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公開番号2024169149
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-05
出願番号2023086370
出願日2023-05-25
発明の名称エンジンの燃焼室構造
出願人マツダ株式会社
代理人個人,個人
主分類F02B 23/10 20060101AFI20241128BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】直噴構造のエンジンにおいて燃焼室内における燃料と空気のミキシングを促進させてより均一な火炎伝搬を行うことが可能な燃焼室構造を提供する。
【解決手段】点火プラグ10の点火部10aは、シリンダの中心軸に沿った断面視において、シリンダ13の中心軸C1よりも排気側Y2にオフセットした位置に配置されている。インジェクタ11の燃料噴射部11aは、シリンダ13の中心軸C1よりも吸気側Y1にオフセットした位置に配置されている。燃料噴射部11aは、燃料を噴霧する複数の噴霧口11b、11cを備え、かつ、排気側Y2へ向けた燃料噴霧量を吸気側Y1へ向けた燃料噴霧量よりも多くなるように構成されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ピストンの冠面と、前記ピストンが摺動可能に収容されるシリンダの内壁面と、シリンダヘッドに形成された天井面とによって区画される燃焼室と、
前記天井面に配置され、前記燃焼室内に燃料を噴霧する燃料噴射部と、
前記天井面に配置され、前記燃焼室内において前記燃料と空気との混合気に点火して火炎伝搬燃焼を実現させる点火部と、
を備え、
前記天井面には、前記燃焼室に吸気を供給する吸気ポートの開口と、前記燃焼室から排気を排出する排気ポートの開口とが形成されているエンジンの燃焼室構造であって、
前記吸気ポートが配設される側を吸気側、前記排気ポートが配設される側を排気側とするとき、
前記点火部は、シリンダの中心軸に沿った断面視において、前記シリンダの中心軸よりも前記排気側にオフセットした位置に配置され、
前記燃料噴射部は、シリンダの中心軸に沿った断面視において、前記シリンダの中心軸よりも前記吸気側にオフセットした位置に配置され、
前記燃料噴射部は、前記燃料を噴霧する複数の噴霧口を備え、かつ、前記排気側へ向けた燃料噴霧量を前記吸気側へ向けた燃料噴霧量よりも多くなるように構成されている、
エンジンの燃焼室構造。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
請求項1に記載のエンジンの燃焼室構造において、
前記複数の噴霧口は、前記燃料噴射部の中心軸の周囲に、当該中心軸よりも排気側の噴霧口の数が吸気側の噴霧口の数よりも多くなるように配置されている、
エンジンの燃焼室構造。
【請求項3】
請求項2に記載のエンジンの燃焼室構造において、
前記排気側の前記噴霧口は、前記燃料噴射部の中心軸から見た平面視において前記燃料噴射部の中心軸および前記点火部の中心軸とそれぞれ交差するように延びる直線状の仮想線を避けた位置に配置されている、
エンジンの燃焼室構造。
【請求項4】
請求項3に記載のエンジンの燃焼室構造において、
前記排気側の前記噴霧口は、前記仮想線の両側において当該仮想線を挟んで互いに対称となる位置にそれぞれ配置されている、
エンジンの燃焼室構造。
【請求項5】
請求項2に記載のエンジンの燃焼室構造において、
前記吸気側の前記噴霧口は、前記燃料噴射部の中心軸および前記点火部の中心軸とそれぞれ交差するように前記天井面に沿って延びる仮想線に沿う位置を含む複数の位置に分散して配置されている、
エンジンの燃焼室構造。
【請求項6】
請求項5に記載のエンジンの燃焼室構造において、
前記吸気側の前記噴霧口は、前記仮想線に沿う位置と、前記仮想線の両側において当該仮想線を挟んで互いに対称となる位置にそれぞれ分散して配置されている、
エンジンの燃焼室構造。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載のエンジンの燃焼室構造において、
前記燃料噴射部は、前記シリンダの中心軸に対して吸気側へ傾斜して配置され、
前記燃料噴射部の中心軸に対する排気側の噴霧角度は、吸気側の噴霧角度よりも大きい、
エンジンの燃焼室構造。
【請求項8】
請求項1~6のいずれか1項に記載のエンジンの燃焼室構造において、
前記ピストンの前記冠面は、湾曲した凹形状のキャビティを有する、
エンジンの燃焼室構造。
【請求項9】
請求項2~6のいずれか1項に記載のエンジンの燃焼室構造において、
前記燃料噴射部の中心軸よりも排気側には、前記噴霧口が4つ配置され、吸気側には前記噴霧口が3つ配置されている、
エンジンの燃焼室構造。
【請求項10】
請求項1~6のいずれか1項に記載のエンジンの燃焼室構造において、
前記点火部は、当該点火部の中心軸が前記シリンダの中心軸に対して平行になるように配置されている、
エンジンの燃焼室構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料を燃焼室内に直接噴霧するエンジンの燃焼室構造に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、インジェクタおよび点火プラグが配置され、燃料をインジェクタから燃焼室内部に直接噴霧する直噴構造のエンジンが広く知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、インジェクタおよび点火プラグが共通のケーシングに収容された状態で燃焼室の天井面に配置されたエンジンが開示されている。インジェクタは、燃料を燃焼室の内部に均一に噴霧させるためにエンジンの各シリンダ(気筒)の中心軸の延長線上に配置されている。点火プラグは、インジェクタに対して吸気側(吸気ポートが配置されている側)に傾斜して配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特表2005-511966号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のような直噴構造のエンジンでは、シリンダの中心軸の延長線上に配置されたインジェクタから燃料を燃焼室内部に均一に噴霧させることはできるが、高圧縮比化や燃費向上の観点から、燃焼室内における噴霧された燃料と空気のミキシングをさらに促進させてより均一な火炎伝搬を行うためにさらなる改善の余地がある。
【0006】
本発明の目的は、燃料噴射部および点火部を備えた直噴構造のエンジンにおいて、燃焼室内における燃料と空気のミキシングを促進させてより均一な火炎伝搬を行うことが可能なエンジンの燃焼室構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のエンジンの燃焼室構造は、ピストンの冠面と、前記ピストンが摺動可能に収容されるシリンダの内壁面と、シリンダヘッドに形成された天井面とによって区画される燃焼室と、前記天井面に配置され、前記燃焼室内に燃料を噴霧する燃料噴射部と、前記天井面に配置され、前記燃焼室内において前記燃料と空気との混合気に点火して火炎伝搬燃焼を実現させる点火部と、を備え、前記天井面には、前記燃焼室に吸気を供給する吸気ポートの開口と、前記燃焼室から排気を排出する排気ポートの開口とが形成されているエンジンの燃焼室構造であって、前記吸気ポートが配設される側を吸気側、前記排気ポートが配設される側を排気側とするとき、前記点火部は、シリンダの中心軸に沿った断面視において、前記シリンダの中心軸よりも前記排気側にオフセットした位置に配置され、前記燃料噴射部は、シリンダの中心軸に沿った断面視において、前記シリンダの中心軸よりも前記吸気側にオフセットした位置に配置され、前記燃料噴射部は、前記燃料を噴霧する複数の噴霧口を備え、かつ、前記排気側へ向けた燃料噴霧量が前記吸気側へ向けた燃料噴霧量よりも多くなるように構成されている。
【0008】
かかる構成によれば、点火部は、シリンダの中心軸に沿った断面視において、シリンダの中心軸よりも排気側にオフセットした位置に配置され、それに対し、燃料噴射部は、シリンダの中心軸よりも吸気側にオフセットした位置に配置されている。燃料噴射部は、燃料を噴霧する複数の噴霧口を備え、かつ、排気側へ向けた燃料噴霧量を吸気側へ向けた燃料噴霧量よりも多くなるように構成されている。したがって、吸気側にオフセットした燃料噴射部から排気側へ向けて吸気側よりも多くの燃料を噴霧することにより、排気側にオフセットした点火部へ多くの燃料を直接噴霧することが可能になる。それとともに、吸気側に噴霧された燃料もピストン冠面に沿って吸気ポートからの吸気とともに点火部へ送られる。これにより、排気側の点火部近傍では噴霧後の霧状の燃料、すなわち、噴霧燃料が濃くなり、燃焼室内における噴霧燃料と空気のミキシングを促進させてより均一な火炎伝搬を行うことが可能になる。
【0009】
上記のエンジンの燃焼室構造において、前記複数の噴霧口は、前記燃料噴射部の中心軸の周囲に、当該中心軸よりも排気側の噴霧口の数が吸気側の噴霧口の数よりも多くなるように配置されているのが好ましい。
【0010】
複数の噴霧口を上記のように配置することにより簡単な構造で排気側への噴霧量を確実に多くすることが可能である。
(【0011】以降は省略されています)

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