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公開番号2024163130
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-21
出願番号2024146319,2019191926
出願日2024-08-28,2019-10-21
発明の名称微細セルロース繊維及び樹脂複合体
出願人旭化成株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C08B 15/02 20060101AFI20241114BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】凝集塊を形成しにくく樹脂複合体に対する物性向上効果が良好である、微細セルロース繊維の提供。
【解決手段】微細セルロース繊維であって、該微細セルロース繊維を水中に濃度0.05質量%で含有させてなる試験用分散液を23℃、常圧にて24時間静置したときの、試験用分散液の全液高100%に対する微細セルロース繊維の沈降高さの比率が、6%以上である、微細セルロース繊維、並びに、該微細セルロース繊維を含む乾燥体及び樹脂複合体が提供される。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
微細セルロース繊維であって、
前記微細セルロース繊維を水中に濃度0.05質量%で含有させてなる試験用分散液を23℃、常圧にて24時間静置したときの、試験用分散液の全液高100%に対する微細セルロース繊維の沈降高さの比率が、6%以上である、微細セルロース繊維。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、微細セルロース繊維及び樹脂複合体に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
熱可塑性樹脂は、軽く、加工特性に優れるため、自動車部材、電気・電子部材、事務機器ハウジング、精密部品等の多方面に広く使用されている。しかしながら、樹脂単体では、機械特性、寸法安定性等が不十分である場合が多く、樹脂と各種繊維状物質をコンポジットしたものが一般的に用いられている。
【0003】
近年、繊維状物質として、微細セルロース繊維(セルロースナノファイバー(CNF)ともいう。)をはじめとしたナノ繊維が用いられるようになってきている。CNFは、乾燥状態では凝集し易い性質があるため、安定分散が可能な水分散液として製造される。
【0004】
セルロース繊維を他の材料中に分散させる技術は従来種々提案されている。例えば、特許文献1には、樹脂に対するセルロースの分散性向上を目的として、セルロースナノファイバーとブロック共重合体を含む組成物が、特許文献2には、アスペクト比が高いセルロース繊維を樹脂組成物中に良好に分散することを目的として、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、およびこれらの共重合体からなる水溶性樹脂を含む樹脂組成物が、記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許6234037号公報
特開2012-236906号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし上記の従来技術によってもなお、樹脂中での微細セルロース繊維の十分良好な分散は困難である。特に、微細セルロース繊維においては、凝集塊が一旦発生すると当該凝集塊を解消することが困難であり、この凝集塊は、微細セルロース繊維を樹脂中に分散させてなる樹脂複合体において物性を著しく低下又は不均一化させる要因となっていた。
【0007】
本発明は、上記の課題を解決し、凝集塊を形成しにくく樹脂複合体に対する物性向上効果が良好である、微細セルロース繊維の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、前記課題を解決するため、鋭意検討を進めた結果、微細セルロース繊維の特定濃度の希薄分散液中での沈降挙動を制御することで表記の課題を解決できることを見出し、本発明をなすに至った。
すなわち、本発明は以下の態様を包含する。
[1] 微細セルロース繊維であって、
前記微細セルロース繊維を水中に濃度0.05質量%で含有させてなる試験用分散液を23℃、常圧にて24時間静置したときの、試験用分散液の全液高100%に対する微細セルロース繊維の沈降高さの比率が、6%以上である、微細セルロース繊維。
[2] 平均繊維径が2~1000nmである、上記態様1に記載の微細セルロース繊維。
[3] 化学修飾されている、上記態様1又は2に記載の微細セルロース繊維。
[4] 前記化学修飾がアシル化である、上記態様3に記載の微細セルロース繊維。
[5] 重量平均分子量(Mw)が100000以上であり、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が6以下である、上記態様1~4のいずれかに記載の微細セルロース繊維。
[6] アルカリ可溶多糖類平均含有率が12質量%以下であり、結晶化度が60%以上である、上記態様1~5のいずれかに記載の微細セルロース繊維。
[7] 上記態様1~6のいずれかに記載の微細セルロース繊維を含む、乾燥体。
[8] 含水率が50質量%以下である、上記態様7に記載の乾燥体。
[9] 上記態様1~6のいずれかに記載の微細セルロース繊維と、樹脂とを含む、樹脂複合体。
[10] 上記態様1~6のいずれかに記載の微細セルロース繊維の製造方法であって、
セルロース原料を叩解し、次いでホモミキサーで解繊することによって微細セルロース繊維スラリーを得ること、及び
任意に、前記微細セルロース繊維スラリーを撹拌下で減圧乾燥すること、
を含む、方法。
[11] 上記態様7又は8に記載の乾燥体の製造方法であって、
セルロース原料を叩解し、次いでホモミキサーで解繊することによって微細セルロース繊維スラリーを得ること、
前記微細セルロース繊維スラリーを撹拌下で減圧乾燥すること、及び
任意に、前記微細セルロース繊維スラリー及び/又は微細セルロース繊維と追加の成分とを混合すること、
を含む、方法。
[12] 上記態様9に記載の樹脂複合体の製造方法であって、
セルロース原料を叩解し、次いでホモミキサーで解繊することによって微細セルロース繊維スラリーを得ること、及び
任意に、前記微細セルロース繊維スラリーを撹拌下で減圧乾燥すること、
を含む方法で微細セルロース繊維を得る微細セルロース繊維製造工程、並びに、
前記微細セルロース繊維と前記樹脂とを混合する混合工程、
を含む、方法。
[13] 前記解繊の前、前記解繊と同時、及び/又は前記解繊の後にセルロースを化学修飾することを更に含む、上記態様10~12のいずれかに記載の方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一態様によれば、凝集塊を形成し難く樹脂複合体に対する物性向上効果が良好である、微細セルロース繊維が提供され得る。
【図面の簡単な説明】
【0010】
IRインデックス1730及びIRインデックス1030の算出法の説明図である。
セルロースの水酸基の平均置換度の算出法の説明図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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