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公開番号2024160588
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-14
出願番号2023075750
出願日2023-05-01
発明の名称生体電極及びその用途
出願人旭化成株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類A61B 5/263 20210101AFI20241107BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】体動が大きい状況においても、バイタル情報を安定して取得可能な電極体及びその用途の提供。
【解決手段】生体に接触可能な接触面を備える基材を少なくとも含む生体電極であって、該接触面は、導電性を有する導電部と、該導電部を囲むように配置される、該導電部よりも高い静摩擦係数を有する高摩擦部を有し、該導電部は、該接触面の端から2mm以上離れており、かつ、該高摩擦部の幅は2mm~10mmであるか、又は、該接触面と模擬皮膚(BEAULAX社製バイオスキンプレート・バイオカラー硬さLV5)との静摩擦係数が0.5以上である、生体電極、並びに、該生体電極を備える生地、及びウェア型生体情報計測デバイス。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
生体に接触可能な接触面を備える基材を少なくとも含む生体電極であって、
該接触面は、導電性を有する導電部と、該導電部を囲むように配置される、該導電部よりも高い静摩擦係数を有する高摩擦部を有し、
該導電部は、該接触面の端から2mm以上離れており、かつ、
該高摩擦部の幅は2mm~10mmである、
生体電極。
続きを表示(約 750 文字)【請求項2】
生体に接触可能な接触面を備える基材を少なくとも含む生体電極であって、
該接触面は、導電性を有する導電部と、該導電部を囲むように配置される該導電部よりも高い静摩擦係数を有する高摩擦部を有し、
該導電部は、該接触面の端から2mm以上離れており、かつ、
該接触面と模擬皮膚(BEAULAX社製バイオスキンプレート・バイオカラー硬さLV5)との静摩擦係数が0.5以上である、
生体電極。
【請求項3】
前記基材は、前記接触面を底面としたときの高さが1mm以上である、請求項1又は2に記載の生体電極。
【請求項4】
前記導電部は、導電性を有する、織物、編物、不織布、及びフィルムからなる群から選ばれる少なくとも一つを含む、請求項1又は2に記載の生体電極。
【請求項5】
前記導電部は、導電性繊維、導電性高分子、及び金属粒からなる群から選ばれる少なくとも一つを含む、請求項1又は2に記載の生体電極。
【請求項6】
前記高摩擦部は、ゴムである、請求項1又は2に記載の生体電極。
【請求項7】
前記基材は、ポリウレタン、ゴム、及び立体編物からなる群から選ばれる少なくとも一つを含む、請求項1又は2に記載の生体電極。
【請求項8】
前記接触面と模擬皮膚(BEAULAX社製バイオスキンプレート・バイオカラー硬さLV5)との静摩擦係数が0.5以上である、請求項1に記載の生体電極。
【請求項9】
請求項1又は2に記載の生体電極を備える、生地。
【請求項10】
請求項1又は2に記載の生体電極を備える、ウェア型生体情報計測デバイス。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は生体電極及びその用途に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
近年、導電性ゲルを使わず、導電性繊維を用いるテキスタイル型の生体電極の研究開発が盛んになってきている。しかし、テキスタイル型の生体電極を使う場合、使用者の体動等により電極と皮膚との接触状態が変化し、その変化がノイズ(モーションアーティファクト)を引き起こし、正しい生体信号の計測に影響を与える。
【0003】
使用者の体動によるモーションアーティファクトを低減させるために、様々な形態の電極が研究開発されている。例えば、以下の特許文献1では、伸縮性を有するシート体の表面に設けられた可撓性を有する凸状体と、前記凸状体の表面に設けられ、該表面から少なくとも外側に延びる複数の導電性繊維を有する電極部と、前記凸状体の内部に配置された増幅回路を有する回路部と、前記電極部と前記回路部とを電気的に接続する接続手段と、を備える電極体が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-25133号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1には、大きい体動が生じた場合にもモーションアーティファクトを低減し、生体電位を明瞭に取得することが可能な電極体は開示されていない。
以上を鑑み、本発明が解決しようとする課題は、体動が大きい状況においても、バイタル情報を安定して取得可能な電極体及びその用途を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、鋭意研究し実験を重ねた結果、高摩擦係数を有する高摩擦部と生体情報を計測する導電部の配置の最適化をさせた生体電極であれば、上記課題を解決できることを予想外に見出し、本発明を完成するに至ったものである。
【0007】
すなわち、本発明は以下のとおりのものである。
[1]生体に接触可能な接触面を備える基材を少なくとも含む生体電極であって、
該接触面は、導電性を有する導電部と、該導電部を囲むように配置される、該導電部よりも高い静摩擦係数を有する高摩擦部を有し、
該導電部は、該接触面の端から2mm以上離れており、かつ、
該高摩擦部の幅は2mm~10mmである、
生体電極。
[2]生体に接触可能な接触面を備える基材を少なくとも含む生体電極であって、
該接触面は、導電性を有する導電部と、該導電部を囲むように配置される該導電部よりも高い静摩擦係数を有する高摩擦部を有し、
該導電部は、該接触面の端から2mm以上離れており、かつ、
該接触面と模擬皮膚(BEAULAX社製バイオスキンプレート・バイオカラー硬さLV5)との静摩擦係数が0.5以上である、
生体電極。
[3]前記基材は、前記接触面を底面としたときの高さが1mm以上である、前記[1]又は[2]に記載の生体電極。
[4]前記導電部は、導電性を有する、織物、編物、不織布、及びフィルムからなる群から選ばれる少なくとも一つを含む、前記[1]~[3]のいずれかに記載の生体電極。
[5]前記導電部は、導電性繊維、導電性高分子、及び金属粒からなる群から選ばれる少なくとも一つを含む、前記[1]~[4]のいずれかに記載の生体電極。
[6]前記高摩擦部は、ゴムである、前記[1]~[5]のいずれかに記載の生体電極。
[7]前記基材は、ポリウレタン、ゴム、及び立体編物からなる群から選ばれる少なくとも一つを含む、前記[1]~[6]のいずれかに記載の生体電極。
[8]前記接触面と模擬皮膚(BEAULAX社製バイオカラー硬さLV5)との静摩擦係数が0.5以上である、前記[1]に記載の生体電極。
[9]前記[1]~[8]のいずれかに記載の生体電極を備える、生地。
[10]前記[1]~[9]のいずれかに記載の生体電極を備える、ウェア型生体情報計測デバイス。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、体動が大きい状況においてもモーションアーティファクトの発生を抑制できるため、生体情報を安定して取得可能な生体電極、及びその用途を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の一実施形態に係る生体電極の構成を示す俯瞰図である。
本発明の一実施形態に係る生体電極の構成を示す側面図である。
比較例1に係る生体電極の構成を示す側面図である。
実施例1に係る生体電極の構成を示す側面図である。
実施例2に係る生体電極の構成を示す側面図である。
生体電極の接触面と模擬皮膚との摩擦係数の測定結果である。
比較例1の生体電極を使用した場合の歩行時の心電図の測定結果である。
実施例1の生体電極を使用した場合の歩行時の心電図の測定結果である。
実施例2の生体電極を使用した場合の歩行時の心電図の測定結果である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳細に説明する。尚、複数の図面間において共通する要素については同じ符号を付し、その要素の詳細な説明の繰り返しを省略する。また、本発明は実施形態に限定されるものではない。
(【0011】以降は省略されています)

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