TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
10個以上の画像は省略されています。
公開番号
2024158805
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-08
出願番号
2023074340
出願日
2023-04-28
発明の名称
軟質植物油脂を含む鹸化反応型常温混合物
出願人
シンレキ工業株式会社
代理人
個人
主分類
E01C
7/26 20060101AFI20241031BHJP(道路,鉄道または橋りょうの建設)
要約
【課題】全天候型常温アスファルト混合物に使用されているアスファルトの代わりに植物由来の副産物である軟質植物油脂(「植物油滓ピッチ」、「植物原油蒸留残渣」とも言う。)を使用することにより、全天候型常温アスファルト混合物のカーボンニュートラル及び低炭素化が可能な道路舗装及び補修用の全天候型常温混合物の提供。
【解決手段】道路舗装及び補修用の全天候型常温混合物におけるバインダとして、軟質植物油脂と植物油脂肪酸を含む、或いはこれにさらにアスファルトを含有する軟質植物油脂混合物であって、前記軟質植物油脂が、γ-オリザノールを成分割合で30重量%以上含有するものである軟質植物油脂混合物と、骨材、及びアルカリ性添加剤を含有する全天候型常温混合物、或いはこれに加えて、さらに、繊維材料を含有する全天候型常温混合物を提供するものである。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
軟質植物油脂と植物油脂肪酸を含む舗装及び補修用バインダとして用いられる軟質植物油脂混合物であって、前記軟質植物油脂は、γ-オリザノールを成分割合で30重量%以上含有することを特徴とする軟質植物油脂混合物。
続きを表示(約 580 文字)
【請求項2】
さらに、アスファルトを含有することを特徴とする請求項1に記載の軟質植物油脂混合物。
【請求項3】
請求項1又は2記載の軟質植物油脂混合物と、骨材、及びアルカリ性添加剤を含有することを特徴とする常温混合物。
【請求項4】
さらに、繊維材料を含有することを特徴とする請求項3に記載の常温混合物。
【請求項5】
前記アスファルトと前記軟質植物油脂の重量比率が0:100~99:1の範囲で含まれることを特徴とする請求項3又は4に記載の常温混合物。
【請求項6】
前記軟質植物油脂と前記植物油脂肪酸の重量比率が1:99~99:1の範囲で含まれることを特徴とする請求項3又は4に記載の常温混合物。
【請求項7】
前記アスファルト、前記軟質植物油脂及び前記植物油脂肪酸を混合したバインダ混合物を事前に製造、貯蔵しておくことで、100℃以下の温度で製造および施工が可能なことを特徴とする請求項3又は4に記載の常温混合物の製造方法。
【請求項8】
請求項3又は4に記載の常温混合物に反応促進剤として水を散布することで、前記軟質植物油脂混合物と前記アルカリ性添加剤とを鹼化反応あるいは中和反応により固化し、強度を発現させることを特徴とする舗装方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、アスファルト舗装の維持工事(または補修工事ともいう)に用いられる舗装及び補修材として、一般的に使用されている常温混合物に関するものである。更に詳しくは、軟質植物油脂(「植物油滓ピッチ」、「植物原油蒸留残渣」ともいう。)を含む鹸化反応型常温混合物に関するものである。
続きを表示(約 3,600 文字)
【背景技術】
【0002】
現在、アスファルト舗装の維持工事(または補修工事ともいう)に用いられる舗装及び補修材として、常温アスファルト混合物が一般的に使用されている。本発明者らにおいても、骨材飛散抵抗性に優れ、作業性及び施工性も良好な全天候型常温アスファルト混合物を提案してきた。(特許文献1、特許文献2参照。)
近年、持続可能な社会の実現に向けて、様々な業界において生産活動によるCO
2
発生抑制や石油由来の材料に依存しない製品の開発、研究が行われている。道路業界においても、アスファルト舗装材料の製造、施工に関して、材料の低炭素化や施工時のCO
2
発生抑制が道路利用者に望まれており、様々な技術が研究、開発されている。 アスファルト舗装材料の一つである常温アスファルト混合物は、舗装及び補修材として普及している材料であるため、常温アスファルト混合物の低炭素化は、道路利用者の要望を叶える一助となるものである。
【0003】
ところで、副産物の有効利用という観点から、植物由来の原料または副産物は古くから、用いられている。即ち、路面舗装に使用されるアスファルト合材中のアスファルトは、その構成成分である芳香族分が、プラントでの加熱混合や舗設後の紫外線や風雨により経年劣化することがよく知られているところから、このアスファルトの劣化を防止して、よりアスファルトの性質を改善する目的で、植物由来の原料または副産物、例えば種々の植物油ピッチ等を使用する技術が公知である。
例えば、舗装用アスファルトの付着性、粘弾性を改善しかつアスファルトの劣化を防ぎ安定度の高い舗装材を得るために、糠油脂肪酸の蒸留残渣あるいは大豆油脂肪酸の蒸留残渣及びアミンピッチ(ステアリン酸、ラウリン酸、或いはオレイン酸等の脂肪酸にアンモニアを作用させて精製蒸留して脂肪酸アミンを得る場合に釜残として残るピッチを言う)、さらに硫黄を加えて加熱し硬化寸前で反応を止め、これにアスファルト及びフイラーを添加して道路舗装材とするものがある。(特許文献3参照。)
また、瀝青物質の熱に対する不安定性、耐衝撃性、等の性質を改良するために、瀝青物質に動植物油の油滓ピッチ(大豆油滓ピッチ、菜種油滓ピッチ等々)或いは脂肪酸ピッチ(菜種油脂肪酸ピッチ)、及び脂肪酸、多価アルコールを添加し更に軟化剤を添加混合し、これに硬化剤としてアルカリ土類金属の酸化物を添加混合して硬化せしめる瀝青接着剤の製造法が公知である。(特許文献4参照。)
さらに、アスファルトが劣化している廃棄アスファルト合材に、少量の植物油ピッチ(米糠ピッチ、大豆ピッチ等)を一種又は数種混合したものを添加することにより劣化アスファルト合材を再生することも知られている。(特許文献5参照。)
これらの先行技術は、どれもアスファルトの劣化や耐熱性といった性質を改良する目的で、植物由来の原料または副産物を有効利用するものにすぎず、原油(化石燃料)から得られるアスファルトを多量に用いている以上、低炭素化の技術といえるものでないことは明白であり、課題が全く相違するものである。
【0004】
地球温暖化抑制に寄与するアスファルト舗装材料の低炭素化技術としては、道路舗装に使用されるアスファルト原料の一部に植物由来の原料または副産物を使用するバイオアスファルト技術が、よく知られるようになってきた。
例えば、製紙工程の副産物であるクラフトリグニンを使用したバイオアスファルト混合物製造技術の開発が進められており、この技術は化石燃料の消費を抑制し、地球温暖化の防止に寄与する技術として大いに期待されている。(非特許文献1参照)
今後、このクラフトリグニンに匹敵するような更なる植物由来の原料または副産物の出現や改良が大いに望まれているところである。
【0005】
また、舗装用改質アスファルト混合物に用いられる舗装用バインダとして、ポリアミド樹脂とアスファルトとの混合物を用いることにより施工性に優れる舗装用混合物を提供する技術が公知である。(特許文献6参照。)しかし、改質アスファルト混合物に使用されているポリアミド樹脂は、植物油脂由来であるダイマー酸の脱水縮合反応により得られる重合脂肪酸を用いて新たに化学合成された添加剤であり、副産物自体の使用ではないため、低炭素化という観点からの効果については低いといえる。
【0006】
クラフトリグニンを使用したバイオアスファルト舗装材料混合物の技術と比較した場合に、本発明で使用する軟質植物油脂(「植物油滓ピッチ」、「植物原油蒸留残渣」ともいう。)は、非特許文献1に記載のクラフトリグニンと違って、アスファルトに対する使用量が格段に多く、軟質植物油脂は、最大でアスファルトの100%置換が可能である。即ち、「アスファルト代替物」であることを、本発明者らは、初めて知見し、アスファルトフリーなノンアスファルト舗装及び補修材を初めて提供できたものであります。
また、本発明で使用する軟質植物油脂は、植物原油から植物油脂肪酸を製造する際に排出される茶褐色の粘性に富んだ油脂であり、植物由来の副産物でありますので、特許文献6に記載の舗装用バインダに使用するポリアミド樹脂と違って、植物由来の副産物自体を舗装及び補修用バインダとして使用できるものであるから、化石燃料の消費を抑制することが出来るものであります。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
この発明は、上記の課題を鑑み、カーボンニュートラルや低炭素化を目的とした製品開発を鋭意研究の結果、提案されたもので、特に本発明は、常温アスファルト混合物に使用されているストレートアスファルトの代わりに軟質植物油脂(「植物油滓ピッチ」、「植物原油蒸留残渣」ともいう。)を使用することで、常温混合物の低炭素化、即ち、原油(化石燃料)から得られるアスファルトの消費量を抑え、持続可能な資源である軟質植物油脂で賄うことを実現したものである。
本技術に使用している軟質植物油脂(「植物油滓ピッチ」、「植物原油蒸留残渣」ともいう。)は、植物原油(「米原油」、「米ぬか原油」等々)の精製過程で生じる副産物である。 本技術は、特にストレートアスファルトの全量または一部を軟質植物油脂に代替可能な常温混合物を提供することも目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明によれば、以下の特徴点および構成要件を有する常温混合物が提供される。
即ち、本発明は上記課題を解決する手段として、従来から汎用されている、いわゆる全天候型常温アスファルト混合物(以下、単に「常温アスファルト混合物」と表示する。)における、特にストレートアスファルトの全量または一部を軟質植物油脂(「植物油滓ピッチ」、「植物原油蒸留残渣」とも言う。)に代替可能な舗装及び補修用に用いられる常温混合物を提供するものであって、その概要および特徴は以下のとおりのものである。
(1) 本発明の第1の特徴は、軟質植物油脂と植物油脂肪酸を含む舗装及び補修用バインダとして用いられる軟質植物油脂混合物であって、前記軟質植物油脂は、γ-オリザノールを成分割合で30重量%以上含有することを特徴とする軟質植物油脂混合物にある。
(2)本発明の第2の特徴は、更にアスファルトを含有することを特徴とする前記(1)に記載の軟質植物油脂混合物にある。
【0009】
(3)本発明の第3の特徴は、前記(1)又は(2)に記載の軟質植物油脂混合物と骨材及びアルカリ性添加剤を含有することを特徴とする常温混合物にある。
(4)本発明の第4の特徴は、さらに、繊維材料を含有することを特徴とする前記(3)に記載の常温混合物にある。
(5)本発明の第5の特徴は、前記アスファルトと前記軟質植物油脂の重量比率が0:100~99:1の範囲で含まれることを特徴とする前記(3)又は(4)に記載の常温混合物にある。
【0010】
(6)本発明の第6の特徴は、前記軟質植物油脂と前記植物油脂肪酸の重量比率が1:99~99:1の範囲で含まれることを特徴とする7に記載の常温混合物にある。
(7)本発明の第7の特徴は、前記アスファルト、前記軟質植物油脂及び前記植物油脂肪酸を混合したバインダ混合物を事前に製造、貯蔵しておくことで、100℃以下の温度で製造および施工が可能なことを特徴とする前記(3)又は(4)に記載の常温混合物の製造方法にある。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
個人
紫外線ライントレースカー
26日前
個人
紫外線ライントレースカー
26日前
アトラス埋込型信号機株式会社
路面信号機
13日前
株式会社横河ブリッジ
床版架設機移動方法
14日前
株式会社 フィルターサービス
塗膜剥離施工方法
13日前
太陽工業株式会社
防草構造及び防草用部材
5日前
コイト電工株式会社
道路情報表示装置
29日前
戸田建設株式会社
ケレン用機械
13日前
早川ゴム株式会社
縁石保護材
7日前
日立建機株式会社
転圧機械
29日前
日立建機株式会社
転圧機械
29日前
日立建機株式会社
転圧機械
29日前
日立建機株式会社
転圧機械
29日前
ニッタ株式会社
伸縮装置
19日前
ニチレキ株式会社
舗装工事用刷毛
19日前
倉測建設コンサルタント株式会社
止水構造および止水部材
29日前
日立建機株式会社
タイヤローラ
29日前
ピーエス・コンストラクション株式会社
橋梁及びその構築方法
19日前
シンレキ工業株式会社
軟質植物油脂を含む鹸化反応型常温混合物
5日前
株式会社工進
除雪機
26日前
株式会社工進
除雪機
26日前
株式会社工進
除雪機
26日前
株式会社シーマコンサルタント
施工管理方法
6日前
鉄道機器株式会社
まくらぎ
5日前
株式会社赤羽コンクリート
支柱基礎用コンクリートブロック
5日前
鉄道機器株式会社
まくらぎ
5日前
鉄道機器株式会社
まくらぎ
5日前
コンドーテック株式会社
枕木固定構造及び枕木固定方法
28日前
株式会社栗本鐵工所
樹脂製検査路の状態監視方法および樹脂製検査路
13日前
株式会社ケー・ワイ・ビー
着色された表面層を有するコンクリート路面を敷設する方法
19日前
清水建設株式会社
コンクリート床版の切断方法
19日前
日鉄エンジニアリング株式会社
橋梁点検方法および橋梁点検システム
14日前
株式会社移動ロボット研究所
路側帯自走ロボット
5日前
株式会社カネコ
レール標高修正方法、レール標高修正補助装置、レール標高修正補助プログラム
13日前
株式会社オトワコーエイ
仮足場取付具および仮足場取り付け方法
19日前
本四高速道路ブリッジエンジ株式会社
ケレン装置および吊下型ケレン装置
15日前
続きを見る
他の特許を見る