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公開番号2024146070
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-15
出願番号2023058778
出願日2023-03-31
発明の名称転圧機械
出願人日立建機株式会社
代理人弁理士法人相原国際知財事務所
主分類E01C 19/26 20060101AFI20241004BHJP(道路,鉄道または橋りょうの建設)
要約【課題】前部転圧輪に対する視認性を向上できると共に、良好な路面の転圧性能を実現できる転圧機械を提供する。
【解決手段】車体2の左右両側に左タンク25及び右タンク26を内蔵すると共に、それらの間に中央タンク27を内蔵して、各タンク25~27に前部及び後部転圧輪3f,3rの外周面に散布する水を貯留する。車体2上の右側に運転席9を設け、車体2の右側を前後に分割して前部転圧輪3fの上方位置に前部構造体24を形成する。車体2と前部構造体24との間に開口部21を形成し、開口部21を介してオペレータが前部転圧輪3fの上部周辺を視認可能とする。開口部21の形成に伴って右タンク26の前端部26cを前部転圧輪3fの後側に位置させ、前部構造体24には作動油タンク22を内蔵させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
貯水タンクを内蔵する車体と、
前記車体に設けられる前部転圧輪と、
前記車体に設けられ、前記前部転圧輪よりも後方に位置する運転席と、
を備えてなる転圧機械において、
前記車体は、前記運転席と前記前部転圧輪との間に形成される開口部と、
前記前部転圧輪の上方、かつ、前記開口部の前側に位置する前部構造体と
を備え、
前記貯水タンクは、前記開口部の後側に位置し 、
前記前部構造体には、液体を貯留する液体タンクが内蔵されている
ことを特徴とする転圧機械。
続きを表示(約 480 文字)【請求項2】
前記開口部は、前記運転席から前記前部転圧輪に向かって前斜め下方へと延びる斜状をなしている
ことを特徴とする請求項1に記載の転圧機械。
【請求項3】
前記貯水タンクの上面の前部は、後方から前方に向かって前斜め下方へ延びて形成され、前記開口部の後 面を規定する後側傾斜面 からなり、
前記前部構造体の下面の後部は、後方から前方に向かって前斜め下方へ延びて形成されて、前記開口部の前 面を規定する前側傾斜面からなり、
前記前部転圧輪は、最大舵角時において前記後側傾斜面、または、前記前側傾斜面のいずれかの延長線上に位置している
ことを特徴とする請求項2に記載の転圧機械。
【請求項4】
前記車体に搭載された原動機と、
前記原動機によって駆動される油圧ポンプと、
前記油圧ポンプから作動油の供給を受けて回転し、前記転圧輪を駆動する油圧モータと、
を備え、
前記液体タンクは、前記作動油を貯留する
ことを特徴とする請求項1に記載の転圧機械。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、転圧機械に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
タイヤローラ等の転圧機械による舗装作業では、転圧輪への舗装材の付着防止のために外周面に散水したり、或いは転圧後の舗装材の冷却のために路面に散水したりしている。そのため、転圧機械は、このような用途に供される大量の水を貯留する貯水タンクを内蔵している。一方、転圧機械による舗装作業中のオペレータは、転圧輪の外周面への舗装材の付着状態、或いは転圧輪の上部近傍に配設された散水ノズルからの散水状態等を確認するために、転圧輪の上部周辺を視認する必要がある。ここで、大量の水を貯留するための貯水タンクによりオペレータの視界が遮られて所望の部位を視認し難い場合がある。
【0003】
例えば特許文献1には、前部転圧輪への視認性を改善した転圧機械が開示されている。左右の前部転圧輪の上方位置から転圧輪が視認可能なように、車体前部の左右上部が開口し、その近傍に設けられた確認鏡により、転圧機械に搭乗したオペレータは、運転席から確認鏡に映し出された鏡像により前部転圧輪の上部周辺を視認できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2001-140210号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の転圧機械では、車体上の左右上部に開口した開口部を形成するために、車体前部の重量が軽くなり、前後方向の重量バランスが悪化するという問題がある。
【0006】
この種の転圧機械は、自重を転圧輪に加えることで路面を締め固めており、車体に内蔵された貯水タンクの重量は車体重量の多くを占めている。開口部が形成されていない通常の転圧機械では、左右の貯水タンクの前端部が車体の前部、例えば前部転圧輪の上方位置まで延設されている。このため、車体の前後方向の重量バランスがほぼ均衡し、前部転圧輪及び後部転圧輪に均等に荷重が加わって路面を良好に締め固めることができる。
【0007】
これに対して特許文献1の転圧機械では、車体の前部に大きな開口部が形成されているため、左右の貯水タンクの前端部がそれぞれ前部転圧輪よりも後側位置に制限されている。結果として、前後方向のバランスが車体後側に偏り、前部転圧輪に加わる荷重が不足することから、路面の転圧性能に関して改良の余地があった。
【0008】
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、 前部転圧輪 に対する視認性を向上できると共に、良好な路面の転圧性能を実現することができる転圧機械を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するため、本発明の転圧機械は、 貯水タンクを内蔵する車体と、前記車体に設けられる前部転圧輪と、前記車体に設けられ、前記前部転圧輪よりも後方に位置する運転席と、を備えてなる転圧機械において、前記車体は、前記運転席と前記前部転圧輪との間に形成される開口部と、前記前部転圧輪の上方、かつ、前記開口部の前側に位置する前部構造体とを備え、前記貯水タンクは、前記開口部の後側に位置し 、前記前部構造体には、液体を貯留する液体タンクが内蔵されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の転圧機械によれば、前部転圧輪に対する視認性を向上できると共に、良好な路面の転圧性能を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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