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公開番号2024164833
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-27
出願番号2024078888
出願日2024-05-14
発明の名称ネガ型感光性樹脂組成物、並びにこれを用いた硬化レリーフパターンの製造方法、硬化膜及び層間絶縁膜
出願人旭化成株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類G03F 7/027 20060101AFI20241120BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】250℃以下の低温硬化であっても硬化膜の伸度に優れ、銅に対する高い密着性を有するネガ型感光性樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】本発明のネガ型感光性樹脂組成物は、(A)~(D)成分:(A)ポリアミック酸エステル及びポリイミドから選択される少なくとも一種、(B)光重合開始剤、(C1)ウレタン(メタ)アクリレート、(D)溶媒を含み、(C1)ウレタン(メタ)アクリレートの硬化物が130℃以下のガラス転移温度を有することを特徴とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記(A)~(D)成分:
(A)ポリアミック酸エステル及びポリイミドから選択される少なくとも一種
(B)光重合開始剤
(C1)ウレタン(メタ)アクリレート
(D)溶媒
を含み、
前記(C1)ウレタン(メタ)アクリレートの硬化物が130℃以下のガラス転移温度を有することを特徴とするネガ型感光性樹脂組成物。
続きを表示(約 820 文字)【請求項2】
前記(C1)成分の硬化物が110℃以下のガラス転移温度を有する、請求項1に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
【請求項3】
前記(C1)成分の硬化物が85℃以下のガラス転移温度を有する、請求項1に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
【請求項4】
前記(C1)成分が脂肪族ウレタン(メタ)アクリレートである、請求項1又は2に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
【請求項5】
前記(C1)成分の(メタ)アクリロイル基の数が1~3である、請求項1又は2に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
【請求項6】
前記(C1)成分の重量平均分子量が7000以下である、請求項1又は2に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
【請求項7】
前記(C1)成分の重量平均分子量が500以上である、請求項6に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
【請求項8】
前記(C1)成分の含有量が(A)成分100質量部に対して15質量部以上である、請求項1又は2に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
【請求項9】
前記(C1)成分の含有量が(A)成分100質量部に対して30質量部未満である、請求項8に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
【請求項10】
前記(A)成分が下記一般式(1)で表されるポリアミック酸エステルである、請求項1又は2に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
JPEG
2024164833000022.jpg
32
148
(式中、X

は4価の有機基、Y

は2価の有機基、R

及びR

の少なくとも一方は炭素数1~40のラジカル重合性基を有する1価の有機基を表し、nは2~100の整数である。)
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ネガ型感光性樹脂組成物、並びにこれを用いた硬化レリーフパターンの製造方法、硬化膜及び層間絶縁膜に関する。
続きを表示(約 3,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、電子部品の絶縁材料、及び半導体装置のパッシベーション膜、表面保護膜、層間絶縁膜等には、優れた耐熱性、電気特性及び機械特性を併せ持つポリイミド樹脂、ポリベンゾオキサゾール樹脂、フェノール樹脂等が用いられている。これらの樹脂の中でも、感光性樹脂組成物の形態で提供されるものは、該組成物の塗布、露光、現像、及びキュアによる閉環処理(イミド化、ベンゾオキサゾール化)や熱架橋によって、耐熱性のレリーフパターン皮膜を容易に形成することができるため、従来の非感光型材料に比べて、大幅な工程短縮を可能にするという特徴を有しており、半導体装置の作製に用いられている。
【0003】
ところで、半導体装置(以下、「素子」とも言う。)は、目的に合わせて、様々な方法でプリント基板に実装される。従来の素子は、素子の外部端子(パッド)からリードフレームまで細いワイヤで接続するワイヤボンディング法により作製されることが一般的であった。しかし、素子の高速化が進み、動作周波数がGHzまで到達した今日、実装における各端子の配線長さの違いが、素子の動作に影響を及ぼすまでに至った。そのため、ハイエンド用途の素子の実装では、実装配線の長さを正確に制御する必要が生じ、ワイヤボンディングではその要求を満たすことが困難となった。
【0004】
そこで、半導体チップの表面に再配線層を形成し、その上にバンプ(電極)を形成した後、該チップを裏返し(フリップ)て、プリント基板に直接実装する、フリップチップ実装が提案されている。このフリップチップ実装では、配線距離を正確に制御できるため、高速な信号を取り扱うハイエンド用途の素子に、あるいは、実装サイズの小ささから携帯電話等に、それぞれ採用され、需要が急拡大している。さらに最近では、前工程済みのウェハをダイシングして個片チップを製造し、支持体上に個片チップを再構築してモールド樹脂で封止し、支持体を剥離した後に再配線層を形成するファンアウトウェハレベルパッケージ(FOWLP)と呼ばれる半導体チップ実装技術が提案されている(例えば特許文献1)。FOWLPでは、再配線層が薄い膜厚で形成されるため、パッケージの高さを薄型化できるうえ、高速伝送や低コスト化できる利点がある。このような再配線層に使用される感光性樹脂組成物を開示するものとして、例えば特許文献2や3がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2005-167191号公報
国際公開第2021/010028号
特開2021-162834号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
FOWLPでは、工程中のウェハの反りを防止する観点等から、硬化温度(熱イミド化処理温度)が従来よりも低温であることが望まれる。しかしながら特許文献2に記載の感光性樹脂組成物では、硬化温度が低温化すると、伸度などの機械強度が悪化することがあった。また、FOWLPでは再配線層が多層化するため、フォトレジストを用いたリソ工程において、感光性樹脂組成物の平坦性が悪いとフォーカス深度にずれが生じて解像度が大きく悪化することがあった。これに対して特許文献3に記載の感光性樹脂組成物は硬化収縮を抑制することができ、平坦性は良好であるものの、銅密着が悪化する懸念があった。
【0007】
本発明はこのような実情に鑑みて考案されたものであり、250℃以下の低温硬化であっても硬化膜の伸度に優れ、銅に対する高い密着性を有するネガ型感光性樹脂組成物、並びにこれを用いた硬化レリーフパターンの製造方法、硬化膜及び層間絶縁膜を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、ポリイミド前駆体又はポリイミド樹脂と、硬化物のガラス転移温度が特定温度以下であるウレタン(メタ)アクリレートとを組み合わせることで、上記課題を解決することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1]
下記(A)~(D)成分:
(A)ポリアミック酸エステル及びポリイミドから選択される少なくとも一種
(B)光重合開始剤
(C1)ウレタン(メタ)アクリレート
(D)溶媒
を含み、
前記(C1)ウレタン(メタ)アクリレートの硬化物が130℃以下のガラス転移温度を有することを特徴とするネガ型感光性樹脂組成物。
[2]
前記(C1)成分の硬化物が110℃以下のガラス転移温度を有する、[1]に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
[3]
前記(C1)成分の硬化物が85℃以下のガラス転移温度を有する、[1]または[2]に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
[4]
前記(C1)成分が脂肪族ウレタン(メタ)アクリレートである、[1]~[3]のいずれかに記載のネガ型感光性樹脂組成物。
[5]
前記(C1)成分の(メタ)アクリロイル基の数が1~3である、[1]~[4]のいずれかに記載のネガ型感光性樹脂組成物。
[6]
前記(C1)成分の重量平均分子量が7000以下である、[1]~[5]のいずれかに記載のネガ型感光性樹脂組成物。
[7]
前記(C1)成分の重量平均分子量が500以上である、[1]~[6]のいずれかに記載のネガ型感光性樹脂組成物。
[8]
前記(C1)成分の含有量が(A)成分100質量部に対して15質量部以上である、[1]~[7]のいずれかに記載のネガ型感光性樹脂組成物。
[9]
前記(C1)成分の含有量が(A)成分100質量部に対して30質量部未満である、[1]~[8]のいずれかに記載のネガ型感光性樹脂組成物。
[10]
前記(A)成分が下記一般式(1)で表されるポリアミック酸エステルである、[1]~[9]のいずれかに記載のネガ型感光性樹脂組成物。
JPEG
2024164833000001.jpg
36
150
(式中、X

は4価の有機基、Y

は2価の有機基、R

及びR

の少なくとも一方は炭素数1~40のラジカル重合性基を有する1価の有機基を表し、nは2~100の整数である。)
[11]
前記(A)成分が下記一般式(2)で表されるポリイミドである、[1]~[9]のいずれかに記載のネガ型感光性樹脂組成物。
JPEG
2024164833000002.jpg
35
136
(式中、X

は4価の有機基、Y

は2価の有機基を表し、nは2~100の整数である。)
[12]
前記(A)成分が、酸性基を有さないポリイミドである、[1]~[9]のいずれかに記載のネガ型感光性樹脂組成物。
[13]
前記(A)成分が、主鎖末端に(メタ)アクリロイル基を有するポリイミドである、[1]~[9]のいずれかに記載のネガ型感光性樹脂組成物。
[14]
更に(C2)(C1)ウレタン(メタ)アクリレート以外のラジカル重合性化合物を含有する、[1]~[13]のいずれかに記載のネガ型感光性樹脂組成物。
[15]
更に(E)防錆剤を含有する、[1]~[14]のいずれかに記載のネガ型感光性樹脂組成物。
[16]
再配線層を形成するために用いられる、[1]~[15]のいずれかに記載のネガ型感光性樹脂組成物。
[17]
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、250℃以下の低温硬化であっても硬化膜の伸度に優れ、銅に対する高い密着性を有するネガ型感光性樹脂組成物、並びにこれを用いた硬化レリーフパターンの製造方法、硬化膜及び層間絶縁膜を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。本明細書を通じ、一般式において同一符号で表されている構造は、分子中に複数存在する場合には、互いに同一であるか、又は異なっていてもよい。
なお、明細書中において「~」を用いて表されている数値範囲については、上限および下限の数値を含むものとする。
(【0011】以降は省略されています)

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