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公開番号2025006635
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-17
出願番号2023107552
出願日2023-06-29
発明の名称積層パネル、車両用パネル及び積層パネルの製造方法
出願人旭化成株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類F16F 7/00 20060101AFI20250109BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】金属板と該金属板に挟まれた衝撃吸収部材とを備えた積層パネルについて、金属板が凹部を有し、金属板同士がボルト締結されるような場合であっても、衝撃吸収性及び層間密着性に優れ、安定的に優れた強度を実現できることを目的とする。
【解決手段】本発明は、少なくとも2枚の金属板と、該金属板に挟まれた衝撃吸収部材と、を備えた積層パネルであって、前記金属板は、複数のボルト用貫通孔を有し、一方の金属板は、他方の金属板側へ凹んだ複数のボルト締結用凹部を有し、該ボルト用締結凹部内に前記ボルト用貫通孔が設けられており、前記一方の金属板の前記ボルト締結用凹部が、前記衝撃吸収部材を介することなく、前記他方の金属板と接触し、ボルト締結により積層固定されており、前記積層パネルを上から投影観察した際、前記貫通孔の径Dの2倍の範囲内WDに前記衝撃吸収部材が存在しないことを特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも2枚の金属板と、該金属板に挟まれた衝撃吸収部材と、を備えた積層パネルであって、
前記金属板は、複数のボルト用貫通孔を有し、
一方の金属板は、他方の金属板側へ凹んだ複数のボルト締結用凹部を有し、該ボルト用締結凹部内に前記ボルト用貫通孔が設けられており、
前記一方の金属板の前記ボルト締結用凹部が、前記衝撃吸収部材を介することなく、前記他方の金属板と接触し、ボルト締結により積層固定されており、
前記積層パネルを上から投影観察した際、前記貫通孔の径の2倍の範囲内に前記衝撃吸収部材が存在しないことを特徴とする、積層パネル。
続きを表示(約 870 文字)【請求項2】
前記衝撃吸収部材が、発泡体であることを特徴とする、請求項1に記載の積層パネル。
【請求項3】
前記金属板の積層面側に、機能層をさらに備えることを特徴とする、請求項1又は2に記載の積層パネル。
【請求項4】
前記積層パネルの外周全長に対する、前記衝撃吸収部材が露出した部分の長さが20%以下であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の積層パネル。
【請求項5】
前記積層パネルを上から投影観察した際、前記金属板の面積に対する前記衝撃吸収部材の面積割合が、30~90%であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の積層パネル。
【請求項6】
前記衝撃吸収部材は、圧縮弾性率が30~500MPaであり、50%圧縮応力が3~20MPaであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の積層パネル。
【請求項7】
前記衝撃吸収部材が、複数の肉抜部を有し、前記積層パネルを上から投影観察した際、前記衝撃吸収部材の面積に対する前記肉抜部の面積割合が、5~60%であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の積層パネル。
【請求項8】
請求項1又は2に記載の積層パネルを用いてなることを特徴とする、車両用パネル。
【請求項9】
車両の下部に設けられることを特徴とする、請求項8に記載の車両用パネル。
【請求項10】
少なくとも2枚の金属板と、該金属板に挟まれた衝撃吸収部材と、を備えた積層パネルの製造方法であって、
前記衝撃吸収部材を前記金属板で挟んだ状態で接着する工程と、
一方の前記金属板に曲げ加工を施すことで、他方の金属板側へ凹んだ複数のボルト締結用凹部を形成する工程と、
前記一方の金属板の前記ボルト締結用凹部を、前記衝撃吸収部材を介することなく、前記他方の金属板と接触させ、ボルト締結により積層固定する工程と、
を含むことを特徴とする、積層パネルの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、積層パネル、車両用パネル及び積層パネルの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
自動車、鉄道車両、船舶及び航空機等の輸送機器の部品として各種の金属部材が用いられている。例えば、車両におけるアンダーカバーについては、金属や合成樹脂製の板状部材であり、ボルトやナットを用いて車体に取り付けられている。
【0003】
ここで、アンダーカバーのような自動車の外装部品として用いられる場合には、高い強度と、軽量化が要求される。
しかしながら、強度を高めるために、金属部材の厚さを大きくした場合には、部材の質量が大きくなり、軽量化のために、金属部材を薄くしたり、プラスチック等の材料を用いて部材を製造した場合には、十分な強度を確保できない、という問題があった。
【0004】
そのため、自動車等に用いられる板状部材については、高い強度と、軽量化とを両立できるように、種々の技術が開発されている。
そのため、例えば特許文献1や特許文献2には、発泡性樹脂シートを金属板で挟んだサンドイッチパネルとすることで、強度と軽量化の両立を図る技術が開示されている。これらの技術を用いれば、強度と軽量化の両立を一定レベルで図ることが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第4326001号公報
特許第5703092号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1や特許文献2に開示されたサンドイッチパネルについては、金属板が大きな凹凸を有し、一部に発泡性樹脂シートを形成できない場合の強度については考慮されておらず、このような場合にも、同様に高い強度を実現できるかどうかは不明であった。
また、特許文献1や特許文献2に開示されたサンドイッチパネルについては、発泡性樹脂シートを介さず、一部金属板同士をボルト締結するような場合の、積層体としての衝撃吸収性や層間密着性についても考慮されておらず、パネルの安定した強度を提供することも課題であると考えられる。特許文献1や特許文献2に開示されたサンドイッチパネルについては、サンドイッチパネル形状でボルト締結は締め付けトルクが大きくなり発泡性樹脂を圧縮しながら締結する必要があり、部品への固定が容易でなく、また、樹脂層を介すると振動に対するボルト緩み、温度変化による樹脂層の収縮起因のボルト緩みが課題となり、自動車の外装部品へのボルト締結が容易でないためである。
【0007】
そのため、本発明は、金属板と該金属板に挟まれた衝撃吸収部材とを備えた積層パネルについて、金属板が凹部を有し、金属板同士がボルト締結されるような場合であっても、衝撃吸収性及び層間密着性に優れ、安定的に優れた強度を実現することを目的とする。
また、本発明は、金属板と該金属板に挟まれた衝撃吸収部材とを備えた積層パネルの製造方法であって、金属板が凹部を有し、金属板同士がボルト締結されるような場合であっても、衝撃吸収性及び層間密着性に優れ、安定的に優れた強度を実現できる製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、少なくとも2枚の金属板と、該金属板に挟まれた衝撃吸収部材と、を備えた積層パネルについて、鋭意検討を行った結果、積層パネルを上から投影観察した際、金属板のボルト締結用の貫通孔の周りに衝撃吸収材が存在しないように、より具体的には、前記貫通孔の径の2倍の範囲内に前記衝撃吸収部材が存在しないように、積層体を構成することで、金属板が凹部を有し、金属板同士がボルト締結されるような場合であっても、衝撃吸収性及び層間密着性に優れ、安定的に優れた強度を実現できることを見出した。
【0009】
本発明は、以上の知見に基づきなされたものであり、その要旨は以下の通りである。
(1)少なくとも2枚の金属板と、該金属板に挟まれた衝撃吸収部材と、を備えた積層パネルであって、
前記金属板は、複数のボルト用貫通孔を有し、
一方の金属板は、他方の金属板側へ凹んだ複数のボルト締結用凹部を有し、該ボルト用締結凹部内に前記ボルト用貫通孔が設けられており、
前記一方の金属板の前記ボルト締結用凹部が、前記衝撃吸収部材を介することなく、前記他方の金属板と接触し、ボルト締結により積層固定されており、
前記積層パネルを上から投影観察した際、前記貫通孔の径の2倍の範囲内に前記衝撃吸収部材が存在しないことを特徴とする、積層パネル。
【0010】
(2)前記衝撃吸収部材が、発泡体であることを特徴とする、(1)に記載の積層パネル。
(【0011】以降は省略されています)

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