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公開番号2024165565
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-28
出願番号2023081850
出願日2023-05-17
発明の名称覆工板および覆工板支持構造
出願人株式会社ダイクレ,大鉄工業株式会社
代理人個人,個人
主分類E01C 9/08 20060101AFI20241121BHJP(道路,鉄道または橋りょうの建設)
要約【課題】覆工板を固定したり固定解除したりする作業時間を短くする。
【解決手段】覆工板10は、上板11および下板12を有し長手方向および幅方向に広がる板本体と、板本体を支持材21に分離可能に固定するロック手段とを備える。ロック手段は、下板12に設けられる面ファスナ14を含み、面ファスナ14は支持材21の上面に設けられる面ファスナ22に剥離可能に貼着される。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
上面および下面を有し、長手方向および幅方向に広がる板本体と、
前記板本体を支える支持材に、前記板本体を分離可能に固定するロック手段とを備え、
前記ロック手段は、
前記下面に設けられる本体面ファスナを含み、前記本体面ファスナは前記支持材の上面に設けられる相手面ファスナに剥離可能に貼着される第1ロック手段、および/または、
前記上面に形成される操作穴、および前記操作穴の穴底に設けられる係合部材を含み、前記係合部材は前記操作穴から操作されて、前記板本体から前記長手方向または前記幅方向に突出して前記支持材に係合する係合位置と、前記支持材に係合しない非係合位置とに選択的にされる第2ロック手段を含む、覆工板。
続きを表示(約 720 文字)【請求項2】
前記板本体が前記支持材に固定されていることを表示するインジケータをさらに備え、
前記インジケータは、
前記第1ロック手段にあっては、前記板本体に形成されて板厚方向に貫通する貫通孔と、前記貫通孔内を進退動するピンとを有し、前記面ファスナ同士の貼着される場合に前記ピンの下端が前記支持材に当接して前記ピンの上端が前記上面に接近し、貼着されない場合に前記ピンが下降して前記ピンの上端が前記上面から下方へ沈み込むよう構成され、
前記第2ロック手段にあっては、前記係合部材に連動する指標を有する、請求項1に記載の覆工板。
【請求項3】
請求項1に記載の覆工板および支持材を含み、
前記支持材は、上側の前記覆工板と下側の受け材との間に介在して前記覆工板を支持する支持板と、上側を頭部とし下側を軸部として前記軸部が前記支持板に設けられる雌ネジ孔と螺合するとともに前記軸部の先端が前記受け材に接触する高さ調整ボルトとを有する、覆工板支持構造。
【請求項4】
請求項1に記載の覆工板および支持材を含み、
前記支持材は、上側の前記覆工板と下側の受け材との間に介在して前記覆工板を支持する支持板と、上側を頭部とし下側を軸部として前記軸部が前記支持板に形成される貫通孔を貫通するとともに前記軸部の先端部分が受け材に設けられる雌ネジ孔に螺合するボルトとを有する、覆工板支持構造。
【請求項5】
前記覆工板の前記上面には、板厚方向に延びて前記高さ調整ボルトまたは前記ボルトの前記頭部と整列する高さ調整用貫通孔が形成される、請求項3または4に記載の覆工板支持構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、足元の開口を覆う覆工板に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
工事現場で使用される覆工板として従来、例えば特許第4880797号公報(特許文献1)および特許第7019660号公報(特許文献2)に記載のものが知られている。特許文献1に記載の覆工板は、駅のプラットホーム改修工事に利用され、等間隔に配列される受部材の上に敷き並べられ、クランパーのネジ止めによって受部材に固定される。特許文献2に記載の覆工板は、掘削工事、地下鉄工事、下水工事等の現場に使用され、凸状の位置決め部を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第4880797号公報
特許第7019660号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記従来のような覆工板にあっては、以下に説明するような問題を生ずる。つまり、駅のプラットホーム等は、毎日早朝から晩まで覆工板に覆われて、人の乗降や通行を可能にする。そして一日の残り時間、つまり深夜の数時間のみ、覆工板は受部材から取り外され、プラットホームの改修工事が実施される。
【0005】
特許文献1に記載されるネジ止めでは、1回の工事に伴い、工事着手前にネジ緩めによる覆工板の固定解除作業と、工事終了後のネジ締めによる覆工板の固定作業が必須になる。覆工板は多数あり、ネジ緩め作業およびネジ締め作業には時間を要する。多数の小さなネジを回す作業は、効率が悪いため、改善が望まれる。プラットホーム等の改修工事のための手持ち時間は深夜の数時間のみに限定されているので、工事着手前のネジ緩め作業および工事終了後のネジ締め作業に要する時間は、極力短い方が望ましい。地下鉄駅の改修工事や高架駅への移設工事等、都市土木工事では、工期が数千日の長期間に亘ることが多いので尚更である。
【0006】
特許文献2に記載される覆工板は、覆工板同士をネジ止めするため、上述したようにネジ緩め作業およびネジ締め作業には時間を要し、作業の改善が望まれる。また覆工板は受部材に何ら固定されてないため、人の通行中に覆工板が浮き上がったり跳ね返って来たりする可能性があり、躓きや転倒による怪我の危険がある。
【0007】
本発明は、上述の実情に鑑み、覆工板を従来よりもスピーディーに固定および固定解除することができる構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的のため本発明による覆工板は、上面および下面を有し、長手方向および幅方向に広がる板本体と、板本体を支える支持材に、板本体を分離可能に固定するロック手段とを備える。そしてロック手段は、覆工板の下面に設けられる本体面ファスナを含み、本体面ファスナは支持材の上面に設けられる相手面ファスナに剥離可能に貼着される第1ロック手段を含む。および/またはロック手段は、覆工板の上面に形成される操作穴、および操作穴の穴底に設けられる係合部材を含み、係合部材は操作穴から操作されて、板本体から長手方向または幅方向に突出して支持材に係合する係合位置と、支持材に係合しない非係合位置とに選択的にされる第2ロック手段を含む。
【0009】
かかる本発明によれば係合部材を操作することにより、短時間で覆工板を支持材に固定することができる。あるいは、覆工板の上面を押し下げることにより面ファスナ同士が充分に貼着するので、短時間で覆工板を支持材に固定することができる。なお、係合部材の形状および動きは特に限定されない。係合部材は例えば、操作穴を中心として揺動するレバーであり、支持材側の被係合部材は、レバーを受け入れる溝である。あるいは係合部材は、非係合位置で板本体の内部に収容され、係合位置で板本体の縁から突出するよう併進運動するよう構成されてもよい。
【0010】
ところで特許文献1に記載のクランパーは、ネジ止めに覆工板の下面板を把持して受部材に固定するところ、ネジが十分なトルクで締め込まれているかどうか目視で確認することはできない。またクランパーは覆工板の上面板に覆われており、覆工板の上を通行する人からクランパーによる固定が確実に行われているか確認することができない。そこで本発明の一局面として、板本体が支持材に固定されていることを表示するインジケータをさらに備え、インジケータは、第1ロック手段にあっては、板本体に形成されて板厚方向に貫通する貫通孔と、貫通孔内を進退動するピンとを有し、面ファスナ同士の貼着される場合にピンの下端が支持材に当接してピンの上端が前記上面に接近し、貼着されない場合にピンが下降してピンの上端が上面から下方へ沈み込むよう構成される。またインジケータは、第2ロック手段にあっては、係合部材に連動する指標を有する。かかる局面によれば、目視で覆工板の固定を容易に確認することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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