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公開番号
2024169357
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-05
出願番号
2024082365
出願日
2024-05-21
発明の名称
前立腺癌における抗がん剤の薬剤耐性を抑制するための組成物
出願人
国立大学法人 琉球大学
代理人
個人
主分類
A61K
45/00 20060101AFI20241128BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】mCRPCの薬剤耐性のメカニズムを明らかとするとともに,薬剤耐性を克服するための技術の提供。
【解決手段】本発明の組成物は,ST3GAL2の発現抑制または機能阻害を行う化合物を有効成分とし,前立腺癌における抗がん剤の薬剤耐性を抑制することを目的とする組成物である。すなわち,本発明の組成物における有効成分は,ST3GAL2のタンパク質発現そのものを抑制する,もしくはST3GAL2の酵素機能を阻害することで,前立腺癌における抗がん剤耐性を抑制する作用を発揮するものである。
【選択図】図8
特許請求の範囲
【請求項1】
ST3GAL2の,発現を抑制する,または,機能を阻害する化合物からなる,
前立腺癌における抗がん剤の薬剤耐性を抑制する組成物。
続きを表示(約 470 文字)
【請求項2】
前記の化合物が,
ST3GAL2に対するRNAi型薬剤(siRNA,miRNA,shRNA)である,
ことを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記の化合物が,
抗体,抗体フラグメント,低分子化合物のいずれかである,
ことを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記の前立腺癌が,
転移性去勢抵抗性前立腺癌,転移性去勢感受性前立腺癌のいずれかである,
ことを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記の抗がん剤が,
ドセタキセル,カバジタキセルのいずれかである,
ことを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記の抗がん剤が,
ドセタキセル,カバジタキセルのいずれかである場合において,
前記の化合物に,
ドセタキセル,カバジタキセルのいずれかを配合した
ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の組成物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は,前立腺癌における抗がん剤の薬剤耐性を抑制するための組成物に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
癌の中において前立腺癌は,米国人男性では毎年第1位の罹患数であり,2022年の前立腺癌罹患数は,268,490人と予想されている。また,日本人男性においても前立腺癌は,近年,1位か2位の罹患数であり,2019年は94,784人で第1位となっている。加えて,前立腺癌の死亡者数は,米国人男性では肺癌に次いで第2位,日本人男性では第5位である。
これらより,罹患者数や死亡者数の観点から,前立腺癌に対する取り組みは,非常に重要である。
【0003】
ところで,前立腺癌を含む癌全般において,薬剤耐性の解決は,喫緊のアンメットメディカルニーズといえる。
このような薬剤耐性を示す前立腺癌として,転移性去勢抵抗性前立腺癌(metastatic castration-resistant prostate cancer [mCRPC])が知られている。
【0004】
転移性前立腺癌において,初診時ではアンドロゲン受容体(androgen receptor [AR])陽性の癌細胞が大部分を占める。そのため,転移性前立腺癌は,ARシグナルに作用するホルモン療法(アンドロゲン除去療法やAR標的薬)に対して感受性を有し,転移性去勢(ホルモン)感受性前立腺癌(metastatic castration / hormone-sensitive prostate cancer [mCSPC or mHSPC])と呼ばれる。
mCSPCに対する治療は,基本的な治療法であるアンドロゲン除去療法に加え,現在ではAR標的薬や抗がん剤のドセタキセルが保険適応となった。AR標的薬や抗がん剤のドセタキセル併用前のmCSPCに対する最近までのアンドロゲン除去療法を中心とした治療では,2年以内にはホルモン療法が奏功しなくなり,大部分は転移性去勢抵抗性前立腺癌(metastatic castration-resistant prostate cancer [mCRPC])に移行する。
【0005】
mCRPCに移行するとAR陽性癌細胞の他,ホルモン療法の無効なAR陰性癌細胞も増殖する。ARの消失はmCRPCの20%までに観察され,PSAレベルが低い状態で進行する形をとる(low PSA progression)。また,前立腺癌進行のモニタリングには,前立腺特異抗原(prostate-specific antigen [PSA])が使用されるが,PSAの産生は転写因子のARが関与しているため,PSAはAR陰性癌細胞の増殖を検出できない。そのためmCRPCでは,AR陽性癌細胞を検出するPSA測定に加えて,定期的な画像検査を行う必要がある。また,AR陰性癌細胞はAR陽性癌細胞より悪性度が高いため,AR陰性癌細胞の増殖状況を把握し,適切にmCRPCの治療薬選択を行うことは重要である。
mCRPC治療の最終段階ではAR標的薬も無効となり,抗がん剤が使用される。抗がん剤も初めのうちは奏功するが,徐々に獲得耐性が生じていき次第に無効となり,長期間の生存は期待できない。
【0006】
ところで,近年,胚性幹細胞マーカーであるstage-specific embryonic antigen-4(SSEA-4)が,ホルモン療法の無効なAR陰性癌細胞で高発現することが明らかとなってきた。また,SSEA-4は,乳癌の化学療法耐性に関与しているとの報告もなされている(非特許文献1)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
Aloia A, et al. The sialyl-glycolipid stage-specific embryonic antigen-4 marks a subpopulation of chemotherapy-resistant breast cancer cells with mesenchymal features. Breast Cancer Res 2015; 17: 146. DOI: 10.1186/s13058-015-0652-6.
Zhang W, et al. mTORC1 maintains the tumorigenicity of SSEA-4+ high-grade osteosarcoma. Sci Rep 2015; 5: 9604. DOI: 10.1038/srep09604
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
mCRPCにおいて薬剤耐性を獲得するメカニズムは,未だ十分に解明されていないのが現状である。
このような事情から発明者らは,mCRPCの薬剤耐性を獲得するメカニズムを明らかにすべく,SSEA-4ならびにSSEA-4合成に関与するシアル酸転移酵素ST3GAL2(図1)に着目して研究を開始したものである。
【0009】
上記事情を背景として,本発明では,mCRPCの薬剤耐性のメカニズムを明らかとするとともに,薬剤耐性を克服するための技術の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
発明者らは,鋭意研究の結果,AR陰性の前立腺癌細胞株でSSEA-4合成に関与するシアル酸転移酵素ST3GAL2の遺伝子をノックアウトしたところ,KOクローンで2種類の抗がん剤への耐性が低下することを見出し,発明を完成させたものである。
(【0011】以降は省略されています)
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