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公開番号2024178020
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-24
出願番号2023096503
出願日2023-06-12
発明の名称給湯システム
出願人株式会社パロマ
代理人個人,個人
主分類F24H 4/02 20220101AFI20241217BHJP(加熱;レンジ;換気)
要約【課題】たとえタンクを小型化したとしても、浴室での給湯動作中にタンク内の湯量が足りなくなることに起因して湯温が変化するような事態が起こらない給湯システムを提供する。
【解決手段】コントローラ4は、所定の学習期間にわたっての湯の使用量及び/又は流量を出湯流量センサ17によって検出し、当該検出結果を検出時刻に関連付けて記憶手段に学習データとして記憶するとともに、学習データを参照し、浴室において湯が使用される浴室使用時間帯を学習する。そして、浴室使用時間帯において給湯する際には、切替電磁弁16を制御してタンク1内の湯水の使用を停止し、直接給水管15から水道水を給湯器3側へ給水するように切り替えるとともに、給湯バーナ22を点火して水道水を給湯器3において加熱した後に浴槽41へ供給するようにした。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
湯水を貯留するタンクと、前記タンク内の湯水を加熱するヒートポンプと、供給された湯水を燃料ガスの燃焼熱により加熱する給湯器と、前記タンク内の湯水を所定の使用箇所側へ供給する第1供給路、及び前記タンクを介さずに水道水を前記給湯器で加熱した後に前記使用箇所側へ供給する第2供給路を含む前記使用箇所への湯水の供給に係る複数の供給路と、前記給湯器の動作及び前記供給路の選択を制御する制御手段とを備えた給湯システムであって、
前記使用箇所として浴室が含まれている一方、
前記供給路における湯水の流量を検出する流量検出手段と、前記流量検出手段による検出結果にもとづく湯水の使用状況を時刻に関連付けて使用履歴として記憶するとともに、前記使用履歴をもとに前記浴室で湯が使用される浴室使用時間帯を学習する学習手段とを備えており、
前記制御手段は、前記浴室使用時間帯において前記使用箇所へ湯を供給する際、前記タンク内に貯留されている湯水を使用せず、前記第2供給路を介して前記使用箇所に湯を供給することを特徴とする給湯システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、バーナを備えて通水を加熱可能な給湯器と、ヒートポンプを備えて加熱された湯水を貯留するタンクとが併設されてなるハイブリッド式の給湯システムに関するものである。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、ヒートポンプと、ヒートポンプで加熱された湯水を貯留するタンクとを備え、タンク内の湯を台所や浴室等に供給するヒートポンプ式の給湯システムが実用に供されている。ただ、従来のヒートポンプ式の給湯システムでは、浴槽への湯張り時に必要とされる多量の湯水を貯留可能とするために、タンクを非常に大型化しなければならないという問題があった。そこで、たとえば特許文献1に記載されているように、湯水が貯留されるタンクの下流側の供給路に、給湯器であるバーナ加熱装置を設置したハイブリッド式の給湯システムが考案されている。この特許文献1に記載のハイブリッド式の給湯システムでは、湯張りの際にタンク内の湯量が少ないと、ヒートポンプによる加熱に加えてバーナ加熱装置を作動させることで湯量の不足分を補うようになっており、結果としてタンクの小型化を図ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2013-224762号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の給湯システムでは、湯水が貯留されるタンクの小型化を図ることができる。しかしながら、タンクを小型化すると、湯張りやシャワーの使用等で特に湯の使用量が多い浴室での給湯動作時に、タンク内の湯量が足りない状況が起こりやすい。そして、タンク内の湯量が足りなくなると、上述したようにバーナ加熱装置を作動させることで湯量の不足分を補うことになるが、タンク内の湯量が足りなくなったことを検出してからバーナ加熱装置を作動させていたのでは、出湯中の湯温が不安定になってしまう。したがって、シャワーの使用中に湯温が変化するといった事態が生じてしまい、ユーザーに不快感を与えかねないといった問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みなされたものであって、たとえタンクを小型化したとしても、浴室での給湯動作中にタンク内の湯量が足りなくなることに起因して湯温が変化するような事態が起こらない給湯システムを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は、湯水を貯留するタンクと、タンク内の湯水を加熱するヒートポンプと、供給された湯水を燃料ガスの燃焼熱により加熱する給湯器と、タンク内の湯水を所定の使用箇所側へ供給する第1供給路、及びタンクを介さずに水道水を給湯器で加熱した後に使用箇所側へ供給する第2供給路を含む使用箇所への湯水の供給に係る複数の供給路と、給湯器の動作及び供給路の選択を制御する制御手段とを備えた給湯システムであって、使用箇所として浴室が含まれている一方、供給路における湯水の流量を検出する流量検出手段と、流量検出手段による検出結果にもとづく湯水の使用状況を時刻に関連付けて使用履歴として記憶するとともに、使用履歴をもとに浴室で湯が使用される浴室使用時間帯を学習する学習手段とを備えており、制御手段は、浴室使用時間帯において使用箇所へ湯を供給する際、タンク内に貯留されている湯水を使用せず、第2供給路を介して使用箇所に湯を供給することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、使用箇所として浴室が含まれている一方、供給路における湯水の流量を検出する流量検出手段と、流量検出手段による検出結果にもとづく湯水の使用状況を時刻に関連付けて使用履歴として記憶するとともに、使用履歴をもとに浴室で湯が使用される浴室使用時間帯を学習する学習手段とを備えている。そして、制御手段は、浴室使用時間帯において使用箇所へ湯を供給する際、タンク内に貯留されている湯水を使用せず、第2供給路を介して使用箇所に湯を供給するようになっている。したがって、たとえタンクを小型化したとしても、浴室での給湯動作中にタンク内の湯量が足りなくなる事態が生じず、ひいては浴室での給湯動作中に湯温が変化するような事態が起こらない給湯システムとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
給湯システムの概略を示した説明図である。
標準的と考えられる4人世帯における給湯等の開始時間、出湯量等を表した表である。
コントローラによる給湯運転に係る制御を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態である給湯システムについて、図面にもとづき詳細に説明する。
図1は、給湯システムSの概略を示した説明図である。
給湯システムSは、湯水を貯留するタンク1と、タンク1内の湯水を加熱するヒートポンプ2と、供給された湯水を燃料ガスの燃焼により加熱する給湯器3と、コントローラ4と、リモコン5とを備えてなる。タンク1の容量は、一般的な浴槽41よりも十分に容量の少ない20Lとなっている。また、該タンク1には、外部の水道管に接続された給水管6が接続されている。ヒートポンプ2は、蒸発器、圧縮器、及び熱交換器等を備え、熱媒体と通水との熱交換で通水を加熱する公知の装置で、出力は2.0kWとなっている。
【0010】
また、タンク1の上部とヒートポンプ2の出口との間にはタンク往き管7が、タンク1の下部とヒートポンプ2の入り口との間にはタンク戻り管8が夫々接続されている。そして、タンク往き管7とタンク戻り管8とにより、タンク1とヒートポンプ2との間を湯水が循環する循環路9が形成されている。また、タンク戻り管8には、湯水を循環させるためのポンプ10と、タンク戻り管8内の湯水の温度を検出するための戻り温度サーミスタ11とが設けられている。さらに、タンク1の上部には、後述する給湯器3の給湯熱交換器23に接続される中継管12が接続されている。中継管12には、中継管12内を流れる湯水の温度を検出するための中継温度サーミスタ13と、中継管12内を流れる湯水の流量を検出するための中継流量センサ14とが設けられている。また、中継管12における給湯器3よりも上流側となる箇所と給水管6との間には、タンク1をバイパスして給水管6内の水を給湯器3側に直接給水するための直接給水管15が接続されている。さらに、中継管12と直接給水管15との接続部には、タンク1内の湯水を給湯熱交換器23側へ供給するか、それとも直接給水管15から水道水を給湯熱交換器23側へ供給するかで切り替え可能な切替電磁弁16が設けられている。なお、切替電磁弁16は、通常、タンク1内の湯水が給湯熱交換器23側へ供給されるような切替状態となっている。
(【0011】以降は省略されています)

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