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公開番号2025006825
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-17
出願番号2023107834
出願日2023-06-30
発明の名称低密度ポリエチレン組成物及びその成形体、並びにその製造方法
出願人旭化成株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C08L 23/06 20060101AFI20250109BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】加工時の熱劣化を抑制しつつ、被着体に対する低汚染性に優れ、更に高速成膜性に優れた低密度ポリエチレン組成物及びその成形体、並びにその製造方法の提供を目的とする。
【解決手段】本発明の低密度ポリエチレン組成物は、低密度ポリエチレンと、酸化防止剤と、を含み、前記組成物の、190℃及び2.16kg荷重におけるメルトフローレートが0.1g/10分以上20.0g/10分以下であり、前記組成物の密度が910kg/m3以上935kg/m3以下であり、前記酸化防止剤は、フェノール骨格を有する酸化防止剤Aと、前記酸化防止剤A以外のフェノール骨格を有する酸化防止剤Bと、を含み、前記酸化防止剤Aの分子量Maが50g/mol以上1200g/mol以下であり、かつ、前記分子量Maと前記酸化防止剤Bの分子量MbがMa<Mbの条件を満たし、前記組成物中の前記酸化防止剤Aの含有量Waが5ppm以上450ppm以下である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
低密度ポリエチレンと、酸化防止剤と、を含む、低密度ポリエチレン組成物であって、
前記組成物の、190℃及び2.16kg荷重におけるメルトフローレートが0.1g/10分以上20.0g/10分以下であり、前記組成物の密度が910kg/m
3
以上935kg/m
3
以下であり、
前記酸化防止剤は、フェノール骨格を有する酸化防止剤Aと、前記酸化防止剤A以外のフェノール骨格を有する酸化防止剤Bと、を含み、
前記酸化防止剤Aの分子量Maが50g/mol以上1200g/mol以下であり、かつ、前記分子量Maと前記酸化防止剤Bの分子量MbがMa<Mbの条件を満たし、
前記組成物中の前記酸化防止剤Aの含有量Waが5ppm以上450ppm以下である、低密度ポリエチレン組成物。
続きを表示(約 890 文字)【請求項2】
前記組成物中の前記酸化防止剤Bの含有量Wbに対する前記含有量Wa(Wa/Wb)の値が0.05以上0.45以下である、請求項1に記載の低密度ポリエチレン組成物。
【請求項3】
前記分子量Maが50g/mol以上600g/mol以下であり、かつ、前記分子量Mbと前記分子量Maとの差(Mb-Ma)が100g/mol以上1500g/mol以下である、請求項1に記載の低密度ポリエチレン組成物。
【請求項4】
前記酸化防止剤Aの融点Tgaと前記酸化防止剤Bの融点Tgbとの差の絶対値(|Tga-Tgb|)が59℃以下である、請求項1に記載の低密度ポリエチレン組成物。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の低密度ポリエチレン組成物の成形体。
【請求項6】
前記成形体がフィルムである、請求項5に記載の成形体。
【請求項7】
低密度ポリエチレンと、酸化防止剤と、を含む、低密度ポリエチレン組成物の製造方法であって、
前記酸化防止剤Aと、前記酸化防止剤Bと、を溶融状態で混合する第一の混合工程と、
前記第一の混合工程で得られた溶融状態の混合物と、溶融状態の低密度ポリエチレンと、を混合する第二の混合工程と、を含み、
前記組成物の、190℃及び2.16kg荷重におけるメルトフローレートが0.1g/10分以上20.0g/10分以下であり、前記組成物の密度が910kg/m
3
以上935kg/m
3
以下であり、
前記酸化防止剤は、フェノール骨格を有する酸化防止剤Aと、前記酸化防止剤A以外のフェノール骨格を有する酸化防止剤Bと、を含み、
前記酸化防止剤Aの分子量Maが50g/mol以上1200g/mol以下であり、かつ、前記分子量Maと前記酸化防止剤Bの分子量MbがMa<Mbの条件を満たし、
前記組成物中の前記酸化防止剤Aの含有量Waが5ppm以上450ppm以下である、
製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、低密度ポリエチレン組成物及びその成形体、並びにその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
低密度ポリエチレン組成物は、種々の成形方法により成形され、多方面の用途に供されている。また、低密度ポリエチレン組成物に要求される特性は、成形方法や用途により異なる。
【0003】
低密度ポリエチレンの代表的な用途としては、フィルムが挙げられる。フィルムとして、具体的には、表面保護フィルムが知られている。表面保護フィルムは、加工時、輸送時、及び保管時において、外部から受ける傷や汚れ発生等を防止することを目的として、金属板、樹脂板、木製化粧板、銘板、液晶部材、電気電子部品、建築資材、及び自動車部品等の被着体表面に貼付される。
【0004】
表面保護フィルムには、保護すべき被着体への傷付き防止のために、フィッシュアイが少ないことが要求される。この要求を満たすために、原料として使用される低密度ポリエチレンにも、フィッシュアイが少ないことが望まれる。
【0005】
フィッシュアイの少ない低密度ポリエチレンを製造する方法として、例えば、特許文献1には、原料となるエチレンガス中に、重合禁止剤としてフェノール系酸化防止剤である2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノールを170ppm添加する方法が開示されている。特許文献1では、酸化防止剤のラジカル捕捉機能により、重合反応器中において低密度ポリエチレン同士の架橋反応を抑制し、その結果、フィッシュアイが低減された低密度ポリエチレンを提供できることが記載されている。
【0006】
また、特許文献2には、酸化防止剤の量を0.1ppm以上3.0ppm以下とすることで、フィッシュアイの発生を抑制する方法が記載されている。
【0007】
一方、近年、表面保護フィルムは、コスト削減や環境負荷低減の観点から、薄膜化することが求められている。薄膜化は、フィルム製膜機の生産レートを増大させ、高速でフィルムを引き取ることで達成することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2003-342307号公報
特開2010-202697号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、特許文献1では、酸化防止剤が低密度ポリエチレン中に残存するため、得られる表面保護フィルムは、酸化防止剤が、時間の経過と共に表面保護フィルムの表面からブリードアウトする。そのため、保護する被着体が酸化防止剤により汚染されるとの問題を有する。
【0010】
また、薄膜化のためにフィルム製膜機の生産レートを増大させると、フィルム吐出口において低密度ポリエチレンに高いせん断が発生し、低密度ポリエチレンが熱劣化する傾向にある。フィルム吐出口にて熱劣化した低密度ポリエチレンが、フィルム製品中に混入すると、熱劣化した部位と正常部との粘度差により、フィッシュアイが顕在化する傾向にある。
(【0011】以降は省略されています)

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