒回路を制御する制御装置と、を備えた車両用空調装置において、冷媒回路は、圧縮機で圧縮した冷媒の少なくとも一部を、室内熱交換部及び外部熱交換部を経由することなく減圧して圧縮機に戻すホットガスバイパスと、ホットガスバイパスを流れる冷媒の流量を調整する流量調整部と、を有し、制御装置は、圧縮機で圧縮した冷媒の一部を室内熱交換部に流し、残りをホットガスバイパスに流すホットガス暖房モードを実行可能であり、ホットガス暖房モードにおいて、冷媒回路の高圧側冷媒圧力が所定の閾値以下となる場合に、室内熱交換部に空気を送風する送風機及び流量調整部の何れか一方又は両方に対する制御を制限する、車両用空調装置を提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
圧縮機、室内熱交換部、及び、外部熱交換部を含む冷媒回路と、前記冷媒回路を制御する制御装置と、を備えた車両用空調装置において、
前記冷媒回路は、
前記圧縮機で圧縮した冷媒の少なくとも一部を、前記室内熱交換部及び前記外部熱交換部を経由することなく減圧して前記圧縮機に戻すホットガスバイパスと、
前記ホットガスバイパスを流れる冷媒の流量を調整する流量調整部と、を有し、
前記制御装置は、
前記圧縮機で圧縮した冷媒の一部を前記室内熱交換部に流し、残りを前記ホットガスバイパスに流すホットガス暖房モードを実行可能であり、
前記ホットガス暖房モードにおいて、前記冷媒回路の高圧側冷媒圧力が所定の閾値以下である場合に、前記室内熱交換部に空気を送風する送風機及び前記流量調整部の何れか一方又は両方に対する制御を制限する、車両用空調装置。
続きを表示(約 340 文字)【請求項2】
前記制御装置は、前記ホットガス暖房モードにおいて、前記冷媒回路の高圧側冷媒圧力が所定の閾値以下である場合に、前記流量調整部の開度の上限値を現在の開度とする、請求項1記載の車両用空調装置。
【請求項3】
前記制御装置は、前記ホットガス暖房モードにおいて、前記冷媒回路の高圧側冷媒圧力が所定の閾値以下である場合に、前記送風機による送風量の上限値を現在の送風量とする、請求項1記載の車両用空調装置。
【請求項4】
前記制御装置は、前記ホットガス暖房モードにおいて、前記冷媒回路の高圧側冷媒圧力が所定の閾値以下である場合に、前記室内熱交換部を流れた冷媒を減圧させる減圧部の開方向への駆動を禁止する、請求項1記載の車両用空調装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用空調装置に関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年、車両に搭載されたバッテリから供給される電力によって走行用モータを駆動するハイブリッド自動車や電気自動車等の車両が普及している。このような車両に搭載される車両用空調装置として、ヒートポンプ(冷媒回路)を熱源とするものが知られている。
【0003】
ヒートポンプを利用した車両用空調装置は、暖房運転時に、外部熱交換器を吸熱器として機能させ、外気から暖房熱源を得ている。このため、外気温が極低温になると、外気からの吸熱が難しくなり、暖房能力が大きく低下することになる。これに対し、極低温環境下で有効な暖房として、外気等から吸熱を行わずに、冷媒回路の圧縮機から吐出された高温高圧冷媒を利用するホットガス暖房が知られている。
【0004】
例えば、特許文献1の車両用空調装置では、ヒートポンプにおいて、次のように冷媒を循環させてホットガス暖房運転を行っている。すなわち、ヒートポンプでは、圧縮機から吐出した高温高圧冷媒のうち、一部をバイパス流路に流して減圧した後に圧縮機に戻し、残りを室内熱交換器において車室内への送風空気と熱交換させた後に減圧させ、外部熱交換器を経由させることなく圧縮機に戻している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2023-46604号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のような車両用空調装置では、ホットガス暖房運転時に、室内熱交換器の出口冷媒圧力が目標出口冷媒圧力となるように圧縮機を制御し、圧縮機に吸入される冷媒の吸入冷媒圧力が目標吸入冷媒圧力となるようにバイパス流路の流量調整弁を制御し、実暖房能力が目標暖房能力となるように送風機を制御している。
【0007】
しかしながら、制御対象である圧縮機、流量調整弁、及び送風機はそれぞれ独立して制御されているため、これらの駆動状態によっては相互に干渉してしまう場合がある。例えば、出口冷媒圧力を目標出口冷媒圧力とするために圧縮機が最大の回転数で駆動している場合において、同時に、吸入冷媒圧力を目標吸入冷媒圧力に到達させるために流量調整弁を開方向に制御すると、室内熱交換器への冷媒の流量が減少して出口冷媒圧力が低下し、車室内へ吹き出される空気の吹出温度が低下してしまう。
【0008】
同様に、出口冷媒圧力を目標出口冷媒圧力とするために圧縮機が最大の回転数で駆動している場合において、同時に暖房能力を目標暖房能力とするために送風機による風量を増加させるように制御すると、室内熱交換器での冷媒の放熱量に比して送風量が多いことから、吹出温度が低下してしまう。このように、各制御対象の駆動状態が相互に干渉することによって吹出温度が変動すると、ユーザの快適性が損なわれることとなる。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、各制御対象の駆動状態の相互干渉を抑制し、ユーザの快適性を向上させること、などを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、圧縮機、室内熱交換部、及び、外部熱交換部を含む冷媒回路と、前記冷媒回路を制御する制御装置と、を備えた車両用空調装置において、前記冷媒回路は、前記圧縮機で圧縮した冷媒の少なくとも一部を、前記室内熱交換部及び前記外部熱交換部を経由することなく減圧して前記圧縮機に戻すホットガスバイパスと、前記ホットガスバイパスを流れる冷媒の流量を調整する流量調整部と、を有し、前記制御装置は、前記圧縮機で圧縮した冷媒の一部を前記室内熱交換部に流し、残りを前記ホットガスバイパスに流すホットガス暖房モードを実行可能であり、前記ホットガス暖房モードにおいて、前記冷媒回路の高圧側冷媒圧力が所定の閾値以下となる場合に、前記室内熱交換部に空気を送風する送風機及び前記流量調整部の何れか一方又は両方に対する制御を制限する、車両用空調装置を提供する。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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