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公開番号2024161318
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-18
出願番号2024003821
出願日2024-01-15
発明の名称骨盤底筋を修復するためのポストバイオティクス製剤及びその製造方法並びに使用
出願人山東奈思健康科技有限責任公司,Shandong Nice Health Technology Co.,LTD.
代理人弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
主分類C12N 1/20 20060101AFI20241111BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】骨盤底筋を修復するためのポストバイオティクス製剤及びその製造方法並びに応用を提供する。
【解決手段】ラクトバチルス・プランタルム(Lactobacillus plantarum)Nice-02株を基にしたポストバイオティクス製剤を提供する。該製剤は、平滑筋の収縮を促進し、骨盤底筋損傷を修復し、腹圧性尿失禁状況を比較的速く修復できる効果がある。また、ラクトバチルス・プランタルムに対して階段的発酵を行うことにより、発酵周期が短縮され、代謝産物が全面的で豊富であるという利点を有し、工業化生産により適する製造方法を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
中国典型培養物保蔵センターに寄託されており、寄託日は2023年04月21日であり、生物寄託番号はCCTCC NO:M 2023571である、ラクトバチルス・プランタルム(Lactobacillus plantarum)Nice-02。
続きを表示(約 2,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載のラクトバチルス・プランタルムNice-02を少なくとも含有することを特徴とする、微生物菌剤。
【請求項3】
不活性化されたラクトバチルス・プランタルムNice-02を含むことを特徴とする、請求項2に記載の微生物菌剤。
【請求項4】
S1 前記ラクトバチルス・プランタルムNice-02を活性化培地に画線塗抹して純粋な菌株を得る菌種活性化のステップと、
S2 ステップS1で製造されたラクトバチルス・プランタルムNice-02シングルコロニーをピックアップし28~30℃で第1培養液に入れ、12~14時間静置培養して1次シード液を得る1次シード液用意のステップと、
S3 上記1次シード液を0.1~5%の接種量で第2培養液に接種し、30~40℃で10~12時間静置培養して2次シード液を得る2次シード液用意のステップと、
S4 上記で培養した2次シード液を無菌条件下で第3培養液を含有するシードタンクに接種し、接種量が0.5~5%であり、20~50回転/分間で撹拌培養し、温度を30~40℃とし、pHを7.0とし、タンク圧力を0.03~0.06MPaとし、10~12時間培養して3次シード液を得る3次シード液用意のステップと、
S5 上記3次シード液を滅菌培養液の含有する発酵タンクに接種し、接種量が0.5~5%であり、32℃で、40~50r/minで、5~6時間培養するラクトバチルス・プランタルム1次発酵のステップと、
S6 5~6時間後、発酵温度を30℃に下げ、撹拌の回転速度を50~70r/minに上げ、タンク圧力を0.05MPaに維持し、pHが自然のままで3~4時間発酵するラクトバチルス・プランタルム2次発酵のステップと、
S7 8~10時間後、撹拌速度を変えず、発酵温度を35℃に上げ、タンク圧力を0.05MPaに維持し、pHを6.5に維持し、2時間発酵するラクトバチルス・プランタルム3次発酵のステップと、
S8 10~12時間後、撹拌の回転速度を30~40r/minに下げ、発酵温度を40℃に上げ、タンク圧力を0.05MPaに維持し、pHを6.5に維持し、1~2時間発酵するラクトバチルス・プランタルム4次発酵のステップと、
S9 11~14時間後、撹拌速度を変えず、温度を45℃に上げ、発酵液の体積の0.05~0.2%の滅菌リポテイコ酸を発酵タンクに加え、温度を20℃に下げ、30分間維持するラクトバチルス・プランタルム5次発酵のステップと、を含むことを特徴とする、請求項2に記載の微生物菌剤の製造方法。
【請求項5】
前記ステップS1では、
前記活性化培地の組成は、カゼイン0.05~0.2%、シアル酸0.05~0.2%、ビーフエキス0.3~1.0%、ペプトン0.5~2%、酢酸ナトリウム0.05~0.2%、リン酸二水素カリウム0.05~0.2%、寒天粉末1.5~2.0%であり、pHを7.0に調整することを特徴とする、請求項4に記載の製造方法。
【請求項6】
前記活性化培地の組成は、カゼイン0.1%、シアル酸0.1%、ビーフエキス0.7%、ペプトン1%、酢酸ナトリウム0.1%、リン酸二水素カリウム0.1%、寒天粉末2.0%であり、pHを7.0に調整することを特徴とする、請求項5に記載の製造方法。
【請求項7】
前記ステップS2では、
前記第1培養液の組成は、カゼイン0.05~0.2%、シアル酸0.05~0.2%、フラクトオリゴ糖1~5%、酵母粉末0.1~1%、酢酸ナトリウム0.05~0.2%、リン酸二水素カリウム0.05~0.2%であり、pHを7.0に調整することを特徴とする、請求項4に記載の製造方法。
【請求項8】
前記第1培養液の組成は、カゼイン0.1%、シアル酸0.1%、フラクトオリゴ糖3%、酵母粉末0.5%、酢酸ナトリウム0.1%、リン酸二水素カリウム0.1%であり、pHを7.0に調整することを特徴とする、請求項7に記載の製造方法。
【請求項9】
前記ステップS3では、
前記第2培養液の組成は、カゼイン0.1~1%、シアル酸0.05~0.2%、フラクトオリゴ糖1~3%、酵母粉末0.1~1%、トゥイーン80 0.05~0.2%であり、pHは自然のままであることを特徴とする、請求項4に記載の製造方法。
【請求項10】
前記第2培養液の組成は、カゼイン0.5%、シアル酸0.1%、フラクトオリゴ糖1.5%、酵母粉末0.5%、トゥイーン80 0.1%であり、pHは自然のままであることを特徴とする、請求項9に記載の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、微生物及び生物医薬の技術分野に属し、具体的には、骨盤底筋を修復するためのポストバイオティクス製剤及びその製造方法並びに応用に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
該背景技術部分の情報を開示するのは、本発明の全体的な背景に対する理解を高めることのみを目的としており、必ずしも該情報が当業者に公知の先行技術となっていることを承認又は何らかの形で示唆するとみなすものではない。
【0003】
女性骨盤底筋(PFMs)は骨盤の出口に広がり、骨盤と腹部内臓を支え、尿と糞の制御を助け、性的機能を実現する。ヒトでは、PFMは、恥骨筋と腸骨尾骨筋の内側(恥骨直腸)と外側(恥骨尾骨)部分及び後尾筋から構成される肛門挙筋複合体を含む。PFM機能障害は、骨盤腔器官の脱垂、尿失禁、糞便失禁を含む骨盤底疾患の進行の主要な原因の1つである。加齢、妊娠、経腟分娩などの要因により、骨盤底筋収縮力の低下や構造的損傷が引き起こされる可能性があり、骨盤底支持構造は腹腔圧力に対抗できず、最終的には腹圧性尿失禁と骨盤底器官の脱出につながる。腹圧性尿失禁(stress urinary incontinence,SUI)は、目に見えない「社交癌」に喩えられ、中高年の女性に多く発生する一般的な病気であり、咳、大笑いなどにより腹圧が増加すると、尿が無意識に漏れてしまうと定義されている。この病気の発病は非常にプライベートなものであり、患者は口に出すのが恥ずかしく、又は助けを求める方法がないため、患者の生活、人間関係、心理的健康に大きなマイナス影響を与えた。
【0004】
現在、骨盤底機能障害性疾患の治療方式は、保守的治療、薬物治療及び外科的治療を含み、保守的治療にはマット、カテーテルまたは小便器の使用、ダイエット、禁煙、行動治療(すなわち膀胱訓練、水分/食事の変更、カフェイン摂取の減少)、理学療法及び骨盤底の電気生理学的刺激などが含まれる。しかし、モチベーションの欠如、継続性の欠如、及び実行中の不一致により、保存的治療の効果は一般的である。抗コリン剤及び/又はβ-3受容体作動薬は混合性尿失禁に最もよく用いられるが、長期に服薬すると、副作用が大きい。手術の選択については、尿道側注射療法、無張力膣帯、恥骨膣或いは尿道中部尿道スリング及びバーチ膣懸垂術などさまざまある。しかし、これらの選択肢は短期的な緩和しか提供できず、長期的には、膀胱や膣の穿孔、排尿や蓄尿の機能障害、慢性骨盤痛、尿道や膣のびらん、又は物質感染などの合併症を引き起こすことが多い。
【0005】
現在、医学的に女性骨盤底筋の問題を迅速かつ効果的に改善するには、上述の3つの方法以外に他の方法はないが、上述の治療方法は高価であり、術後の痛み、感染、炎症などの言い出せないことが起こりやすい。多くの女性は骨盤底筋問題に対して口に出すのが恥ずかしく、自分で問診に行くのを恐れているため、経口調節剤によって骨盤底筋問題の悩みを徐々に改善するのはよい解決方法となる。上記分析によれば、経口ポストバイオティクスによる骨盤底筋修復の優位性は医学的治療よりも明らかに大きい。
【発明の概要】
【0006】
上記従来技術の不足に基づいて、本発明は骨盤底筋を修復するためのポストバイオティクス製剤及びその製造方法並びに応用を提供する。本発明で製造されたポストバイオティクス製剤は、平滑筋の収縮を促進し、骨盤底筋損傷を修復する効果があることが動物及び人体実験によって検証された、それにより従来の治療方法の副作用が大きく、治療効果がよくなく、患者のコンプライアンスがよくないなどの問題を効果的に解決する。上記研究成果を基に、本発明を完成するに至った。
【0007】
上記技術的目的を実現するために、本発明は、以下の技術的解決手段に関する。
【0008】
本発明の一側面では、中国典型培養物保蔵センター(住所:湖北省武漢市武昌珞珈山武漢大学)に寄託されており、寄託日は2023年04月21日であり、生物寄託番号はCCTCC NO:M 2023571である、ラクトバチルス・プランタルム(Lactobacillus plantarum)Nice-02を提供する。
【0009】
本発明の第2側面では、上記ラクトバチルス・プランタルム及び/又はその発酵代謝産物を少なくとも含有する微生物菌剤を提供する。
【0010】
さらに、前記微生物菌剤は、不活性化されたラクトバチルス・プランタルム及びその発酵代謝産物を含み、前記発酵代謝産物は、細胞外多糖類、ポリペプチド及びアミノ酸を含むが、これらに限定されない。この場合、前記微生物菌剤は即ちポストバイオティクス製剤である。
(【0011】以降は省略されています)

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