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公開番号2024158923
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-08
出願番号2023074556
出願日2023-04-28
発明の名称内燃機関用潤滑油組成物
出願人ENEOS株式会社
代理人弁理士法人セントクレスト国際特許事務所
主分類C10M 171/02 20060101AFI20241031BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約【課題】 低温領域における動粘度の低粘度化と低蒸発性とを共に高水準のものとして両立することを可能とする内燃機関用潤滑油組成物を提供すること。
【解決手段】潤滑油基油および粘度指数向上剤を含有する内燃機関用潤滑油組成物であって;前記潤滑油基油は100℃における動粘度が特定の範囲にあり;前記潤滑油組成物は、100℃における動粘度が4.5mm2/s以上9.3mm2/s以下、-35℃でのCCS粘度が3500mPa・s以下、-40℃でのCCS粘度が7000mPa・s以下、かつ、特定条件のNOACK蒸発性試験により求められる蒸発損失量が30.0mass%以下のものであり;前記粘度指数向上剤はポリ(メタ)アクリレートであり;かつ前記粘度指数向上剤の樹脂分換算の含有量が潤滑油組成物全量基準で0.1mass%以上20mass%以下である;内燃機関用潤滑油組成物。
【選択図】 なし

特許請求の範囲【請求項1】
潤滑油基油および粘度指数向上剤を含有する内燃機関用の潤滑油組成物であって、
前記潤滑油基油は、100℃における動粘度が2.8mm

/s以上3.9mm

/s以下のものであり、
前記潤滑油組成物は、100℃における動粘度が4.5mm

/s以上9.3mm

/s以下であり、-35℃でのCCS粘度が3500mPa・s以下であり、-40℃でのCCS粘度が7000mPa・s以下であり、かつ、250℃、1時間の条件のNOACK蒸発性試験により求められる蒸発損失量が30.0mass%以下である潤滑油組成物であり、
前記粘度指数向上剤はポリ(メタ)アクリレートであり、かつ、
前記粘度指数向上剤の樹脂分換算の含有量が潤滑油組成物全量基準で0.1mass%以上20mass%以下であることを特徴とする内燃機関用潤滑油組成物。
続きを表示(約 440 文字)【請求項2】
250℃、1時間の条件のNOACK蒸発性試験により求められる前記潤滑油組成物の蒸発損失量が26.0mass%以下であることを特徴とする内燃機関用潤滑油組成物。
【請求項3】
前記潤滑油基油の100℃における動粘度が2.9mm

/s以上3.7mm

/s以下であることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用潤滑油組成物。
【請求項4】
前記潤滑油基油が、前記潤滑油基油を構成する基油成分として鉱油系基油を少なくとも1種含むことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用潤滑油組成物。
【請求項5】
前記潤滑油組成物の-35℃でのCCS粘度が2000mPa・s以下であることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用潤滑油組成物。
【請求項6】
前記潤滑油組成物の-40℃でのCCS粘度が4000mPa・s以下であることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用潤滑油組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関用潤滑油組成物に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、目的とする性能を得るために様々な組成の内燃機関用潤滑油組成物が研究されている。そのような内燃機関用潤滑油組成物として、例えば、特開2022-22491号公報(特許文献1)には、(A)基油、および(B)(共)重合体を含み、250℃、1時間の条件で測定されるNOACK蒸発量が25mass%(質量%)以上40mass%未満の潤滑油組成物であって、重量平均分子量(Mw)が10万~100万である(B)成分を潤滑油組成物の全質量に対して1.0~10mass%含み、前記(A)基油の100℃の動粘度が2.5~3.5mm

/sであり、高温高せん断粘度が特定の条件を満たし、かつ、沸点が350℃~400℃の範囲にある前記(A)成分に由来する留分を、該潤滑油組成物の全質量に対し40~98mass%で含有する潤滑油組成物が開示されている。
【0003】
また、特開2022-22996号公報(特許文献2)には、(A)基油、および(B)(共)重合体を含み、250℃、1時間の条件で測定されるNOACK蒸発量が25mass%以上40mass%未満の潤滑油組成物であって、重量平均分子量(Mw)が10万~100万である(B)成分を潤滑油組成物の全質量に対して0.5~6mass%含み、100℃の動粘度が6.1mm

/s以上9.3mm

/s未満であり、高温高せん断粘度が特定の条件を満たし、かつ、沸点が350℃~400℃の範囲にある前記(A)成分に由来する留分を、該潤滑油組成物の全質量に対して20~60mass%含有する潤滑油組成物が開示されている。
【0004】
しかしながら、特許文献1~2に記載されているような従来の内燃機関用潤滑油組成物は、常温域を含む低温領域の動粘度の指標となる40℃における動粘度の低粘度化と、低蒸発性とを高い水準で両立するといった点では必ずしも十分なものではなかった。なお、内燃機関用潤滑油組成物の分野においては、低温領域における動粘度の低粘度化と低蒸発性といった背反する2つの性能を共に高い水準のものとすることが可能となるような内燃機関用潤滑油組成物の出現が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-22491号公報
特開2022-22996号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、前記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、低温領域における動粘度の低粘度化と低蒸発性とを共に高水準のものとして両立することを可能とする内燃機関用潤滑油組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、前記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、潤滑油基油および粘度指数向上剤を含有する内燃機関用の潤滑油組成物において、前記潤滑油基油を100℃における動粘度が2.8mm

/s以上3.9mm

/s以下のものとし;前記潤滑油組成物を、100℃における動粘度が4.5mm

/s以上9.3mm

/s以下であり、-35℃でのCCS粘度が3500mPa・s以下であり、-40℃でのCCS粘度が7000mPa・s以下であり、かつ、250℃、1時間の条件のNOACK蒸発性試験により求められる蒸発損失量が30.0mass%以下であるものとし;前記粘度指数向上剤をポリ(メタ)アクリレートとし;かつ前記粘度指数向上剤の樹脂分換算の含有量を潤滑油組成物全量基準で0.1mass%以上20mass%以下とすることにより、得られる潤滑油組成物の低温領域における動粘度の低粘度化と低蒸発性とを共に高水準のものとして両立させることが可能となることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は以下の態様を提供する。
【0009】
[1]潤滑油基油および粘度指数向上剤を含有する内燃機関用の潤滑油組成物であって、
前記潤滑油基油は、100℃における動粘度が2.8mm

/s以上3.9mm

/s以下のものであり、
前記潤滑油組成物は、100℃における動粘度が4.5mm

/s以上9.3mm

/s以下であり、-35℃でのCCS粘度が3500mPa・s以下であり、-40℃でのCCS粘度が7000mPa・s以下であり、かつ、250℃、1時間の条件のNOACK蒸発性試験により求められる蒸発損失量が30.0mass%以下である潤滑油組成物であり、
前記粘度指数向上剤はポリ(メタ)アクリレートであり、かつ、
前記粘度指数向上剤の樹脂分換算の含有量が潤滑油組成物全量基準で0.1mass%以上20mass%以下である、内燃機関用潤滑油組成物。
【0010】
[2]250℃、1時間の条件のNOACK蒸発性試験により求められる前記潤滑油組成物の蒸発損失量が26.0mass%以下である、[1]に記載の内燃機関用潤滑油組成物。
(【0011】以降は省略されています)

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