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公開番号
2024173699
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-12
出願番号
2024072763
出願日
2024-04-26
発明の名称
医薬組成物
出願人
大正製薬株式会社
代理人
主分類
A61K
31/192 20060101AFI20241205BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】
本発明の目的は、ナプロキセン又はその塩及びエテンザミド又はその塩を含有し、保存安定性に優れた、医薬組成物を提供することである。
【解決手段】
(A)ナプロキセン又はその塩、(B)エテンザミド又はその塩、及び(C)カフェイン又はその塩を含有することを特徴とする医薬組成物、
(A)ナプロキセン又はその塩及び(B)エテンザミド又はその塩を含有する医薬組成物の変色抑制方法であって、(C)カフェイン又はその塩を含有させることを特徴とする、前記医薬組成物の変色抑制方法、である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
(A)ナプロキセン又はその塩、(B)エテンザミド又はその塩、及び(C)カフェイン又はその塩を含有することを特徴とする医薬組成物。
続きを表示(約 200 文字)
【請求項2】
(C)が無水カフェインである請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項3】
医薬組成物が、固形製剤である請求項1又は2に記載の医薬組成物。
【請求項4】
(A)ナプロキセン又はその塩及び(B)エテンザミド又はその塩を含有する医薬組成物の変色抑制方法であって、(C)カフェイン又はその塩を含有させることを特徴とする、前記医薬組成物の変色抑制方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナプロキセン又はその塩を含有した医薬組成物に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
ナプロキセンは、プロピオン酸系の非ステロイド性解熱鎮痛消炎剤(NSAIDs)であり、発熱や炎症を引き起こす原因となるプロスタグランジンの生合成を抑制することによって、消炎、鎮痛、解熱作用を有する(非特許文献1)。現在NSAIDsは副作用が比較的少ないことから医療用だけでなく一般用医薬品においても解熱鎮痛薬及び感冒薬の主成分として多用されている。そのため、ナプロキセンの一般用医薬品への適用が期待される。ナプロキセンは上記のような薬理作用を有し、ナプロキセン自体の持つ薬効をさらに高めるための検討がなされている。例えば、ナプロキセンと特定の医薬成分の組合わせにより、解熱鎮痛消炎効果が増強させることが報告されている(特許文献1、2)。また制酸剤等の塩基性化合物との組み合わせにより、崩壊性が改善することが報告されている。(特許文献3)
しかしながら、ナプロキセンとエテンザミドとを配合した医薬組成物について、製剤の安定性に直接影響を与えるような相互作用が生じるか否かについては知られていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-76305号公報
特開2018-76306号公報
特開2018-76310号公報
【非特許文献】
【0004】
ナイキサン錠100mgインタビューフォーム
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者らは、ナプロキセンと解熱鎮痛成分であるエテンザミドを配合した製剤の安定性を確認したところ、驚くべきことに経時的に外観変化を及ぼすことを発見した。
【0006】
したがって、本発明の目的は、ナプロキセン又はその塩及びエテンザミド又はその塩を含有し、保存安定性に優れた、医薬組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決すべく種々の検討を行ったところ、特定の成分を配合することにより、外観変化を抑制できることを見出し、本発明を完成した。
【0008】
すなわち、本発明は
(1)(A)ナプロキセン又はその塩、(B)エテンザミド又はその塩、及び(C)カフェイン又はその塩を含有することを特徴とする医薬組成物、
(2)(C)が無水カフェインである(1)に記載の医薬組成物、
(3)医薬組成物が、固形製剤である(1)又は(2)に記載の医薬組成物、
(4)(A)ナプロキセン又はその塩及び(B)エテンザミド又はその塩を含有する医薬組成物の変色抑制方法であって、(C)カフェイン又はその塩を含有させることを特徴とする、前記医薬組成物の変色抑制方法、
である。
【発明の効果】
【0009】
本発明により、保存安定性に優れたナプロキセン又はその塩及びエテンザミド又はその塩を含有する医薬組成物の製造が可能となった。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明のナプロキセン又はその塩を含有する医薬組成物について詳述し説明する。
<(A)成分>
本発明の医薬組成物中における(A)成分であるナプロキセンは、ナプロキセンのみならず、ナプロキセンの薬学上許容される塩、さらには水やアルコール等との溶媒和物が含まれる。これらは公知の化合物であり、公知の方法により製造できるほか、市販のものを用いることができる。本発明において、ナプロキセン又はその塩としては、ナプロキセンが好ましい。
発明の医薬組成物に用いられるナプロキセンは、その化学名が、(2S)-2-(6-メトキシナフタレン-2-イル)プロパン酸((2S)-2-(6-Methoxynaphthalen-2-yl)propanoic acid)であり、分子式がC14H14O3で、その分子量は230.26である。ナプロキセンは、プロピオン酸系の非ステロイド性消炎鎮痛剤としてすでに公知の消炎鎮痛剤であり、関節リウマチ、変形性関節症、痛風発作、強直性脊椎炎、腰痛症、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群、腱・腱鞘炎、月経困難症、帯状疱疹の疾患の消炎、鎮痛、解熱や、外傷後並びに手術後の消炎、鎮痛、歯科・口腔外科領域における抜歯並びに小手術後の消炎、鎮痛などを目的として広く使用されているものである。
本発明の医薬組成物におけるナプロキセンの薬学的に許容される塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、メグルミン塩、トリス塩、塩基性アミノ酸の塩等が挙げられる。
本発明の医薬組成物におけるナプロキセン又はその塩の配合量は、その薬効を示す量であれば特に限定されるものではないが、服用者の性別、年齢、症状等によって適宜決定すればよく、15歳以上の成人1日当たりの服用量として、通常10~1200mg、好ましくは15~900mg、より好ましくは20~600mgである。
また、医薬組成物全質量に対し、ナプロキセンの含有量は、1~90質量%が好ましく、5~80質量%がより好ましく、15~70質量%がさらに好ましい。
(【0011】以降は省略されています)
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