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公開番号
2024162550
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-21
出願番号
2023078151
出願日
2023-05-10
発明の名称
レジスト組成物及びレジストパターン形成方法
出願人
東京応化工業株式会社
代理人
弁理士法人栄光事務所
主分類
G03F
7/039 20060101AFI20241114BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約
【課題】解像度に優れ、且つクラックが生じにくく、ボイドが発生しにくいレジスト組成物、及び該レジスト組成物を用いたレジストパターン形成方法を提供する。
【解決手段】露光により酸を発生し、かつ、酸の作用により現像液に対する溶解性が変化するレジスト組成物であって、酸の作用により現像液に対する溶解性が変化する基材成分(A)と、露光により酸を発生する酸発生剤成分(B)と、可塑剤成分(Z)とを含有し、前記基材成分(A)は、明細書中に記載の一般式(a1-1)で表される酸の作用により極性が増大する酸分解性基を含む構成単位(a1)と、ラクトン含有環式基、-SO
2
-含有環式基又はカーボネート含有環式基のいずれかを含む構成単位(a2)とを有し、かつ芳香環を含まない、樹脂成分(A1)を含み、前記可塑剤成分(Z)は、明細書中に記載の一般式(z1-1)で表される構成単位(z1)を有し、前記樹脂成分(A1)100質量部に対して、前記可塑剤成分(Z)の含有量が20質量部以下である、レジスト組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
露光により酸を発生し、かつ、酸の作用により現像液に対する溶解性が変化するレジスト組成物であって、
酸の作用により現像液に対する溶解性が変化する基材成分(A)と、
露光により酸を発生する酸発生剤成分(B)と、
可塑剤成分(Z)と
を含有し、
前記基材成分(A)は、下記一般式(a1-1)で表される酸の作用により極性が増大する酸分解性基を含む構成単位(a1)と、
ラクトン含有環式基、-SO
2
-含有環式基又はカーボネート含有環式基のいずれかを含む構成単位(a2)とを有し、かつ芳香環を含まない、樹脂成分(A1)を含み、
前記可塑剤成分(Z)は、下記一般式(z1-1)で表される構成単位(z1)を有し、
前記樹脂成分(A1)100質量部に対して、前記可塑剤成分(Z)の含有量が20質量部以下である、レジスト組成物。
TIFF
2024162550000057.tif
82
165
〔一般式(a1-1)中、
R1は、水素原子、炭素原子数1~5のアルキル基又は炭素原子数1~5のハロゲン化アルキル基である。
Va01は、2価の連結基である。
na01は、0~2の整数である。
Ra01は、鎖状のアルキル基である。
Ya01は炭素原子である。
Xa01は、Ya01と共に単環の脂環式炭化水素基を形成する基である。この単環の脂環式炭化水素基が有する水素原子の一部又は全部は置換されていてもよい。〕
TIFF
2024162550000058.tif
50
165
〔一般式(z1-1)中、
Rは、水素原子、炭素原子数1~5のアルキル基又は炭素原子数1~5のハロゲン化アルキル基である。
Vz
0
は、単結合又はヘテロ原子を含んでいてもよい2価の炭化水素基である。
Rz
0
は水素原子又は下記一般式(z1-r-1)で表される基である。〕
TIFF
2024162550000059.tif
31
165
〔一般式(z1-r-1)中、
Rz
01
は、置換基を有していてもよい炭化水素基である。
Rz
02
は、水素原子又は置換基を有していてもよい炭化水素基である。
Rz
01
とRz
02
とは相互に結合して環構造を形成していてもよい。
*は結合手である。〕
続きを表示(約 390 文字)
【請求項2】
前記可塑剤成分(Z)が酸解離性基を含まない、請求項1に記載のレジスト組成物。
【請求項3】
前記酸発生剤成分(B)がイオン性化合物を含む、請求項1又は2に記載のレジスト組成物。
【請求項4】
さらに、前記酸発生剤成分(B)から露光により発生する酸の拡散を制御する光崩壊性塩基成分(D)を含有する、請求項1又は2に記載のレジスト組成物。
【請求項5】
前記樹脂成分(A1)は、さらに、極性基含有脂肪族炭化水素基を含む構成単位(a3)を有する、請求項1又は2に記載のレジスト組成物。
【請求項6】
支持体上に、請求項1又は2に記載のレジスト組成物を用いてレジスト膜を形成する工程、前記レジスト膜を露光する工程、および前記レジスト膜を現像してレジストパターンを形成する工程を含む、レジストパターン形成方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、レジスト組成物及びレジストパターン形成方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
リソグラフィー技術においては、例えば基板の上にレジスト材料からなるレジスト膜を形成し、該レジスト膜に対して選択的露光を行い、現像処理を施すことにより、前記レジスト膜に所定形状のレジストパターンを形成する工程が行われる。レジスト膜の露光部が現像液に溶解する特性に変化するレジスト材料をポジ型、レジスト膜の露光部が現像液に溶解しない特性に変化するレジスト材料をネガ型という。
近年、半導体素子や液晶表示素子の製造においては、リソグラフィー技術の進歩により急速にパターンの微細化が進んでいる。微細化の手法としては、一般に、露光光源の短波長化(高エネルギー化)が行われている。具体的には、従来は、g線、i線に代表される紫外線が用いられていたが、現在では、KrFエキシマレーザーや、ArFエキシマレーザーを用いた半導体素子の量産が行われている。また、これらのエキシマレーザーより短波長(高エネルギー)のEUV(極端紫外線)や、EB(電子線)、X線などについても検討が行われている。
【0003】
レジスト材料には、これらの露光光源に対する感度、微細な寸法のパターンを再現できる解像性等のリソグラフィー特性が求められる。
このような要求を満たすレジスト材料として、従来、酸の作用により現像液に対する溶解性が変化する基材成分と、露光により酸を発生する酸発生剤成分と、を含有する化学増幅型レジスト組成物が用いられている。
上記現像液がアルカリ現像液(アルカリ現像プロセス)の場合、ポジ型の化学増幅型レジスト組成物としては、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する樹脂成分(ベース樹脂)と酸発生剤成分とを含有するものが一般的に用いられている。かかるレジスト組成物を用いて形成されるレジスト膜は、レジストパターン形成時に選択的露光を行うと、露光部において、酸発生剤成分から酸が発生し、該酸の作用によりベース樹脂の極性が増大して、レジスト膜の露光部がアルカリ現像液に対して可溶となる。そのためアルカリ現像することにより、レジスト膜の未露光部がパターンとして残るポジ型パターンが形成される。
一方で、このような化学増幅型レジスト組成物を、有機溶剤を含む現像液(有機系現像液)を用いた溶剤現像プロセスに適用した場合、ベース樹脂の極性が増大すると相対的に有機系現像液に対する溶解性が低下するため、レジスト膜の未露光部が有機系現像液により溶解、除去されて、レジスト膜の露光部がパターンとして残るネガ型のレジストパターンが形成される。このようにネガ型のレジストパターンを形成する溶剤現像プロセスをネガ型現像プロセスということがある。
【0004】
これまで、化学増幅型レジスト組成物のベース樹脂としては、例えばKrFエキシマレーザー(248nm)に対し、透明性が高いポリヒドロキシスチレン(PHS)やその水酸基を酸解離性の溶解抑制基で保護した樹脂(PHS系樹脂)が用いられてきた。また、例えばArFエキシマレーザー(193nm)に対し、(メタ)アクリル酸のカルボキシ基における水酸基を酸解離性の溶解抑制基で保護した樹脂((メタ)アクリル系樹脂)が用いられてきた。
【0005】
例えば、特許文献1には、リソグラフィー特性及び密着性に優れ、スカムが低減されたレジスト組成物、及び該レジスト組成物を用いるレジストパターン形成方法を提供することを目的とし、アルコール性水酸基を有する構成単位を有する高分子化合物(C)((C)成分)用いることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2012-168504号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
最近では、リソグラフィー技術のさらなる進歩、応用分野の拡大等が進み、半導体素子等を製造する際には、微細なパターンを良好な形状で形成できる技術がいっそう求められる。
しかしながら、パターンの更なる微細化に伴い、パターンの硬度を上げると外部応力等によりレジストパターンにクラックが発生しやすくなるという問題がある。また、パターン中のレジスト部に発生するボイド(空孔)の影響により所望のレジストパターン形状が得られにくいという問題がある。さらに、従来のレジスト組成物を用いて、解像力をより良好なものとするには、未だ改良の余地がある。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、解像度に優れ、且つクラックが生じにくく、ボイドが発生しにくいレジスト組成物、及び該レジスト組成物を用いたレジストパターン形成方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するために、本発明は以下の構成を採用した。
すなわち、本発明の第1の態様は、露光により酸を発生し、かつ、酸の作用により現像液に対する溶解性が変化するレジスト組成物であって、
酸の作用により現像液に対する溶解性が変化する基材成分(A)と、
露光により酸を発生する酸発生剤成分(B)と、
可塑剤成分(Z)と
を含有し、
前記基材成分(A)は、下記一般式(a1-1)で表される酸の作用により極性が増大する酸分解性基を含む構成単位(a1)と、ラクトン含有環式基、-SO
2
-含有環式基又はカーボネート含有環式基のいずれかを含む構成単位(a2)とを有し、かつ芳香環を含まない、樹脂成分(A1)を含み、
前記可塑剤成分(Z)は、下記一般式(z1-1)で表される構成単位(z1)を有し、
前記樹脂成分(A1)100質量部に対して、前記可塑剤成分(Z)の含有量が20質量部以下である、レジスト組成物。
【0010】
TIFF
2024162550000001.tif
82
165
(【0011】以降は省略されています)
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