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公開番号2024161174
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-15
出願番号2024147041,2023220161
出願日2024-08-29,2020-04-09
発明の名称排水配管継手
出願人株式会社クボタケミックス
代理人安田岡本弁理士法人
主分類E03C 1/12 20060101AFI20241108BHJP(上水;下水)
要約【課題】排水配管継手において、耐火性能を十分に発揮させる。
【解決手段】この排水配管継手100は、ひとつまたは複数の樹脂製の射出成形品で形成され、建築物に施工された際に、床スラブSの貫通孔に配置され直管部116と縮径部118と備えた管本体110と、排水立管520を接続する上立管接続部120と、排水立管530を接続する排水管接続部130と、排水横枝管510を接続する横枝管接続部140とを備え、管本体110の外周には外層部材700が巻き付けるように設けてあり、直管部116の外周面には熱膨張性耐火シート712が、縮径部118の外周面に備えるくぼみ112には熱膨張性耐火材612が、それぞれ設けられている。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
ひとつまたは複数の樹脂製の射出成形品で形成され、建築物に施工された際に、床スラブの貫通孔に配置される管本体と、前記床スラブの上方に突出し上階からの排水を流入させる排水立管を接続する上立管接続部と、前記床スラブの下方に突出し下階に排水を流出させる排水管を接続する排水管接続部と、前記床スラブの上方で排水横枝管を接続する横枝管接続部とを備えた排水配管継手であって、
熱膨張率が異なる2種類の熱膨張性耐火材が設けられたことを特徴とする排水配管継手。
続きを表示(約 950 文字)【請求項2】
前記排水配管継手における径方向の異なる位置に前記2種類の熱膨張性耐火材が設けられ、内層側に設けられる熱膨張性耐火材が外層側に設けられる熱膨張性耐火材よりも前記熱膨張率が高いことを特徴とする、請求項1に記載の排水配管継手。
【請求項3】
前記排水配管継手における上下方向の異なる位置に前記2種類の熱膨張性耐火材が設けられ、上側に設けられる熱膨張性耐火材と下側に設けられる熱膨張性耐火材とで前記熱膨張率が異なることを特徴とする、請求項1に記載の排水配管継手。
【請求項4】
前記管本体は、直管部と前記直管部の下方の縮径部とを少なくとも備え、
前記直管部の高さ範囲において、径方向の異なる位置に2種類の熱膨張性耐火材が設けられていることを特徴とする、請求項1~請求項3のいずれかに記載の排水配管継手。
【請求項5】
前記管本体は、直管部と前記直管部の下方の縮径部とを少なくとも備え、
前記直管部と前記縮径部とに、熱膨張率が異なる2種類の熱膨張性耐火材がそれぞれ設けられていることを特徴とする、請求項1~請求項3のいずれかに記載の排水配管継手。
【請求項6】
前記2種類の熱膨張性耐火材は、互いに重なった部分を備えることを特徴とする、請求項1~請求項5のいずれかに記載の排水配管継手。
【請求項7】
前記2種類の熱膨張性耐火材のうちの少なくとも1つは前記床スラブに対応する位置に設けられることを特徴とする、請求項1~請求項6のいずれかに記載の排水配管継手。
【請求項8】
前記熱膨張性耐火材は、シート状であって前記排水配管継手が備える直管部の周りに環状に設けられる環状形態、または、パテ状であって前記排水配管継手が備えるくぼみに充填されて設けられる充填形態のいずれかの形態で設けられることを特徴とする、請求項1~請求項7のいずれかに記載の排水配管継手。
【請求項9】
前記環状形態で設けられた前記シート状の熱膨張性耐火材、および、前記充填形態で設けられた前記パテ状の熱膨張性耐火材により制振性が発現することを特徴とする、請求項8に記載の排水配管継手。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、建築物の床スラブを貫通して設けられる排水配管継手に関し、特に、最適な延焼防止効果を発現し得る排水配管継手に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
集合住宅やオフィスビルなどには、給水設備および排水設備が設けられる。このうちの排水設備は、建物の各階層を上下に貫く縦管と、各階層内に設置される横管と、これらを接続する排水配管継手とを備えた排水配管構造が代表的なものとして広く知られている。
そして、このような排水配管継手は、建築物に施工された際に、床スラブの貫通孔に配置される管本体と、床スラブの上方に突出し上階からの排水を流入させる排水立管を接続する上立管接続部と、床スラブの下方に突出し下階に排水を流下させる排水立管を接続する下立管接続部と、床スラブの上方で排水横枝管を接続する横枝管接続部とを備える。さらに、管本体には、排水配管継手内の排水の流れを変化させる部分(たとえば旋回羽根、偏流板等)を備えるものが多い。また、このような排水配管継手として、ひとつまたは複数の樹脂製の射出成形品で形成されたものが広く知られている。
【0003】
このような排水配管継手を用いた排水配管構造が備え付けられた建築物において、階下にて火災等が発生した場合に火炎や煤煙、有毒ガスが排水配管構造の焼損部位または溶損部位を通じて上層階へ流出することを防止するために、排水配管継手に熱膨張性耐火材を、配管材の外周に別途設けたり、配管材の壁部内に埋設したりして、火災時には床スラブの貫通孔をこの熱膨張性耐火材によって閉塞された状態を維持することが行われている。
【0004】
このような技術として、特許第6576711号公報(特許文献1)は、建物の床スラブを貫通して配管される排水管継手であって、排水管が接続される継手本体と、前記継手本体の前記床スラブに貫通する部分の外面を被覆する第1の被覆材と、を備え、前記継手本体は、熱可塑性樹脂からなり、前記第1の被覆材は、内側からこの順で配置された、スポンジ材からなる第1の吸音層、無機繊維の集合体からなる第2の吸音層及び防水性と遮音性の表皮層と、前記第1の吸音層と前記第2の吸音層との間に挟まれて、前記継手本体の回りに少なくとも一条環状に設けられた熱膨張材と、を一体で備える、排水管継手を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第6576711号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した特許文献1に開示された排水配継手においては、
継手本体の床スラブに貫通する部分の外面を第1の被覆材で被覆、床スラブの上面から突出する部分の外面を第2の被覆材で被覆
(1)第1の被覆材の構成は内側から
・スポンジ材からなる第1の吸音層(ウレタンフォーム)
・第1の吸音層と第2の吸音層との間に挟まれた熱膨張材
・無機繊維の集合体からなる第2の吸音層(グラスウール)
・防水性と遮音性の表皮層(アルミガラスクロス)
(2)第2の被覆材の構成は内側から
・吸音材からなる上部吸音層(フェルト)
・遮音材からなる上部遮音層(ブチルゴム)
という構造を開示している。
【0007】
しかしながら、この特許文献1に開示された構造では、先行技術文献は、熱膨張材は継手本体の大径直管部の周りに環状に一条設けられていること、熱膨張材は第1の吸音層と第2の吸音層に挟まれていること、第1の被覆材に内包される熱膨張材はモルタルで埋め戻されていること、を開示しているに過ぎず、これでは最適な延焼防止効果を発現し得るとは言えない。
【0008】
本発明は、上述の問題点に鑑みて開発されたものであり、その目的とするところは、建築物の床スラブを貫通して設けられる排水配管継手であって、最適な延焼防止効果を発現し得る排水配管継手を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明に係る排水配管継手は以下の技術的手段を講じている。
すなわち、本発明に係る排水配管継手は、ひとつまたは複数の樹脂製の射出成形品で形成され、建築物に施工された際に、床スラブの貫通孔に配置される管本体と、前記床スラブの上方に突出し上階からの排水を流入させる排水立管を接続する上立管接続部と、前記床スラブの下方に突出し下階に排水を流出させる排水管を接続する排水管接続部と、前記床スラブの上方で排水横枝管を接続する横枝管接続部とを備えた排水配管継手であって、熱膨張率が異なる2種類の熱膨張性耐火材が設けられたことを特徴とする。
【0010】
好ましくは、前記排水配管継手における径方向の異なる位置に前記2種類の熱膨張性耐火材が設けられ、内層側に設けられる熱膨張性耐火材が外層側に設けられる熱膨張性耐火材よりも前記熱膨張率が高いように構成することができる。
さらに好ましくは、前記排水配管継手における上下方向の異なる位置に前記2種類の熱膨張性耐火材が設けられ、上側に設けられる熱膨張性耐火材と下側に設けられる熱膨張性耐火材とで前記熱膨張率が異なるように構成することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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