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公開番号
2024153998
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-30
出願番号
2023067563
出願日
2023-04-18
発明の名称
全樹脂熱利用発電素子
出願人
三桜工業株式会社
代理人
個人
主分類
H10N
10/17 20230101AFI20241023BHJP()
要約
【課題】重量を軽くすることができ、柔軟性が高く、屈曲が必要な場所に適用することができ、また小型化することもでき、自立させることができ、界面抵抗を低減でき、原材料のコストダウンが可能であり、製造工程が簡略化され、短時間で製造することができ、金属膜が割れることによる内部ショットリスクを防止できる全樹脂熱利用発電素子を提供する。
【解決手段】全熱励起電子及び正孔を生成する半導体膜、電荷輸送イオン対が移動できる固体電解質または電解質溶液を含む電解質膜及び電子輸送材料を含む導電膜からなる全樹脂熱利用発電素子であって、半導体膜及び導電膜のそれぞれの外側に金属層を含まない。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
熱励起電子及び正孔を生成する半導体層、
電荷輸送イオン対が移動できる固体電解質または電解質溶液を含む電解質層、及び
電子輸送材料を含む導電ポリマー層、
を含む全樹脂熱利用発電素子であって、
半導体層及び導電ポリマー層のそれぞれの外側に金属層を含まない全樹脂熱利用発電素子。
続きを表示(約 530 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の全樹脂熱利用発電素子が、2つ以上積層された、積層全樹脂熱利用発電素子。
【請求項3】
積層全樹脂熱利用発電素子の一方の半導体層の外側、及び他方の導電ポリマー層の外側に金属層を有する、請求項2に記載の積層全樹脂熱利用発電素子。
【請求項4】
請求項1に記載の熱利用発電素子を、前記半導体層内の熱励起電子及び正孔を生成する半導体の熱励起電子密度が10
15
/m
3
となる温度以上の環境下に置いて発電する方法。
【請求項5】
請求項1に記載の熱利用発電素子を含む熱電発電装置。
【請求項6】
請求項1に記載の熱電発電素子を含むサーモ電池。
【請求項7】
請求項1に記載の熱電発電素子を含む熱電発電モジュール。
【請求項8】
請求項7に記載の熱電発電モジュールを熱発生場所に設置する工程、及び
熱により前記熱電発電モジュールを加熱し、電力を発生させる工程、
を含む、熱電発電方法。
【請求項9】
前記熱が、地熱又は排熱である、請求項8に記載の熱電発電方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、全樹脂熱利用発電素子に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、地熱又は工場の排熱などを利用した熱利用発電として、ゼーベック効果を利用した熱電発電が知られており(特許文献1及び2、並びに非特許文献1)熱エネルギーを効率的に利用するために、実用化が期待されている。ゼーベック効果による熱電発電は、金属または半導体に温度勾配を設けると電圧が発生することを利用した発電原理である。具体的には、p型半導体及びn型半導体を結合した熱電変換素子に、温度勾配を付与することによって、熱エネルギーを電気エネルギーに変換する熱電発電システムである。
【0003】
しかしながら、従来の温度勾配を利用した熱電変換素子は、熱電変換素子を構成する半導体の価格が高いこと、使用温度範囲が高いこと、及び変換効率が低いことなどの問題がある。更に、結合部の物理的耐久性が弱く振動などが加わる場所に設置できないなどの問題がある。更に、発電に温度勾配を必要とするため、設置場所に制限があり、場合によっては、温度勾配のための冷却装置を用いる必要がある。特に、熱電変換モジュールのうち一次元は温度勾配に使われるため、熱源に対し二次元的な利用となり、周囲すべての熱を三次元的に使えず、熱の利用効率が低いという欠点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2010-147236号公報
特開2003-219669号公報
国際公開2017/038988号公報
国際公開2020/031992号公報
【非特許文献】
【0005】
「リニューワブル・アンド・サスティナブル・エナジー・レビューズ(Renewable and Sustainable Energy Reviews)」(オランダ)2014年、第33巻、p.371
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
熱励起電子及び正孔を生成する熱電変換材料と電解質とを組み合わせることにより、熱エネルギーを電気エネルギーに変換できる熱利用発電池が開発された(特許文献3)。本発明者らは、更に安定な熱利用発電池を開発した(特許文献4)。しかしながら、更に様々な場所及び用途に使用できる熱利用発電池が期待されていた。
従って、本発明の目的は、様々な場所及び用途に使用できる熱利用発電池を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、様々な場所及び用途に使用できる熱利用発電池について、鋭意研究した結果、驚くべきことに、金属箔を有しない全樹脂熱利用発電素子によって様々なアプリケーションに利用できることを見出した。
本発明は、こうした知見に基づくものである。
従って、本発明は、
[1]熱励起電子及び正孔を生成する半導体層、電荷輸送イオン対が移動できる固体電解質または電解質溶液を含む電解質層、及び電子輸送材料を含む導電ポリマー層、を含む全樹脂熱利用発電素子であって、半導体層及び導電ポリマー層のそれぞれの外側に金属層を含まない全樹脂熱利用発電素子、
[2][1]に記載の全樹脂熱利用発電素子が、2つ以上積層された、積層全樹脂熱利用発電素子、
[3]積層全樹脂熱利用発電素子の一方の半導体層の外側、及び他方の導電ポリマー層の外側に金属層を有する、[2]に記載の積層全樹脂熱利用発電素子、
[4][1]~[3]のいずれかに記載の熱利用発電素子を、前記半導体層内の熱励起電子及び正孔を生成する半導体の熱励起電子密度が10
15
/m
3
となる温度以上の環境下に置いて発電する方法、
[5][1]~[3]のいずれかに記載の熱利用発電素子を含む熱電発電装置、
[6][1]~[3]のいずれかに記載の熱電発電素子を含むサーモ電池、
[7][1]~[3]のいずれかに記載の熱電発電素子を含む熱電発電モジュール、
[8][7]に記載の熱電発電モジュールを熱発生場所に設置する工程、及び熱により前記熱電発電モジュールを加熱し、電力を発生させる工程、を含む、熱電発電方法、及び
[9]前記熱が、地熱又は排熱である、[8]に記載の熱電発電方法、
に関する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の全樹脂熱利用発電素子によれば、金属箔を有さないため重量を軽くすることができる。本発明の全樹脂熱利用発電素子によれば、金属箔を有さないため柔軟性が高く、屈曲が必要な場所に適用することができ、また小型化することもできる。本発明の全樹脂熱利用発電素子によれば、金属箔を有さないが、自立させることができる。本発明の全樹脂熱利用発電素子によれば、金属箔を有さないため界面抵抗を低減できる。本発明の全樹脂熱利用発電素子によれば、金属箔を有さないため、原材料のコストダウンが可能であり、製造工程が簡略化され、短時間で製造することができる。本発明の全樹脂熱利用発電素子によれば、金属膜が割れることによる内部ショットリスクを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
従来の熱利用発電素子を示した図である。
本発明の全樹脂熱利用発電素子を示した図である。
金属層を熱利用発電素子の間に有する従来の積層熱利用発電素子(A)、金属層を全樹脂熱利用発電素子の間に有さない本発明の積層全樹脂熱利用発電素子(B又はC)を示した図である。(B)は、積層全樹脂熱利用発電素子の一方の半導体層の外側、及び他方の導電ポリマー層の外側に金属層を有している。
従来の方法で製造した半導体層と金属箔との間の接着を示した図(A)及び本発明の方法で製造した半導体層と金属箔との間の接着を示した図(B)である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
〔1〕全樹脂熱電発電素子
本発明の全樹脂熱電発電素子は、熱励起電子及び正孔を生成する半導体層、電荷輸送イオン対が移動できる固体電解質または電解質溶液を含む電解質層、及び電子輸送材料を含む導電ポリマー層、を含む。本発明の全樹脂熱電発電素子は、半導体層及び導電ポリマー層のそれぞれの外側に金属層を含まない。
本明細書において「全樹脂」とは、内部有効セル構造が金属層を含まず、半導体層、電解質層、及び導電ポリマー層は樹脂を含んでいることを意味する。積層構造中では金属を使用しないが、正極と負極には金属集電体を使用してよい。また、金属層に代えて、金属線、カーボンシート、グラフェン、又は導電線維を集電体として使用することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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