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公開番号2024160001
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-08
出願番号2024151118,2022209257
出願日2024-09-03,2012-02-03
発明の名称緑内障予防又は治療のための薬物療法
出願人興和株式会社
代理人弁理士法人アルガ特許事務所
主分類A61K 31/551 20060101AFI20241031BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】眼圧下降作用が強力で且つその持続時間が延長された、緑内障予防若しくは高眼
圧症の予防又は治療するための薬物療法の提供。
【解決手段】緑内障予防又は治療のための、(S)-(-)-1-(4-フルオロ-5-
イソキノリンスルホニル)-2-メチル-1,4-ホモピペラジン若しくはその塩又はそ
れらの溶媒和物とプロスタグランジン類との組み合わせ。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(S)-(-)-1-(4-フルオロ-5-イソキノリンスルホニル)-2-メチル-
1,4-ホモピペラジン若しくはその塩又はそれらの溶媒和物とラタノプロストを組み合
わせてなる緑内障治療剤。
続きを表示(約 440 文字)【請求項2】
配合剤である請求項1に記載の緑内障治療剤。
【請求項3】
(S)-(-)-1-(4-フルオロ-5-イソキノリンスルホニル)-2-メチル-
1,4-ホモピペラジンを含有してなる薬剤とラタノプロストを含有してなる薬剤からな
るキットである請求項1に記載の緑内障治療剤。
【請求項4】
(S)-(-)-1-(4-フルオロ-5-イソキノリンスルホニル)-2-メチル-
1,4-ホモピペラジン若しくはその塩又はそれらの溶媒和物とラタノプロストを組み合
わせてなる高眼圧症治療剤。
【請求項5】
配合剤である請求項4に記載の高眼圧症治療剤。
【請求項6】
(S)-(-)-1-(4-フルオロ-5-イソキノリンスルホニル)-2-メチル-
1,4-ホモピペラジンを含有してなる薬剤とラタノプロストを含有してなる薬剤からな
るキットである請求項4に記載の高眼圧症治療剤。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、緑内障若しくは高眼圧症の予防又は治療のための薬物療法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
緑内障とは、種々の病因により眼圧が上昇し、視神経が障害され萎縮し、視野異常を来
たし、視力が低下していく病気である。一度萎縮を起こした視神経は回復しないため、緑
内障を放置すると失明に至る上、治療に成功しても現状維持にとどまり、回復は望めない
難治性の疾患である。また、視野異常は伴わないものの、長期的に緑内障に発展する可能
性が高い高眼圧症も、同様の危険性を孕んでいる。
【0003】
緑内障は先天緑内障、続発緑内障、原発緑内障の3タイプに分けられる。先天緑内障は
生まれつき隅角に発育不全があり、房水の排出が妨げられるために起こる緑内障である。
続発緑内障は炎症やけがなど明らかな原因により起こる緑内障で、ぶどう膜炎や眼のけが
など眼に原因があるものの他、糖尿病による出血、他の病気の治療で使うステロイドホル
モンの長期使用などによっても発症する。原発緑内障は原因がはっきりしないものの総称
で、中高年の人に多くみられ、緑内障の中でも最も多いタイプである。原発緑内障と続発
緑内障は、房水の流れのつまり方により、さらに開放隅角緑内障と閉塞隅角緑内障の2タ
イプに分けられる。また、眼圧の上昇を伴わない、正常眼圧緑内障を発症する患者も多数
存在するが、いずれにせよ緑内障治療の第一目標は、眼圧を下降させることである。
【0004】
緑内障の治療方法は、薬物で眼圧を制御できない時や閉塞隅角緑内障患者が急性緑内障
発作を起こした場合には、レーザー治療法(レーザー線維柱帯形成術)や手術療法(線維
柱帯切除術と線維柱帯切開術)等が行われるが、薬物療法が第一選択として用いられる。
緑内障の薬物療法には、交感神経刺激薬(エピネフリン等の非選択性刺激薬、アプラクロ
ニジン等のα2刺激薬)、交感神経遮断薬(チモロール、ベフノロール、カルテオロール
、ニプラジロール、ベタキソール、レボブノロール、メチプラノール(Metipranolol)等
のβ遮断薬、塩酸ブナゾシン等のα1遮断薬)、副交感神経作動薬(ピロカルピン等)、
炭酸脱水酵素阻害薬(アセタゾラミド等)、プロスタグランジン類(イソプロピルウノプ
ロストン、ラタノプロスト、トラボプロスト、ビマトプロスト、タフルプロスト等)等が
使用されている。
【0005】
これら薬剤の中で、プロスタグランジン類はぶどう膜強膜流出経路からの房水の流出を
促進して眼圧を下げるタイプの薬剤であり、臨床的にも汎用されている(非特許文献1)

【0006】
一方、新たな作用機序に基づく緑内障治療薬の候補として、Rhoキナーゼ阻害剤が見
出されている(特許文献1~2)。Rhoキナーゼ阻害剤は、線維柱帯流出経路からの房
水流出を促進することで眼圧を下降させ(非特許文献2)、さらにその作用は線維柱帯細
胞における細胞骨格の変化によることが示唆されている(非特許文献2、非特許文献3)

【0007】
さらに、緑内障や高眼圧症では、眼圧下降作用を増強する目的で、眼圧下降作用を有す
る薬剤を組み合わせて使用することも行われている。例えば、プロスタグランジン類と交
感神経遮断薬との組み合わせの投与(特許文献3)や、眼圧下降作用を有する薬剤をいく
つか組み合わせて眼に投与することによる緑内障の治療方法(特許文献4)などが報告さ
れている。Rhoキナーゼ阻害剤においても、プロスタグランジン類との組み合わせによ
る緑内障治療剤の報告もある(特許文献5~7)。
【0008】
しかしながら、上記で知られているような緑内障や高眼圧症の治療剤や治療方法は、眼
圧下降効果の作用強度や持続時間の面において未だ満足できるものとは言い難い。特に正
常眼圧緑内障の場合、正常眼圧を下降させることは、上昇した眼圧を下降させるより困難
であって、上記の既存薬やそれらの組み合わせでは正常眼圧緑内障の治療には限界があり
、医療現場からはさらなる眼圧下降作用の増強が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
国際公開WO00/09162号パンフレット
特開平11-349482号公報
特許第2726672号公報
国際公開WO02/38158号パンフレット
特開2004-107335号公報
国際公開WO07/026664号パンフレット
国際公開WO08/105058号パンフレット
【非特許文献】
【0010】
あたらしい眼科,15(4),475-480(1998)
IOVS,42(1),137-144(2001)
IOVS,42(5),1029-1037(2001)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

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