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公開番号2024156252
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-06
出願番号2023070561
出願日2023-04-24
発明の名称地盤改良体先端の施工中モニタリングシステム
出願人株式会社竹中土木
代理人個人
主分類E02D 3/12 20060101AFI20241029BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】地盤改良体施工中のロッド先端の実際の挙動を精度よく計測し、地盤改良体先端の鉛直精度を確保しながら地盤改良体を施工するモニタリングシステムを提供する。
【解決手段】先端部の回転軸に撹拌翼12と掘削翼13とを有するロッド10とオーガー14で構成される地盤改良施工機1により、地盤改良体2を施工中のロッド先端Sをモニタリングするシステムである。ロッド10の先端に設置されたジャイロセンサー3と、ロッド10の上端近傍に設置された無線送受信機4と、ロッド10に平行して無線通信用として専用に配設された無線通信専用管5とで成り、ジャイロセンサー3と無線送受信機4との通信は、無線通信専用管5内に電波を飛ばす無線通信8が可能で、ジャイロセンサー3で計測されるロッド先端Sの鉛直度データDが、無線通信専用管5を介して地上部Kで無線送受信機4から送受信されてモニタリング自在である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
先端部の回転軸に撹拌翼と掘削翼とを有するロッドとオーガーで構成される地盤改良施工機により、地盤改良体を施工中のロッド先端をモニタリングするシステムであって、
前記ロッドの先端に設置されたジャイロセンサーと、
前記ロッドの上端近傍に設置された無線送受信機と、
前記ロッドに平行して無線通信用として専用に配設された無線通信専用管とで成り、
前記ジャイロセンサーと前記無線送受信機との通信は、前記無線通信専用管内に電波を飛ばす無線通信が可能に構成され、
前記ジャイロセンサーで計測される前記ロッド先端の鉛直度データが、前記無線通信専用管を介して地上部で前記無線送受信機から送受信されてモニタリング自在であること、
を特徴とする、地盤改良体先端の施工中モニタリングシステム。
続きを表示(約 800 文字)【請求項2】
前記ロッドの先端部の回転軸には、振止め又は供回り防止翼が設置され、前記振止め又は供回り防止翼は油圧ジャッキにより所定方向に伸縮自在に構成されており、
前記無線通信専用管を介した無線通信により、地上部で送受信される前記ロッド先端の鉛直度データに基づき、前記振止め又は供回り防止翼の油圧ジャッキが所定方向に伸縮操作されて、ロッド先端の鉛直状態が常に保持されること、
を特徴とする、請求項1に記載した地盤改良体先端の施工中モニタリングシステム。
【請求項3】
前記無線通信専用管が、多軸機又は単軸機の地盤改良施工機のロッドに併設されていること、
を特徴とする、請求項1又は2に記載した地盤改良体先端の施工中モニタリングシステム。
【請求項4】
前記無線通信専用管を介した無線通信により、地上部で送受信される前記ロッド先端の鉛直度データは保存自在であり、かつ最新データに基づいてリアルタイムにモニタリングされること、
を特徴とする、請求項1又は2に記載した地盤改良体先端の施工中モニタリングシステム。
【請求項5】
前記無線通信専用管が、その曲がりを防ぐ耐圧管で被覆されていること、
を特徴とする、請求項1又は2に記載した地盤改良体先端の施工中モニタリングシステム。
【請求項6】
前記耐圧管が、ロッド先端の振止め又は供回り防止翼と、ロッド上端のオーガーに固定されて、ロッド先端の鉛直状態が保持されること、
を特徴とする、請求項5に記載した地盤改良体先端の施工中モニタリングシステム。
【請求項7】
前記耐圧管の中において、前記無線通信専用管との間で油圧管が介在されていること、
を特徴とする、請求項5に記載した地盤改良体先端の施工中モニタリングシステム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、地盤改良体先端の施工中モニタリングシステムに関し、さらに言えば、地盤改良体施工中のロッド先端の実際の挙動を精度よく計測し、地盤改良体先端の鉛直精度を確保しながら地盤改良体を施工するシステムの技術分野に属する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
地中での地盤改良工事において削孔軌道が正規の位置からずれると、出来形だけでなく支持力、変形抑制、遮水といった地盤改良の目的を達成できない恐れがある。そのため、地盤改良体の鉛直精度の確保は重要である。
現在一般的に用いられている地盤改良体の鉛直精度は、ロッドを常に「剛」と仮定した上で、地上部での地盤改良施工機の傾斜計を用いて管理されているが、地中のロッド先端の位置が実際にどのような状態になっているかは不明である。
これに対し、図7に示したような地盤改良施工機aによる基礎杭cの施工において、2台配置したトランシットb、bによって鉛直性の計測を行うことが広く知られている。
【0003】
また、下記特許文献1には、多軸型連続壁溝掘削機に於いて、掘削機本体1を吊下げ支持点とする支持架台9と、複数の縦軸型掘削刃11a、11bと、油圧モータと、各縦軸型掘削刃を回転駆動させる伝動機構11a~11cと、支持架台9の正面側と背面側に設けられて壁溝に摺接する固定用ガイド板16a~17cと、支持架台9の正面側と背面側の何れか一方又は両方の左右の、その上方と下方の何れか一方又は両方に設けられた油圧ジャッキ23により押出し自在な調整用ガイド板18a~22bと、支持架台9の上面に設けた傾斜角度計27とから構成され、前記傾斜角度計27からの傾斜角信号により所望の調整用ガイド板18a~22bの油圧ジャッキ23を作動させ、掘削機本体1の地中への貫入方向及び貫入姿勢を制御する多軸型連続壁溝掘削機が開示されている(同文献1の請求項1等参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2012-177274号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図7に示した従来法では、2台のトランシットb、bそれぞれに計測員を配置する必要があることや、杭の施工本数に応じて地盤改良施工機aの移動が発生するので手間がかかる。しかも、計測員の目視による管理になるため、計測データが残らないという問題がある上、この方法では地上部での計測になるので、地中の状況は把握できない。
また、特許文献1による多軸型連続壁溝掘削機では、そもそも地中の掘削機本体の姿勢を制御するために使用しており、掘削時の先端の位置を制御するものではない。
したがって、本発明は、上述した背景技術の課題に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、地盤改良体施工中のロッド先端の実際の挙動を精度よくモニタリングすることと、常に鉛直が維持されるように姿勢を制御して地盤改良体の鉛直精度を確保する地盤改良体先端の施工中モニタリングシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明は、先端部の回転軸11に撹拌翼12と掘削翼13とを有するロッド10とオーガー14で構成される地盤改良施工機1により、地盤改良体2を施工中のロッド先端Sをモニタリングするシステムであって、
前記ロッド10の先端に設置されたジャイロセンサー3と、
前記ロッド10の上端近傍に設置された無線送受信機4と、
前記ロッド10に平行して無線通信用として専用に配設された無線通信専用管5とで成り、
前記ジャイロセンサー3と前記無線送受信機4との通信は、前記無線通信専用管5内に電波を飛ばす無線通信8が可能に構成され、
前記ジャイロセンサー3で計測される前記ロッド先端Sの鉛直度データDが、前記無線通信専用管5を介して地上部Kで前記無線送受信機4から送受信されてモニタリング自在であること、
を特徴とする、地盤改良体先端の施工中モニタリングシステムである。
【0007】
請求項2に記載した発明は、前記ロッド10の先端部の回転軸11には、振止め又は供回り防止翼15が設置され、前記振止め又は供回り防止翼15は油圧ジャッキ16により所定方向に伸縮自在に構成されており、
前記無線通信専用管5を介した無線通信8により、地上部Kで送受信される前記ロッド先端Sの鉛直度データDに基づき、前記振止め又は供回り防止翼15の油圧ジャッキ16が所定方向に伸縮操作されて、ロッド先端Sの鉛直状態が常に保持されること、
を特徴とする、請求項1に記載した地盤改良体先端の施工中モニタリングシステムである。
【0008】
請求項3に記載した発明は、前記無線通信専用管5が、多軸機1A又は単軸機1Bの地盤改良施工機1のロッド10に併設されていること、
を特徴とする、請求項1又は2に記載した地盤改良体先端の施工中モニタリングシステムである。
【0009】
請求項4に記載した発明は、前記無線通信専用管5を介した無線通信8により、地上部Kで送受信される前記ロッド先端Sの鉛直度データDは保存自在であり、かつ最新データに基づいてリアルタイムにモニタリングされること、
を特徴とする、請求項1又は2に記載した地盤改良体先端の施工中モニタリングシステムである。
【0010】
請求項5に記載した発明は、前記無線通信専用管5が、その曲がりを防ぐ耐圧管6で被覆されていること、
を特徴とする、請求項1又は2に記載した地盤改良体先端の施工中モニタリングシステムである。
(【0011】以降は省略されています)

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