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公開番号2024167675
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-04
出願番号2023083907
出願日2023-05-22
発明の名称二次電池
出願人トヨタ紡織株式会社
代理人弁理士法人グランダム特許事務所
主分類H01M 50/124 20210101AFI20241127BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】ガス溜まり部における亀裂の発生を抑制する。
【解決手段】二次電池Aは、可撓性を有する外装体20内に蓄電要素11を収容したセル10と、変位規制部材35と、を備え、外装体20は、外装体20の外周縁部を封止する熱溶着部22と、蓄電要素11を収容する蓄電要素収容部27と、蓄電要素11を構成する電解液の相転移によって発生した気化ガスを貯留するガス溜まり部28と、を有し、熱溶着部22のうちガス溜まり部28に隣接する領域が、変位規制部材35によって、蓄電要素収容部27に対する相対変位を規制されている。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
可撓性を有する外装体内に蓄電要素を収容したセルと、
変位規制部材と、を備え、
前記外装体は、
前記外装体の外周縁部を封止する熱溶着部と、
前記蓄電要素を収容する蓄電要素収容部と、
前記蓄電要素を構成する電解液の相転移によって発生した気化ガスを貯留するガス溜まり部と、を有し、
前記熱溶着部のうち前記ガス溜まり部に隣接する領域が、前記変位規制部材によって、前記蓄電要素収容部に対する相対変位を規制されている二次電池。
続きを表示(約 710 文字)【請求項2】
前記熱溶着部のうち前記変位規制部材によって前記相対変位を規制された変位規制対象部が、前記蓄電要素収容部との間で前記ガス溜まり部を挟む位置に配置されている請求項1に記載の二次電池。
【請求項3】
前記外装体の外周縁が、方形をなしており、
前記外装体の外周縁部を構成する4つの辺部のうち第1の前記辺部においては、前記蓄電要素に接続したタブが前記外装体の外部へ突出しており、
前記変位規制対象部が、前記4つの辺部のうち前記第1の辺部とは反対側の第2の前記辺部に配置されている請求項2に記載の二次電池。
【請求項4】
前記変位規制対象部が、前記第2の辺部の長さ方向における少なくとも両端部に配置されている請求項3に記載の二次電池。
【請求項5】
前記変位規制対象部が、前記第2の辺部の長さ方向における全領域に亘って配置されている請求項4に記載の二次電池。
【請求項6】
前記変位規制対象部が、前記4つの辺部のうち前記第1の辺部を除いた3つの前記辺部に配置されている請求項3から請求項5のいずれか1項に記載の二次電池。
【請求項7】
複数の前記セルと、前記セルよりも剛性の高い複数の冷却プレートとが交互に積層して配置され、
前記変位規制部材が、前記熱溶着部と前記冷却プレートとの隙間を埋めるように配置されている請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の二次電池。
【請求項8】
前記変位規制部材が、前記外装体を冷却する機能を有している請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の二次電池。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、二次電池に関するものである。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、外装材内に、正極と負極を積層した電極群と、非水電解液とを収容した二次電池が開示されている。外装材の外周縁部は、ヒートシール部によってシールされているため、外装材内でガスが発生したときに、外装材の内圧が上昇し、外装材が破裂することが懸念される。この対策として特許文献1の二次電池は、外装材のうちヒートシール機の内側に、ガス溜まり部を設け、内圧上昇にともなってガス溜まり部を膨らませるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2002-015713号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
外装材のうちガス溜まり部を構成する部位は、ヒートシール部に比べると変形し易い部位である。そのため、上記の二次電池を車両に搭載した場合、走行中に外装材が振動して、ガス溜まり部が変形を繰り返すと、ガス溜まり部において亀裂が生じる虞がある。
【0005】
本開示は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、ガス溜まり部における亀裂の発生を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の二次電池は、
可撓性を有する外装体内に蓄電要素を収容したセルと、
変位規制部材と、を備え、
前記外装体は、
前記外装体の外周縁部を封止する熱溶着部と、
前記蓄電要素を収容する蓄電要素収容部と、
前記蓄電要素を構成する電解液の相転移によって発生した気化ガスを貯留するガス溜まり部と、を有し、
前記熱溶着部のうち前記ガス溜まり部に隣接する領域が、前記変位規制部材によって、前記蓄電要素収容部に対する相対変位を規制されている。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、ガス溜まり部における亀裂の発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
実施形態1の二次電池を模式的にあらわした側面図
セルの斜視図
セルの正面図
蓄電要素の斜視図
積層電極体の分解斜視図
【発明を実施するための形態】
【0009】
ここで、本開示の望ましい形態例を示す。下記の複数の形態例を、矛盾を生じない範囲で任意に組み合わせたものも、発明を実施するための形態に含まれる。
【0010】
(1)本開示の二次電池は、可撓性を有する外装体内に蓄電要素を収容したセルと、変位規制部材と、を備え、前記外装体は、前記外装体の外周縁部を封止する熱溶着部と、前記蓄電要素を収容する蓄電要素収容部と、前記蓄電要素を構成する電解液の相転移によって発生した気化ガスを貯留するガス溜まり部と、を有し、前記熱溶着部のうち前記ガス溜まり部に隣接する領域が、前記変位規制部材によって、前記蓄電要素収容部に対する相対変位を規制されている。この構成によれば、外装体が振動を受けたときに、蓄電要素収容部に対するガス溜まり部の相対変位が抑制される。これにより、振動に起因するガス溜まり部の変形も抑制されるので、ガス溜まり部における亀裂の発生を抑制できる。
(【0011】以降は省略されています)

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