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公開番号2024147243
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-16
出願番号2023060137
出願日2023-04-03
発明の名称枕木固定構造及び枕木固定方法
出願人コンドーテック株式会社
代理人弁理士法人柳野国際特許事務所
主分類E01D 19/12 20060101AFI20241008BHJP(道路,鉄道または橋りょうの建設)
要約【課題】締付トルクに対するフックボルトの伸び特性を向上させることによりフックボルトに塑性変形を生じ難くして、ナットの締付が緩むことを抑制できる、枕木固定構造及び枕木固定方法を提供する。
【解決手段】枕木固定構造10は、枕木2を鋼材に対してフックボルト11及びナット21を介して固定するものであって、フックボルト11は、焼入れ及び焼戻しによる熱処理が施されたばね鋼で形成されるとともに、上端部に形成された螺子部12と、下端部に形成されたフック部14と、螺子部12とフック部14とを繋ぐ軸部13と、を備え、枕木2には、上下方向に貫通する貫通孔として角穴3が形成され、軸部13を角穴3に挿通して螺子部12を上方に延出させ、フック部14を鋼材に係合させ、角穴3に対して軸部13を回り止めした状態でナット21を螺子部12に螺合することにより、枕木2を鋼材に固定する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
枕木を鋼材に対してフックボルト及びナットを介して固定する枕木固定構造であって、
前記フックボルトは、焼入れ及び焼戻しによる熱処理が施されたばね鋼で形成されるとともに、上端部に形成された螺子部と、下端部に形成されたフック部と、前記螺子部と前記フック部とを繋ぐ軸部と、を備え、
前記枕木には、上下方向に貫通する貫通孔が形成され、
前記軸部を前記貫通孔に挿通して前記螺子部を上方に延出させ、前記フック部を前記鋼材に係合させ、前記貫通孔に対して前記軸部を回り止めした状態で前記ナットを前記螺子部に螺合することにより、前記枕木を前記鋼材に固定する、枕木固定構造。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記軸部の断面形状が角型に形成され、
前記貫通孔は、前記軸部が回転不能に角形状に形成され、
前記軸部が前記貫通孔に挿通されることにより、前記軸部が前記貫通孔に対して回り止めされる、請求項1に記載の枕木固定構造。
【請求項3】
前記ナットの下側において、前記螺子部にスプリングワッシャと座金とが上下に外嵌装着される、請求項2に記載の枕木固定構造。
【請求項4】
前記螺子部の側面には、その軸方向の略全長にわたって形成した回り止め用の係合面が形成され、
前記螺子部が挿通されるとともに前記枕木と前記ナットとの間に介挿される回り止め金具を備え、
前記回り止め金具は、前記枕木の上面に幅方向に配置される中間部と、前記枕木の側面に沿って下方へ延びる一対のアーム部と、前記中間部の略中央部に形成した挿通穴と、前記挿通穴の口縁に形成した係止部とを有し、前記挿通穴に前記フックボルトの前記螺子部が挿通された状態で前記枕木に組付けられ、
前記係止部が前記フックボルトの前記係合面に係合するとともに、前記アーム部が前記枕木に係合することにより、前記軸部が前記貫通孔に対して回り止めされる、請求項1に記載の枕木固定構造。
【請求項5】
前記ナットの下側において、前記螺子部にスプリングワッシャと座板とが上下に外嵌装着される、請求項4に記載の枕木固定構造。
【請求項6】
枕木を鋼材に対してフックボルト及びナットを介して固定する枕木固定方法であって、
前記フックボルトは、焼入れ及び焼戻しによる熱処理が施されたばね鋼で形成されるとともに、上端部に形成された螺子部と、下端部に形成されたフック部と、前記螺子部と前記フック部とを繋ぐ軸部と、を備え、
前記フックボルトの焼入れ温度が860度より大きく890度以下に設定され、
前記フックボルトの焼戻し温度が450度以上で460度より小さく設定され、
前記フックボルトの焼戻し時間が前記フックボルトの焼入れ時間の二倍の長さに設定され、
前記枕木には、上下方向に貫通する貫通孔が形成され、
前記軸部を前記貫通孔に挿通して前記螺子部を上方に延出させ、前記フック部を前記鋼材に係合させ、前記貫通孔に対して前記軸部を回り止めした状態で前記ナットを前記螺子部に螺合することにより、前記枕木を前記鋼材に固定する、枕木固定方法。
【請求項7】
枕木を鋼材に対してフックボルト及びナットを介して固定する枕木固定方法であって、
前記フックボルトは、焼入れ及び焼戻しによる熱処理が施されたばね鋼で形成されるとともに、上端部に形成された螺子部と、下端部に形成されたフック部と、前記螺子部と前記フック部とを繋ぐ軸部と、を備え、
前記フックボルトの焼入れ温度が865度に設定され、
前記フックボルトの焼戻し温度が455度に設定され、
前記フックボルトの焼戻し時間が前記フックボルトの焼入れ時間の二倍の長さに設定され、
前記枕木には、上下方向に貫通する貫通孔が形成され、
前記軸部を前記貫通孔に挿通して前記螺子部を上方に延出させ、前記フック部を前記鋼材に係合させ、前記貫通孔に対して前記軸部を回り止めした状態で前記ナットを前記螺子部に螺合することにより、前記枕木を前記鋼材に固定する、枕木固定方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この開示は、フックボルトを用いて枕木を鋼材に固定するための枕木固定構造、及び、枕木固定方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、フックボルトを用いて枕木を鋼材に固定する技術が開示されている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2001-49620号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のような枕木固定構造においては、ナットの締付トルクによってフックボルトに塑性変形が生じ、ナットの締付が緩む可能性があった。そこで、本開示は、上記に関する課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る枕木固定構造は、枕木を鋼材に対してフックボルト及びナットを介して固定する枕木固定構造であって、前記フックボルトは、焼入れ及び焼戻しによる熱処理が施されたばね鋼で形成されるとともに、上端部に形成された螺子部と、下端部に形成されたフック部と、前記螺子部と前記フック部とを繋ぐ軸部と、を備え、前記枕木には、上下方向に貫通する貫通孔が形成され、前記軸部を前記貫通孔に挿通して前記螺子部を上方に延出させ、前記フック部を前記鋼材に係合させ、前記貫通孔に対して前記軸部を回り止めした状態で前記ナットを前記螺子部に螺合することにより、前記枕木を前記鋼材に固定する。
【0006】
また、前記軸部の断面形状が角型に形成され、前記貫通孔は、前記軸部が回転不能に角形状に形成され、前記軸部が前記貫通孔に挿通されることにより、前記軸部が前記貫通孔に対して回り止めされることが好ましい。
【0007】
また、前記ナットの下側において、前記螺子部にスプリングワッシャと座金とが上下に外嵌装着されることが好ましい。
【0008】
また、前記螺子部の側面には、その軸方向の略全長にわたって形成した回り止め用の係合面が形成され、前記螺子部が挿通されるとともに前記枕木と前記ナットとの間に介挿される回り止め金具を備え、前記回り止め金具は、前記枕木の上面に幅方向に配置される中間部と、前記枕木の側面に沿って下方へ延びる一対のアーム部と、前記中間部の略中央部に形成した挿通穴と、前記挿通穴の口縁に形成した係止部とを有し、前記挿通穴に前記フックボルトの前記螺子部が挿通された状態で前記枕木に組付けられ、前記係止部が前記フックボルトの前記係合面に係合するとともに、前記アーム部が前記枕木に係合することにより、前記軸部が前記貫通孔に対して回り止めされることが好ましい。
【0009】
また、前記ナットの下側において、前記螺子部にスプリングワッシャと座板とが上下に外嵌装着されることが好ましい。
【0010】
また、本発明に係る枕木固定方法は、枕木を鋼材に対してフックボルト及びナットを介して固定する枕木固定方法であって、前記フックボルトは、焼入れ及び焼戻しによる熱処理が施されたばね鋼で形成されるとともに、上端部に形成された螺子部と、下端部に形成されたフック部と、前記螺子部と前記フック部とを繋ぐ軸部と、を備え、前記フックボルトの焼入れ温度が860度より大きく890度以下に設定され、前記フックボルトの焼戻し温度が450度以上で460度より小さく設定され、前記フックボルトの焼戻し時間が前記フックボルトの焼入れ時間の二倍の長さに設定され、前記枕木には、上下方向に貫通する貫通孔が形成され、前記軸部を前記貫通孔に挿通して前記螺子部を上方に延出させ、前記フック部を前記鋼材に係合させ、前記貫通孔に対して前記軸部を回り止めした状態で前記ナットを前記螺子部に螺合することにより、前記枕木を前記鋼材に固定する。
(【0011】以降は省略されています)

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