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公開番号
2024166791
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-29
出願番号
2023083132
出願日
2023-05-19
発明の名称
車両用シート装置
出願人
株式会社今仙電機製作所
代理人
個人
,
個人
主分類
B60N
2/18 20060101AFI20241122BHJP(車両一般)
要約
【課題】簡素な構造によって車両用シートの座面の高さ及び傾斜角度を調整可能な構成を提供する。
【解決手段】ライザー25aとサイドブラケット12aとの間に介在されて床面Sに対する車両用シートの座面11aの座面高さ及び座面角度θを調整可能なリンク機構は、サイドブラケット及びライザーの前側に対してそれぞれ傾動可能に連結される前側リンク部と、サイドブラケット及びライザーの後側に対してそれぞれ傾動可能に連結される後側リンク部50aと、をそれぞれ左右一対備えている。そして、前側リンク部は、サイドブラケットの前側に傾動可能に連結される傾動部41と、ライザーの前側に傾動可能に連結される傾動部42と、傾動部41に対して回転自在に支持されるスクリュー43と、傾動部に対して固定されてスクリューに噛合するナットと、スクリューを回転させるギヤボックス及びモータと、を備えている。
【選択図】図10
特許請求の範囲
【請求項1】
車両用シートが支持されるブラケットと、
前記ブラケットの下方となる床面に配置されるベース部材と、
前記ベース部材と前記ブラケットとの間に介在されて前記床面に対する前記車両用シートの座面の高さ及び傾斜角度を調整可能なリンク機構と、
前記リンク機構を駆動するための傾倒用モータと、
を備える車両用シート装置であって、
前記リンク機構は、
前記ブラケット及び前記ベース部材の前側に対してそれぞれ傾動可能に連結される前側リンク部と、前記ブラケット及び前記ベース部材の後側に対してそれぞれ傾動可能に連結される後側リンク部と、をそれぞれ左右一対備え、
前記前側リンク部は、
前記ブラケットの前側に傾動可能に連結される前側第1傾動部と、
前記ベース部材の前側に傾動可能に連結される前側第2傾動部と、
前記前側第1傾動部及び前記前側第2傾動部のうちの一方に対して回転自在に支持される前側スクリューと、
前記前側第1傾動部及び前記前側第2傾動部のうちの他方に対して固定されて前記前側スクリューに噛合する前側ナットと、
前記前側スクリューを回転させる前側伸縮用モータと、
を備えることを特徴とする車両用シート装置。
続きを表示(約 770 文字)
【請求項2】
車両用シートが支持されるブラケットと、
前記ブラケットの下方となる床面に配置されるベース部材と、
前記ベース部材と前記ブラケットとの間に介在されて前記床面に対する前記車両用シートの座面の高さ及び傾斜角度を調整可能なリンク機構と、
を備える車両用シート装置であって、
前記リンク機構は、
前記ブラケット及び前記ベース部材の前側に対してそれぞれ傾動可能に連結される前側リンク部と、前記ブラケット及び前記ベース部材の後側に対してそれぞれ傾動可能に連結される後側リンク部と、をそれぞれ左右一対備え、
前記前側リンク部は、
前記ブラケットの前側に傾動可能に連結される前側第1傾動部と、
前記ベース部材の前側に傾動可能に連結される前側第2傾動部と、
前記前側第1傾動部及び前記前側第2傾動部のうちの一方に対して回転自在に支持される前側スクリューと、
前記前側第1傾動部及び前記前側第2傾動部のうちの他方に対して固定されて前記前側スクリューに噛合する前側ナットと、
前記前側スクリューを回転させる前側伸縮用モータと、
を備え、
前記後側リンク部は、
前記ブラケットの後側に傾動可能に連結される後側第1傾動部と、
前記ベース部材の後側に傾動可能に連結される後側第2傾動部と、
前記後側第1傾動部及び前記後側第2傾動部のうちの一方に対して回転自在に支持される後側スクリューと、
前記後側第1傾動部及び前記後側第2傾動部のうちの他方に対して固定されて前記後側スクリューに噛合する後側ナットと、
前記後側スクリューを回転させる後側伸縮用モータと、
を備えることを特徴とする車両用シート装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用シートの姿勢を調整可能な車両用シート装置に関するものである。
続きを表示(約 3,600 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、車両用シートの姿勢を調整可能な車両用シート装置として、例えば、下記特許文献1に開示される車両用シートリフタ及び車両用クラッチユニットが知られている。車両用シートリフタは、車両用クラッチユニットのピニオンギヤに噛合するセクターギヤとリンク機構とを備え、ピニオンギヤの回転に応じてセクターギヤが回転することでリンク機構の各リンク部材が傾動するように構成されており、各リンク部材の傾動に応じて車両用シートの高さが調整される。車両用クラッチユニットは、ピニオンギヤが形成される出力軸部材に加えて、操作レバーや入力側クラッチ及び出力側クラッチなどの各種の機構部材を備えるように構成されている。入力側クラッチは、操作レバーの回転に伴って入力側内輪部材、入力側外輪部材及び入力側伝達部材が回転することにより、操作レバーの回転を出力側クラッチに伝達し、操作レバーを中立位置から駆動する駆動動作時には、操作レバーの回転を出力側クラッチに入力し、かつ、操作レバーを駆動した後に中立位置へ復帰する復帰動作時には、出力軸部材の回転位置を保持したまま操作レバーを中立位置に復帰させるように構成されている。出力側クラッチは、車両用シート側から出力軸部材に入力された力による出力軸部材の回転を規制しつつ、入力側クラッチにより操作レバーの回転が伝達されると出力軸部材の回転を許容するように構成されている。
【0003】
このように構成されることで、車両用シートの高さを高く(低く)する方向に操作レバーを回転させると、その回転方向に回転するピニオンギヤの回転に応じてセクターギヤが回転してリンク機構の各リンク部材が車両用シートの高さを高く(低く)するように傾動する。このような高さ調整後に、操作レバーに入力していた力を開放すると、操作レバーが中立位置に戻り、この状態では、車両用クラッチユニットによって出力軸部材の回転が規制されるため、車両用シートに上下方向の力が加わっても車両用シートの上下方向への移動が阻止される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-128820号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記特許文献1のリンク構造では、車両用シートの座面の高さを調整することはできても、車両用シートの座面の傾斜角度を自由に調整することができないという問題がある。このため、座面の傾斜角度を調整するための機構を別途設けることもできるが、シート構造が複雑になるため、車両用シート装置の小型化が妨げられるだけでなく、車両用シート装置の軽量化が困難になるという問題がある。
【0006】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、簡素な構造によって車両用シートの座面の高さ及び傾斜角度を調整可能な構成を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、特許請求の範囲に記載の請求項1の発明は、
車両用シート(11)が支持されるブラケット(12a,12b)と、
前記ブラケットの下方となる床面(S)に配置されるベース部材(25a,25b)と、
前記ベース部材と前記ブラケットとの間に介在されて前記床面に対する前記車両用シートの座面の高さ及び傾斜角度を調整可能なリンク機構(30)と、
前記リンク機構を駆動するための傾倒用モータ(31)と、
を備える車両用シート装置(10)であって、
前記リンク機構は、
前記ブラケット及び前記ベース部材の前側に対してそれぞれ傾動可能に連結される前側リンク部(40a,40b)と、前記ブラケット及び前記ベース部材の後側に対してそれぞれ傾動可能に連結される後側リンク部(50a,50b)と、をそれぞれ左右一対備え、
前記前側リンク部は、
前記ブラケットの前側に傾動可能に連結される前側第1傾動部(41)と、
前記ベース部材の前側に傾動可能に連結される前側第2傾動部(42)と、
前記前側第1傾動部及び前記前側第2傾動部のうちの一方に対して回転自在に支持される前側スクリュー(43)と、
前記前側第1傾動部及び前記前側第2傾動部のうちの他方に対して固定されて前記前側スクリューに噛合する前側ナット(44)と、
前記前側スクリューを回転させる前側伸縮用モータ(46)と、
を備えることを特徴とする。
【0008】
請求項2の発明は、
車両用シートが支持されるブラケットと、
前記ブラケットの下方となる床面に配置されるベース部材と、
前記ベース部材と前記ブラケットとの間に介在されて前記床面に対する前記車両用シートの座面の高さ及び傾斜角度を調整可能なリンク機構と、
を備える車両用シート装置であって、
前記リンク機構は、
前記ブラケット及び前記ベース部材の前側に対してそれぞれ傾動可能に連結される前側リンク部と、前記ブラケット及び前記ベース部材の後側に対してそれぞれ傾動可能に連結される後側リンク部と、をそれぞれ左右一対備え、
前記前側リンク部は、
前記ブラケットの前側に傾動可能に連結される前側第1傾動部と、
前記ベース部材の前側に傾動可能に連結される前側第2傾動部と、
前記前側第1傾動部及び前記前側第2傾動部のうちの一方に対して回転自在に支持される前側スクリューと、
前記前側第1傾動部及び前記前側第2傾動部のうちの他方に対して固定されて前記前側スクリューに噛合する前側ナットと、
前記前側スクリューを回転させる前側伸縮用モータと、
を備え、
前記後側リンク部は、
前記ブラケットの後側に傾動可能に連結される後側第1傾動部と、
前記ベース部材の後側に傾動可能に連結される後側第2傾動部と、
前記後側第1傾動部及び前記後側第2傾動部のうちの一方に対して回転自在に支持される後側スクリューと、
前記後側第1傾動部及び前記後側第2傾動部のうちの他方に対して固定されて前記後側スクリューに噛合する後側ナットと、
前記後側スクリューを回転させる後側伸縮用モータと、
を備えることを特徴とする。
なお、上記各括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【発明の効果】
【0009】
請求項1の発明では、ベース部材とブラケットとの間に介在されて床面に対する車両用シートの座面の高さ及び傾斜角度を調整可能なリンク機構は、ブラケット及びベース部材の前側に対してそれぞれ傾動可能に連結される前側リンク部と、ブラケット及びベース部材の後側に対してそれぞれ傾動可能に連結される後側リンク部と、をそれぞれ左右一対備えている。そして、前側リンク部は、ブラケットの前側に傾動可能に連結される前側第1傾動部と、ベース部材の前側に傾動可能に連結される前側第2傾動部と、前側第1傾動部及び前側第2傾動部のうちの一方に対して回転自在に支持される前側スクリューと、前側第1傾動部及び前側第2傾動部のうちの他方に対して固定されて前側スクリューに噛合する前側ナットと、前側スクリューを回転させる前側伸縮用モータと、を備えている。
【0010】
これにより、回転する前側スクリューと前側ナットとが前側スクリューの軸方向に沿って相対移動するため、この相対移動によって前側スクリューが回転自在に支持される一方の傾動部と前側ナットが固定される他方の傾動部との前側スクリューの軸方向に沿う距離が変化する。すなわち、前側第1傾動部が連結されるブラケットの前側と前側第2傾動部が連結されるベース部材の前側との距離を、前側スクリューの回転に応じて変化させることができる。このため、前側スクリューの回転に応じてブラケットの前側とベース部材の前側との距離を変化させることで車両用シートの座面の傾斜角度を変化させることができ、傾倒用モータの回転に応じて前側リンク部及び後側リンク部を前後に傾倒させることで車両用シートの座面の高さを変化させることができる。したがって、簡素な構造によって車両用シートの座面の高さ及び傾斜角度を調整可能な車両用シート装置を実現することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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