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公開番号2025010399
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-20
出願番号2024193364,2020190908
出願日2024-11-05,2020-11-17
発明の名称検査装置および検査システム
出願人旭化成株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類G01N 22/02 20060101AFI20250109BHJP(測定;試験)
要約【課題】糸状体に混入などした異物のうち従前より小さなものを検出可能とする。
【解決手段】糸状体Fの検査装置1は、周波数30GHz以上の電磁波を発する発振器1
0と、一端が発振器10に接続され、電磁波の導波路を形成する第1の導波管20と、第
1の導波管20の他端が接続されて電磁波が導入される導入口31、電磁波が特定の振動
モードで共振する空洞部32、空洞部32から電磁波が導出される導出口33、糸状体F
を通過させる連通路35を形成する連通口34、を有する空洞共振器30と、一端が導出
口33に接続され、空洞共振器30から電磁波を導出する第2の導波管40と、空洞共振
器30から導出された電磁波を受信する受信器50と、空洞共振器30内での電磁波の変
動に基づいて、糸状体Fの状態を評価する演算部60と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
糸状体の検査装置であって、
周波数30GHz以上の電磁波を発する発振器と、
一端が前記発振器に接続され、前記電磁波の導波路を形成する第1の導波管と、
前記第1の導波管の他端が接続されて前記電磁波が導入される導入口、前記電磁波が特
定の振動モードで共振する空洞部、前記空洞部から電磁波が導出される導出口、前記糸状
体を通過させる連通路を形成する連通口、を有する空洞共振器と、
一端が前記導出口に接続され、前記空洞共振器から前記電磁波を導出する第2の導波管
と、
前記空洞共振器から導出された電磁波を受信する受信器と、
前記空洞共振器内での前記電磁波の変動に基づいて、前記糸状体の状態を評価する演算
部と、
を備える、検査装置。
続きを表示(約 730 文字)【請求項2】
前記空洞共振器の内部で、前記空洞部の導入口から導出口にかけて1つ以上の定在波の
腹が生じる、請求項1に記載の検査装置。
【請求項3】
前記空洞共振器は、前記空洞部の内部で生じる定在波が腹の数nが奇数である、請求項
2に記載の検査装置。
【請求項4】
前記空洞共振器は、前記空洞部の内部で生じる定在波の腹の数nが3以上である、請求
項3に記載の検査装置
【請求項5】
前記連通路は、前記糸状体が、前記振動モードで前記空洞部の内部で生じる定在波の腹
から所定の範囲を通過するように形成されている、請求項1に記載の検査装置。
【請求項6】
前記空洞共振器は、直方体状の空洞部を有する、請求項1から5のいずれか一項に記載
の検査装置。
【請求項7】
前記導入口および前記導出口は、アイリスにより形成される、請求項1から6のいずれ
か一項に記載の検査装置。
【請求項8】
前記空洞部の内面が金属により構成されている、請求項1から7のいずれか一項に記載
の検査装置。
【請求項9】
前記空洞共振器は、複数の糸状体を通過させるための複数の連通路が設けられている、
請求項1から8のいずれか一項に記載の検査装置。
【請求項10】
前記複数の連通路のそれぞれは、前記糸状体が前記空洞部の内部に発生する定在波の腹
から所定の範囲の領域を通過するように所定の間隔を開けて設けられている、請求項9に
記載の検査装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、検査装置および検査システムに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
ガラス繊維のような糸状体の製造ラインにおいて、設備や周囲環境、製造プロセスなど
に起因して当該糸状体に金属片などの異物が混入したり付着したりする場合がある。検査
対象に含まれる金属片などの異物を検出する方法として、ドップラー効果を利用した金属
探知機が用いられる場合がある。また、糸状体に含まれた異物を検出するべく、空洞共振
器内で検査対象たる糸状体に電磁波を入射する検査装置が利用されている。かかる検査装
置において検波(電磁波)を入射すると、空洞共振器内では内部の媒質と検査対象の誘電
率によって決まる周波数で共振が起こるところ、誘電率に差がある異物が検査対象に含ま
れているとこの周波数に変化が生じるので、この変化を捉えることで異物を検出すること
ができる(たとえば、特許文献1~2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2009-216687号公報
特開平6-66735号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ドップラー効果を利用した金属探知の方法を採用する場合、検知精度を
確保するためには、検査対象の搬送速度を一定以上に保つ必要がある。このように検査対
象の搬送速度を一定以上に保つ場合、検査対象のいずれの位置に異物が存在しているかを
精度よく見極めることが困難な場合があった。その結果、検査対象のうち、異物が混入し
ていない部分についてまで廃棄する必要が生じていた。
【0005】
また、ドップラー効果を利用した金属探知の方法や、上記特許文献に記載された従来の
検査装置では検出可能な異物のサイズに限界がある。例えば、特許文献1には、検査対象
が通過する貫通孔を有する導波路にマイクロ波を供給し、検査対象に異物が含まれる場合
には、その反射波が増大することを利用して、金属片などの混入異物を検出することが記
載されている。また、特許文献2には、検査対象の糸状体が通過する貫通孔を有する空洞
共振器内にマイクロ波を供給し、検査対象に異物が含まれる場合には、空洞共振器内に生
じた定在波の波形が変動することを利用して、金属片などの混入異物を検出することが記
載されている。
【0006】
ここで、反射波の強度は異物の大きさが小さくなるほど弱まることから、特許文献1に
記載の技術では、相対的に小さな異物ほど検出が困難になる。また、検出可能な異物の大
きさは、使用する電磁波の周波数帯によって変動するところ、特許文献1および2に記載
のマイクロ波が示す周波数帯は、3GHz以上30GHz未満程度であり、この周波数帯
の電磁波を用いて検出し得る金属片などの異物の大きさは数ミリメートル、最小でも10
0ミクロンメートル程度である。よって、このような周波数帯の電磁波を適用して糸状体
に混入した異物を検出しようとすると、糸状体の長さ方向に一定以上連続して存在する異
物のみしか検出できなかった。このように、前記従来の技術では、その検出精度や検出可
能な異物の大きさが大きく満足できるものではなかった。
【0007】
より小さな異物を検出するために、マイクロ波よりも短い波長域の電磁波であり、30
GHz以上の周波数を有するミリ波を用いることが想定される。一方で、単に、マイクロ
波をミリ波に置き換えて検査装置を実現するだけでは、検査装置として十分な機能を果た
さないこともわかった。例えば、より短い波長域の電磁波を用いると、検査対象の糸状体
を通過させる空間内で、異物の検出に有効な所定の電磁波を定常的に発生させることが困
難になることがわかった。
【0008】
そこで、本発明は、糸状体に混入などした異物のうち従前より小さなものを検出可能な
検査装置および検査システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様は、糸状体の検査装置であって、
周波数30GHz以上の電磁波を発する発振器と、
一端が発振器に接続され、電磁波の導波路を形成する第1の導波管と、
第1の導波管の他端が接続されて電磁波が導入される導入口、電磁波が特定の振動モー
ドで共振する空洞部、空洞部から電磁波が導出される導出口、糸状体を通過させる連通路
を形成する連通口、を有する空洞共振器と、
一端が導出口に接続され、空洞共振器から電磁波を導出する第2の導波管と、
空洞共振器から導出された電磁波を受信する受信器と、
空洞共振器内での電磁波の変動に基づいて、糸状体の状態を評価する演算部と、
を備える、検査装置である。
【0010】
前述のように異物の検出可能なサイズは、検波(電磁波)の波長に依存する。この検波
としてマイクロ波(波長:数mm~30cm程度)を用いている従来の検査装置では、検
出可能な異物のサイズが最小でも数100μm程度にとどまり、これより小さな異物を検
出することができない。この点、ミリ波に代表される周波数が30GHz以上の電磁波を
用い、発振器と受信器との間に導波管、空洞共振器、導波管を配置して、この空洞共振器
内で共振させ、空洞共振器内での電磁波の変動度合いを計測することにより異物の有無を
評価する本態様のごとき検査装置によれば、数100μm程度のものよりもさらに小さい
異物、例えば数ミクロンメートル(μm)の異物を検出することが可能となる。
(【0011】以降は省略されています)

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