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公開番号2025008632
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-20
出願番号2023110954
出願日2023-07-05
発明の名称ポリケトン製多孔質膜の製造方法
出願人旭化成株式会社,国立大学法人神戸大学
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C08J 9/26 20060101AFI20250109BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】高い有機溶剤耐性を有するポリケトンを用いて熱誘起相分離法において最適な溶媒を選定し、耐久性等の面で優れた液液相分離型を発現させ、その膜構造を制御することを可能にする製造方法を提供することを課題とする。
【解決手段】ポリケトンと、少なくとも1種類の溶媒を使用してポリケトン製多孔質膜を製造する方法であって、前記溶媒は、溶解度パラメータ(Ra)が、12MPa0.5以上17.5MPa0.5以下の範囲であり、熱誘起相分離法によって多孔質膜を製造することを特徴とする、ポリケトン製多孔質膜の製造方法である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ポリケトンと、少なくとも1種類の溶媒を使用して、ポリケトン製多孔質膜を製造する方法であって、
前記溶媒は、溶解度パラメータ(Ra)が、12MPa
0.5
以上17.5MPa
0.5
以下の範囲であり、
熱誘起相分離法によって多孔質膜を製造することを特徴とする、ポリケトン製多孔質膜の製造方法。
続きを表示(約 680 文字)【請求項2】
2種類以上の溶媒を使用することを特徴とする、請求項1に記載のポリケトン製多孔質膜の製造方法。
【請求項3】
前記2種類以上の溶媒は、モノマー構造が同一であり、重合度の違いにより重量平均分子量が異なることを特徴とする、請求項2に記載のポリケトン製多孔質膜の製造方法。
【請求項4】
前記溶媒が2種類の溶媒であり、該2種類の溶媒の一方の溶媒の重量平均分子量に対する、他方の溶媒の重量平均分子量の比が、1.0以上3.5以下の間にあることを特徴とする、請求項1に記載のポリケトン製多孔質膜の製造方法。
【請求項5】
前記2種類以上の溶媒の混合比を調整することを特徴とする、請求項2に記載のポリケトン製多孔質膜の製造方法。
【請求項6】
前記溶媒が、ポリエチレングリコールもしくはフタル酸ジプロピルであることを特徴とする、請求項1に記載のポリケトン製多孔質膜の製造方法。
【請求項7】
前記溶媒がポリエチレングリコールであることを特徴とする、請求項6に記載のポリケトン製多孔質膜の製造方法。
【請求項8】
前記溶媒が、重量平均分子量200以上600以下のポリエチレングリコールであることを特徴とする、請求項7に記載のポリケトン製多孔質膜の製造方法。
【請求項9】
前記ポリケトンと前記溶媒とを混合する際の前記ポリケトンの濃度が、20質量%以上50質量%以下であることを特徴とする、請求項1に記載のポリケトン製多孔質膜の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリケトン製多孔質膜の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
近年、半導体製造プロセス、バイオ医薬品製造プロセス等において、製品の信頼性及び収率の観点から、ごく微小な粒子、ウィルス等の不純物を効率的に除去することができる濾材が求められている。濾過対象物のサイズよりも小さい孔径の濾材を使用すれば、上記不純物はある程度までは除去可能である。しかし、一般的に孔径が小さくなるほど、濾過における圧力損失が大きくなり、また透過流束が減少してしまう。そこで、極めて小さい不純物を十分に濾過でき、なおかつ圧力損失が少ない濾材が求められている。また、上記プロセスでは多種多様な薬品及び有機溶剤を使用するため、濾材には耐薬品性が必要となる。一部のフィルターは、処理気液が有機溶媒である場合、腐食性を有する場合があり、また高温環境下で使用される場合もある。このような場合、フィルターには耐薬品性、化学的安定性、耐熱性等が要求される場合が多い。現在、微小な不純物等の除去が可能で、かつ耐薬品性を持つ濾材として、ポリエチレン製多孔質膜又はポリテトラフルオロエチレン製多孔質膜が用いられている。しかし、ポリエチレン製多孔質膜は耐熱性が低いという問題がある。また、ポリテトラフルオロエチレン製多孔質膜は非常に高価であり、微小な不純物を除去できる孔径を持った濾材を作りにくいという問題がある。
【0003】
一方、リチウムイオン二次電池、電気二重層キャパシタ、電解コンデンサ等における、陽極と陰極との接触を防止するための構成部材であるセパレータとしても、多孔質膜が用いられている。近年、前記セパレータに対して、安全性及び製品寿命の観点から、耐熱性及び絶縁性の要求が高まっている。現在使用されているリチウムイオン二次電池のセパレータとしては、主にポリエチレン製又はポリプロピレン製の多孔質膜が使用されている。しかし、ポリエチレン及びポリプロピレンは耐熱性に乏しいために、これらの樹脂を用いたセパレータが高温下で溶融軟化して収縮し、陽極と陰極とが接触してショートする危険性が考えられる。電気二重層キャパシタ、及び電解コンデンサにおいては、セルロース素材の紙が主に使用されているが、耐高温用に開発されている、γ-ブチロラクトン等の溶媒に1-エチル-3-メチルイミダゾリウムテトラフルオロホウ酸等のイオン液体が電解質として溶解している電解液によって、高温下でセルロースが分解又は溶解してしまうために、製品の寿命が短いという問題がある。
【0004】
ところで、ポリケトンは、その高い結晶性により、繊維又はフィルムとしたときに、高力学物性、高融点、耐有機溶媒性及び耐薬品性等の特性を有する。従って、ポリケトンを加工して多孔質膜とすることで得られるポリケトン製多孔質膜も、耐熱性と耐薬品性とを持つ。更に、ポリケトンは水及び各種有機溶媒との親和性があること、また原料の一酸化炭素及びエチレンは比較的安価であり、ポリケトンのポリマー価格が安くなる可能性があることから、孔径の小さいポリケトン製多孔質膜は濾材として産業上の活用が期待できる。
【0005】
多孔質膜の製法としては、熱誘起相分離法が知られている。この製法では熱可塑性樹脂と有機液体を用いる。有機液体として、該熱可塑性樹脂を室温では溶解しないが、高温では溶解する溶剤、すなわち潜在的溶剤を用いる。熱誘起相分離法は、熱可塑性樹脂と有機液体を高温で混練し、熱可塑性樹脂を有機液体に溶解させた後、室温まで冷却することで相分離を誘発させ、更に有機液体を除去して多孔体を製造する方法である。この方法は以下の利点を持つ。
(a)室温で溶解できる適当な溶剤のないポリエチレン等のポリマーでも製膜が可能になる。
(b)高温で溶解したのち冷却固化させて製膜するので、特に熱可塑性樹脂が結晶性樹脂である場合、製膜時に結晶化が促進され高強度膜が得られやすい。
【0006】
上記の利点から、多孔性膜の製造方法として熱誘起相分離法が多用されている(例えば非特許文献1~4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
韓国特許第101984059号
【非特許文献】
【0008】
プラスチック・機能性高分子材料事典編集委員会、「プラスチック・機能性高分子材料事典」、産業調査会、2004年2月、672-679頁
松山秀人、「熱誘起相分離法(TIPS法)による高分子系多孔膜の作製」、ケミカル・エンジニアリング誌、化学工業社、1998年6月号、45-56頁
滝澤章、「膜」、アイピーシー社、平成4年1月、404-406頁
D.R.Lloyd,et.al., 「Jounal of Membrane Science」、64、1991年、1-11頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記特許文献1(韓国特許第101984059号)により、ポリケトンを用いて熱誘起相分離法により多孔質膜を製膜することは公知であった。しかし、上記方法により製膜された膜は、ポリケトン製の多孔質膜であるが、溶媒の選定に関する示唆は無く、膜性能の調整は限られた範囲によるものであった。
【0010】
本発明は、高い有機溶剤耐性を有するポリケトンを用いて熱誘起相分離法において最適な溶媒を選定し、耐久性等の面で優れた液液相分離型を発現させ、その膜構造を制御することを可能にする製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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