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公開番号2024154661
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-31
出願番号2023068609
出願日2023-04-19
発明の名称ケレン用機械
出願人戸田建設株式会社,野宮産業株式会社
代理人個人
主分類E01D 24/00 20060101AFI20241024BHJP(道路,鉄道または橋りょうの建設)
要約【課題】ケレン作業の工期短縮を図るとともに、作業者の労力を軽減し、高い研磨性能が得られるようにする。
【解決手段】床版取替工事において既存の床版5を撤去した後、主桁4の上フランジ6上面のケレンをするためのケレン用機械1である。原動機10と、原動機10から延びる出力軸が回転可能に収容された出力軸収容管11と、出力軸の先端に回転連結部12を介して取り付けられた研磨用ブラシ13と、原動機10と回転連結部12との間の出力軸収容管11を支持する支持部14が備えられるとともに、主桁4の上フランジ6上を走行する車輪15が備えられた台車16と、出力軸収容管11を操作する操作ハンドル17とからなり、台車16には、両側方に延びるアーム24と、前記アーム24の先端に取り付けられ、主桁4の上フランジ6両側縁に係合して上フランジ6を両側から挟み込むように保持する回転駒25とからなる挟み込み機構26が備えられている。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
床版取替工事において既存の床版を撤去した後、主桁の上フランジ上面のケレンをするためのケレン用機械であって、
原動機と、前記原動機から延びる出力軸が回転可能に収容された出力軸収容管と、前記出力軸の先端に回転連結部を介して取り付けられた研磨用ブラシと、前記原動機と回転連結部との間の前記出力軸収容管を支持する支持部が備えられるとともに、主桁の上フランジ上を走行する車輪が備えられた台車と、前記出力軸収容管を操作する操作ハンドルとからなり、
前記台車には、両側方に延びるアームと、前記アームの先端に取り付けられ、主桁の上フランジ両側縁に係合して上フランジを両側から挟み込むように保持する回転駒とからなる挟み込み機構が備えられていることを特徴とするケレン用機械。
続きを表示(約 320 文字)【請求項2】
前記挟み込み機構は、上フランジの幅寸法に応じて幅方向に拡縮可能となっている請求項1記載のケレン用機械。
【請求項3】
前記挟み込み機構は、平面視X形に配置され、互いの交差部が前記台車の中央部に回転支持された2本のアームを備えている請求項1記載のケレン用機械。
【請求項4】
前記研磨用ブラシを主桁の幅方向に揺動させることができるように、前記出力軸収容管が前記台車に対して回動自在に支持されている請求項1記載のケレン用機械。
【請求項5】
前記台車に対する前記出力軸収容管の支持位置、支持角度及び支持高さのいずれか又は2以上が調整可能となっている請求項1記載のケレン用機械。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、高速道路や橋梁等の床版取替工事において、既存の床版を撤去した後の主桁上面のケレンをするためのケレン用機械に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年、高速道路や橋梁の老朽化が社会問題となっており、その対策としてこれらの大規模更新(リニューアル)が進められている。このリニューアル工事の一つに床版取替工事がある。
【0003】
高速道路等の床版取替工事の大まかな手順は、既存の床版を撤去した後、主桁の上フランジ上面のケレンを行い、主桁にスタッドジベルを溶接した上で新たな床版を架設するという工程が一般的である。床版取替工事は、大規模な交通規制を伴うため、施工期間の短縮が求められるが、主桁のケレン作業には多くの時間と労力を要することが課題となっていた。
【0004】
ケレン作業の際に用いられる機械としては、ディスクグラインダやホイールサンダなどの電動工具にワイヤーホイールブラシやカップワイヤブラシなどの研磨用ブラシを取り付けたものなどがある。
【0005】
ケレン作業の軽減を図るため、下記特許文献1には、研磨ブラシを取り付ける回転軸とこれを駆動するモータとを平行に支持する本体と、本体から延出したハンドルとを具備し、所定の集塵機構を備えたケレン機が開示されている。また、下記特許文献2には、前輪、後輪を有する台車と、該台車に設置され、鋼桁の上面に存在する錆等を取り除く浄化部と、該台車、該浄化部を制御する制御部とを備え、該制御部の指令にしたがい該台車を該鋼桁の上面に沿い前進走行または後退走行させるとともに該浄化部を作動させて該鋼桁の上面の錆等を除去する鋼桁ケレン装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2003-231058号公報
特許第7158555号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1に記載されるような手持ち工具は、主桁の上で作業者がしゃがみ込んで身体を前に曲げた姿勢で長時間続けることを強いられるため、作業者の身体的負担が大きい。また、作業者の習熟度や個人の体調、疲労の度合いなどによって研磨程度のばらつきが大きくなりやすいという問題もある。更には、電動工具の出力不足や研磨面積の狭さなどにより作業時間が長くなりやすく、ケレン作業に要する時間の短縮化を図るには、人工を増やすことで対応するしかないなどが問題点として挙げられる。
【0008】
また、上記特許文献2に記載されるケレン装置では、自走式の台車に対して、錆等を取り除く浄化部として、鋼桁の上面に向けて高圧洗浄水を吹き付けるジェットノズルが取り付けられているが、このジェットノズルに代えてワイヤーホイールブラシやカップワイヤブラシなどの研磨用ブラシを取り付けた場合、主桁の上フランジ上面に押し付ける反力がケレン装置の自重でしかなく、研磨性能を高めるため研磨用ブラシの押し付け力を大きくしたいときは、ケレン装置の自重を大きくすることで対応するしかなかった。そのため、装置が高重量化及び大型化し、取り扱いが困難になり、作業時間が長くなるなどの問題があった。
【0009】
また、上記特許文献2に記載されるケレン装置では、台車に、鋼桁の幅方向の端縁への接近を検知する脱輪検知センサーが備えられ、この脱輪検知センサーによって脱輪の危険性が検知された場合、操舵角を変更することにより中心部へ緩やかに進行方向を変更するようにしているが、前述のような研磨用ブラシを備えたケレン装置の場合は、台車に常に研磨用ブラシの押し付け力や、研磨用ブラシの回転力、摩擦力等が作用しているため、操舵角の変更による進行方向の制御が非常に難しく、走行速度の低下によりケレン作業にかかる時間が長くなる懸念がある。
【0010】
そこで本発明の主たる課題は、ケレン作業の工期短縮を図るとともに、作業者の労力を軽減し、高い研磨性能が得られるようにしたケレン用機械を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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