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公開番号
2024170978
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-11
出願番号
2023087782
出願日
2023-05-29
発明の名称
医療用ドレープ
出願人
テルモ株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
A61B
46/23 20160101AFI20241204BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】術者による長尺デバイスの操作性を維持しつつ、長尺デバイスの手術台からの落下を抑制できる医療用ドレープを提供する。
【解決手段】患者の血管内に長尺デバイス100を挿入する際に用いる医療用ドレープ10であって、表面21および裏面22を有するシート部20と、シート部20の表面21から裏面22へ貫通する少なくとも1つの開口部30と、シート部20に配置されて当該シート部20の表面21から突出するように拡張可能な少なくとも1つのバルーン40と、を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
患者の血管内に長尺デバイスを挿入する際に用いる医療用ドレープであって、
表面および裏面を有するシート部と、
前記シート部の前記表面から前記裏面へ貫通する少なくとも1つの開口部と、
前記シート部に配置されて当該シート部の表面から突出するように拡張可能な少なくとも1つのバルーンと、を有することを特徴とする医療用ドレープ。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記バルーンは、複数あり、
前記バルーンの少なくとも2つは、前記表面上を前記開口部から離れる方向である配置方向に沿って間隔を空けて並んで配置されることを特徴とする請求項1に記載の医療用ドレープ。
【請求項3】
前記バルーンの少なくとも1つは、前記表面上を前記開口部から離れる方向である配置方向へ長尺に形成されることを特徴とする請求項1に記載の医療用ドレープ。
【請求項4】
前記バルーンは、前記表面上を前記開口部から離れる方向である配置方向と垂直な断面において、前記表面から垂直に離れる方向である上方向の頂部と、前記シート部の前記表面から前記頂部まで延び、前記シート部の前記表面に沿いかつ前記配置方向と垂直にシート部の中央に向かう方向である内側方向に向く内側面を有し、前記内側面は、前記内側方向と反対方向に向かって窪む曲面を有することを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の医療用ドレープ。
【請求項5】
前記バルーンは、前記表面上を前記開口部から離れる方向である配置方向と垂直な断面において、前記シート部の前記表面から前記バルーンの前記頂部まで延び、前記シート部の前記表面に沿いかつ前記配置方向と垂直に前記シート部の中央から離れる方向である外側方向に、前記バルーンの拡張用の流体を注入する注入口を有することを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の医療用ドレープ。
【請求項6】
前記シート部は、前記表面上を前記開口部から離れる方向であって前記バルーンが配置される配置方向側の前記表面に、前記表面を山折り可能とする位置を表示する山折り位置表示部と、前記表面を谷折り可能とする位置を表示する谷折り位置表示部と、を有することを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の医療用ドレープ。
【請求項7】
前記バルーンは、前記表面上を前記開口部から離れる方向である配置方向と垂直な断面において、前記表面から垂直に離れる方向である上方向の頂部近傍から、前記シート部の前記表面に沿いかつ前記配置方向と垂直にシート部の中央に向かう方向である内側方向へ突出する返し部を有することを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の医療用ドレープ。
【請求項8】
少なくとも1つの前記バルーンは、前記表面から垂直に離れる方向である上方向を向く面に、前記表面上を前記開口部から離れる方向である配置方向へ延びる溝部を有することを特徴とする請求項1に記載の医療用ドレープ。
【請求項9】
前記溝部の底面は、前記シート部の前記表面から高さを有して形成されることを特徴とする請求項8に記載の医療用ドレープ。
【請求項10】
前記溝部を有する前記バルーンの少なくとも1つは、前記溝部の底面に少なくとも1つの凹部を有することを特徴とする請求項8または9に記載の医療用ドレープ。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、手術の際に患者に被せる医療用ドレープに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
近年のカテーテル治療において、長いカテーテルやガイドワイヤ等の長尺デバイスが求められている。例えば、橈骨動脈から長尺デバイスを挿入して下肢動脈のカテーテル治療を行う場合には、長尺デバイスを用いる必要がある。しかしながら、長尺デバイスは、手技中に長尺デバイスが手術台から落下して不潔となり、長尺デバイスの交換が必要となる可能性がある。そこで、例えば特許文献1には、手技中における長尺デバイスの落下を抑制できるように、治療中の患者に被せる掛け布に固定可能な長尺デバイスを挿入可能な管を含む格納装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2001-353226号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、長尺デバイスを管に挿入することにより手術台からの落下を抑制する装置では、細い管に長尺デバイスを挿入する手間が生じる。また、管に挿入された長尺デバイスは、術者による長尺デバイスの血管への挿入、抜去および回転等の操作が妨げられるため、手技の遅延を生じさせる可能性がある。
【0005】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、術者による長尺デバイスの操作性を維持しつつ、長尺デバイスの手術台からの落下を抑制できる医療用ドレープを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的は、下記(1)に記載の発明により達成される。
(1) 本発明に係る医療用ドレープは、患者の血管内に長尺デバイスを挿入する際に用いる医療用ドレープであって、表面および裏面を有するシート部と、前記シート部の前記表面から前記裏面へ貫通する少なくとも1つの開口部と、前記シート部に配置されて当該シート部の表面から突出するように拡張可能な少なくとも1つのバルーンと、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
上記(1)に記載の医療用ドレープは、表面から突出するバルーンにより長尺デバイスの手術台からの落下を抑制できる。また、医療用ドレープは、バルーンが術者による長尺デバイスの操作を妨げにくいため、長尺デバイスの操作性を維持できる。
【0008】
(2) 上記(1)に記載の医療用ドレープにおいて、前記バルーンは、複数あり、前記バルーンの少なくとも2つは、前記表面上を前記開口部から離れる方向である配置方向に沿って間隔を空けて並んで配置されてもよい。これにより、医療用ドレープは、複数のバルーンにより、術部から患者の体外に導出されて配置方向へ延びる長尺デバイスの手術台からの落下を効果的に抑制できる。また、複数のバルーンが間隔を空けて並んでいるため、術者は、隣接するバルーンの間から長尺デバイスを容易に掴むことができる。
【0009】
(3) 上記(1)または(2)に記載の医療用ドレープにおいて、前記バルーンの少なくとも1つは、前記表面上を前記開口部から離れる方向である配置方向へ長尺に形成されてもよい。これにより、医療用ドレープは、長尺なバルーンにより、術部から導出されて配置方向へ長く延びる長尺デバイスの手術台からの落下を効果的に抑制できる。
【0010】
(4) 上記(1)~(3)のいずれか1つに記載の医療用ドレープにおいて、前記バルーンは、前記表面上を前記開口部から離れる方向である配置方向と垂直な断面において、前記表面から垂直に離れる方向である上方向の頂部と、前記シート部の前記表面から前記頂部まで延び、前記シート部の前記表面に沿いかつ前記配置方向と垂直にシート部の中央に向かう方向である内側方向に向く内側面を有し、前記内側面は、前記内側方向と反対方向に向かって窪む曲面を有してもよい。これにより、医療用ドレープは、バルーンにより、長尺デバイスが外側方向へ移動して落下することを抑制できる。また、医療用ドレープは、術者が長尺デバイスを上方向へ持ち上げたり、患者側である内側方向へ移動させたりする動作を妨げにくいため、術者による長尺デバイスの操作性を向上できる。
(【0011】以降は省略されています)
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