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公開番号
2024170752
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-11
出願番号
2023087446
出願日
2023-05-29
発明の名称
イントロデューサー用シース
出願人
テルモ株式会社
代理人
IBC一番町弁理士法人
主分類
A61M
25/06 20060101AFI20241204BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】イントロデューサー用シースを使用した手技において、血管の内壁に対する負荷を抑えつつ、シース本体が不用意に移動したり、生体外に抜け出たりすることを防止でき、さらに血管内の血流を好適に確保することができるイントロデューサー用シースを提供する。
【解決手段】イントロデューサー用シース100は、ダイレーター300を挿通可能なデバイス挿入用ルーメン115を備えるとともに経皮的に血管B内に挿入されるシース本体110と、シース本体の基端側に接続され、デバイス挿入用ルーメンと連通する内部空間123を備えるハブ120と、シース本体の先端部111に配置され、流体の注入及び排出に伴って拡張及び収縮可能なバルーン150と、を有し、バルーンは、血管内において拡張した状態において、シース本体と血管の内壁Bwとの間で血液が流れることを許容する血流許容部155を有する。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
ダイレーターを挿通可能なデバイス挿入用ルーメンを備えるとともに経皮的に血管内に挿入されるシース本体と、
前記シース本体の基端側に接続され、前記デバイス挿入用ルーメンと連通する内部空間を備えるハブと、
前記シース本体の先端部に配置され、流体の注入及び排出に伴って拡張及び収縮可能なバルーンと、を有し、
前記バルーンは、前記血管内において拡張した状態において、前記シース本体と前記血管の内壁との間で血液が流れることを許容する血流許容部を有する、イントロデューサー用シース。
続きを表示(約 650 文字)
【請求項2】
前記バルーンは、前記シース本体の軸方向の同一の箇所において、前記シース本体の中心軸を基準にした周方向に所定の間隔を空けて複数個配置されており、
前記血流許容部は、拡張した各々の前記バルーンの間に区画される隙間部によって構成される、請求項1に記載のイントロデューサー用シース。
【請求項3】
複数個の前記バルーンの各々は、前記シース本体の中心軸を基準にした周方向において互いに均等な間隔を空けて配置されている、請求項2に記載のイントロデューサー用シース。
【請求項4】
前記シース本体は、複数個の前記バルーンの各々の空間部と連通するとともに前記バルーンを拡張させるための前記流体が流通可能な拡張流体用ルーメンを有する、請求項2又は請求項3に記載のイントロデューサー用シース。
【請求項5】
前記ハブは、前記デバイス挿入用ルーメン内にプライミング液を供給するための第1ポートと、前記拡張流体用ルーメン内に前記流体を供給するための第2ポートと、を有する、請求項4に記載のイントロデューサー用シース。
【請求項6】
前記シース本体の先端部には、当該シース本体の軸方向の先端側に向けて外径が漸減するテーパー部が形成されており、
前記バルーンは、未拡張の状態において、前記テーパー部と軸方向において重なる範囲で前記シース本体に巻き付けた状態で配置されている、請求項1に記載のイントロデューサー用シース。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、イントロデューサー用シースに関する。
続きを表示(約 1,300 文字)
【背景技術】
【0002】
従来より、カテーテルを使用した手技等において、血管内へのアクセス経路を形成するための医療器具としてイントロデューサーが使用されている。一般的なイントロデューサーは、イントロデューサー用シースと、ダイレーターと、を備える。また、イントロデューサー用シースは、ルーメンが形成されたシース本体(シースチューブ)と、シース本体に接続されたハブと、を備える(特許文献1を参照)。
【0003】
イントロデューサーを使用した手技では、術者等は、シース本体のルーメン内にダイレーターを挿入・固定した状態で、患者の肢体等に形成した穿刺部(穿孔)を介して経皮的に血管内へイントロデューサー用シースを挿入する。術者等は、シース本体の先端部を血管内に挿入した状態で、シース本体からダイレーターを抜去する。術者等は、シース本体からダイレーターを抜去した後、シース本体のルーメンを介して、ガイドワイヤーや各種のカテーテル等(以下、これらを総称して「医療デバイス」とする)を血管内へ導入することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2002-172174
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のようなイントロデューサーを使用した手技では、次のような点が課題となる。
【0006】
術者等がシース本体のルーメンを介して医療デバイスを血管内外へ出し入れする際、医療デバイスの移動に伴ってイントロデューサー用シースが生体外へ引っ張られたり、医療デバイスを血管内に挿入する際に反作用が生じたりすると、イントロデューサー用シースが穿刺部から抜け出てしまうことがある。
【0007】
また、術者等がシース本体のルーメンを介して医療デバイスを血管内外へ出し入れする際、シース本体の先端部が血管内で動くと、血管の内壁を傷つけてしまう虞がある。
【0008】
上記のような各課題の解決を図るに当たり、例えば、シース本体の不用意な移動や抜けを防止するための構造をシース本体に付加することが考えられる。また、そのような構造として、内圧の調整によって血管の内壁に掛かる負荷の軽減等を図り得るバルーンを用いることが考えられる。
【0009】
上記のようにシース本体にバルーンが配置されたイントロデューサー用シースを使用する場合、シース本体を血管内に挿入した状態でバルーンを拡張させ、バルーンを血管の内壁に対して固定させることにより、血管の内壁に掛かる負荷を極力抑えつつ、シース本体の移動や抜けが生じることを防止し得る。
【0010】
しかしながら、イントロデューサー用シースの適用対象が血管である場合、イントロデューサー用シースの不用意な移動や抜けの防止及び血管の内壁に対する負荷の軽減を図る等の課題に加えて、バルーンを拡張した状態において、血管内の血流を確保することも重要な課題となる。
(【0011】以降は省略されています)
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