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公開番号2024165621
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-28
出願番号2023081971
出願日2023-05-18
発明の名称温度センサシステム、情報処理装置およびプログラム
出願人能美防災株式会社
代理人弁理士法人瑛彩知的財産事務所
主分類G01J 5/48 20220101AFI20241121BHJP(測定;試験)
要約【課題】温度センサの各画素について温度しきい値または監視マスクを設定することを容易にする。
【解決手段】温度センサシステムは、複数の画素の各々について温度を測定し、測定した温度または温度上昇率が第1のしきい値を超える場合に異常温度検出信号を出力する赤外線温度センサと、情報処理装置とを備える。情報処理装置は、複数の画素の各々について、測定された温度に基づいて最高温度または温度上昇率を特定し、複数の画素の各々について、特定した最高温度または温度上昇率が第2のしきい値を超える場合に、当該画素を第1のしきい値との比較対象から除外するように赤外線温度センサを設定するか、または、特定した最高温度もしくは温度上昇率が第2のしきい値を超えない場合に、当該画素の最高温度または最大温度上昇率に所定値を加算もしくは乗算して得た値を第1のしきい値として赤外線温度センサに設定する。
【選択図】図1


特許請求の範囲【請求項1】
温度センサシステムであって、
監視領域を複数の画素に分割し、分割した複数の画素の各々について温度を周期的に測定し、測定した温度または温度上昇率が第1のしきい値を超える場合に異常温度検出信号を出力する赤外線温度センサと、
前記赤外線温度センサと接続され、前記異常温度検出信号を受信すると警報を出力する警報盤と、
前記赤外線温度センサと着脱自在に接続される情報処理装置と
を備え、
前記情報処理装置は、
前記複数の画素の各々について、前記赤外線温度センサにより測定された温度に基づいて最高温度または温度上昇率を特定し、
前記複数の画素の各々について、特定した最高温度または温度上昇率が第2のしきい値を超える場合に、当該画素を第1のしきい値との比較対象から除外するように前記赤外線温度センサを設定するか、または、前記特定した最高温度もしくは温度上昇率が前記第2のしきい値を超えない場合に、当該画素の最高温度または最大温度上昇率に所定値を加算もしくは乗算して得た値を第1のしきい値として前記赤外線温度センサに設定する
ことを特徴とする温度センサシステム。
続きを表示(約 580 文字)【請求項2】
前記情報処理装置は、前記第2のしきい値または前記所定値を利用者が設定するための画面を表示することを特徴とする、請求項1に記載の温度センサシステム。
【請求項3】
赤外線温度センサと着脱自在に接続される情報処理装置であって、
前記赤外線温度センサは、監視領域を複数の画素に分割し、分割した複数の画素の各々について温度を周期的に測定し、測定した温度または温度上昇率が第1のしきい値を超える場合に異常温度検出信号を出力し、
前記情報処理装置は、
前記複数の画素の各々について、前記赤外線温度センサにより測定された温度に基づいて最高温度または温度上昇率を特定し、
前記複数の画素の各々について、特定した最高温度または温度上昇率が第2のしきい値を超える場合に、当該画素を第1のしきい値との比較対象から除外するように前記赤外線温度センサを設定するか、または、前記特定した最高温度もしくは温度上昇率が前記第2のしきい値を超えない場合に、当該画素の最高温度または最大温度上昇率に所定値を加算もしくは乗算して得た値を第1のしきい値として前記赤外線温度センサに設定する
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項4】
コンピュータを、請求項3に記載の情報処理装置として機能させるためのプログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、温度センサシステム、情報処理装置およびプログラムに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
高温の金属をロボットが運ぶ生産ラインでは、ロボットが高温の金属を掴み損ねたり、落下させたりした場合に火災のリスクがある。このようなリスクに対処するためのシステムとして、温度センサシステムが知られている。例えば、特許文献1に記載の温度センサシステムは、温度センサ、警報盤および保守用PCを備えている。
【0003】
このシステムの温度センサは、監視領域を複数の画素に分割し、分割した複数の画素の各々について温度を周期的に測定し、その測定結果が警報温度(しきい値)を超える場合に異常温度検出信号を出力する。警報盤は、温度センサと接続され、異常温度検出信号を受信すると警報を出力する。保守用PCは、温度センサを保守点検するための装置である。この保守用PCは、各種設定画面を生成してディスプレイに表示させる。表示される各種設定画面は、警報温度等を設定するための画面である。この画面を通じて利用者は警報温度(しきい値)を設定することができる。また、この保守用PCは、監視マスク設定画面を生成してディスプレイに表示させる。表示される監視マスク設定画面は、監視マスクを設定するための画面である。この画面を通じて利用者は、例えば上記の生産ラインにおいて高温の金属が平常時に動く軌跡上の画素をマスクすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-162435号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の温度センサシステムでは、利用者が手動で警報温度(しきい値)と監視マスクを設定することができる。しかし、温度センサの画素ごとに温度しきい値と監視マスクを手動で設定することは煩雑である。特に数万画素のサーモグラフィでは、画素ごとに温度しきい値と監視マスクを手動で設定することは非常に困難である。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、温度センサの各画素について温度しきい値または監視マスクを設定することを容易にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するため、本発明に係る温度センサシステムは、監視領域を複数の画素に分割し、分割した複数の画素の各々について温度を周期的に測定し、測定した温度または温度上昇率が第1のしきい値を超える場合に異常温度検出信号を出力する赤外線温度センサと、前記赤外線温度センサと接続され、前記異常温度検出信号を受信すると警報を出力する警報盤と、前記赤外線温度センサと着脱自在に接続される情報処理装置とを備え、前記情報処理装置は、前記複数の画素の各々について、前記赤外線温度センサにより測定された温度に基づいて最高温度または温度上昇率を特定し、前記複数の画素の各々について、特定した最高温度または温度上昇率が第2のしきい値を超える場合に、当該画素を第1のしきい値との比較対象から除外するように前記赤外線温度センサを設定するか、または、前記特定した最高温度もしくは温度上昇率が前記第2のしきい値を超えない場合に、当該画素の最高温度または最大温度上昇率に所定値を加算もしくは乗算して得た値を第1のしきい値として前記赤外線温度センサに設定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、温度センサの各画素について温度しきい値または監視マスクを設定することを容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、温度センサシステム100の構成例を示す。
図2は、温度センサ101の外観の一例を示す。
図3は、温度センサ101の内部構成の一例を示す。
図4は、窓板202の汚損を検出するための機構の一例を示す。
図5は、警報盤102の構成の一例を示す。
図6は、保守用PC103の構成例を示す。
図7は、温度ログ321の例を示す。
図8は、温度しきい値情報322の例を示す。
図9は、監視マスク情報323の例を示す。
図10は、放射率情報324の例を示す。
図11は、温度算出処理の一例を示す。
図12は、異常温度検出処理の一例を示す。
図13は、自動設定処理の一例を示す。
図14は、各種設定画面の一例を示す。
図15は、各種設定画面の一例を示す。
図16は、異常温度検出処理の一例を示す。
図17は、自動設定処理の一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
1.実施形態
1-1.構成
本発明の一実施形態に係る温度センサシステム100について、図面を参照して説明する。
図1は、温度センサシステム100の構成例を示す。
温度センサシステム100は、防火対象エリアを監視し、異常温度を検出すると警報を出力するシステムである。この温度センサシステム100は、それぞれ異なる場所に設置される4台の温度センサ101と、各温度センサ101と有線接続される警報盤102と、警報盤102と着脱自在に有線接続される保守用PC103を備える。以下、各構成要素について説明する。
【0010】
1-1-1.温度センサ101
温度センサ101は赤外線温度センサである。この温度センサ101は、監視領域を複数の画素に分割し、分割した複数の画素の各々について温度を周期的に測定する。そして当該センサは、測定した温度がしきい値を超える場合に異常温度検出信号を出力する。
(【0011】以降は省略されています)

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