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公開番号2024154953
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-31
出願番号2023069206
出願日2023-04-20
発明の名称車載装置、更新方法、及び更新プログラム
出願人株式会社オートネットワーク技術研究所,住友電装株式会社,住友電気工業株式会社
代理人弁理士法人サンクレスト国際特許事務所
主分類G06F 21/57 20130101AFI20241024BHJP(計算;計数)
要約【課題】車載装置の部品点数を抑制しつつ、セキュリティを確保する。
【解決手段】
車載装置は、第1論理領域及び第2論理領域を含む記憶部と、前記第1論理領域に記憶され、前記車載ネットワークに対してデータの送受信が可能な第1ソフトウェアと、前記第2論理領域に記憶され、前記車載ネットワークに対してデータの送受信が制限された第2ソフトウェアと、前記第2ソフトウェアを更新する更新部と、前記第1論理領域との間でのデータの授受が可能であり、且つ、前記第2論理領域との間でのデータの授受が可能である領域間通信部と、を備え、前記領域間通信部は、前記第1ソフトウェアによって実現されるデータ通信部が前記車載ネットワークから受信した更新データを、前記データ通信部から受け取り、前記更新データを前記更新部へ引き渡し、前記更新部は、前記更新データに基づいて、前記第2ソフトウェアを更新する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
車載ネットワークに接続された車載装置であって、
互いに論理的に分離され、データの授受が制限された第1論理領域及び第2論理領域を含む記憶部と、
前記第1論理領域に記憶され、前記車載ネットワークに対してデータの送受信が可能な第1ソフトウェアと、
前記第2論理領域に記憶され、前記車載ネットワークに対してデータの送受信が制限された第2ソフトウェアと、
前記第2ソフトウェアを更新する更新部と、
前記第1論理領域との間でのデータの授受が可能であり、且つ、前記第2論理領域との間でのデータの授受が可能である領域間通信部と、
を備え、
前記領域間通信部は、前記第1ソフトウェアをプロセッサが実行することによって実現されるデータ通信部が前記車載ネットワークから受信した更新データを、前記データ通信部から受け取り、受け取った前記更新データを前記更新部へ引き渡し、
前記更新部は、前記領域間通信部から引き渡された前記更新データに基づいて、前記第2ソフトウェアを更新する、
車載装置。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記更新部は、前記第2論理領域に記憶された更新ソフトウェアを前記プロセッサが実行することによって実現される、
請求項1に記載の車載装置。
【請求項3】
前記更新部は、前記第1ソフトウェアを更新することが可能である、
請求項2に記載の車載装置。
【請求項4】
前記更新部は、前記第1ソフトウェアを更新する第1更新部と、前記第2ソフトウェアを更新する第2更新部とを含み、
前記第1更新部は、前記第1論理領域に記憶された第1更新ソフトウェアを前記プロセッサが実行することによって実現され、
前記第2更新部は、前記第2論理領域に記憶された第2更新ソフトウェアを前記プロセッサが実行することによって実現される、
請求項1に記載の車載装置。
【請求項5】
前記第1更新部は、前記車載ネットワークから前記データ通信部が受信した第1更新データを前記データ通信部から受け取り、受け取った前記第1更新データに基づいて、前記第1ソフトウェアを更新する、
請求項4に記載の車載装置。
【請求項6】
前記記憶部は、物理的に分離された第1記憶部と第2記憶部とを含み、
前記領域間通信部は、前記第1記憶部に記憶された第1管理ソフトウェアを前記プロセッサが実行することによって実現される第1領域間通信部と、前記第2記憶部に記憶された第2管理ソフトウェアを前記プロセッサが実行することによって実現される第2領域間通信部とを含み、
前記第1領域間通信部は、前記第2領域間通信部が停止している間に動作し、
前記第2領域間通信部は、前記第1領域間通信部が停止している間に動作する、
請求項1に記載の車載装置。
【請求項7】
前記第1領域間通信部は、前記第2管理ソフトウェアが更新さている間に動作し、
前記第2領域間通信部は、前記第1管理ソフトウェアが更新さている間に動作する、
請求項6に記載の車載装置。
【請求項8】
前記記憶部は、前記第1論理領域及び前記第2論理領域のそれぞれから論理的に分離され、前記第1論理領域及び前記第2論理領域のそれぞれに対するデータの授受が制限された第3論理領域を含み、
前記第1管理ソフトウェア及び前記第2管理ソフトウェアは、前記第3論理領域に記憶されている、
請求項6に記載の車載装置。
【請求項9】
前記第1論理領域は、前記第1記憶部の第1部分領域と、前記第2記憶部の第1部分領域とを含み、
前記第2論理領域は、前記第1記憶部の第2部分領域と、前記第2記憶部の第2部分領域とを含み、
前記第1記憶部の前記第1部分領域と、前記第2記憶部の前記第1部分領域とのそれぞれには、2つの前記第1ソフトウェアが記憶されており、
前記第1記憶部の前記第1部分領域に記憶された前記第1ソフトウェアが実行されている間、前記第2記憶部の前記第1部分領域に記憶された前記第1ソフトウェアが停止し、
前記第2記憶部の前記第1部分領域に記憶された前記第1ソフトウェアが実行されている間、前記第1記憶部の前記第1部分領域に記憶された前記第1ソフトウェアが停止する、
請求項6に記載の車載装置。
【請求項10】
前記第1記憶部の前記第1部分領域に記憶された前記第1ソフトウェアが更新されている間、前記第2記憶部の前記第1部分領域に記憶された前記第1ソフトウェアが実行され、
前記第2記憶部の前記第1部分領域に記憶された前記第1ソフトウェアが更新されている間、前記第1記憶部の前記第1部分領域に記憶された前記第1ソフトウェアが実行される、
請求項9に記載の車載装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、車載装置、更新方法、及び更新プログラムに関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
車両には、エンジン、トランスミッション等を制御する制御系ECU(Electronic Control Unit)、ヘッドライト、パワーウインドウ等を制御するボディ系ECU、ナビゲーション装置、マルチメディア機器等の情報系ECU等、多種の車載装置が搭載される。
【0003】
特許文献1には、第1CPU(Central Processing Unit)及び第2CPUを備える車載中継装置が開示されている。第1CPUは、車両の内部の車載ネットワーク2から切り離されており、車両の外部との通信は、第1CPUにより行われる。第2CPUは、車両の外部から切り離して設けられ、車載ネットワークに通信可能に接続されている。特許文献1に開示された車載中継装置は、物理的に分離された第1CPU及び第2CPUによって、車両の外部からの車載ネットワークへの攻撃を多層的に防御することで、セキュリティを向上させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-173923号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示された車載中継装置では、2つのCPUを必要とするため、部品点数が多く、製品コストが嵩むという問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る車載装置は、車載ネットワークに接続された車載装置であって、互いに論理的に分離され、データの授受が制限された第1論理領域及び第2論理領域を含む記憶部と、前記第1論理領域に記憶され、前記車載ネットワークに対してデータの送受信が可能な第1ソフトウェアと、前記第2論理領域に記憶され、前記車載ネットワークに対してデータの送受信が制限された第2ソフトウェアと、前記第2ソフトウェアを更新する更新部と、前記第1論理領域との間でのデータの授受が可能であり、且つ、前記第2論理領域との間でのデータの授受が可能である領域間通信部と、を備え、前記領域間通信部は、前記第1ソフトウェアをプロセッサが実行することによって実現されるデータ通信部が前記車載ネットワークから受信した更新データを、前記データ通信部から受け取り、受け取った前記更新データを前記更新部へ引き渡し、前記更新部は、前記領域間通信部から引き渡された前記更新データに基づいて、前記第2ソフトウェアを更新する。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、車載装置の部品点数を抑制しつつ、セキュリティを確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、第1実施形態に係る車載ネットワークの構成の一例を示すブロック図である。
図2は、第1実施形態に係るECUのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3は、第1実施形態に係るECUが搭載する不揮発性メモリの構成の一例を示すブロック図である。
図4は、第1実施形態に係る不揮発性メモリにおけるパーティションの構成を示す図である。
図5は、第1実施形態に係るECUにおけるデータの流れの一例を説明するための図である。
図6は、第1実施形態に係るECUにおけるデータの流れの他の例を説明するための図である。
図7は、第1実施形態に係るECUにおける第1ソフトウェアの更新の際のデータの流れの一例を説明するための図である。
図8は、第1実施形態に係るECUにおける第1ソフトウェアの更新を説明するための図である。
図9は、第1実施形態に係るECUにおける第2ソフトウェアの更新の際のデータの流れの一例を説明するための図である。
図10は、第1実施形態に係るECUにおける第2ソフトウェアの更新を説明するための図である。
図11は、第1実施形態に係るECUにおいて第2ソフトウェアの更新を行う場合の車載ネットワークにおけるデータの流れを示すシーケンス図である。
図12は、第1実施形態に係るECUが第2ソフトウェアの更新を行う場合のECUの動作の一例を示すフローチャートである。
図13は、第2実施形態に係るECUが搭載する不揮発性メモリの構成の一例を示すブロック図である。
図14は、第2実施形態に係る不揮発性メモリにおけるパーティションの構成を示す図である。
図15は、第1アプリケーションソフトウェア及び第2アプリケーションソフトウェアの実行対象が切り替わった場合のソフトウェアの稼働状態を示す図である。
図16は、第3実施形態に係るECUが搭載する不揮発性メモリの構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<本開示の実施形態の概要>
以下、本開示の実施形態の概要を列記して説明する。
【0010】
(1) 本実施形態に係る車載装置は、車載ネットワークに接続された車載装置であって、互いに論理的に分離され、データの授受が制限された第1論理領域及び第2論理領域を含む記憶部と、前記第1論理領域に記憶され、前記車載ネットワークに対してデータの送受信が可能な第1ソフトウェアと、前記第2論理領域に記憶され、前記車載ネットワークに対してデータの送受信が制限された第2ソフトウェアと、前記第2ソフトウェアを更新する更新部と、前記第1論理領域との間でのデータの授受が可能であり、且つ、前記第2論理領域との間でのデータの授受が可能である領域間通信部と、を備え、前記領域間通信部は、前記第1ソフトウェアをプロセッサが実行することによって実現されるデータ通信部が前記車載ネットワークから受信した更新データを、前記データ通信部から受け取り、受け取った前記更新データを前記更新部へ引き渡し、前記更新部は、前記領域間通信部から引き渡された前記更新データに基づいて、前記第2ソフトウェアを更新する。これにより、車載装置のハードウェアを冗長な構成とすることなく、第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアを車載装置に搭載することができ、車載装置の部品点数を抑制することができる。さらに、第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアを論理的に分離した第1論理領域及び第2論理領域のそれぞれに配置し、領域間通信部によってのみ第1ソフトウェアと第2ソフトウェアとの間のデータの授受を可能とすることにより、セキュリティを確保することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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