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公開番号2024165977
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-28
出願番号2023082626
出願日2023-05-18
発明の名称転てつ機の異物侵入防止治具
出願人個人,個人,個人
代理人個人
主分類E01B 7/20 20060101AFI20241121BHJP(道路,鉄道または橋りょうの建設)
要約【課題】トングレールと基本レールとの間への異物の侵入を、効果的に防止できる転てつ機の異物侵入防止治具を提供する。
【解決手段】
異物侵入防止治具1は、シリコーンスポンジで形成され、細長い直方体形状を有し、長手方向に延在する2つの側面にマグネットシートを備える。異物侵入防止治具1は、基本レール3と、この基本レール3に対して接離駆動されるトングレール4との間に配置され、基本レール3とトングレール4の腹部の側面にマグネットシートで夫々固定されて、基本レール3とトングレール4の間の隙間を塞ぐ。異物侵入防止治具1は、基本線の基本レール3及びトングレール4の間と、分岐線の基本レール3及びトングレール4との間に夫々固定され、1つの転てつ機につき2個配置される。転てつ機が転換してトングレール4が駆動されると、異物侵入防止治具1が収縮又は伸展し、基本レール3とトングレール4との間の隙間を塞いだ状態を保持する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
基本レールと、この基本レールに対して接離駆動されるトングレールとの間に配置され、上記基本レールとトングレールの対向する面に夫々固定され、上記トングレールが駆動されるに伴って収縮又は伸展して上記基本レールとトングレールとの間の隙間を塞いだ状態を保つように形成されたことを特徴とする転てつ機の異物侵入防止治具。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
請求項1に記載の転てつ機の異物侵入防止治具において、
上記基本レールとトングレールの対向する面に、磁石によって夫々固定されていることを特徴とする転てつ機の異物侵入防止治具。
【請求項3】
請求項1に記載の転てつ機の異物侵入防止治具において、
上面及び下面の少なくとも一方に、他の部分よりも強度の高い高強度部材が設けられていることを特徴とする転てつ機の異物侵入防止治具。
【請求項4】
請求項1に記載の転てつ機の異物侵入防止治具において、
内部に、上記基本レール又はトングレールと平行に延在する空洞が形成されていることを特徴とする転てつ機の異物侵入防止治具。
【請求項5】
請求項1に記載の転てつ機の異物侵入防止治具において、
上面に、短手方向断面において凹状の溝が形成されていることを特徴とする転てつ機の異物侵入防止治具。
【請求項6】
請求項1に記載の転てつ機の異物侵入防止治具において、
シリコーンスポンジで形成されていることを特徴とする転てつ機の異物侵入防止治具。
【請求項7】
請求項1に記載の転てつ機の異物侵入防止治具において、
剛性の異なる治具ユニットが、上記基本レールの長手方向に沿って複数個配列されて構成されていることを特徴とする転てつ機の異物侵入防止治具。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道の軌道の転てつ機に氷や石等の異物が混入することを防止する異物混入防止治具に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、鉄道の軌道の分岐部に設置された転てつ機では、冬季に車両で生成された氷柱が脱落し、基本レールとトングレールの間に侵入してトングレールの駆動が妨げられ、転てつ機の不転換が発生して列車の運行を停止させる問題が生じている。このような問題を解決するため、従来、基本レールとトングレールの間に侵入した異物を、圧縮空気によって除去する異物除去装置が開示されている(特許文献1)。
【0003】
上記従来の異物除去装置は、基本レールのトングレールに対向する側面に、圧縮空気を噴射するためのノズル部を配置している。このノズル部は、トングレールの先端側に向けて、基本レールの延在方向に対して傾斜した方向に圧縮空気を噴射する空気噴射口が形成されている。この空気噴射口から噴射した圧縮空気により、基本レールとトングレールとの間に挟まった氷等の異物を吹き飛ばして、当該異物を除去するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2000-144602号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来の異物除去装置は、トングレールの基本レールに接する先端部では、基本レールにトングレールが接したときに隙間が殆ど無くなるので、ノズル部を配置することができない。したがって、トングレールの先端部から基端側に多少離れた位置に配置されたノズル部から、上記トングレールの先端部に向かって圧縮空気を噴射している。このトングレールの先端部は、基本レールから離れるとき、基本レールとの間の距離が比較的大きくなるため、比較的大きな空間が基本レールとの間に形成される。この空間に、比較的大きな氷柱が嵌り込むと、離れた位置から噴射する圧縮空気では氷柱の除去が困難になるおそれがある。
【0006】
そこで、本発明の課題は、トングレールと基本レールとの間への異物の侵入を、効果的に防止できる転てつ機の異物侵入防止治具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明の転てつ機の異物侵入防止治具は、基本レールと、この基本レールに対して接離駆動されるトングレールとの間に配置され、上記基本レールとトングレールの対向する面に夫々固定され、上記トングレールが駆動されるに伴って収縮又は伸展して上記基本レールとトングレールとの間の隙間を塞いだ状態を保つように形成されたことを特徴としている。
【0008】
上記構成によれば、転てつ機の基本レールと、この基本レールに対して接離駆動されるトングレールとの間に、異物侵入防止治具が配置される。この異物侵入防止治具は、上記基本レールとトングレールの対向する面に夫々固定される。上記トングレールが駆動されるに伴い、上記異物侵入防止治具が収縮又は伸展して上記基本レールとトングレールとの間の隙間を塞いだ状態を保つ。したがって、トングレールの先端部が基本レールから離れても、上記異物侵入防止治具が伸展して上記基本レールとトングレールとの間の隙間を塞いだ状態を保つので、車両から落下した氷柱が上記基本レールとトングレールとの間の隙間に嵌り込むことが、上記異物侵入防止治具により効果的に防止される。その結果、氷柱によってトングレールの駆動が妨げられて転てつ機の不転換が発生する問題を、効果的に防止できる。
【0009】
一実施形態の転てつ機の異物侵入防止治具は、上記基本レールとトングレールの対向する面に、磁石によって夫々固定されている。
【0010】
上記実施形態によれば、異物侵入防止治具を、基本レールとトングレールの対向する面に、磁石を用いることで、簡易な構造で比較的高い強度で固定することができる。また、異物侵入防止治具を少ない手間で設置でき、設置作業を安全に行うことができる。この異物侵入防止治具を固定する基本レールとトングレールの面には、車両の走行に伴う鉄粉が付着している場合が多く、この場合、鉄粉が磁石に接して磁化して基本レール又はトングレールに吸着するので、鉄粉の存在による接着力の低下が生じにくい。このように、磁石を用いることにより、鉄粉が存在しても、基本レールとトングレールの面に安定して異物侵入防止治具を固定することができる。ここで、上記磁石の種類は、フェライト磁石やネオジウム磁石等の種々のものを用いることができる。また、上記磁石の形状は、シート状や、角型や、棒状等の種々のものを用いることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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