TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024163414
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-22
出願番号2023078974
出願日2023-05-12
発明の名称ランスチップ、精錬装置、および、これらを備えた炉の操業方法
出願人JFEスチール株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C21C 5/46 20060101AFI20241115BHJP(鉄冶金)
要約【課題】溶鉄の温度を連続的に測定できるランスチップ、精錬装置、および、これらを備えた炉の操業方法を提供する。
【解決手段】精錬装置1のランス用のランスチップ4、20、22、24であって、精錬装置1の炉内の溶鉄を撮影するために、先端部の中央部に設けられたカメラ9と、精錬用ガスが流れる流路7、14、16、21、23、25と、カメラ9の周囲に設けられた精錬用ガスの副吐出孔15とを有し、流路7、14、16、21、23、25は、複数に分岐された複数の分岐流路14、16、21、23、25を備え、複数の分岐流路14、16、21、23、25のうち、少なくとも一つの分岐流路16、21、23、25は副吐出孔15に接続されている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
精錬装置のランス用のランスチップであって、
前記精錬装置の炉内の溶鉄を撮影するために、先端部の中央部に設けられたカメラと、
精錬用ガスが流れる流路と、
前記カメラの周囲に設けられた前記精錬用ガスの副吐出孔とを有し、
前記流路は、複数に分岐された複数の分岐流路を備え、
前記複数の分岐流路のうち、少なくとも一つの分岐流路は前記副吐出孔に接続されている、ランスチップ。
続きを表示(約 940 文字)【請求項2】
前記流路は、前記複数の前記分岐流路のうちの一部の分岐流路の分岐元である1つの第1流路を備え、
前記副吐出孔に接続される前記少なくとも一つの分岐流路は、前記第1流路から直接分岐される直接分岐流路を含む、請求項1に記載のランスチップ。
【請求項3】
前記溶鉄に向けて精錬用ガスが噴射または吐出される主吐出孔を有し、
前記流路は、前記複数の前記分岐流路のうちの一部の分岐流路の分岐元である1つの第1流路を備え、
前記複数の前記分岐流路のうち、前記副吐出孔に接続されない他の分岐流路は前記主吐出孔に接続され、
前記副吐出孔に接続される前記少なくとも一つの分岐流路は、前記第1流路から直接分岐されずに、前記他の分岐流路から分岐されて前記副吐出孔に接続される間接分岐流路を含む、請求項1に記載のランスチップ。
【請求項4】
前記カメラを収容するハウジングを有しており、
前記副吐出孔が前記ハウジングの内部に形成されている、請求項1に記載のランスチップ。
【請求項5】
前記先端部と前記カメラとの間にスペースが形成されている、請求項1に記載のランスチップ。
【請求項6】
前記先端部における前記カメラの周囲に形成された突起部を有している、請求項1に記載のランスチップ。
【請求項7】
前記副吐出孔は、前記カメラを囲うように形成された円筒状の円筒部と、前記円筒部に接続される複数の縦孔とを備えている、請求項1に記載のランスチップ。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれか一項に記載の前記ランスチップと、
前記カメラで撮影された前記溶鉄の画像データに基づいて前記溶鉄の温度を算出する演算部とを備えている、精錬装置用の温度測定装置。
【請求項9】
請求項1ないし7のいずれか一項に記載の前記ランスチップが設けられたランスを備えた、精錬装置。
【請求項10】
請求項8に記載の温度測定装置によって前記炉内の前記溶鉄の温度を測定し、
測定した温度に基づいて前記溶鉄の温度の制御を行う、炉の操業方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、吹錬されている溶鉄の測温に用いられるランスチップ、精錬装置、および、これらを備えた炉の操業方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
転炉製鋼における吹錬プロセス等では上吹きランスを使用し、溶鉄に対して酸素ガスを吹き付けることにより溶鉄中の燐や炭素等を酸化(燃焼)させて溶鉄の成分を調整すると共に、溶鉄の温度を次工程処理に最適な温度となるように調整している。吹錬中の溶鉄温度の計測は、溶鉄の温度調整に対してだけでなく溶鉄の成分調整という観点においても重要である。
【0003】
溶鉄の温度は精錬反応の反応熱によって時々刻々と変化し、溶鉄温度の変化に応じて反応速度や生じる反応の種類が変化する。また、近年ではスクラップの利用が増加しており、常温のスクラップを炉に投入すると溶鉄の温度が低下する。以上のような背景から溶鋼の温度管理は重要性を増している。
【0004】
溶鉄温度の計測技術の一例が特許文献1に記載されている。特許文献1には、ランスチップ下部中央に設置したカメラによって溶鋼の画像を撮影し、画像を温度データに変換することによって温度管理を行う技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2022/149490号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
溶鋼の終点温度の的中精度を高めるには、吹錬工程の後半に少なくとも数分間の溶鋼の温度変化を連続的に把握する。特許文献1に記載された溶鉄温度の計測技術では、溶鋼に対してランスからガスを吹きつけることによって溶鋼が飛散(スプラッシュ)した場合に、溶鉄の飛沫がカメラレンズに付着する可能性がある。このような事態が生じると、カメラレンズが使用不可能になってしまう。このように、数分間に亘って溶鋼の温度変化を連続的に把握する点で、未だ改良の余地があった。
【0007】
本発明は、このような従来技術の問題点を鑑みてなされたものであり、溶鉄の温度を連続的に測定できるランスチップ、精錬装置、および、これらを備えた炉の操業方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための手段は、以下の通りである。
(1)精錬装置のランス用のランスチップであって、前記精錬装置の炉内の溶鉄を撮影するために、先端部の中央部に設けられたカメラと、精錬用ガスが流れる流路と、前記カメラの周囲に設けられた前記精錬用ガスの副吐出孔とを有し、前記流路は、複数に分岐された複数の分岐流路を備え、前記複数の分岐流路のうち、少なくとも一つの分岐流路は前記副吐出孔に接続されている、ランスチップ。
(2)前記流路は、前記複数の前記分岐流路のうちの一部の分岐流路の分岐元である1つの第1流路を備え、前記副吐出孔に接続される前記少なくとも一つの分岐流路は、前記第1流路から直接分岐される直接分岐流路を含む、(1)に記載のランスチップ。
(3)前記溶鉄に向けて精錬用ガスが噴射または吐出される主吐出孔を有し、前記流路は、前記複数の前記分岐流路のうちの一部の分岐流路の分岐元である1つの第1流路を備え、前記複数の前記分岐流路のうち、前記副吐出孔に接続されない他の分岐流路は前記主吐出孔に接続され、前記副吐出孔に接続される前記少なくとも一つの分岐流路は、前記第1流路から直接分岐されずに、前記他の分岐流路から分岐されて前記副吐出孔に接続される間接分岐流路を含む、(1)に記載のランスチップ。
(4)前記カメラを収容するハウジングを有しており、前記副吐出孔が前記ハウジングの内部に形成されている、(1)ないし(3)のいずれかに記載のランスチップ。
(5)前記先端部と前記カメラとの間にスペースが形成されている(1)ないし(4)のいずれかに記載のランスチップ。
(6)前記先端部における前記カメラの周囲に形成された突起部を有している、(1)ないし(5)のいずれかに記載のランスチップ。
(7)前記副吐出孔は、前記カメラを囲うように形成された円筒状の円筒部と、前記円筒部に接続される複数の縦孔とを備えている、(1)ないし(6)のいずれかに記載のランスチップ。
(8)(1)ないし(7)のいずれかに記載の前記ランスチップと、前記カメラで撮影された前記溶鉄の画像データに基づいて前記溶鉄の温度を算出する演算部とを備えている、精錬装置用の温度測定装置。
(9)(1)ないし(7)のいずれかに記載の前記ランスチップが設けられたランスを備えた、精錬装置。
(10)(8)に記載の温度測定装置によって前記炉内の前記溶鉄の温度を測定し、測定した温度に基づいて前記溶鉄の温度の制御を行う、炉の操業方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、炉内の溶鉄を撮影するカメラに溶鉄の飛沫が付着することを抑制できる。これにより、カメラによって炉内の溶鉄を連続的に撮影して画像データを得ることができ、その連続的に撮影して得た画像データに基づいて溶鋼の温度を連続的に測定できる。その結果、溶鋼の細かい温度管理を行うことが可能となり、精錬効率を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明のランスチップを適用できる上吹きランスを備えた精錬装置の一例を示す図である。
第1実施形態のランスチップの一例の断面図である。
副吐出孔の一例を示す図である。
第2実施形態のランスチップの一例の断面図である。
第3実施形態のランスチップの一例の断面図である。
第4実施形態のランスチップの一例の断面図である。
第4実施形態のカメラの構成の一例を示す斜視図である。
第5実施形態のランスチップの一例の断面図である。
第6実施形態のランスチップの一例の断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

日本製鉄株式会社
転炉精錬方法
5か月前
株式会社戸畑製作所
高炉用羽口
1日前
株式会社プロテリアル
鋼材の製造方法
3か月前
日本製鉄株式会社
溶銑の製造方法
4か月前
日本製鉄株式会社
溶鋼の製造方法
3か月前
日本製鉄株式会社
溶銑の脱硫方法
16日前
大同特殊鋼株式会社
工具鋼の製造方法
3か月前
日本製鉄株式会社
溶鋼の脱窒処理方法
3か月前
株式会社不二越
熱処理システム
4か月前
日本製鉄株式会社
高炉の操業方法
3か月前
株式会社小熊鉄工所
鎮静剤製造設備
3か月前
ダイハツ工業株式会社
冷却器具
4か月前
日本製鉄株式会社
羽口冷却装置及び羽口冷却方法
3か月前
黒崎播磨株式会社
マッド材
4か月前
日本製鉄株式会社
金属材の冷却方法
4か月前
株式会社ゴーシュー
はだ焼鋼の鍛造熱処理方法
5か月前
株式会社神戸製鋼所
溶銑の脱りん方法
1日前
日本製鉄株式会社
精錬用ランスおよび溶鋼の精錬方法
11日前
JFEスチール株式会社
高強度鋼板の製造方法
7日前
日本製鉄株式会社
高炉用コークスの品質評価方法
4か月前
日本製鉄株式会社
電気炉の操業方法
3か月前
日本製鉄株式会社
高炉用コークスの品質評価方法
4か月前
日本製鉄株式会社
電気炉の操業方法
3か月前
出光興産株式会社
熱処理油組成物
3か月前
JFEスチール株式会社
高周波焼入部品の製造方法
11日前
日本製鉄株式会社
高炉装入物の衝撃エネルギ推定方法
3か月前
JFEスチール株式会社
溶鋼の脱酸方法
3か月前
日本製鉄株式会社
溶銑の脱硫方法
3か月前
日本製鉄株式会社
高炉冷却装置
2か月前
日本製鉄株式会社
溶銑の脱硫方法
3か月前
JFEスチール株式会社
吹錬方法および鋼の製造方法
4か月前
日本製鉄株式会社
還元鉄の溶解方法
1日前
セージ セラピューティクス, インコーポレイテッド
C17、C20、およびC21置換神経刺激性ステロイドおよびそれらの使用方法
5か月前
JFEスチール株式会社
異常検知システム
2か月前
小川アルミ工業株式会社
製鋼副資材の製造方法及び製鋼副資材
1か月前
日本製鉄株式会社
RH真空脱ガス設備の下部槽
5か月前
続きを見る