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公開番号2024177252
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-19
出願番号2024170828,2021521149
出願日2024-09-30,2019-10-19
発明の名称カルボジイミドで処理された寛容化ワクチンによる移植寛容誘導
出願人リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ ミネソタ
代理人個人,個人
主分類A61K 35/15 20150101AFI20241212BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】カルボジイミドで処理された寛容化ワクチンによる移植寛容誘導の提供。
【解決手段】本開示は、移植レシピエントにおける移植された細胞、臓器または組織に対する免疫寛容を誘導するための組成物およびシステムに関する。寛容化ワクチン/レジメンまたは前処置レジメンを作製する方法、およびこれを投与する方法も本明細書に提供する。一部の態様では、同種移植または異種移植のための前処置レジメンであって、(a)架橋剤中において固定されたアポトーシス性ドナー白血球、(b)mTOR阻害剤、(c)抗腫瘍壊死因子剤または抗腫瘍壊死因子受容体剤、(d)抗インターロイキン6剤または抗インターロイキン6受容体剤、および(e)抗CD40剤または抗CD40リガンド剤を含み、前処置レジメンが、移植細胞、組織または臓器のレシピエントへの投与のためである、前処置レジメンが本明細書に開示される。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
明細書に記載の発明。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
相互参照
本出願は、2018年10月19日に出願された米国仮特許出願第62/748,115号、および2019年9月18日に出願された米国仮特許出願第62/902,091号の利益を主張し、これらのそれぞれは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
連邦政府支援研究に関する陳述
続きを表示(約 8,400 文字)【0002】
本発明は、国立衛生研究所(NIH)によって付与された助成U01AI102463の政府支援により行われた。政府は、本発明において一定の権利を有する。
【背景技術】
【0003】
移植は、末期の臓器不全を有する患者のための最も有効な処置の選択肢になっている。現在の免疫抑制処置は、移植された臓器および細胞の急性拒絶反応の予防において有効であるが、しかしながら、それらの重大な病的状態および慢性拒絶反応の予防におけるそれらの有効性の欠如により、慢性的に免疫抑制された移植レシピエントの増加する集団において深刻な満たされていない医学的必要性が存在する。適切なブタドナー由来の臓器、組織および細胞の異種移植は、同種移植に関連するドナー不足を克服するが、同種移植の場合と同様、レシピエントは、感染症、悪性腫瘍、糖尿病、心臓血管系の合併症、腎臓毒性、および慢性的な免疫抑制に関連する他の病的状態を発生するリスクの増加にさらされるだろう。同種グラフトおよび異種グラフトに対する免疫寛容の誘導は、維持免疫抑制の必要性を克服し、慢性拒絶反応に起因するグラフト喪失を排除することによってグラフト生着の寿命を延ばし、これによって、患者の満足度、転帰および移植の費用効果が大きく改善する。
参照による組み込み
【0004】
本明細書において言及されるすべての刊行物、特許および特許出願は、それぞれの個々の刊行物、特許または特許出願が参照により組み込まれることが具体的かつ個々に示された場合と同程度に、参照により本明細書に組み込まれる。他に任意の指示がない限り、本出願において言及される刊行物、特許および特許出願は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
一部の態様では、同種移植または異種移植のための前処置レジメンであって、(a)架橋剤中において固定されたアポトーシス性ドナー白血球、(b)mTOR阻害剤、(c)抗腫瘍壊死因子剤または抗腫瘍壊死因子受容体剤、(d)抗インターロイキン6剤または抗インターロイキン6受容体剤、および(e)抗CD40剤または抗CD40リガンド剤を含み、前処置レジメンが、移植細胞、組織または臓器のレシピエントへの投与のためである、前処置レジメンが本明細書に開示される。
【0006】
一部の実施形態では、前処置レジメンは、レシピエントへの(a)、(b)、(c)、(d)および(e)の投与のための説明書をさらに含む。一部の実施形態では、(a)、(b)、(c)、(d)および(e)は、同種移植または異種移植の約10日前~約30日後にレシピエントに投与される。一部の実施形態では、(a)、(b)、(c)、(d)および(e)のうちの少なくとも1つは、同種移植または異種移植の少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9または10日前にレシピエントに投与される。一部の実施形態では、(a)、(b)、(c)、(d)および(e)のうちの少なくとも1つは、同種移植または異種移植の少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、15、17、18、19、20、21、22、23、24または25日前にレシピエントに投与される。一部の実施形態では、(a)、(b)、(c)、(d)および(e)のうちの少なくとも1つは、レシピエントに、皮下、静脈内、皮内、腹腔内、経口、筋肉内、脳室内、鼻腔内、頭蓋内、腔内、脳内、髄腔内もしくは経皮、または局所に投与される。一部の実施形態では、(a)、(b)、(c)、(d)および(e)は、静脈内に投与される。一部の実施形態では、mTOR阻害剤は、ラパマイシンである。一部の実施形態では、レシピエントにおけるmTOR阻害剤の目標トラフレベルは、1mLあたり約5~12ngである。一部の実施形態では、抗腫瘍壊死因子剤は、抗腫瘍壊死因子抗体またはその抗原結合性断片である。一部の実施形態では、抗腫瘍壊死因子剤は、腫瘍壊死因子受容体の腫瘍壊死因子結合ドメインを含む。一部の実施形態では、抗腫瘍壊死因子剤は、エタネルセプトである。一部の実施形態では、抗腫瘍壊死因子剤または抗腫瘍壊死因子受容体剤は、約0.1mg/kg~約10mg/kgの用量でレシピエントに投与される。一部の実施形態では、抗腫瘍壊死因子剤または抗腫瘍壊死因子受容体剤は、約0.5mg/kg~約1mg/kgの用量でレシピエントに投与される。一部の実施形態では、抗インターロイキン6受容体剤は、アンタゴニスト性抗インターロイキン6受容体抗体またはその抗原結合性断片である。一部の実施形態では、抗インターロイキン6受容体剤は、トシリズマブである。一部の実施形態では、抗インターロイキン6剤または抗インターロイキン6受容体剤は、約1mg/kg~約100mg/kgの用量でレシピエントに投与される。一部の実施形態では、抗インターロイキン6剤または抗インターロイキン6受容体剤は、約10mg/kgの用量でレシピエントに投与される。一部の実施形態では、抗CD40剤または抗CD40リガンド剤は、アンタゴニスト性抗CD40抗体またはその抗原結合性断片である。一部の実施形態では、抗CD40剤または抗CD40リガンド剤は、2C10または2C10R4である。一部の実施形態では、抗CD40剤または抗CD40リガンド剤は、約1mg/kg~100mg/kgの用量でレシピエントに投与される。一部の実施形態では、抗CD40剤または抗CD40リガンド剤は、約50mg/kgの用量でレシピエントに投与される。一部の実施形態では、前処置レジメンのレシピエントへの投与は、移植細胞、組織または臓器に対する長期寛容を提供する。一部の実施形態では、アポトーシス性白血球は、哺乳動物白血球である。一部の実施形態では、アポトーシス性白血球は、ブタ白血球である。一部の実施形態では、アポトーシス性白血球は、ヒト白血球である。一部の実施形態では、アポトーシス性白血球は、死体ドナー、脳死ドナー、心停止ドナーまたは生体ドナー由来である。一部の実施形態では、アポトーシス性白血球は、ex vivoで増やされた白血球である。一部の実施形態では、アポトーシス性白血球は、脾臓または末梢血から単離される。一部の実施形態では、アポトーシス性白血球は、Bリンパ球を含む。一部の実施形態では、アポトーシス性白血球は、ex vivoで幹細胞または誘導多能性幹細胞から分化した細胞を含む。一部の実施形態では、幹細胞は、移植細胞、組織または臓器のドナーに由来する。一部の実施形態では、移植細胞、組織または臓器は、腎臓、肝臓、心臓、肺、膵臓、膵島細胞、小腸、骨髄、造血幹細胞、胚性幹細胞由来膵島ベータ細胞、誘導多能性幹細胞由来膵島ベータ細胞、胚性幹細胞由来膵島、誘導多能性幹細胞由来膵島、幹細胞由来の細胞、組織もしくは臓器、またはそれらの組合せである。一部の実施形態では、レシピエントおよび移植細胞、組織または臓器のドナーは、MHCクラスI不適合である。一部の実施形態では、レシピエントおよび移植細胞、組織または臓器のドナーは、MHCクラスII不適合である。一部の実施形態では、レシピエントおよび移植細胞、組織または臓器のドナーは、ハプロタイプ一致である。一部の実施形態では、レシピエントおよび移植細胞、組織または臓器のドナーは、少なくとも1つのMHCクラスII対立遺伝子について適合する。一部の実施形態では、レシピエントおよび移植細胞、組織または臓器のドナーは、少なくとも1つのMHCクラスI A対立遺伝子、MHCクラスI B対立遺伝子、MHCクラスII DR対立遺伝子、MHCクラスII DQ対立遺伝子またはMHCクラスII DP対立遺伝子について適合する。一部の実施形態では、レシピエントおよび移植細胞、組織または臓器のドナーは、MHCクラスII DRB対立遺伝子である少なくともMHCクラスII DR対立遺伝子について適合する。一部の実施形態では、アポトーシス性白血球およびレシピエントは、MHCクラスI A対立遺伝子、MHCクラスI B対立遺伝子、MHCクラスII DR対立遺伝子、MHCクラスII DQ対立遺伝子またはMHCクラスII DP対立遺伝子のうちの少なくとも1つについて適合する。一部の実施形態では、アポトーシス性白血球およびレシピエントは、MHCクラスII DRB対立遺伝子であるMHCクラスII DR対立遺伝子について適合する。一部の実施形態では、アポトーシス性白血球およびレシピエントは、完全に不適合である。一部の実施形態では、アポトーシス性白血球および移植片は、少なくとも1つのMHCクラスI A対立遺伝子、MHCクラスI B対立遺伝子、MHCクラスII DR対立遺伝子、MHCクラスII DQ対立遺伝子またはMHCクラスII DP対立遺伝子について適合する。一部の実施形態では、アポトーシス性白血球および移植片は、ハプロタイプ一致である。一部の実施形態では、アポトーシス性白血球は、移植のドナーに由来する。一部の実施形態では、アポトーシス性白血球は、移植細胞、組織または臓器のドナー由来の幹細胞の分化に由来する。一部の実施形態では、アポトーシス性白血球は、その表面上にコンジュゲートされた、レシピエントのMHCクラスII分子に由来する1種または複数のペプチドを含む。一部の実施形態では、MHCクラスII分子に由来する1種または複数のペプチドは、DRβ鎖、DQβ鎖もしくはDPβ鎖、またはそれらの組合せに由来するペプチドを含む。一部の実施形態では、MHCクラスII分子に由来する1種または複数のペプチドは、DR、DPまたはDQのα1またはα2ドメイン全部を含む。一部の実施形態では、MHCクラスII分子に由来する1種または複数のペプチドは、DR、DPまたはDQのβ1またはβ2ドメイン全部を含む。一部の実施形態では、MHCクラスII分子は、レシピエントのHLA-DRB1

03またはHLA-DRB1

04対立遺伝子によってコードされる。一部の実施形態では、MHCクラスII分子に由来する1種または複数のペプチドは、超可変領域由来の配列を含む。一部の実施形態では、MHCクラスII分子に由来する1種または複数のペプチドは、少なくとも10アミノ酸長である。一部の実施形態では、MHCクラスII分子に由来する1種または複数のペプチドは、約10~30アミノ酸長である。一部の実施形態では、MHCクラスII分子に由来する1種または複数のペプチドは、合成または組換えである。一部の実施形態では、アポトーシス性白血球は、レシピエントに由来するか、またはレシピエント由来の幹細胞の分化の際に誘導されたものであり、アポトーシス性白血球は、その表面にコンジュゲートされたMHCクラスI分子に由来する1種または複数のペプチドを含む。一部の実施形態では、MHCクラスI分子は、移植のドナー中で発現する。一部の実施形態では、MHCクラスI分子は、HLA-A1、HLA-A3、HLA-B7またはHLAB8である。一部の実施形態では、MHCクラスI分子は、HLA-A

02、24、01またはHLA-B

35、44、51によってコードされる。一部の実施形態では、1種または複数のペプチドは、架橋剤での処理によってアポトーシス性白血球の表面にコンジュゲートされている。一部の実施形態では、架橋剤は、カルボジイミドを含む。一部の実施形態では、カルボジイミドは、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)-カルボジイミド(ECDI)、N,N’-ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)、N,N’-ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、またはそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、架橋剤は、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)-カルボジイミド(ECDI)を含む。一部の実施形態では、架橋剤は、カルボジイミドを含まない。一部の実施形態では、架橋剤は、ゲニピン、アクリルアルデヒド、ジホルミル、四酸化オスミウム、ジイミドエステル、塩化第二水銀、硫酸亜鉛、塩化亜鉛、トリニトロフェノール(ピクリン酸)、重クロム酸カリウム、エタノール、メタノール、アセトン、酢酸、またはそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、ジイミドエステルは、塩化シアヌル、ジイソシアネート、ジエチルピロカーボネート(DEPC)、マレイミド、ベンゾキノン、またはそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、アポトーシス性白血球は、所定の時間、固定されている。一部の実施形態では、所定の時間は、少なくとも約10分、20分、30分、40分、50分、60分、75分、90分、120分、150分、180分、210分または240分である。一部の実施形態では、アポトーシス性白血球は、ある量の1種または複数の免疫調節分子とさらに接触されたものである。一部の実施形態では、1種または複数の免疫調節分子の前記量は、レシピエントの抗原提示細胞の機能を改変するのに十分である。一部の実施形態では、1種または複数の免疫調節分子は、IFN-γ、NF-kB阻害剤、ビタミンD3、siCD40、コバルトプロトポルフィリン、インスリンB9-23、表面抗原分類タンパク質のすべてもしくは一部、またはそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、NF-kB阻害剤は、クルクミン、トリプトリド、Bay-117085、またはそれらの組合せである。一部の実施形態では、(a)、(b)、(c)、(d)および(e)は、別々に、または同時に投与される。
【0007】
一部の態様では、同種移植片または異種移植片のレシピエントの移植後安定化のための寛容化レジメンであって、カルボジイミド架橋剤でモジュレートされたアポトーシス性白血球であって、架橋剤との接触の前に、IL-2、IL-4、IL-21、BAFFおよびCD40Lの1つまたは複数の存在下で増やされる、アポトーシス性白血球;mTOR阻害剤;抗腫瘍壊死因子剤または抗腫瘍壊死因子受容体剤;抗インターロイキン6剤または抗インターロイキン6受容体剤;ならびに抗CD40剤または抗CD40リガンド剤を含み、寛容化レジメンが、移植細胞、組織または臓器のレシピエントへの投与のためである、寛容化レジメンが本明細書に開示される。
【0008】
一部の実施形態では、アポトーシス性白血球は、架橋剤との接触の前に、出発集団に対して、少なくとも約3倍、5倍、10倍、50倍、100倍、150倍、200倍または250倍増やされる、請求項74に記載の寛容化レジメン。一部の実施形態では、(a)、(b)、(c)、(d)および(e)は、別々に、または同時に投与される。
【0009】
一部の態様では、細胞、組織または臓器移植片をレシピエントに移植するための前処置レジメンであって、架橋剤中において固定されたアポトーシス性白血球を含み、ここで、アポトーシス性白血球は、その表面上にコンジュゲートされた、レシピエントのMHCクラスII分子に由来する1種もしくは複数のペプチド、または細胞、組織もしくは臓器移植片のドナーのMHCクラスI分子に由来する1種もしくは複数のペプチドを含み、前処置レジメンが、レシピエントへの投与のためである、前処置レジメンが本明細書に開示される。
【0010】
一部の実施形態では、前処置レジメンは、移植レシピエントの短期免疫抑制のための1種または複数の薬剤を投与することをさらに含む。一部の実施形態では、短期免疫抑制のための1種または複数の薬剤は、mTOR阻害剤、抗腫瘍壊死因子剤もしくは抗腫瘍壊死因子受容体剤、抗インターロイキン6剤もしくは抗インターロイキン6受容体剤、抗CD40剤もしくは抗CD40リガンド剤、またはそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、前処置レジメンは、移植レシピエントへの短期免疫抑制のための1種または複数の薬剤の投与のための説明書をさらに含む。一部の実施形態では、MHCクラスII分子に由来する1種または複数のペプチドは、DRβ鎖、DQβ鎖もしくはDPβ鎖、またはそれらの組合せに由来するペプチドを含む。一部の実施形態では、MHCクラスII分子に由来する1種または複数のペプチドは、DRのβ1またはβ2ドメイン全部を含む。一部の実施形態では、MHCクラスII分子は、レシピエントのHLA-DRB1

03またはHLA-DRB1

04対立遺伝子によってコードされる。一部の実施形態では、MHCクラスII分子に由来する1種または複数のペプチドは、DR、DPまたはDQのα1またはα2ドメイン全部を含む。一部の実施形態では、MHCクラスII分子に由来する1種または複数のペプチドは、DQのβ1またはβ2ドメイン全部を含む。一部の実施形態では、MHCクラスII分子に由来する1種または複数のペプチドは、超可変領域由来の配列を含む。一部の実施形態では、MHCクラスII分子に由来する1種または複数のペプチドは、少なくとも10アミノ酸長である。一部の実施形態では、MHCクラスII分子に由来する1種または複数のペプチドは、約10~30アミノ酸長である。一部の実施形態では、MHCクラスII分子に由来する1種または複数のペプチドは、合成または組換えである。一部の実施形態では、架橋剤中において固定されたアポトーシス性白血球は、レシピエントのMHCクラスII分子に由来する1種または複数のペプチドを含み、アポトーシス性白血球は、ドナーとMHCクラスII適合、およびレシピエントとMHCクラスII不適合である。一部の実施形態では、MHCクラスI分子は、移植のドナー中で発現する。一部の実施形態では、MHCクラスI分子は、HLA-A1、HLA-A3、HLA-B7またはHLAB8である。一部の実施形態では、MHCクラスI分子は、HLA-A

02、24、01またはHLA-B

35、44、51によってコードされる。一部の実施形態では、架橋剤中において固定されたアポトーシス性白血球は、ドナーのMHCクラスI分子に由来する1種または複数のペプチドを含み、アポトーシス性白血球は、レシピエントと、MHCクラスI適合もしくはMHCクラスII適合、またはその両方である。一部の実施形態では、1種または複数のペプチドは、架橋剤での処理によってアポトーシス性白血球の表面にコンジュゲートされる。一部の実施形態では、架橋剤は、カルボジイミドを含む。一部の実施形態では、カルボジイミドは、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)-カルボジイミド(ECDI)、N,N’-ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)、N,N’-ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、またはそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、架橋剤は、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)-カルボジイミド(ECDI)を含む。一部の実施形態では、架橋剤は、カルボジイミドを含まない。一部の実施形態では、架橋剤は、ゲニピン、アクリルアルデヒド、ジホルミル、四酸化オスミウム、ジイミドエステル、塩化第二水銀、硫酸亜鉛、塩化亜鉛、トリニトロフェノール(ピクリン酸)、重クロム酸カリウム、エタノール、メタノール、アセトン、酢酸、またはそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、ジイミドエステルは、塩化シアヌル、ジイソシアネート、ジエチルピロカーボネート(DEPC)、マレイミド、ベンゾキノン、またはそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、アポトーシス性白血球は、所定の時間、固定されている。一部の実施形態では、所定の時間は、少なくとも約10分、20分、30分、40分、50分、60分、75分、90分、120分、150分、180分、210分または240分である。一部の実施形態では、アポトーシス性白血球は、ある量の1種または複数の免疫調節分子とさらに接触されたものである。
(【0011】以降は省略されています)

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