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公開番号2024155280
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-31
出願番号2023069884
出願日2023-04-21
発明の名称塗膜剥離施工方法
出願人株式会社 フィルターサービス
代理人個人
主分類E01D 22/00 20060101AFI20241024BHJP(道路,鉄道または橋りょうの建設)
要約【課題】作業の安全性を確保しつつ、効率よくかつ高い品質でハンガーロープの塗膜を剥離する塗膜剥離施工方法を提供する。
【解決手段】本発明にかかる塗膜剥離施工方法においては、吊り橋を構成するハンガーロープ3の塗膜を剥離するために、ハンガーロープ3に沿って鉛直昇降動作を行うゴンドラ11と、照射口12cを有するレーザーヘッド12aとケーブルによってレーザーヘッド12aに接続された発振器本体12bとを有するレーザー装置12と、ハンガーロープ3に対して一定方向からレーザー光線を照射するためにレーザーヘッド12aを固定する固定治具13と、を備えた塗膜剥離システム10を使用する。そして、ゴンドラ11を一定の速度でハンガーロープ3の上端位置から下端位置まで下降させ、この下降期間においてレーザーヘッド12aからレーザー光線を照射することによってハンガーロープ3の塗膜を剥離する。
【選択図】図3-1
特許請求の範囲【請求項1】
2本のメインケーブルから鉛直に垂らされた多数のハンガーロープで桁を支持する吊り橋において、表面が塗装された前記ハンガーロープの塗膜を剥離する塗膜剥離施工方法であって、
ハンガーロープに沿って鉛直昇降動作を行うハンガーロープ点検用のゴンドラと、レーザー光線の照射口を有するレーザーヘッドとケーブルによって前記レーザーヘッドに接続された発振器本体とを有するレーザー装置と、前記ゴンドラの鉛直昇降動作に連動して昇降するように設けられ、ハンガーロープに対して一定方向からレーザー光線を照射するために前記レーザーヘッドを固定する固定治具と、を備えた塗膜剥離システムを使い、
前記ゴンドラに前記発振器本体を載置し、前記照射口がハンガーロープと対向する位置である初期位置に配置されるように前記レーザーヘッドを前記固定治具に固定した状態で、前記ゴンドラをハンガーロープの上端位置まで上昇させ、
その後、前記ゴンドラを予め規定された一定の速度でハンガーロープの下端位置まで下降させ、
前記ゴンドラの下降期間において前記レーザーヘッドからレーザー光線を照射することによって、常時一定方向からハンガーロープの塗膜を剥離する、
ことを特徴とする塗膜剥離施工方法。
続きを表示(約 830 文字)【請求項2】
さらに、前記レーザーヘッドの照射口を前記初期位置から前記軸回りに120°回転させ、ハンガーロープに対して回転後の位置である120°回転位置の方向からレーザー光線が照射されるように前記レーザーヘッドを前記固定治具に固定した状態で、再度、前記ゴンドラを前記上端位置まで上昇させた後に前記一定の速度で下降させ、
当該下降期間において前記レーザーヘッドからレーザー光線を照射することによって、前記120°回転位置の方向からハンガーロープの塗膜を剥離し、
その後、前記レーザーヘッドの照射口を前記120°回転位置から前記軸回りにさらに120°回転させ、ハンガーロープに対して回転後の位置である240°回転位置の方向からレーザー光線が照射されるように前記レーザーヘッドを前記固定治具に固定した状態で、再度、前記ゴンドラを前記上端位置まで上昇させた後に前記一定の速度で下降させ、
当該下降期間において前記レーザーヘッドからレーザー光線を照射することによって、前記240°回転位置の方向からハンガーロープの塗膜を剥離し、
レーザー光線を照射する方向を120°ずつ変えながら、前記ゴンドラを3往復させることによって、ハンガーロープの塗膜を全周にわたって剥離する、
ことを特徴とする請求項1に記載の塗膜剥離施工方法。
【請求項3】
前記ゴンドラは、その上部に、2本の昇降用ロープに吊るされた前記固定治具を昇降させる巻き取りドラムと、当該巻き取りドラムを駆動するモータと、をさらに備え、
前記ゴンドラ内部において、前記昇降用ロープの長さの範囲で前記固定治具の昇降動作を行う、
ことを特徴とする請求項2に記載の塗膜剥離施工方法。
【請求項4】
前記一定の速度は、ハンガーロープの塗膜を剥離可能な速度とする、
ことを特徴とする請求項2に記載の塗膜剥離施工方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、長大吊り橋のハンガーロープに塗布された塗膜を剥離(除去)する塗膜剥離施工方法に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
長大吊り橋は、中央径間が200m以上の2本の主塔とそれに渡される2本のメインケーブルとを有し、そのケーブルから鉛直に垂らされたハンガーロープで桁を支持する橋のことである。
【0003】
このような長大吊り橋は、多数のハンガーロープにより支えられているが、ハンガーロープには塩害防止などの観点から、塗装されたワイヤーロープが一般的に使用されており、近年になって、塗膜劣化およびそれに伴う発錆が顕著に現れている。原因としては、厳しい環境(海上、強風)に設置されていることや、車両や強風等による振動の影響、飛散物による影響などが考えられる。
【0004】
そして、ワイヤーロープの塗膜劣化や錆などへの対策として、たとえば、作業員による塗膜の塗り替え(剥離、塗装)など、従来から保全のための補修作業が行われている。
【0005】
たとえば、下記引用文献1には、ワイヤーロープの塗膜劣化や錆などへの対策として、吊り橋に使用されている主ケーブルの塗膜剥離方法が開示されている。具体的には、作業員が誘導加熱装置の加熱ヘッドを吊り橋の主ケーブル(ラッピングワイヤ)の外周面の塗膜に宛がい、加熱ヘッドの誘導コイルによる誘導加熱でラッピングワイヤを加熱してラッピングワイヤの塗膜を軟化させ、軟化させた塗膜をシート状の塊またはその他の塊状で剥離する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2017-140607号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記特許文献1に記載の塗膜剥離方法においては、作業員が誘導加熱装置の加熱ヘッドを吊り橋の主ケーブル(ラッピングワイヤ)の外周面の塗膜に宛がい、ラッピングワイヤを加熱し、その加熱で塗膜を軟化させて塗膜をシート状の塊にするなど、飛散しないような状態で塗膜を剥離する。その際、作業員が足場を少しずつ移動しながら、手作業で加熱ヘッドを上下左右にずらすことによって塗膜の剥離作業を行っている。
【0008】
塗膜劣化や錆などへの対策としては、特許文献1に記載のように塗膜の塗り替えなどの補修を行うことが望ましいが、このような補修作業は、作業員による高所での手作業となるため、作業の安全性を考慮すると、機械による自動化が望まれる。
【0009】
また、主ケーブルの塗膜剥離作業は、上記特許文献1に記載のように、作業員による足場の移動で実施可能であるが、たとえば、長大吊り橋のハンガーロープは、主ケーブルから鉛直に垂らされており、数十メートルに達する高さでの鉛直昇降の作業となるため、足場を移動しながらの塗膜剥離作業の実施は非常に困難である。しかしながら、上記特許文献1には、ハンガーロープの塗膜剥離作業については何ら示されていない。
【0010】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、作業の安全性を確保しつつ、効率よくかつ高い品質でハンガーロープの塗膜を剥離することができる塗膜剥離施工方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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