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公開番号
2024168297
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-05
出願番号
2023084845
出願日
2023-05-23
発明の名称
フライヤー
出願人
株式会社パロマ
代理人
個人
,
個人
主分類
A47J
37/12 20060101AFI20241128BHJP(家具;家庭用品または家庭用設備;コーヒーひき;香辛料ひき;真空掃除機一般)
要約
【課題】複数の油槽の並設型であって、フィルタリングタンクが油槽の真下から左右にずれる位置に配置されても、こし器での油跳ねを抑制して開口からの調理油の飛び出しを防止する。
【解決手段】フィルタリングタンク20は、タンク本体30と、こし器32と、排油口17と対応する開口47を備えた蓋31とを有し、開口47は、排油口17の真下に位置するように、蓋31の左右方向の中央よりもバーナコントローラ寄り(右寄り)に配置される。そして、こし器32における右壁部54は、開口47の右端縁48よりもさらにバーナコントローラ寄り(右寄り)に配置されている。
【選択図】図10
特許請求の範囲
【請求項1】
左右方向に並設されてそれぞれ調理油を収容可能で、下部に排油管をそれぞれ有する複数の油槽と、
各前記油槽にそれぞれ設けられ、調理油を加熱する複数の加熱手段と、
各前記油槽の下方にそれぞれ配置されて各前記加熱手段を制御する複数のコントロールボックスと、
各前記油槽と各前記コントロールボックスとの間で左右方向に延び、各前記排油管にそれぞれ接続されて各前記排油管から排出される調理油を受けると共に、何れか1つの前記油槽の下方スペースにおける左右方向の中央部で下面に排油口を有する集合管と、
前記排油口がある前記下方スペースで前記コントロールボックスと左右方向に並べて配置され、前記排油口から排出される調理油を貯留して濾過可能なフィルタリングタンクと、を含むフライヤーであって、
前記フィルタリングタンクは、有底箱状のタンク本体と、前記タンク本体内で底面を浮かせた状態で支持される有底箱状のこし器と、前記タンク本体を上方から閉塞し、前記排油口と対応する開口を備えた蓋と、を有し、
前記開口は、前記排油口の真下に位置するように、前記蓋の左右方向の中央よりも前記コントロールボックス寄りに配置される一方、
前記こし器における前記コントロールボックス側の側壁部は、左右方向で前記開口における前記コントロールボックス側の端縁よりもさらに前記コントロールボックス寄りに配置されていることを特徴とするフライヤー。
続きを表示(約 87 文字)
【請求項2】
前記側壁部の上端は、上方へ向かうに従って前記コントロールボックスと反対側へ向かう傾斜部となっていることを特徴とする請求項1に記載のフライヤー。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、調理油を油槽内で加熱し、当該油槽に被調理物を投入して加熱調理する業務用のフライヤーで、特に油槽を左右方向に複数配置した油槽並設型のフライヤーに関する。
続きを表示(約 3,600 文字)
【背景技術】
【0002】
フライヤーは、油槽に収容した調理油をバーナやパルス燃焼器等の加熱手段によって所定の調理温度まで加熱することで、油槽に投入されたポテト等の被調理物を加熱調理する。特に、特許文献1に開示されるように、複数の油槽を左右方向に配置して、各油槽ごとにコントローラを設けて、各油槽それぞれ単独で調理可能とした油槽並設型のフライヤーも知られている。
一方、油槽内の調理油は、加熱調理の回数が増加すると、揚げカス等の異物が残り、調理油の劣化に繋がる。そこで、油槽の下方には、油槽から排出される調理油を濾過するフィルタリングタンクを設けて、このフィルタリングタンクで濾過した調理油をポンプを含む循環路によって油槽に戻すようにしたフライヤーが知られている。このフィルタリングタンクとして、例えば特許文献2には、底面に網体を備えたタンク内の上側に、一回り小さい籠状の漉し網(こし器)を吊り下げ係止して、漉し網と網体との間にろ剤及び濾紙を介在させたものが開示されている。ここでは油槽から排出される調理油を、漉し網に通過させて大きい揚げカス等を除去した後、ろ剤及び濾紙によって細かい揚げカス等を除去して再生し、油槽に戻すようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2023-13772号公報
特開2013-13588号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
油槽並設型のフライヤーにおいて、フィルタリングタンクは、特許文献1に開示されているように、1つの油槽の下方スペースに1つ配置されている。全ての油槽は、フィルタリングタンクの上方で左右方向に配設される集合管に接続されて、集合管に集められた調理油は、フィルタリングタンクの蓋に設けた開口からこし器に落下するようになっている。
しかし、各油槽の下方スペースには、コントロールボックスも配置されるため、油槽の下方スペースでコントロールボックスと隣接配置されるフィルタリングタンクは、油槽の真下から左右何れか片側へずれた位置となる。よって、フィルタリングタンクの開口の位置を、調理油の落下位置に合わせて左右の反対側へずらせる必要がある。この場合、開口がこし器の左右一方の壁部寄りに位置することになる。
すると、フィルタリングタンクがずれる左右片側に配置される油槽から集められる調理油は、集合管を流れる勢いで開口を通ってこし器内へ斜めに落下するため、開口に近い壁部にぶつかって跳ね返りやすくなる。よって、油跳ねが開口から飛び出して蓋やフィルタリングタンクの周囲を汚してしまうおそれがある。
【0005】
そこで、本開示は、複数の油槽の並設型であって、フィルタリングタンクが油槽の真下から左右にずれる位置に配置されても、こし器での油跳ねを抑制して開口からの調理油の飛び出しを防止することができるフライヤーを提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本開示は、左右方向に並設されてそれぞれ調理油を収容可能で、下部に排油管をそれぞれ有する複数の油槽と、
各油槽にそれぞれ設けられ、調理油を加熱する複数の加熱手段と、
各油槽の下方にそれぞれ配置されて各加熱手段を制御する複数のコントロールボックスと、
各油槽と各コントロールボックスとの間で左右方向に延び、各排油管にそれぞれ接続されて各排油管から排出される調理油を受けると共に、何れか1つの油槽の下方スペースにおける左右方向の中央部で下面に排油口を有する集合管と、
排油口がある下方スペースでコントロールボックスと左右方向に並べて配置され、排油口から排出される調理油を貯留して濾過可能なフィルタリングタンクと、を含むフライヤーであって、
フィルタリングタンクは、有底箱状のタンク本体と、タンク本体内で底面を浮かせた状態で支持される有底箱状のこし器と、タンク本体を上方から閉塞し、排油口と対応する開口を備えた蓋と、を有し、
開口は、排油口の真下に位置するように、蓋の左右方向の中央よりもコントロールボックス寄りに配置される一方、
こし器におけるコントロールボックス側の側壁部は、左右方向で開口におけるコントロールボックス側の端縁よりもさらにコントロールボックス寄りに配置されていることを特徴とする。
本開示の別の態様は、上記構成において、側壁部の上端は、上方へ向かうに従ってコントロールボックスと反対側へ向かう傾斜部となっていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、複数の油槽の並設型であって、フィルタリングタンクとコントロールボックスとが油槽の下方スペースで左右方向に並べて配置されることで、蓋に設ける開口がコントロールボックス寄りに配置されても、こし器の側壁部は、左右方向で開口におけるコントロールボックス側の端縁よりもさらにコントロールボックス寄りに配置されている。よって、開口の端縁から側壁部までの左右方向の距離を確保することができ、こし器での油跳ねを抑制して開口からの調理油の飛び出しを防止することができる。
本開示の別の態様によれば、上記効果に加えて、側壁部の上端は、上方へ向かうに従ってバーナコントローラと反対側へ向かう傾斜部となっているので、側壁部側へ落下する調理油の油跳ねをより良好に抑えることができ、開口からの調理油の飛び出しをより効果的に防止可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
フライヤーの正面図である。
フライヤーの側面図である。
図2のA-A線断面図である。
フィルタリングタンクの分解斜視図である。
フィルタリングタンクの平面図である。
図5のB-B線拡大断面図である。
図5のC-C線拡大断面図である。
こし器の横断面を拡大して示す斜視図である。
(A)~(C)は、タンク本体にこし器を上方から収容する状態を示す説明図である。
各油槽から排出される調理油がこし器に入る状態を示す説明図で、(A)は左側の油槽から、(B)が中央の油槽から、(C)が右側の油槽からそれぞれ調理油が入る状態を示している。
(A)~(D)は、タンク本体に変更例のこし器を上方から収容する状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、フライヤーの一例を示す正面図、図2は、フライヤーの側面図、図3は、図2のA-A線断面図である。
フライヤー1は、器体2内の上部に、左右方向に並ぶ3つの油槽3,3・・を備えた油槽並設型となっている。なお、3つの油槽3を区別する場合は、図1左端の油槽3から順に「3A」「3B」「3C」と表記する。器体2には、器体2の骨組みを形成して各油槽3をそれぞれ支持する枠部材2a,2a・・が設けられている。
各油槽3内の底部には、左右一対のパルス燃焼器4,4が設けられている。各パルス燃焼器4は、油槽3の前側の内壁に設けられる燃焼室5と、燃焼室5に接続されて油槽3内を蛇行状に引き回されるテールパイプ6とを有している。パルス燃焼器4は、本開示の加熱手段の一例である。
各油槽3には、ポテト等の被調理物を収納したバスケットが投入可能となっている。パルス燃焼器4,4の上側には、バスケットを受ける網7が設けられている。
各油槽3には、図示しない油面温度センサが設けられている。各油槽3内の後壁には、調理用温度センサ8が設けられている。
【0010】
各油槽3の正面側外部には、エアチャンバ9が設けられている。各エアチャンバ9内には、各燃焼室5と連通する図示しない混合室が設けられている。各混合室には、ガス電磁弁11を備えたガス導管10がそれぞれ接続されて、各混合室に燃料ガスが供給可能となっている。また、各混合室には、給気管12が接続されている。各給気管12は、器体2の下部に設けられた図示しないファンに接続されて、混合室に燃焼用空気が供給可能となっている。
各パルス燃焼器4,4のテールパイプ6,6は、油槽3の下部で蛇行状に配設された後、エアチャンバ9から引き出される排気管13,13に接続されている。排気管13,13は、器体2の後部に配設された後、上向きに配設されて、燃焼排気を排出可能となっている。
(【0011】以降は省略されています)
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