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公開番号2024156546
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-06
出願番号2023071110
出願日2023-04-24
発明の名称椅子
出願人株式会社イトーキ
代理人個人,個人
主分類A47C 7/40 20060101AFI20241029BHJP(家具;家庭用品または家庭用設備;コーヒーひき;香辛料ひき;真空掃除機一般)
要約【課題】リクライニング方式の椅子において、背板や座板を木製としてデザイン性を向上させることを、強度上の問題をもたらすことなく実現する。
【解決手段】例えば背板3は、木材ブロック40を切削することによって作られており、前面と後面とは曲面になっている。後面に台座部17が一体に形成されて、台座部17が金具装置18を介して背支持フレーム8のリア部10に後傾動可能に取り付けられている。背板3のうち台座部17の箇所は厚くなっているため、背板3にモーメントが作用しても必要な支持強度を確保できる。背板3は削り出しで製造されているため、台座部17を備えた状態に容易に製造できる。また、切削加工品であるため、毛羽立ちはなくて綺麗であると共に、平面視と縦断側面視との両方で湾曲させることができるため、フィット性も向上できる。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
背板と座板とのうち少なくとも一方が木材の切削加工品であり、
前記木材の切削加工品である背板又は座板は、使用者の身体が当たる表面とその反対側の裏面とが曲面に形成されて、前記裏面に、支持部材に取り付く台座部が一体に突設されている、
椅子。
続きを表示(約 810 文字)【請求項2】
前記台座部は前記裏面の複数箇所に配置されており、前記各台座部の先端面は延長面が同一の平坦面を成すように形成されて、前記先端面に前記支持部材が固定されている、
請求項1に記載した椅子。
【請求項3】
前記背板を木製となしており、
前記台座部は前記背板のうち下寄り部位に配置されている一方、
前記支持部材は、前記背板の後ろに配置された左右長手の背支持フレームと、前記背板を前記背支持フレームに取り付ける金具装置とを有しており、
前記金具装置は、前記台座部に固定された第1ブラケットと、前記背支持フレームの左右長手部に固定された第2ブラケットとを有して、前記第1ブラケットは、弾性体に抗して後傾するように前記第2ブラケットに連結されている、
請求項1又は2に記載した椅子。
【請求項4】
前記台座部の先端面は平坦面になっており、前記裏面から平坦面までの突出寸法が、前記裏面の湾曲形状又は姿勢に起因して周方向に相違している、
請求項1に記載した椅子。
【請求項5】
前記金具装置は木製又は樹脂製のカバーで覆われている、
請求項3に記載した椅子。
【請求項6】
前記第2ブラケットに設けた後ろ向き嵌合部材と前記背支持フレームに設けた前向き嵌合部材とが互いに嵌まり合うことにより、前記背板が前記背支持フレームで支持されていると共に、前記両嵌合部材は前記カバーの一部で囲われており、前記カバーと両嵌合部材とがビスで共締めされている、
請求項5に記載した椅子。
【請求項7】
前記第1ブラケットは、前記台座部の後面に重なる垂直部と、前記台座部の下面に重なる水平部とを有しており、前記垂直部と水平部とがそれぞれビスで前記台座部に固定されている、
請求項3に記載した椅子。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本願発明は、背板又は座板もしくは両方を木製としている椅子に関するものである。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
椅子の構造は千差万別であって様々な基準によって分類できるが、1つの基準として、背もたれがリクライニング機能を有するか否かで分類できる。パイプ椅子と呼ばれる簡単な構造の椅子の場合は、リクライニング機能を備えていないことが多い。リクライニング機能付きの椅子でも、背もたれの後傾の程度や後傾させるメカニズムは様々である。
【0003】
リクライニング椅子の例として、本願出願人は、特許文献1を開示した。特許文献1では、座の左右外側に立設したサイド支持体(支柱)の上端に、使用者を左右及び後部から囲う半円状の上支持フレーム(背支持フレーム)を後傾動可能に連結されており、更に、上支持フレームに背もたれが後傾動可能に連結されている。
【0004】
従って、特許文献1では、背もたれは2段階に後傾するが、2段階の後傾であることにより、弾性体などを含む後傾機構部をコンパクト化しつつ、背もたれ全体としての後傾角度をできるだけ大きくすることができる。従って、シンプルな外観を呈しつつ、使用者に高い満足度を与えることができる。
【0005】
更に、特許文献1では、座がばね手段に抗して前進するようになっており、使用者が背もたれにもたれ掛かってリクライニングすると、座が使用者の臀部で押されて前進するため、使用者は身体を伸ばした状態でリクライニングする。従って、シンプルでありながら高機能の椅子として高い評価を得ている。
【0006】
他方、椅子に関する他の分類基準として、材料の種類による分類がある。材料による分類として、木製とその他とに大別される。木製の椅子は人類の歴史と共にあり、グレードも多岐にわたっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2021-36949号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
椅子は、機能や用途、デザイン、価格、好みなどの様々な要素によって購入されるが、木製の椅子に対する購入動機の大きな要素として、木材の持つ質感、自然な温かみに対する好みがある。また、環境負荷の低減や脱炭素という要請から、天然資源である木材の利用促進の要請が存在しているともいえる。
【0009】
他方、木材には強度や加工性の制約があるため、簡易な構造のパイプ椅子において、金属製の骨組みに木製の背板や座板を使用することは行われているが、リクライニングタイプのような複雑な構造の椅子においては、荷重がかかる座板や背もたれに木材を使用することは成されていない。
【0010】
さて、特許文献1には、棒足タイプのリクライニング椅子について、棒足を木製の筒状カバーで覆うことが開示されており、これは、ユーザーの木材指向に応える一環といえるが、本願発明は、更に、ユーザーの木材指向に応えて、強度メンバーである背板に木材を使用しつつ機能性にも優れた椅子を提供せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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