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公開番号2024164803
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-27
出願番号2024030417
出願日2024-02-29
発明の名称レールの被覆構造体の製造方法
出願人積水化学工業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類E01B 5/02 20060101AFI20241120BHJP(道路,鉄道または橋りょうの建設)
要約【課題】レールの腐食防止効果に優れ、かつ作業が簡便である、レールの被覆構造体の製造方法を提供する。
【解決手段】レール10と、前記レール10の一部を覆う被覆層20とを有し、前記被覆層20は補強部材と硬化性樹脂とを有する繊維強化プリプレグの硬化物を含む、レールの被覆構造体30の製造方法であって、前記レール10の施工面に接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、前記施工面に塗布した前記接着剤が硬化する前に、前記接着剤上に前記繊維強化プリプレグを含むプリプレグシートを貼り付ける貼付工程と、前記貼付工程の後に前記接着剤を硬化する、接着剤硬化工程と、前記貼付工程の後に前記硬化性樹脂を硬化して前記被覆層20とする被覆層硬化工程と、を有することよりなる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
レールと、前記レールの一部を覆う被覆層とを有し、前記被覆層は補強部材と硬化性樹脂とを有する繊維強化プリプレグの硬化物を含む、レールの被覆構造体の製造方法であって、
前記レールの施工面に前記繊維強化プリプレグを含むプリプレグシートを貼り付ける貼付工程と、
前記貼付工程の後に前記硬化性樹脂を硬化して前記被覆層とする被覆層硬化工程と、を有する、レールの被覆構造体の製造方法。
続きを表示(約 920 文字)【請求項2】
レールと、前記レールの一部を覆う被覆層とを有し、前記被覆層は補強部材と硬化性樹脂とを有する繊維強化プリプレグの硬化物を含む、レールの被覆構造体の製造方法であって、
前記レールの施工面に接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、
前記施工面に塗布した前記接着剤が硬化する前に、前記接着剤上に前記繊維強化プリプレグを含むプリプレグシートを貼り付ける貼付工程と、
前記貼付工程の後に前記接着剤を硬化する、接着剤硬化工程と、
前記貼付工程の後に前記硬化性樹脂を硬化して前記被覆層とする被覆層硬化工程と、を有する、レールの被覆構造体の製造方法。
【請求項3】
レールと、前記レールの一部を覆う被覆層とを有し、前記被覆層は補強部材と硬化性樹脂とを有する繊維強化プリプレグの硬化物を含む、レールの被覆構造体の製造方法であって、
前記繊維強化プリプレグを含むプリプレグシートの一方の面に接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、
前記プリプレグシートに塗布した前記接着剤が硬化する前に、前記接着剤を前記レールの施工面に当て、前記プリプレグシートを前記レールの施工面に貼り付ける貼付工程と、
前記貼付工程の後に前記接着剤を硬化する、接着剤硬化工程と、
前記貼付工程の後に前記硬化性樹脂を硬化して前記被覆層とする被覆層硬化工程と、を有する、レールの被覆構造体の製造方法。
【請求項4】
前記接着剤を塗布してから、前記プリプレグシートを貼り付け始めるまでの時間は、60分以下である、請求項2又は3に記載のレールの被覆構造体の製造方法。
【請求項5】
前記貼付工程は、前記レールに前記プリプレグシートを押し付けて、前記接着剤と前記プリプレグシートとの間、又は前記接着剤と前記レールとの間に存在する空気を脱気する脱気操作を有する、請求項2又は3に記載のレールの被覆構造体の製造方法。
【請求項6】
前記施工面にプライマーを塗布するプライマー塗布工程をさらに有する、請求項1~3のいずれか一項に記載のレールの被覆構造体の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、レールの被覆構造体の製造方法に関する。
続きを表示(約 3,500 文字)【背景技術】
【0002】
レールには、電車の動力となる電気が流れている。そのため、レールは腐食が進行しやすくなっている。そして、レールの腐食は、わずかに発生するだけでも、レールの折損を引き起こす原因となる。そのため、レールの腐食防止方法としては、例えば、レールの底部にテープを巻き付けて腐食の進行を妨げるテープ工法、レールの底部にアラミド繊維を巻き付け、さらにアラミド繊維に樹脂を含浸させて腐食の進行を妨げるアラミド繊維工法等が用いられている(特許文献1参照)。
しかしながら、テープ工法は、摩耗性が低く、現場でテープを使用する際に、テープが劣化してレールが腐食するという課題がある。
アラミド繊維工法は、現場でアラミド繊維に樹脂を含浸させる工法であるため、施工性に課題がある。アラミド繊維工法は、素地ケレン工程と、プライマーを塗布する工程と、エポキシ樹脂を塗布する工程と、アラミド繊維を貼付ける工程と、上塗りエポキシ樹脂を塗布する工程と、アラミド繊維に前記の樹脂を含浸する工程と、前記の樹脂を硬化する工程とを有するため、煩雑、かつ、作業者による樹脂の含浸技術が必要な複雑なプロセスとなっている。
施工性の問題を解決する方法としては、例えば、プリプレグシート工法が知られている。プリプレグシート工法は、強化繊維に樹脂が含浸したプリプレグシートを対象物に貼付ける工法である。プリプレグシート工法は、素地ケレン工程と、プライマーを塗布する工程と、接着剤を塗布する工程と、プリプレグシートを貼付ける工程と、プリプレグシートに含まれる樹脂を硬化する工程とを有する。繊維強化プリプレグシート工法は、鋼管や歩道橋等の鋼構造体に用いられている。
工法である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-108768号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、プリプレグシートをレールの腐食に適用するには、繊維強化プリプレグをレールのような複雑形状へ追随させ、その複雑な形状に貼り付ける必要がある。加えて、敷設されたレールの補強や補修は、短時間で完了する必要がある。
そこで、本発明は、レールの腐食防止効果に優れ、かつ作業が簡便である、レールの被覆構造体の製造方法を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以下の態様を有する。
<1>
レールと、前記レールの一部を覆う被覆層とを有し、前記被覆層は補強部材と硬化性樹脂とを有する繊維強化プリプレグの硬化物を含む、レールの被覆構造体の製造方法であって、
前記レールの施工面に前記繊維強化プリプレグを含むプリプレグシートを貼り付ける貼付工程と、
前記貼付工程の後に前記硬化性樹脂を硬化して前記被覆層とする被覆層硬化工程と、を有する、レールの被覆構造体の製造方法。
<2>
レールと、前記レールの一部を覆う被覆層とを有し、前記被覆層は補強部材と硬化性樹脂とを有する繊維強化プリプレグの硬化物を含む、レールの被覆構造体の製造方法であって、
前記レールの施工面に接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、
前記施工面に塗布した前記接着剤が硬化する前に、前記接着剤上に前記繊維強化プリプレグを含むプリプレグシートを貼り付ける貼付工程と、
前記貼付工程の後に前記接着剤を硬化する、接着剤硬化工程と、
前記貼付工程の後に前記硬化性樹脂を硬化して前記被覆層とする被覆層硬化工程と、を有する、レールの被覆構造体の製造方法。
<3>
レールと、前記レールの一部を覆う被覆層とを有し、前記被覆層は補強部材と硬化性樹脂とを有する繊維強化プリプレグの硬化物を含む、レールの被覆構造体の製造方法であって、
前記繊維強化プリプレグを含むプリプレグシートの一方の面に接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、
前記プリプレグシートに塗布した前記接着剤が硬化する前に、前記接着剤を前記レールの施工面に当て、前記プリプレグシートを前記レールの施工面に貼り付ける貼付工程と、
前記貼付工程の後に前記接着剤を硬化する、接着剤硬化工程と、
前記貼付工程の後に前記硬化性樹脂を硬化して前記被覆層とする被覆層硬化工程と、を有する、レールの被覆構造体の製造方法。
<4>
前記接着剤を塗布してから、前記プリプレグシートを貼り付け始めるまでの時間は、60分以下である、<2>又は<3>に記載のレールの被覆構造体の製造方法。
<5>
前記貼付工程は、前記レールに前記プリプレグシートを押し付けて、前記接着剤と前記プリプレグシートとの間、又は前記接着剤と前記レールとの間に存在する空気を脱気する脱気操作を有する、<2>~<4>のいずれかに記載のレールの被覆構造体の製造方法。<6>
前記施工面にプライマーを塗布するプライマー塗布工程をさらに有する、<1>~<5>のいずれかに記載のレールの被覆構造体の製造方法。
【発明の効果】
【0006】
本発明のレールの被覆構造体の製造方法によれば、施工時間を短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の一実施形態に係るレールの被覆構造体を示す断面図である。
図1の領域sの拡大図である。
本発明の一実施形態に係るレールの被覆構造体の被覆層の燃焼性試験を示す斜視図である。
本発明の一実施形態に係るレールの被覆構造体の製造方法を示す斜視図である。
本発明の一実施形態に係るレールの被覆構造体の製造方法を示す断面図である。
本発明の一実施形態に係るレールの被覆構造体の製造方法を示す断面図である。
被覆層硬化工程に用いられるエネルギー線照射装置を示す断面図である。
疲労試験の測定方法を説明する模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して本発明について説明する。
(レールの被覆構造体)
図1は、本発明の一実施形態に係るレールの被覆構造体を示す断面図である。
なお、以下の説明で用いる図面は、その特徴をわかりやすくするために、便宜上、特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率等は、実際とは異なる場合がある。
【0009】
図1に示すように、レールの被覆構造体30は、レール10と、レール10の一部を覆う被覆層20とを有する。
レール10は、頭部11と、腹部12と、底部13とを有する。レール10は、鉛直下方から上方に向かって順に連続する底部13と、腹部12と、頭部11とを、有する。
底部13は、断面形状が略三角形状をなしている。底部13は、枕木の表面等の設置面に接する底面13aと、底面13aと連続し、底部13の一方の端13d及び他方の端13eから立ち上がる一方の底部上面13b及び他方の底部上面13cとを有する。
腹部12は、断面形状が略長方形状をなしている。腹部12は、底部13の一方の底部上面13b及び他方の底部上面13cと連続する両側面(一方の腹部側面12a、他方の腹部側面12b)を有する。
頭部11は、断面形状が略長方形状をなしている。
【0010】
本実施形態において、被覆層20は、底面13aと、端13d及び13eと、底部上面13b及び13cと、レール腹部12a及び12bの一部と、を覆っている。即ち、被覆層20は、底部13と腹部12の一部とを覆っている。なお、本発明において、被覆層20は、底面13aを覆い、かつ頭部11を覆っていなければよく、腹部側面12a及び12bの一部もしくは全部、又は、底部上面13b及び13cの一部もしくは全部を覆っていなくてもよい。ただし、腐食防止効果をより高める観点から、被覆層20は、底部13及び腹部の一部又は全部を覆っていることが好ましい。
被覆層20は、レール10だけでなく、電気による腐食(電食)の発生が見込まれる部分を覆ってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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