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公開番号2024165956
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-28
出願番号2023082577
出願日2023-05-18
発明の名称二重管ブレースとその製作方法
出願人大和ハウス工業株式会社
代理人個人,個人
主分類E04H 9/02 20060101AFI20241121BHJP(建築物)
要約【課題】芯材が拘束材に包囲される形態の二重管ブレースに関し、芯材と端部接合材の接合部が拘束材で包囲され、接合部が構造弱部になることが防止されている二重管ブレースとその製作方法を提供すること。
【解決手段】二重管ブレース60は、第1鋼管により形成される芯材10と、芯材10の両端部に固定され、他部材と接合される端部接合材20と、第1鋼管よりも大径の第2鋼管により形成され、芯材10を包囲する拘束材30とを有し、拘束材30は、合計の長さが芯材10の長さよりも長い2つの第1拘束材31を備え、一方の第1拘束材31Bは、第2鋼管が周方向に分割された複数の第1分割管35により形成され、2つの第1拘束材31のそれぞれの端部の内側に、芯材10と端部接合材20の接合部15を割り込ませた状態で、2つの第1拘束材31が接合されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
第1鋼管により形成される芯材と、
前記芯材の両端部に固定され、他部材と接合される端部接合材と、
前記第1鋼管よりも大径の第2鋼管により形成され、前記芯材を包囲する拘束材とを有し、
前記拘束材は、合計の長さが前記芯材の長さよりも長い2つの第1拘束材を備え、
一方の前記第1拘束材は、前記第2鋼管が周方向に分割された複数の第1分割管により形成されており、
前記2つの第1拘束材のそれぞれの端部の内側に、前記芯材と前記端部接合材の接合部を割り込ませた状態で、該2つの第1拘束材が接合されていることを特徴とする、二重管ブレース。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
第1鋼管により形成される芯材と、
前記芯材の両端部に固定され、他部材と接合される端部接合材と、
前記第1鋼管よりも大径の第2鋼管により形成され、前記芯材を包囲する拘束材とを有し、
前記拘束材は、合計の長さが前記芯材の長さよりも短い2つの第1拘束材と、該2つの第1拘束材を繋ぐ第2拘束材とを備え、
前記2つの第1拘束材のそれぞれの端部の内側に、前記芯材と前記端部接合材の接合部を割り込ませた状態で、該2つの第1拘束材が前記第2拘束材で繋がれていることを特徴とする、二重管ブレース。
【請求項3】
前記第2拘束材は、前記第2鋼管が周方向に分割された複数の第2分割管により形成され、
前記2つの第1拘束材の間に、前記複数の第2分割管が相互に接合された状態で介在し、該2つの第1拘束材に接合されていることを特徴とする、請求項2に記載の二重管ブレース。
【請求項4】
前記第2拘束材は、前記第2鋼管よりも大径の第3鋼管により形成され、
前記第2拘束材の両端部の内側に前記2つの第1拘束材の端部が収容され、相互に接合されていることを特徴とする、請求項2に記載の二重管ブレース。
【請求項5】
第1鋼管により形成される芯材と、
前記芯材の両端部に固定され、他部材と接合される端部接合材と、
前記第1鋼管よりも大径の第2鋼管により形成され、前記芯材を包囲して、該芯材よりも長い拘束材とを有し、
前記拘束材の両端部の内側に、前記芯材と前記端部接合材の接合部が割り込んだ状態となっており、
前記拘束材の両端部における、前記端部接合材と対応する位置には、地震時における前記芯材の変形の際の前記端部接合材との干渉を防止する、構造上のスリット長さを備えた第1スリットが設けられ、該第1スリットに前記端部接合材の少なくとも一部が遊嵌されおり、
前記拘束材の両端部のうちの少なくとも一方の端部にある前記第1スリットは、構造上のスリット長さよりも長い第2スリットとされていることを特徴とする、二重管ブレース。
【請求項6】
前記第2スリットのうち、構造上のスリット長さよりも長い前記拘束材の中央側の領域が、鋼材による穴埋め部、もしくは、鋼材カバーにより閉塞されていることを特徴とする、請求項5に記載の二重管ブレース。
【請求項7】
前記端部接合材が十字ガセットプレートであり、
前記拘束材の両端部における、前記端部接合材と対応する位置には、地震時における前記芯材の変形の際の前記端部接合材との干渉を防止する、構造上のスリット長さを備えた第1スリットが設けられ、該第1スリットに前記端部接合材の少なくとも一部が遊嵌されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の二重管ブレース。
【請求項8】
前記拘束材の両端部のうちの片方の端部と、該端部に対応する前記端部接合材が、ずれ止め用溶接、もしくは、ずれ止め用鋼材を介した溶接により、相互に位置決め固定されていることを特徴とする、請求項1,2,5のいずれか一項に記載の二重管ブレース。
【請求項9】
前記芯材に係合部が設けられ、前記第1分割管もしくは前記第2分割管の内側における該係合部に対応する位置に被係合部が設けられており、
前記被係合部に前記係合部が係合して、前記芯材と前記拘束材のずれ止めが図られている、請求項1又は3に記載の二重管ブレース。
【請求項10】
第1鋼管により形成される芯材の周囲に、合計の長さが該芯材の長さよりも長く、該第1鋼管よりも大径の第2鋼管により形成される2つの第1拘束材のうちの一方の第1拘束材を挿通し、該芯材の両端部を露出させ、該両端部に対して、他部材と接合される端部接合材を固定する、A1工程と、
前記一方の第1拘束材を前記芯材の一方端側へ寄せ、他方の第1拘束材を形成するべく、前記第2鋼管が周方向に分割された複数の第1分割管を前記芯材の周囲で接合し、前記2つの第1拘束材を接合することにより該芯材を包囲する拘束材を形成し、該2つの第1拘束材のそれぞれの端部の内側に、該芯材と前記端部接合材の接合部を割り込ませた状態とする、B1工程とを有することを特徴とする、二重管ブレースの製作方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、二重管ブレースとその製作方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、建物架構(柱・梁架構、屋根架構等)を形成するブレースとして、二重管ブレースが適用されている。二重管ブレースは、地震エネルギーを吸収する鋼管(円形鋼管)からなる芯材と、芯材の座屈を防止するべく、芯材を包囲して芯材よりも相対的に大径の鋼管からなる拘束材(補剛材)とを備えた二重鋼管構造を有しており、地震エネルギー吸収性に優れ、比較的軽量な座屈拘束ブレースである。
【0003】
正面視矩形枠状の建物架構に上記する二重管ブレースを組み込む際は、建物架構の対角位置にある一対の隅角部からそれぞれ内側へブラケットやガセットプレート等を張り出させておき、二重管ブレースの芯材の両端部には端部接合材を取り付けておき、一対のブラケットやガセットプレート等と一対の端部接合材がボルト接合等されるのが一般的である。
【0004】
ところで、大地震時に建物架構が変形した際に、二重管ブレースの芯材に地震エネルギーを効果的に伝達させ、芯材の全域で地震エネルギーを吸収させるには、建物架構と直接接合される端部接合材が十分な剛性を有し、芯材に先行して塑性破壊等しないことが前提となることから、端部接合材として、剛性の高い十字ガセットプレート等が適用される場合がある。十字ガセットプレートは一般に、芯材を形成する鋼管の端部に取り付けられているエンドプレートに対して溶接接合され、エンドプレートから側方に向かってガセットプレートの幅(平面寸法幅)が漸次広くなり、広幅面の平面寸法幅が芯材よりも大きくなるような形状及び寸法を備えている。
【0005】
このように端部接合材の剛性を高めることにより、二重管ブレースの初期の地震エネルギー吸収性を発揮させることが可能になるが、その一方で、芯材と端部接合材の接合部が芯材を包囲する拘束材の外側に位置して外部に露出する場合に、端部接合材から芯材へと剛性が変化する剛性変化点となる接合部が構造弱部となり易く、剛性の高められた端部接合材では先行破壊しないものの、接合部における先行破壊が懸念される。そこで、接合部を拘束材の内部に割り込ませることで構造弱部となり得る接合部を拘束材にて補剛する方策が考えられるが、上記するように芯材に比べて端部接合材の平面寸法幅が一般に広いことから、接合部を拘束材の内部に割り込ませることが難しいといった課題がある。
【0006】
ここで、特許文献1には、鋼管芯材の局部座屈やき裂などの損傷を目視で直接確認することのできる、ブレース材が提案されている。このブレース材は、軸力を負担する鋼管芯材と、鋼管芯材の管内に挿入された座屈拘束材と、一端が鋼管芯材の端部に溶接され、他端が建築構造物の躯体に接合される十字形断面の接合部材とを有する。鋼管芯材の両端部には、接合部材の一端が割り込み挿入される複数の第1切欠き部が軸方向に所定の長さで形成され、接合部材は、十字の各辺の寸法が鋼管芯材の外径よりも大きくなるように形成されており、第1切欠き部の内端面まで挿入されて溶接される挿入部と、挿入部と一体的に形成され、挿入部の端面から軸方向に向かって延伸されて鋼管芯材の外面に溶接される延伸部とを有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特許第7116008号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1に記載のブレース材は、上記する芯材を拘束材が包囲する構造とは逆に、拘束材よりも芯材が大径の鋼管により形成されるものであることから、芯材が拘束材に包囲される形態の二重管ブレースに関して、芯材と端部接合材の接合部が構造弱部になるといった上記課題を解消する手段を開示するものではない。
【0009】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、芯材が拘束材に包囲される形態の二重管ブレースに関し、芯材と端部接合材の接合部が拘束材で包囲され、接合部が構造弱部になることが防止されている二重管ブレースとその製作方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記目的を達成すべく、本発明による二重管ブレースの一態様は、
第1鋼管により形成される芯材と、
前記芯材の両端部に固定され、他部材と接合される端部接合材と、
前記第1鋼管よりも大径の第2鋼管により形成され、前記芯材を包囲する拘束材とを有し、
前記拘束材は、合計の長さが前記芯材の長さよりも長い2つの第1拘束材を備え、
一方の前記第1拘束材は、前記第2鋼管が周方向に分割された複数の第1分割管により形成されており、
前記2つの第1拘束材のそれぞれの端部の内側に、前記芯材と前記端部接合材の接合部を割り込ませた状態で、該2つの第1拘束材が接合されていることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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