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公開番号
2024179847
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-26
出願番号
2023099090
出願日
2023-06-16
発明の名称
車両のパワートレイン構造
出願人
マツダ株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
B60K
6/405 20071001AFI20241219BHJP(車両一般)
要約
【課題】レイアウト性を高めることのできる車両の車両のパワートレイン構造を提供する。
【解決手段】電力変換装置に、第1方向に沿って順に並設されたDCバスバー、平滑コンデンサ、パワーモジュールおよびACバスバーと、これらを収容する筐体を設ける。筐体に、第2方向に沿って延びる形状を有してパワーモジュール、平滑コンデンサおよびDCバスバーを収容する第1収容部と、第1収容部の第2方向の一方側の端部から下方に突出する形状を有してACバスバーの下部を収容する第2収容部とを設け、筐体を、第2収容部の位置がハウジングに設けられた湾曲部の頂部から第2方向の前記一方側にずれた状態で湾曲部の上方に配設する。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
燃焼室が形成されたエンジン本体を含む走行用の駆動源としてのエンジンと、
走行用の駆動源としてのモータと、
前記モータに給電するバッテリと、
前記バッテリの直流電流を交流電流に変換して前記モータに供給する電力変換装置と、
水平な第1方向について前記エンジン本体の一方側に配設されて、内側に前記モータを収容するハウジングとを備え、
前記電力変換装置は、
前記バッテリと連結されるDCバスバーと、
前記第1方向と直交する水平な第2方向について前記DCバスバーの一方側に配設されて、前記DCバスバーを介して前記バッテリから入力された直流電流を平滑化する平滑コンデンサと、
前記第2方向について前記平滑コンデンサの前記一方側に配設されて、前記平滑コンデンサにより平滑化された直流電流を交流電流に変換するパワーモジュールと、
前記パワーモジュールから下方に延びる形状を有し、前記モータと連結されて前記パワーモジュールにより生成された交流電流を前記モータに伝達するACバスバーと、
前記DCバスバー、前記平滑コンデンサ、前記パワーモジュールおよび前記ACバスバーを収容する筐体とを備え、
前記筐体は、前記第2方向に沿って延びる形状を有して、前記パワーモジュール、前記平滑コンデンサおよび前記DCバスバーを収容する第1収容部と、前記第1収容部の前記第2方向の前記一方側の端部から下方に突出する形状を有して前記ACバスバーの下部を収容する第2収容部とを備え、
前記ハウジングは、前記第1方向に沿ってみたときに上方に膨出するように湾曲する外周面を備えた湾曲部を備え、
前記筐体は、前記第2収容部の位置が前記湾曲部の頂部から前記第2方向の前記一方側にずれた状態で、前記湾曲部の上方に配設されている、ことを特徴とする車両のパワートレイン構造。
続きを表示(約 650 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の車両のパワートレイン構造において、
前記エンジン本体、前記モータおよび前記電力変換装置は、前記第1方向が車幅方向と一致し、且つ、前記第2方向が車両の前後方向と一致する姿勢で車両に搭載されており、
前記エンジンは、前記エンジン本体の前記第1方向の前記一方側、且つ、前記ハウジングから上方に離間した位置に配設される周辺機器を有し、
前記電力変換装置は、前記周辺機器の下方且つ前記ハウジングの上方となる位置で、且つ、前記エンジン本体と前記ハウジングの少なくとも一方の前端よりも後方となる位置に配設されている、ことを特徴とする車両のパワートレイン構造。
【請求項3】
請求項2に記載の車両のパワートレイン構造において、
前記電力変換装置は、前記第2方向の前記一方側が車両の前後方向における前側と一致する姿勢で車両に搭載されており、
前記ハウジングは、その前端部に設けられて前記ACバスバーが車幅方向に沿って挿入されるバスバー挿入部を備える、ことを特徴とする車両のパワートレイン構造。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の車両のパワートレイン構造において、
前記バッテリよりも出力電圧の低い低電圧バッテリを備え、
前記低電圧バッテリは、前記電力変換装置の上方、且つ前記エンジン本体の前記第1方向の前記一方側に配設されている、ことを特徴とする車両のパワートレイン構造。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のパワートレイン構造に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
走行用の駆動源としてエンジンとモータとを備えるとともに、モータに給電するバッテリを備えた車両(いわゆるハイブリッド車両)が知られている。このような車両では、モータを駆動するためにバッテリの直流電流を交流電流に変換する必要があることから、エンジン、モータおよびバッテリに加えて上記の変換を行うための電力変換装置が搭載される。
【0003】
例えば、特許文献1には、エンジン、モータ、バッテリおよび電力変換装置が搭載される車両において、モータを収容するケースの上面と電力変換装置(特許文献1では電力制御装置)の底面とを締結して、上記ケースの上方に電力変換装置を搭載するという構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6349415号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の構造では、モータを収容するケースの上面から上方の空間に電力変換装置が配設されている。そのため、モータの上方空間において電力変換装置が占める割合が大きくなり、モータの上方に他の装置を設置する際にそのレイアウトが難しくなるという問題がある。このように、特許文献1の構造では、レイアウト性を高める点で改良の余地がある。
【0006】
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、レイアウト性を高めることのできる車両のパワートレイン構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するためのものとして、本発明は、燃焼室が形成されたエンジン本体を含む走行用の駆動源としてのエンジンと、走行用の駆動源としてのモータと、前記モータに給電するバッテリと、前記バッテリの直流電流を交流電流に変換して前記モータに供給する電力変換装置と、水平な第1方向について前記エンジン本体の一方側に配設されて、内側に前記モータを収容するハウジングとを備え、前記電力変換装置は、前記バッテリと連結されるDCバスバーと、前記第1方向と直交する水平な第2方向について前記DCバスバーの一方側に配設されて、前記DCバスバーを介して前記バッテリから入力された直流電流を平滑化する平滑コンデンサと、前記第2方向について前記平滑コンデンサの前記一方側に配設されて、前記平滑コンデンサにより平滑化された直流電流を交流電流に変換するパワーモジュールと、前記パワーモジュールから下方に延びる形状を有し、前記モータと連結されて前記パワーモジュールにより生成された交流電流を前記モータに伝達するACバスバーと、前記DCバスバー、前記平滑コンデンサ、前記パワーモジュールおよび前記ACバスバーを収容する筐体とを備え、前記筐体は、前記第2方向に沿って延びる形状を有して、前記パワーモジュール、前記平滑コンデンサおよび前記DCバスバーを収容する第1収容部と、前記第1収容部の前記第2方向の前記一方側の端部から下方に突出する形状を有して前記ACバスバーの下部を収容する第2収容部とを備え、前記ハウジングは、前記第1方向に沿ってみたときに上方に膨出するように湾曲する外周面を備えた湾曲部を備え、前記筐体は、前記第2収容部の位置が前記湾曲部の頂部から前記第2方向の前記一方側にずれた状態で、前記湾曲部の上方に配設されている、ことを特徴とする。
【0008】
この構成では、DCバスバー、平滑コンデンサおよびパワーモジュールの3つの要素が、水平な第2方向について並んでいる。そのため、これら3つの要素が占める空間の上下方向の寸法ひいては当該3要素を収容する第1収容部の上下方向の寸法を小さく抑えることができる。また、ACバスバーがパワーモジュールから下方に延びる形状とされている。そのため、パワーモジュールから第2方向の一方側に延びるようにACバスバーを配設した場合と比較して、DCバスバー、平滑コンデンサ、パワーモジュールおよびACバスバーの4つの要素が占める空間の第2方向の寸法ひいては当該4要素を収容する筐体(第1収容部および第2収容部)の第2方向の寸法を小さく抑えることができる。また、第1収容部の第2方向の一方側の端部から下方に突出する第2収容部が筐体に設けられて、当該第2収容部にACバスバーの下部が収容されているため、第1収容部の上下方向の寸法は小さく抑えつつ、ACバスバーを筐体の内側に収容することができる。しかも、筐体が、第2収容部の位置が上記ハウジングの湾曲部の頂部から第2方向の上記一方側にずれた状態で、ハウジングの上方に配設されている。そのため、湾曲部の第2方向の上記一方側の空間に、第2収容部をその底部が湾曲部の頂部よりも低くなる状態で配設でき、第2収容部と第1収容部、つまり、筐体の高さ位置を低く抑えることができる。このように、上記の構成によれば、電力変換装置をハウジングの周囲にコンパクトに配設でき、レイアウト性を高めることができる。
【0009】
前記構成において、好ましくは、前記エンジン、前記モータおよび前記電力変換装置は、前記第1方向が車幅方向と一致し、且つ、前記第2方向が車両の前後方向と一致する姿勢で車両に搭載されており、前記エンジンは、前記エンジン本体の前記第1方向の前記一方側、且つ、前記ハウジングから上方に離間した位置に配設される周辺機器を有し、前記電力変換装置は、前記周辺機器の下方且つ前記ハウジングの上方となる位置で、且つ、前記エンジン本体と前記ハウジングの少なくとも一方の前端よりも後方となる位置に配設されている(請求項2)。
【0010】
この構成によれば、上記の周辺機器とハウジングとの間の空間を利用して電力変換装置を配設できる。また、この構成では、エンジン本体とハウジングの少なくとも一方の前端よりも後方となる位置に電力変換装置が配設されている。そのため、車両の前突時において、パワートレインの前方に存在する衝突物等を電力変換装置よりも先にエンジン本体あるいはハウジングに衝突させることができ、電力変換装置に加えられる荷重を小さく抑えることができる。
(【0011】以降は省略されています)
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