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公開番号
2024160301
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-13
出願番号
2024130558,2020563980
出願日
2024-08-07,2019-05-13
発明の名称
LIFに対する抗体及びそれらの投与形態
出願人
メドイミューン・リミテッド
,
MedImmune Limited
,
フンダシオ・プリバダ・インスティトゥト・ディンベスティガシオ・オンコロジカ・デ・バイ・エブロン
,
FUNDACIO PRIVADA INSTITUT D’INVESTIGACIO ONCOLOGICA DE VALL HEBRON
,
ファンダシオ プリヴァダ インスティタシオ カタラナ デ レセルカ アイ エスタディス アヴァンキャッツ
代理人
個人
,
個人
主分類
A61K
39/395 20060101AFI20241106BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】白血病抑制因子(LIF)を標的とする抗体、および癌を治療するためのこれらの抗体の使用を提供する。
【解決手段】癌を有する個体を治療する方法であって、前記個体に、白血病抑制因子(LIF)に特異的に結合する組み換え抗体を投与するステップを含み、ここで、前記組み換え抗体は、約75~約2000mgの用量で前記個体に投与される方法による。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
癌を有する個体を治療する方法であって、前記個体に:
a)配列番号1~3の何れか1つに規定したアミノ酸配列を含む免疫グロブリン重鎖相補性決定領域1(VH-CDR1);
b)配列番号4若しくは5の何れか1つに規定したアミノ酸配列を含む免疫グロブリン重鎖相補性決定領域2(VH-CDR2);
c)配列番号6~8の何れか1つに規定したアミノ酸配列を含む免疫グロブリン重鎖相補性決定領域3(VH-CDR3);
d)配列番号9若しくは10の何れか1つに規定したアミノ酸配列を含む免疫グロブリン軽鎖相補性決定領域1(VL-CDR1);
e)配列番号11若しくは12の何れか1つに規定したアミノ酸配列を含む免疫グロブリン軽鎖相補性決定領域2(VL-CDR2);及び
f)配列番号13に規定したアミノ酸配列を含む免疫グロブリン軽鎖相補性決定領域3(VL-CDR3)、を含む白血病抑制因子(LIF)に特異的に結合する組み換え抗体を投与するステップを含み、
ここで、前記組み換え抗体は、約75~約2000mgの用量で前記個体に投与される方法。
続きを表示(約 870 文字)
【請求項2】
前記組み換え抗体は、グリコシル化LIFに結合する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記組み換え抗体は、ヒト化される、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記組み換え抗体は、脱免疫化される、請求項1~3の何れか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記組み換え抗体は、2本の免疫グロブリン重鎖及び2本の免疫グロブリン軽鎖を含む、請求項1~4の何れか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記組み換え抗体は、IgG抗体である、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記組み換え抗体は、Fab、F(ab)
2
、単一ドメイン抗体、一本鎖可変フラグメント(scFv)若しくはナノボディである、請求項1~4の何れか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記組み換え抗体は、約200ピコモル未満の解離定数(K
D
)でLIFに特異的に結合する、請求項1~7の何れか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記組み換え抗体は、約100ピコモル未満の解離定数(K
D
)でLIFに特異的に結合する、請求項1~7の何れか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記VH-CDR1は、配列番号1(GFTFSHAWMH)に記載のアミノ酸配列を含み、前記VH-CDR2は、配列番号4(QIKAKSDDYATYYAESVKG)に記載のアミノ酸配列を含み、前記VH-CDR3は、配列番号6(TCWEWDLDF)に記載のアミノ酸配列を含み、前記VL-CDR1は、配列番号9(RSSQSLLDSDGHTYLN)に記載のアミノ酸配列を含み、前記VL-CDR2は、配列番号11(SVSNLES)に記載のアミノ酸配列を含み、及び前記VL-CDR3は、配列番号13(MQATHAPPYT)に記載のアミノ酸配列を含む、請求項1~9の何れか一項に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年5月14日に出願された欧州特許出願公開第18382327.7号、2018年5月25日に出願された欧州特許出願公開第18382359.0号、2019年3月26日に出願された欧州特許出願公開第19382208.7号、2019年5月3日に出願された欧州特許出願公開第19382331.7号に対する優先権及びそれらの利点を主張するものであり、それらのそれぞれは、全体として本明細書に組み込まれる。
続きを表示(約 19,000 文字)
【背景技術】
【0002】
白血病抑制因子(LIF)は、細胞分化の阻害を含む様々な生物活性に関係するインターロイキン6(IL-6)型サイトカインである。ヒトLIFは、gp130と共にヘテロ二量体化する細胞表面LIF受容体(LIFR又はCD118)に結合することによって生物学的効果を発揮する202アミノ酸のポリペプチドである。これは、分裂促進因子活性化タンパク質キナーゼ(MAPK)及びヤーヌス活性化キナーゼ(JAK/STAT)の経路等の、増殖促進シグナル伝達経路の活性化をもたらす。LIFの高い発現レベル及び高い血清レベルは、多数のタイプの癌にとっての不良な予後と関連することが証明されている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本明細書では、LIF活性に拮抗する、又はLIF活性を遮断する抗LIF抗体について記載する。本明細書に記載される抗LIF抗体は、癌を治療するために有用である。特に、所定の抗LIF抗体は、治療有効量で投与されるとマウス及び非ヒト霊長類の両方の癌モデルにおける腫瘍容積の減少において優れた驚くべき有効性を生じさせた。従って、本開示は、特定の用量(体重ベースの投与及びフラット投与の両方)で特異的抗LIF抗体を使用して癌を治療する方法及び医薬組成物を含む。
【0004】
一態様では、本明細書で記載されるのは、癌を有する個体を治療する方法であって、その個体に:(a)配列番号1~3の何れか1つに記載のアミノ酸配列を含む免疫グロブリン重鎖相補性決定領域1(VH-CDR1);(b)配列番号4若しくは5の何れか1つに記載のアミノ酸配列を含む免疫グロブリン重鎖相補性決定領域2(VH-CDR2);(c)配列番号6~8の何れか1つに記載のアミノ酸配列を含む免疫グロブリン重鎖相補性決定領域3(VH-CDR3);(d)配列番号9若しくは10の何れか1つに記載のアミノ酸配列を含む免疫グロブリン軽鎖相補性決定領域1(VL-CDR1);(e)配列番号11若しくは12の何れか1つに記載のアミノ酸配列を含む免疫グロブリン軽鎖相補性決定領域2(VL-CDR2);及び(5)配列番号13に記載のアミノ酸配列を含む免疫グロブリン軽鎖相補性決定領域3(VL-CDR3)を含む白血病抑制因子(LIF)に特異的に結合する組み換え抗体を投与するステップを含む方法であり:ここで組み換え抗体は、約75~約2000mg(ミリグラム)の用量で個体に投与される方法である。所定の実施形態では、組み換え抗体は、グリコシル化LIFに結合する。所定の実施形態では、組み換え抗体は、ヒト抗体フレームワーク領域に由来する少なくとも1つのフレームワーク領域を含む。所定の実施形態では、組み換え抗体は、ヒト化される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、脱免疫化される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、2本の免疫グロブリン重鎖及び2本の免疫グロブリン軽鎖を含む。所定の実施形態では、組み換え抗体は、IgG抗体である。所定の実施形態では、組み換え抗体は、Fab、F(ab)
2
、単一ドメイン抗体、一本鎖可変フラグメント(scFv)又はナノボディである。所定の実施形態では、組み換え抗体は、約200ピコモル未満の解離定数(K
D
)でLIFに特異的に結合する。所定の実施形態では、組み換え抗体は、約100ピコモル未満の解離定数(K
D
)でLIFに特異的に結合する。所定の実施形態では、VH-CDR1は、配列番号1(GFTFSHAWMH)に記載のアミノ酸配列を含み、VH-CDR2は、配列番号4(QIKAKSDDYATYYAESVKG)に記載のアミノ酸配列を含み、VH-CDR3は、配列番号6(TCWEWDLDF)に記載のアミノ酸配列を含み、VL-CDR1は、配列番号9(RSSQSLLDSDGHTYLN)に記載のアミノ酸配列を含み、VL-CDR2は、配列番号11(SVSNLES)に記載のアミノ酸配列を含み、及びVL-CDR3は、配列番号13(MQATHAPPYT)に記載のアミノ酸配列を含む。所定の実施形態では、VH-CDR1は、配列番号2(GFTFSHAW)に記載のアミノ酸配列を含み、VH-CDR2は、配列番号5(IKAKSDDYAT)に記載のアミノ酸配列を含み、VH-CDR3は、配列番号6(TCWEWDLDF)に記載のアミノ酸配列を含み、VL-CDR1は、配列番号10(QSLLDSDGHTYLN)に記載のアミノ酸配列を含み、VL-CDR2は、配列番号12(SVS)に記載のアミノ酸配列を含み、及びVL-CDR3は、配列番号13(MQATHAPPYT)に記載のアミノ酸配列を含む。所定の実施形態では、VH-CDR1は、配列番号3(HAWMH)に記載のアミノ酸配列を含み、VH-CDR2は、配列番号4(QIKAKSDDYATYYAESVKG)に記載のアミノ酸配列を含み、VH-CDR3は、配列番号7(WEWDLDF)に記載のアミノ酸配列を含み、VL-CDR1は、配列番号9(RSSQSLLDSDGHTYLN)に記載のアミノ酸配列を含み、VL-CDR2は、配列番号11(SVSNLES)に記載のアミノ酸配列を含み、及びVL-CDR3は、配列番号13(MQATHAPPYT)に記載のアミノ酸配列を含む。所定の実施形態では、組み換え抗体は、配列番号14~17の何れか1つに記載のアミノ酸配列と少なくとも約80%、90%、95%、97%、98%若しくは99%同一である1つ以上の重鎖フレームワーク1(VH-FR1)領域アミノ酸配列、配列番号18若しくは19の何れか1つに記載のアミノ酸配列と少なくとも約80%、90%、95%、97%、98%若しくは99%同一である重鎖フレームワーク2(VH-FR2)領域アミノ酸配列、配列番号20~22の何れか1つに記載のアミノ酸配列と少なくとも約80%、90%、95%、97%、98%若しくは99%同一である重鎖フレームワーク3(VH-FR3)領域アミノ酸配列及び配列番号23~25の何れか1つに記載のアミノ酸配列と少なくとも約80%、90%、95%、97%、98%若しくは99%同一である重鎖フレームワーク4(VH-FR4)領域アミノ酸配列を含む。所定の実施形態では、組み換え抗体は、配列番号14~17の何れか1つに記載のアミノ酸配列と同一である1つ以上の重鎖フレームワーク1(VH-FR1)領域アミノ酸配列、配列番号18若しくは19の何れか1つに記載のアミノ酸配列と同一である重鎖フレームワーク2(VH-FR2)領域アミノ酸配列、配列番号20~22の何れか1つに記載のアミノ酸配列と同一である重鎖フレームワーク3(VH-FR3)領域アミノ酸配列及び配列番号23~25の何れか1つに記載のアミノ酸配列と同一である重鎖フレームワーク4(VH-FR4)領域アミノ酸配列を含む。所定の実施形態では、組み換え抗体は、配列番号26~29の何れか1つに記載のアミノ酸配列と少なくとも約80%、90%、95%、97%、98%若しくは99%同一である1つ以上の軽鎖フレームワーク1(VL-FR1)領域アミノ酸配列、配列番号30~33の何れか1つに記載のアミノ酸配列と少なくとも約80%、90%、95%、97%、98%若しくは99%同一である軽鎖フレームワーク2(VL-FR2)領域アミノ酸配列、配列番号34~37の何れか1つに記載のアミノ酸配列と少なくとも約80%、90%、95%、97%、98%若しくは99%同一である軽鎖フレームワーク3(VL-FR3)領域アミノ酸配列及び配列番号38~40の何れか1つに記載のアミノ酸配列と少なくとも約80%、90%、95%、97%、98%若しくは99%同一である軽鎖フレームワーク4(VL-FR4)領域アミノ酸配列を含む。所定の実施形態では、組み換え抗体は、配列番号26~29の何れか1つに記載のアミノ酸配列同一である1つ以上の軽鎖フレームワーク1(VL-FR1)領域アミノ酸配列、配列番号30~33の何れか1つに記載のアミノ酸配列と同一である1つ以上の軽鎖フレームワーク2(VL-FR2)領域アミノ酸配列、配列番号34~37の何れか1つに記載のアミノ酸配列と同一である1つ以上の軽鎖フレームワーク3(VL-FR3)領域アミノ酸配列及び配列番号38~40の何れか1つに記載のアミノ酸配列と同一である1つ以上の軽鎖フレームワーク4(VL-FR4)領域アミノ酸配列を含む。所定の実施形態では、組み換え抗体は、下記の残基:配列番号68のA13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135又はH138の少なくとも1つに結合する。所定の実施形態では、組み換え抗体は、下記の残基:配列番号68のA13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135又はH138の少なくとも5つに結合する。所定の実施形態では、組み換え抗体は、下記の残基:配列番号68のA13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135又はH138の少なくとも10に結合する。所定の実施形態では、組み換え抗体は、下記の残基:配列番号68のA13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135又はH138の全てに結合する。所定の実施形態では、癌は、進行性固形腫瘍、膠芽腫、胃癌、皮膚癌、前立腺癌、膵臓癌、乳癌、精巣癌、甲状腺癌、頭頸部癌、肝臓癌、腎臓癌、食道癌、卵巣癌、結腸癌、肺癌、リンパ腫又は軟部組織癌を含む。所定の実施形態では、癌は、非小細胞肺癌、上皮性卵巣癌又は膵臓腺癌を含む。所定の実施形態では、組み換え抗体は、医薬製剤の一成分として投与されるが、医薬製剤は、組み換え抗体を含み、及び薬学的に許容される薬学的に許容される賦形剤、担体又は希釈剤を更に含む。所定の実施形態では、医薬製剤は、約6.0のpHを有する。所定の実施形態では、医薬製剤は、約25mMのヒスチジン、約6%のスクロース及び約0.01%のポリソルベート80を含み、ここで組み換え抗体は、約20mg/mLの濃度で含まれる。所定の実施形態では、組み換え抗体は、静脈内投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、週1回投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、隔週に約1回投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、3週毎に約1回投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、4週毎に約1回投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、約75mgの用量で投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、約225mgの用量で投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、約750mgの用量で投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、約1125mgの用量で投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、約1500mgの用量で投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、約2000mgの用量で投与される。
【0005】
別の態様では、本明細書で記載されるのは、癌を有する個体を治療する方法であって、その個体に:(a)配列番号41、42、44若しくは66の何れか1つに記載のアミノ酸配列と少なくとも約80%、90%、95%、97%、98%若しくは99%同一であるアミノ酸配列を有する免疫グロブリン重鎖可変領域(VH)配列、及び(b)配列番号45~48の何れか1つに記載のアミノ酸配列と少なくとも約80%、90%、95%、97%、98%若しくは99%同一であるアミノ酸配列を有する免疫グロブリン軽鎖可変領域(VL)配列を含む白血病抑制因子(LIF)に特異的に結合する組み換え抗体を投与するステップを含む方法であり、ここで組み換え抗体は、約75~約2000mgの用量でその個体に投与される。所定の実施形態では、VH配列は、配列番号42に記載のアミノ酸配列と少なくとも約80%、90%、95%、97%、98%若しくは99%同一であり;及びVL配列は、配列番号46に記載のアミノ酸配列と少なくとも約80%、90%、95%、97%、98%若しくは99%同一である。所定の実施形態では、VH配列は、配列番号42に記載のアミノ酸配列と同一であり;及びVL配列は、配列番号46に記載のアミノ酸配列と同一である。所定の実施形態では、組み換え抗体は、2本の免疫グロブリン重鎖及び2本の免疫グロブリン軽鎖を含む。所定の実施形態では、組み換え抗体は、IgG抗体である。所定の実施形態では、癌は、進行性固形腫瘍、膠芽腫、胃癌、皮膚癌、前立腺癌、膵臓癌、乳癌、精巣癌、甲状腺癌、頭頸部癌、肝臓癌、腎臓癌、食道癌、卵巣癌、結腸癌、肺癌、リンパ腫又は軟部組織癌を含む。所定の実施形態では、癌は、非小細胞肺癌、上皮性卵巣癌又は膵臓腺癌を含む。所定の実施形態では、組み換え抗体は、医薬製剤の一成分として投与されるが、医薬製剤は、組み換え抗体を含み、及び薬学的に許容される薬学的に許容される賦形剤、担体又は希釈剤を更に含む。所定の実施形態では、医薬製剤は、約6.0のpHを有する。所定の実施形態では、医薬製剤は、約25mMのヒスチジン、約6%のスクロース及び約0.01%のポリソルベート80を含み、ここで組み換え抗体は、約20mg/mLの濃度で含まれる。所定の実施形態では、組み換え抗体は、静脈内投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、週に約1回投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、隔週に約1回投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、3週毎に約1回投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、4週毎に約1回投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、約75mgの用量で投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、約225mgの用量で投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、約750mgの用量で投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、約1125mgの用量で投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、約1500mgの用量で投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、約2000mgの用量で投与される。
【0006】
別の態様では、本明細書で記載されるのは、癌を有する個体を治療する方法であって、その個体に:(a)配列番号57~60若しくは67の何れか1つに記載のアミノ酸配列と少なくとも約80%、90%、95%、97%、98%若しくは99%同一であるアミノ酸配列を有する免疫グロブリン重鎖配列、及び(b)配列番号61~64の何れか1つに記載のアミノ酸配列と少なくとも約80%、90%、95%、97%、98%若しくは99%同一であるアミノ酸配列を有する免疫グロブリン軽鎖配列を含む白血病抑制因子(LIF)に特異的に結合する組み換え抗体を投与するステップを含む方法であり、ここで組み換え抗体は、約75~約2000mgの用量で個体に投与される。所定の実施形態では、免疫グロブリン重鎖配列は、配列番号58に記載のアミノ酸配列と少なくとも約80%、90%、95%、97%、98%若しくは99%同一であり;及び免疫グロブリン軽鎖配列は、配列番号62に記載のアミノ酸配列と少なくとも約80%、90%、95%、97%、98%若しくは99%同一である。所定の実施形態では、免疫グロブリン重鎖配列は、配列番号58に記載のアミノ酸配列と同一であり;及び免疫グロブリン軽鎖配列は、配列番号62に記載のアミノ酸配列と同一である。所定の実施形態では、組み換え抗体は、2本の免疫グロブリン重鎖及び2本の免疫グロブリン軽鎖を含む。所定の実施形態では、組み換え抗体は、IgG抗体である。所定の実施形態では、癌は、進行性固形腫瘍、膠芽腫、胃癌、皮膚癌、前立腺癌、膵臓癌、乳癌、精巣癌、甲状腺癌、頭頸部癌、肝臓癌、腎臓癌、食道癌、卵巣癌、結腸癌、肺癌、リンパ腫又は軟部組織癌を含む。所定の実施形態では、癌は、非小細胞肺癌、上皮性卵巣癌又は膵臓腺癌を含む。所定の実施形態では、組み換え抗体は、医薬製剤の一成分として投与されるが、医薬製剤は、組み換え抗体を含み、及び薬学的に許容される賦形剤、担体又は希釈剤を更に含む。所定の実施形態では、医薬製剤は、約6.0のpHを有する。所定の実施形態では、医薬製剤は、約25mMのヒスチジン、約6%のスクロース及び約0.01%のポリソルベート80を含み、ここで組み換え抗体は、約20mg/mLの濃度で含まれる。所定の実施形態では、組み換え抗体は、静脈内投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、週に約1回投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、隔週に約1回投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、3週毎に約1回投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、4週毎に約1回投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、約75mgの用量で投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、約225mgの用量で投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、約750mgの用量で投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、約1125mgの用量で投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、約1500mgの用量で投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、約2000mgの用量で投与される。
【0007】
別の態様では、本明細書で記載されるのは、個体における癌を治療する際に使用するための医薬製剤であって、医薬製剤は、薬学的に許容される賦形剤、担体若しくは希釈剤及び組み換え抗体を含み、組み換え抗体は、白血病抑制因子(LIF)に特異的に結合し、及び:(a)配列番号1~3の何れか1つに記載のアミノ酸配列を含む免疫グロブリン重鎖相補性決定領域1(VH-CDR1);(b)配列番号4若しくは5の何れか1つに記載のアミノ酸配列を含む免疫グロブリン重鎖相補性決定領域2(VH-CDR2);(c)配列番号6~8の何れか1つに記載のアミノ酸配列を含む免疫グロブリン重鎖相補性決定領域3(VH-CDR3);(d)配列番号9若しくは10の何れか1つに記載のアミノ酸配列を含む免疫グロブリン軽鎖相補性決定領域1(VL-CDR1);(e)配列番号11若しくは12の何れか1つに記載のアミノ酸配列を含む免疫グロブリン軽鎖相補性決定領域2(VL-CDR2);及び(f)配列番号13に記載のアミノ酸配列を含む免疫グロブリン軽鎖相補性決定領域3(VL-CDR3)を含む医薬製剤であり:ここで組み換え抗体は、約75~約2000mgの用量でその個体に投与される。所定の実施形態では、医薬製剤は、約25mMのヒスチジン、約6%のスクロース及び約0.01%のポリソルベート80を含み、ここで組み換え抗体は、約20mg/mLの濃度で含まれる。所定の実施形態では、医薬製剤は、約6.0のpHを有する。所定の実施形態では、組み換え抗体は、グリコシル化LIFに結合する。所定の実施形態では、組み換え抗体は、ヒト抗体フレームワーク領域に由来する少なくとも1つのフレームワーク領域を含む。所定の実施形態では、組み換え抗体は、ヒト化される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、脱免疫化される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、2本の免疫グロブリン重鎖及び2本の免疫グロブリン軽鎖を含む。所定の実施形態では、組み換え抗体は、IgG抗体である。所定の実施形態では、組み換え抗体は、Fab、F(ab)
2
、単一ドメイン抗体、一本鎖可変フラグメント(scFv)又はナノボディである。所定の実施形態では、組み換え抗体は、約200ピコモル未満の解離定数(K
D
)でLIFに特異的に結合する。所定の実施形態では、組み換え抗体は、約100ピコモル未満の解離定数(K
D
)でLIFに特異的に結合する。所定の実施形態では、VH-CDR1は、配列番号1(GFTFSHAWMH)に記載のアミノ酸配列を含み、VH-CDR2は、配列番号4(QIKAKSDDYATYYAESVKG)に記載のアミノ酸配列を含み、VH-CDR3は、配列番号6(TCWEWDLDF)に記載のアミノ酸配列を含み、VL-CDR1は、配列番号9(RSSQSLLDSDGHTYLN)に記載のアミノ酸配列を含み、VL-CDR2は、配列番号11(SVSNLES)に記載のアミノ酸配列を含み、及びVL-CDR3は、配列番号13(MQATHAPPYT)に記載のアミノ酸配列を含む。所定の実施形態では、VH-CDR1は、配列番号2(GFTFSHAW)に記載のアミノ酸配列を含み、VH-CDR2は、配列番号5(IKAKSDDYAT)に記載のアミノ酸配列を含み、VH-CDR3は、配列番号6(TCWEWDLDF)に記載のアミノ酸配列を含み、VL-CDR1は、配列番号10(QSLLDSDGHTYLN)に記載のアミノ酸配列を含み、VL-CDR2は、配列番号12(SVS)に記載のアミノ酸配列を含み、及びVL-CDR3は、配列番号13(MQATHAPPYT)に記載のアミノ酸配列を含む。所定の実施形態では、VH-CDR1は、配列番号3(HAWMH)に記載のアミノ酸配列を含み、VH-CDR2は、配列番号4(QIKAKSDDYATYYAESVKG)に記載のアミノ酸配列を含み、VH-CDR3は、配列番号7(WEWDLDF)に記載のアミノ酸配列を含み、VL-CDR1は、配列番号9(RSSQSLLDSDGHTYLN)に記載のアミノ酸配列を含み、VL-CDR2は、配列番号11(SVSNLES)に記載のアミノ酸配列を含み、及びVL-CDR3は、配列番号13(MQATHAPPYT)に記載のアミノ酸配列を含む。所定の実施形態では、組み換え抗体は、配列番号14~17の何れか1つに記載のアミノ酸配列と少なくとも約80%、90%、95%、97%、98%若しくは99%同一である1つ以上の重鎖フレームワーク1(VH-FR1)領域アミノ酸配列、配列番号18若しくは19の何れか1つに記載のアミノ酸配列と少なくとも約80%、90%、95%、97%、98%若しくは99%同一である重鎖フレームワーク2(VH-FR2)領域アミノ酸配列、配列番号20~22の何れか1つに記載のアミノ酸配列と少なくとも約80%、90%、95%、97%、98%若しくは99%同一である重鎖フレームワーク3(VH-FR3)領域アミノ酸配列及び配列番号23~25の何れか1つに記載のアミノ酸配列と少なくとも約80%、90%、95%、97%、98%若しくは99%同一である重鎖フレームワーク4(VH-FR4)領域アミノ酸配列を含む。所定の実施形態では、組み換え抗体は、配列番号14~17の何れか1つに記載のアミノ酸配列と同一である1つ以上の重鎖フレームワーク1(VH-FR1)領域アミノ酸配列、配列番号18若しくは19の何れか1つに記載のアミノ酸配列と同一である重鎖フレームワーク2(VH-FR2)領域アミノ酸配列、配列番号20~22の何れか1つに記載のアミノ酸配列と同一である重鎖フレームワーク3(VH-FR3)領域アミノ酸配列及び配列番号23~25の何れか1つに記載のアミノ酸配列と同一である重鎖フレームワーク4(VH-FR4)領域アミノ酸配列を含む。所定の実施形態では、組み換え抗体は、配列番号26~29の何れか1つに記載のアミノ酸配列と少なくとも約80%、90%、95%、97%、98%若しくは99%同一である1つ以上の軽鎖フレームワーク1(VL-FR1)領域アミノ酸配列、配列番号30~33の何れか1つに記載のアミノ酸配列と少なくとも約80%、90%、95%、97%、98%若しくは99%同一である軽鎖フレームワーク2(VL-FR2)領域アミノ酸配列、配列番号34~37の何れか1つに記載のアミノ酸配列と少なくとも約80%、90%、95%、97%、98%若しくは99%同一である軽鎖フレームワーク3(VL-FR3)領域アミノ酸配列及び配列番号38~40の何れか1つに記載のアミノ酸配列と少なくとも約80%、90%、95%、97%、98%若しくは99%同一である軽鎖フレームワーク4(VL-FR4)領域アミノ酸配列を含む。所定の実施形態では、組み換え抗体は、配列番号26~29の何れか1つに記載のアミノ酸配列同一である1つ以上の軽鎖フレームワーク1(VL-FR1)領域アミノ酸配列、配列番号30~33の何れか1つに記載のアミノ酸配列と同一である1つ以上の軽鎖フレームワーク2(VL-FR2)領域アミノ酸配列、配列番号34~37の何れか1つに記載のアミノ酸配列と同一である1つ以上の軽鎖フレームワーク3(VL-FR3)領域アミノ酸配列及び配列番号38~40の何れか1つに記載のアミノ酸配列と同一である1つ以上の軽鎖フレームワーク4(VL-FR4)領域アミノ酸配列を含む。所定の実施形態では、組み換え抗体は、下記の残基:配列番号68のA13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135又はH138の少なくとも1つに結合する。所定の実施形態では、組み換え抗体は、下記の残基:配列番号68のA13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135又はH138の少なくとも5つに結合する。所定の実施形態では、組み換え抗体は、下記の残基:配列番号68のA13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135又はH138の少なくとも10に結合する。所定の実施形態では、組み換え抗体は、下記の残基:配列番号68のA13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135又はH138の全てに結合する。所定の実施形態では、癌は、進行性固形腫瘍、膠芽腫、胃癌、皮膚癌、前立腺癌、膵臓癌、乳癌、精巣癌、甲状腺癌、頭頸部癌、肝臓癌、腎臓癌、食道癌、卵巣癌、結腸癌、肺癌、リンパ腫又は軟部組織癌を含む。所定の実施形態では、癌は、非小細胞肺癌、上皮性卵巣癌又は膵臓腺癌を含む。所定の実施形態では、組み換え抗体は、静脈内投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、週に約1回投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、隔週に約1回投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、3週毎に約1回投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、4週毎に約1回投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、約75mgの用量で投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、約225mgの用量で投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、約750mgの用量で投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、約1125mgの用量で投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、約1500mgの用量で投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、約2000mgの用量で投与される。
【0008】
別の態様では、本明細書で記載されるのは、個体における癌を治療する際に使用するための医薬製剤であって、医薬製剤は、薬学的に許容される賦形剤、担体若しくは希釈剤及び組み換え抗体を含み、組み換え抗体は、白血病抑制因子(LIF)に特異的に結合し、及び:(a)配列番号41、42、44若しくは66の何れか1つに記載のアミノ酸配列と少なくとも約80%、90%、95%、97%、98%若しくは99%同一であるアミノ酸配列を有する免疫グロブリン重鎖可変領域(VH)配列、及び(b)配列番号45~48の何れか1つに記載のアミノ酸配列と少なくとも約80%、90%、95%、97%、98%若しくは99%同一であるアミノ酸配列を有する免疫グロブリン軽鎖可変領域(VL)配列を含む医薬製剤であり、ここで組み換え抗体は、約75~約2000mgの用量でその個体に投与される。所定の実施形態では、医薬製剤は、約25mMのヒスチジン、約6%のスクロース及び約0.01%のポリソルベート80を含むが、ここで組み換え抗体は、約20mg/mLの濃度で含まれる。所定の実施形態では、医薬製剤は、約6.0のpHを有する。所定の実施形態では、組み換え抗体は、グリコシル化LIFに結合する。所定の実施形態では、VH配列は、配列番号42に記載のアミノ酸配列と少なくとも約80%、90%、95%、97%、98%若しくは99%同一であり;及びVL配列は、配列番号46に記載のアミノ酸配列と少なくとも約80%、90%、95%、97%、98%若しくは99%同一である。所定の実施形態では、VH配列は、配列番号42に記載のアミノ酸配列と同一であり;及びVL配列は、配列番号46に記載のアミノ酸配列と同一である。所定の実施形態では、組み換え抗体は、2本の免疫グロブリン重鎖及び2本の免疫グロブリン軽鎖を含む。所定の実施形態では、組み換え抗体は、IgG抗体である。所定の実施形態では、組み換え抗体は、Fab、F(ab)
2
、単一ドメイン抗体、一本鎖可変フラグメント(scFv)又はナノボディである。所定の実施形態では、組み換え抗体は、約200ピコモル未満の解離定数(K
D
)でLIFに特異的に結合する。所定の実施形態では、組み換え抗体は、約100ピコモル未満の解離定数(K
D
)でLIFに特異的に結合する。所定の実施形態では、癌は、進行性固形腫瘍、膠芽腫、胃癌、皮膚癌、前立腺癌、膵臓癌、乳癌、精巣癌、甲状腺癌、頭頸部癌、肝臓癌、腎臓癌、食道癌、卵巣癌、結腸癌、肺癌、リンパ腫又は軟部組織癌を含む。所定の実施形態では、癌は、非小細胞肺癌、上皮性卵巣癌又は膵臓腺癌を含む。所定の実施形態では、組み換え抗体は、静脈内投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、週に約1回投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、隔週に約1回投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、3週毎に約1回投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、4週毎に約1回投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、約75mgの用量で投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、約225mgの用量で投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、約750mgの用量で投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、約1125mgの用量で投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、約1500mgの用量で投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、約2000mgの用量で投与される。
【0009】
別の態様では、本明細書で記載されるのは、個体における癌を治療する際に使用するための医薬製剤であって、医薬製剤は、薬学的に許容される賦形剤、担体若しくは希釈剤及び組み換え抗体を含み、組み換え抗体は、白血病抑制因子(LIF)に特異的に結合し、及び:(a)配列番号57~60若しくは67の何れか1つに記載のアミノ酸配列と少なくとも約80%、90%、95%、97%、98%若しくは99%同一であるアミノ酸配列を有する免疫グロブリン重鎖配列、及び(b)配列番号61~64の何れか1つに記載のアミノ酸配列と少なくとも約80%、90%、95%、97%、98%若しくは99%同一であるアミノ酸配列を有する免疫グロブリン軽鎖配列を含む医薬製剤であり、ここで組み換え抗体は、約75~約2000mgの用量でその個体に投与される。所定の実施形態では、医薬製剤は、約25mMのヒスチジン、約6%のスクロース及び約0.01%のポリソルベート80を含み、ここで組み換え抗体は、約20mg/mLの濃度で含まれる。所定の実施形態では、医薬製剤は、約6.0のpHを有する。所定の実施形態では、組み換え抗体は、グリコシル化LIFに結合する。所定の実施形態では、免疫グロブリン重鎖配列は、配列番号58に記載のアミノ酸配列と少なくとも約80%、90%、95%、97%、98%若しくは99%同一であり;及び免疫グロブリン軽鎖配列は、配列番号62に記載のアミノ酸配列と少なくとも約80%、90%、95%、97%、98%若しくは99%同一である。所定の実施形態では、免疫グロブリン重鎖配列は、配列番号58に記載のアミノ酸配列と同一であり;及び免疫グロブリン軽鎖配列は、配列番号62に記載のアミノ酸配列と同一である。所定の実施形態では、組み換え抗体は、2本の免疫グロブリン重鎖及び2本の免疫グロブリン軽鎖を含む。所定の実施形態では、組み換え抗体は、約200ピコモル未満の解離定数(K
D
)でLIFに特異的に結合する。所定の実施形態では、組み換え抗体は、約100ピコモル未満の解離定数(K
D
)でLIFに特異的に結合する。所定の実施形態では、癌は、進行性固形腫瘍、膠芽腫、胃癌、皮膚癌、前立腺癌、膵臓癌、乳癌、精巣癌、甲状腺癌、頭頸部癌、肝臓癌、腎臓癌、食道癌、卵巣癌、結腸癌、肺癌、リンパ腫又は軟部組織癌を含む。所定の実施形態では、癌は、非小細胞肺癌、上皮性卵巣癌又は膵臓腺癌を含む。所定の実施形態では、組み換え抗体は、静脈内投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、週に約1回投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、隔週に約1回投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、3週毎に約1回投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、4週毎に約1回投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、約75mgの用量で投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、約225mgの用量で投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、約750mgの用量で投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、約1125mgの用量で投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、約1500mgの用量で投与される。所定の実施形態では、組み換え抗体は、約2000mgの用量で投与される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
様々な抗LIFヒト化抗体のLIF誘導性STAT3リン酸化の阻害を示しているウェスタンブロットを示す図である。
[図2A-2B]LIF誘導性STAT3リン酸化ヒト化及び親5D8抗体の阻害を示しているウェスタンブロットを示す図である。
[図3A]h5D8抗体を使用したU-251細胞におけるLIF阻害についてのIC
50
を示す図である。[図3B]内因性LIF刺激条件下でのpSTAT3のr5D8及びh5D8阻害の代表的IC
50
用量反応曲線を示す図である。代表的な曲線を示した(n=1 h5D8、n=2 r5D8)。
本開示に記載した様々なモノクローナル抗体のLIF誘導性STAT3リン酸化の阻害を示しているウェスタンブロットを示す図である。
ヒト患者由来の多形性膠芽腫(GBM)、NSCLC(非小細胞肺癌)、卵巣癌及び結腸直腸癌腫瘍におけるLIF発現の免疫組織学的染色及び定量を示す図である。バーは、平均±SEMを表す。
ヒト化5D8抗体を使用した非小細胞肺癌のマウスモデルにおいて実施した実験を示すグラフである。
[図7A]GBMの同所性マウスモデルにおけるU251の阻害にr5D8が及ぼす効果を示す図である。第26日の定量を示した。[図7B]ヒトU251 GBM細胞を発現するルシフェラーゼが接種され、その後100、200若しくは300μgのh5D8若しくはビヒクルで週2回治療されたマウスからのデータを示す図である。腫瘍サイズは、第7日にバイオルミネセンス(Xenogen IVISスペクトル)によって決定した。グラフは、個々の腫瘍測定値を示しており、水平バーは平均±SEMを示している。統計的有意性は、対応のないノンパラメトリックのマン・ホイットニーU検定を使用して計算した。
[図8A]同系マウスモデルにおける卵巣癌細胞の増殖の阻害にr5D8が及ぼす効果を示す図である。[図8B]第25日の腫瘍の個々の測定値を示す図である。[図8C]h5D8がマウスに週2回200μgの用量で投与された場合に腫瘍増殖における有意な減少を示す図である(p<0.05)。記号は、平均+SEMであり、統計的有意性は、ビヒクルと(対応のないノンパラメトリックのマン・ホイットニーU検定を用いて)比較した。
[図9A]同系マウスモデルにおける結腸直腸癌の増殖の阻害にr5D8が及ぼす効果を示す図である。[図9B]第17日の腫瘍の個々の測定値を示す図である。
[図10A]CCL22+細胞の代表的な画像及び定量と共に、GBMの同所性マウスモデルにおける腫瘍部位のマクロファージ浸潤の減少を示す図である。[図10B]ヒト器官型組織スライス培養モデルにおけるマクロファージ浸潤の減少を示す図である。代表的な画像(左)及び定量(右)を示した。[図10C]CCL22+細胞の代表的な画像及び定量と共に、卵巣癌の同所性マウスモデルにおける腫瘍部位のマクロファージ浸潤の減少を示す図である。[図10D]CCL22+細胞の代表的な画像及び定量と共に、結腸直腸癌の同所性マウスモデルにおける腫瘍部位のマクロファージ浸潤の減少を示す図である。
[図11A]卵巣癌の同所性マウスモデルにおけるr5D8を用いた治療後の非脊髄性エフェクター細胞の増加を示す図である。[図11B]結腸大腸癌の同所性マウスモデルにおけるr5D8を用いた治療後の非脊髄性エフェクター細胞の増加を示す図である。[図11C]NSCLC癌のマウスモデルにおけるr5D8を用いた治療後のCD4+T
REG
細胞のパーセンテージの減少を示す図である。
抗CD4及び抗CD8枯渇抗体の存在下若しくは非存在下において腹腔内投与されたPBS(コントロール)若しくはr5D8を用いて週2回治療されたCT26腫瘍を有するマウスからのデータを示す図である。グラフは、平均腫瘍容積+SEMとして現れた第13日での個別腫瘍測定値を示す図である。群間の統計的有意差は、対応のないノンパラメトリックのマン・ホイットニーU検定によって決定した。R5D8は、CT26腫瘍の増殖を阻害した(
*
p<0.05)。r5D8による腫瘍増殖阻害は、抗CD4及び抗CD8枯渇抗体の存在下で有意に減少した(
****
p<0.0001)。
[図13A]LIFとの複合体中のh5D8 Fabの共結晶構造の概観を例示する図である。gp130相互作用部位が、LIFの表面上にマッピングされている(濃い影付き)。[図13B]100Å
2
より大きい埋め込まれた表面積を備える塩橋及びh5D8残基を形成する残基を示している、LIFとh5D8との詳細な相互作用を例示している図である。
[図14A]5つのh5D8 Fab結晶構造の重ね合わせを例示しており、様々な化学的条件において結晶化されるにもかかわらず高度の類似性度を示す図である。[図14B]対応のないCys100によって媒介されるファンデルワールス相互作用の大規模なネットワークを例示する図である。この残基は、整列しており、HCDR1及びHCDR3の立体構造を成形することに関与するが、望ましくないジスルフィドスクランブリングには関与しない。残基間の間隔は、破線で示して標識した。
[図15A]ELISAによるヒトLIFへのh5D8 C100突然変異体の結合を例示する図である。[図15B]ELISAによるマウスLIFへのh5D8 C100突然変異体の結合を例示する図である。
[図16A]h5D8がOctetによるLIFとLIFRとの結合を遮断しないことを例示する図である。LIFへのh5D8の連続的結合にはLIFRが続いた。[図16B-16C]固定化LIFR又はgp130へのLIF/mAb複合体結合のELISA分析を例示する図である。種特異的ペルオキシダーゼのシグナルは、抗IgG抗体((-)及びh5D8に対する抗ヒト、r5d8及びB09に対する抗ラット)に結合し、固定化LIFR(図16B)又はgp130(図16C)コーティングプレートに結合するmAb/LIF複合体の抗体部分を検出した。
[図17A-17B]72種のヒト組織におけるLIF(図16A)又はLIFR(図16B)のmRNA発現を例示する図である。
[図18A-18C]3カ所の標的病変、2カ所の直筋病変及び1カ所の骨盤後膣円蓋病変へのh5D8(750mg)治療のサイクル7(「C7」)並びに以前の放射線療法ポートの画像を示す図である。図18Aは、直筋#1を示した。標的病変(1)は、左のパネルに示し、XRT照射病変(2)は、右のパネルに示した。サイズ:37.8mm。図18Bは、直筋#2を示した。標的病変(3)は、左のパネルに示し、XRT照射病変(4)は、右のパネルに示した。サイズ:24.3mm。図18Cは、骨盤後膣円蓋を示している。標的病変(5)は、右のパネルに示し、XRT照射病変(6)は、右のパネルに示した。サイズ:25mm。
対象0210-003についての初回投与の期間に比較した飽和LIF安定化を示す図である。
[図20A-20C]0201-003からの腫瘍生検におけるLIF阻害の潜在的作用機序を示すバイオマーカーの調節のエビデンスを示す図である。データは、h5D8治療においてと比較した予備h5D8治療の結果を示している。図20Aは、抗腫瘍免疫をCD68頻度における変化率(%);CD8頻度における変化率(%);及びFoxp3頻度における変化率(%)として示している。図20Bは、マクロファージ表現型特性解析をCD163頻度における変化率(%);CD206頻度における変化率(%);及びMHCII頻度における変化率(%)として示している。図20Cは、pSTAT3へh5D8治療が及ぼす効果をpSTAT3+について染色された核内の変化率(%)として示している。
[図21A-21C]対象0301-003からの腫瘍生検におけるLIF阻害の潜在的作用機序を示すバイオマーカーの調節のエビデンスを示す図である。データは、h5D8治療においてと比較した予備h5D8治療の結果を示している。図21Aは、抗腫瘍免疫をCD68頻度における変化率(%);CD8頻度における変化率(%);及びFoxp3頻度における変化率(%)として示している。図21Bは、マクロファージ表現型特性解析をCD163頻度における変化率(%);CD205頻度における変化率(%);及びMHCII頻度における変化率(%)として示している。図21Cは、pSTAT3へh5D8治療が及ぼす効果をpSTAT3+について染色された核内の変化率(%)として示している。
対象0301-004からの腫瘍生検におけるLIF阻害の作用の潜在的機序を示すバイオマーカーの調節のエビデンスを示す図である。データは、h5D8治療においてと比較した予備h5D8治療の結果を示している。図22は、抗腫瘍免疫をCD68頻度における変化率(%);CD8頻度における変化率(%);及びFoxp3頻度における変化率(%)として示している。
対象0201-004についての初回投与の期間に比較したLIF安定化パターンを示す図である。
対象0201-004からの腫瘍生検におけるLIF阻害の作用の潜在的機序を示すバイオマーカーの調節のエビデンスを示す図である。データは、h5D8治療と比較した予備h5D8治療の結果を示している。図24は、マクロファージ表現型特性解析をCD163頻度における変化率(%);CD205頻度における変化率(%);及びMHCII頻度における変化率(%)として示している。
対象0301-002についての初回投与の期間に比較した飽和LIF安定化を示す図である。
用量コホート1~5の患者におけるh5D8曝露を示す図である。用量コホート1~5における初回注入の開始時に比較して患者におけるh5D8血漿中レベルの幾何平均を示した。追加の治療サイクルを示した(3週間毎のmg数)。各コホート内で分析した患者数は:コホート1 n=2、コホート2 n=1、コホート3 n=10、コホート4 n=8及びコホート5 n=3であった。
[図27A-27B]初回注入時に比較して用量コホート1~5におけるh5D8を用いた治療後の患者におけるLIF安定化を示す図である。図27Bは、用量コホート1~4におけるh5D8の最初の2サイクル後の患者における総LIFレベルを示している。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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